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2010.05.24

映画『モリエール 恋こそ喜劇』

出雲〜倉敷一人旅(3)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m T−ジョイ出雲は、四国内でも良く見掛けるyoumetown(ゆめタウン)というショッピングセンターに隣接していたのですが、そう言えば、最近、ショッピングセンターの中に建設されるシネコンが多いですね。ショッピングセンターの中にある飲食店街では、たいてい、シネコンで鑑賞した映画の鑑賞券を提示すると、何らかの割引サービスを受けられます。このときは、次の予定をこなすために、お昼ご飯を食べずに出雲市駅前に戻ったのですが、ショッピングセンター内にある飲食店街も堪能したかったと思います。

 イギリスに悲劇王のシェイクスピアがいるなら、フランスには喜劇王のモリエールがいると言われているほど、フランスにおけるモリエールの評価は高いらしい。本作は、若き日のモリエールの空白の数ヶ月間を、モリエール風の喜劇を織り交ぜながらフィクションとして描いた作品である。

 まず、モリエールを演じているロマン・デュリスは、私が鑑賞した過去の作品では、映画『ルパン』でルパンの役や、映画『PARIS(パリ)』で余命いくばくもない弟役を演じていた。映画『ルパン』を鑑賞したときは、私の中では彼のルパン役があまりしっくり来なかったのだが、本作を鑑賞してみると、なるほどと思った。彼は、顔に髭があるときは大胆な役を演じることができるが、顔に髭がなくなると、映画『PARIS(パリ)』のような繊細な役を演じることができるのかもしれない。

 また、ムッシュ・ジュルダンの役を演じているファブリス・ルキーニは、フランス映画の中ではこっけいな役を演じることが多い。モリエール役のロマン・デュリスと同様、映画『PARIS(パリ)』にも出演していたのだが、年甲斐もなく若い教え子に恋をしてしまう歴史学者の役を実にこっけいに演じていた。そして、映画『親密すぎるうちあけ話』では、精神科医と間違えられて、患者から悩みを相談される会計士の役を演じていた。そして今回も、妻子がいながら、美しい公爵夫人に想いを寄せるお金持ちの商人の役を面白おかしく演じていた。彼のように、大まじめな顔で喜劇を演じることのできる役者さんはなかなかいない。

 ファブリス・ルキーニのキャラクターが活かされているためか、本作は、モリエールの伝記的フィクションでありながらも、喜劇としての面白さを兼ね備えている。当時、小さな劇団を切り盛りしていたモリエールは、ムッシュ・ジュルダンに演劇の才能を見込まれ、ムッシュ・ジュルダンが美しい公爵夫人の気を引くために捧げようとしている演劇の台本を書き上げるための指導者としてムッシュ・ジュルダンの屋敷に住むようになる。しかし、ムッシュ・ジュルダンの家族には、本来の目的を知られたくないという理由から、モリエールは、司祭タルチュフとしてムッシュ・ジュルダンの屋敷に滞在し続けることになる。そして、あろうことか、モリエールは、ムッシュ・ジュルダンの妻と恋に落ちてしまうのだ。

 そんな意外な展開に加え、ムッシュ・ジュルダンと美しい公爵夫人の仲を取り持とうとする打算的な友人との関係や、娘に好きな男性がいるというのに、打算的な友人の息子と結婚させようとしたりと、とにかくいろいろなストーリーが盛り込まれていて実に面白い。ジョルダン夫人との情事に至るまでの展開も独創的である。

 ミニシアター系映画館での上映作品だったので、上映中、ここで笑っていいものかどうか躊躇しながらも、他の鑑賞者たちの笑いにつられて何度も笑ってしまった。脚本としても、実に良く練られた作品だったと思う。そして何よりも、このような喜劇を大真面目に演じている役者さんたちの演技がとても素晴らしかったと思う。喜劇は、演じる側が喜劇を意識せずに素知らぬ顔で演じるほうが、観客に対して笑いを押し付けずに済むのかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 喜劇というと、吉本新喜劇をすぐに思い浮かべますが、吉本新喜劇のようなお笑いとは違う種類の喜劇でした。吉本の芸人さんたちは、自分たちが喜劇を演じていることを常に意識しながら演技していると思います。しかし本作は、観客からの笑いを期待する喜劇ではなく、大真面目に演じる喜劇なんですね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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