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2010.05.02

一人、また一人(7)

一人、また一人(6)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 今回の決定では、誰もが悩みました。そんなとき、何か問題があるとすぐに掛け付けてくれる派遣会社の営業担当の存在はとても頼もしいものです。ただ、その反面、企業と私たち派遣社員は、人間対人間の関係を結ぶことはできず、常に営業担当を通さなければならないのだろうかと考えてしまうこともありますね。

 後日、再び派遣会社の営業担当が私たち派遣社員の面談にやって来た。最初に面談を行ったのは、先日、時間切れのために営業担当と面談することができなかった派遣仲間だったようだ。その後、これまでHという仕事を担当していた派遣仲間が呼ばれ、再び営業担当と面談を行った。前回の面談では、彼女は今後も現在の職場で仕事を続けられるかどうか、考えさせて欲しいというようなことを言ったらしい。彼女はずいぶん悩んでいたが、最終的には営業担当にどのように返事をしたのだろうか。そして、彼女の面談が終わると、再び私も営業担当と面談することになった。私は、自分なりにいろいろ考えた結果、新しい仕事を受け入れて行きますと営業担当に伝えた。営業担当に尋ねてみると、悩んでいた彼女もまた一大決心をして、新しい仕事を受け入れると答えたらしい。私は、ほっと胸を撫で下ろした。

 その後、契約を打ち切られる派遣仲間と、その派遣仲間の仕事を引き継ぐ二人の派遣仲間たちは、順調に仕事の引継ぎを行った。一方、これまでHという仕事を担当していた派遣仲間と私はというと、直属の上司から引継ぎの指示が出されなかったため、仕事の引継ぎは行わなかった。というのも、仕事内容そのものが、経験により蓄積して行くものだったからである。こうして、それぞれの派遣社員がこれまでとは違った新しい仕事に挑戦することにより、これまで馴れ親しんで来た職場にも、新たな風が吹き込まれた。

 とは言え、私は、契約を打ち切られることになった派遣仲間の今後のことがとても気に掛かっていた。彼女と話をしたいが、周りに人のいる静かなオフィスでは、なかなか話を切り出しにくい。かと言って、誰もいない女子トイレで話を始められたとしても、いずれ誰かが入って来てしまう。そんな悶々とした思いを抱えていたところ、ある場所で、仕事中に彼女とじっくり二人切りで話すチャンスに恵まれたので、私はこの時ぞとばかりに彼女に話し掛けた。

 次の仕事は見付かりそうかと私が尋ねてみると、彼女はとても明るい表情で、既にいくつかの企業を当たっていること、仕事はいくつかあるので、何らかの条件を妥協すれば、いずれは決まりそうだと答えてくれた。彼女は、今回の仕事が派遣社員としてのデビューだったようだ。しかし、今のようなご時世では、今回のような突然の契約打ち切りが起こり得るので、できれば今後は社員として働きたいらしい。そのため、職安にも積極的に足を運んでいるそうだ。彼女は、職安に足を運ぶと、前回足を運んだときとは異なる仕事の募集が出ているので、きっと大丈夫だろうと言っていた。

 彼女曰く、面白いことに、現在の勤務先と目と鼻の先にある企業への仕事の紹介があったらしい。彼女は心してその企業の面接を受けたようだが、現在の職場とはまったく異なる、どちらかと言えば固い雰囲気の職場で、服装も違い、彼女自身も馴染めそうにないと感じたらしい。もともと彼女の通勤の事情で、出勤時の服装が大幅に変わると都合が悪かったようなので、面接を終えて仕事をお受けしようかどうしようか迷っていたところ、他の派遣会社から面接を受けた派遣社員が採用されてしまったそうだ。

 また、仕事内容や職場の雰囲気が良さそうな職場でも、彼女の自宅からひどく遠い上にお給料の面で妥協できない職場もあり、泣く泣くお断りしてしまったそうだ。私の周りでは、なかなか仕事が見付からないという悲痛な声も聞いているので、最近の雇用情勢が果たしてどのようなものなのか心配だったのだが、やはり彼女は常に笑顔を絶やさず、厳しい現状を受け入れながら、少しずつ前進して行ける人なのだと頼もしく思った。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m いろいろ揺れ動きましたが、職場に残る三人の派遣社員の意志が固まりました。契約を打ち切られることになった派遣仲間は、現状を受け入れて行く力が素晴らしいですね。何色にも染まる覚悟のある生き方と言えるかもしれません。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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