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2010.06.02

映画『月に囚われた男』

主治医の追っかけ(2)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。そう言えば、以前、子宮体がんの検診を行なうために、自宅近くの女医さんをI医師にご紹介いただいたところ、検査終了まで四時間近く掛かったことがありました。レディースデイだったため、休暇を取り、検査のあとは映画を鑑賞しようと予めチケットを購入していたというのに、ようやく映画館に着いたのは、予告編も終わり、ちょうど本編が始まる頃でした。それを考えると、婦人科で一時間半程度の待ち時間は、世の中では当たり前なのかもしれませんね。

 本作は、映画『プレシャス』を鑑賞したのと同じ日に、同じミニシアター系映画館で鑑賞した作品である。映画館で何度か観ていた予告編に誘われ、鑑賞に踏み切ったのである。

 サムは地球に必要なエネルギー源を採取するため、三年間の契約で、月にある基地にたった一人で送り込まれる。たった一人と言っても、地球とはテレビ電話で繋がるし、人工知能が搭載されたコンピュータ、ガーティも話し相手になってくれる。しかし、何らかのトラブルにより、地球とリアルタイムで通信ができなくなってしまった。そして、三年間の任務終了まであと二週間を残すのみという時期になって、自分の他には誰もいないはずの基地で、サムは自分と顔がそっくりの男と出会う。どういうわけかサムは、その男のことが気に食わず、時には激しい対立となる。やがてサムは、自分と顔がそっくりの男の正体を知ることになるのだが・・・・・・。

 本作は、デヴィッド・ボウイの息子であるダンカン・ジョーンズが脚本と監督を手掛けているそうだ。セットは月にあるという基地だけで、宇宙の雰囲気も良く出ているのだが、実は驚くほど低予算で製作されているらしい。低予算のセットでドラマが展開される場合、脚本には観客を飽きさせないだけの要素が求められる。その点、私たちにとって未知の存在である月の基地という設定は、例えそこでどのようなことが起こるにしても、強く興味をそそられる。

 私自身がコンピュータの技術者として、心を動かされたシーンがある。それは、人工知能を持つコンピュータ、ガーティが、サムの計画に力を貸すというシーンである。おそらく、人工知能が搭載されていないコンピュータならば、石頭であるために、プログラムされたことしか実行しようとはせず、サムの計画に力を貸したりはしないだろう。しかし、人工知能の成せる技なのか、最後まで任務を遂行するという大元の命令に背いて、サムの計画に力を貸すのだ。そこが何ともたまらない。人工知能により、人間とコンピュータの間に、相手を思いやる気持ちが生まれているのである。

 自分と顔がそっくりの男が、人間としてどこか不完全であるという設定も面白い。それは、自分と顔がそっくりな男の正体とも関係しているのだが、考え方によっては、自分という不完全な人間を客観的に観察するきっかけを与えていると言っても過言ではない。自分とそっくりな人間と激しい対立を繰り返しながらも、最終的には受け入れて行くプロセスは、サムにとって、不完全な自分自身を受け入れて行くプロセスに繋がっていたようにも思う。

 低予算のせいか、月の基地の造りも、人工知能を持ったコンピュータ、ガーティも、今となってはどことなく古めかしい雰囲気が漂ってはいる。しかし、そうした雰囲気がなおさら、その古めかしい時代を知っている私たちに対し、月の基地という密室に親近感を与えてもいる。私たちにとってはそれが未知のものではなく、既に知っているものという感覚を味わうことができるのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m デヴィッド・ボウイは俳優として活躍していたこともありますが、本業はミュージシャンだったと思います。ミュージシャンの息子が映画監督になったということは、おそらく芸術的な刺激を父親からも受け取っていたのでしょうね。私からすると、ちょっとうらやましい気がします。(笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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