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2010.04.27

映画『ブルーノ』

一人、また一人(5)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。私の中では、派遣契約を打ち切られることになった派遣仲間の仕事は重要なものだと思っていました。というのも、その派遣仲間と同じ仕事を担当して来た派遣社員たちが職場を去ると、次々に新たな派遣社員が採用されて来たからです。しかし、今回はまったく状況が違います。その派遣仲間が持っていた力を、残った派遣社員である私たちの中から生み出さなければならないのですね。

 去年の夏休みにガンモと二人でベルギーとフランスを旅行したとき、パリのメトロの駅構内に掲げられている本作のパネルを何度となく目にしていた。裸同然の美しい男性が黄色い花畑の上に横たわり、組んだ両手の上に頭を乗せてこちらを見ている写真だったように思う。比較的こまめに上映作品の上映スケジュールをチェックしている私としては、日本でそのような作品が公開されるという情報をまったくキャッチしていなかったので、日本での公開はいつなのだろうと、内心、心待ちにしていた。そして、半年以上も経過して、ようやく日本でも公開されることがわかったので、観に行って来た。鑑賞した感想としては、いやはや、絶句である。

 どのような作品だったのか的確に表現するために、パリのメトロの駅構内に掲げられていたパネルをここに掲載したかったのだが、おそらく、パネルの写真を何枚か撮影していたにもかかわらず、パリで撮影したデジタルカメラのメディアを紛失してしまったため、残念ながら、その写真をこちらに掲載することができない。そこで、フランスの非公式映画サイトから画像を拝借して来た。パリのメトロの駅構内に掲げられていたパネルとは異なる写真ではあるのだが、本作の雰囲気を感じ取ることはできると思う。

 パリのメトロの駅構内でパネルを見ていたために、私は本作の製作国がヨーロッパであると勝手に思い込んでいたのだが、実際の製作国はアメリカだった。とは言え、主人公のブルーノは、オーストリア出身のゲイのファッション・レポーターという設定である。ブルーノは、ミラノ・コレクションのレポート中に大失態をやらかし、ヨーロッパのファッション業界から追放されてしまう。そこでブルーノは、ハリウッドに渡り、セレブになって世の中を見返そうと企む。ブルーノの話す英語には訛りがあったので、私はてっきり、ブルーノを演じているサシャ・バロン・コーエンは英語を母国語としない国出身の俳優さんだと思っていた。しかし、実際はロンドン出身だったようだ。ということは、彼はわざわざどこかの国の訛りを含んだ英語を話していたわけである。

 ハリウッドに渡ったブルーノが成功を収めたかと言えばそうではない。ゲイのブルーノには、アシスタントのルッツという少々頼りない味方がいる。同じくゲイのルッツは、ブルーノにずっと片想いしている。最初のうち、ルッツには目もくれないブルーノだったが、献身的に彼を支えようとするルッツに少しずつ傾いて行く。

 だからと言って、本作は、ブルーノとルッツが結ぶゲイ同士の愛情だけには留まらない。ブルーノは、iPodと交換して黒人の男の子を養子にもらったり、アメリカ大統領に立候補した大物政治家とのセックス・ビデオを撮影してスキャンダルと起こそうと企てたり、対立している国同士の人たちを対談させて和解させようとしたり、とにかく彼のしでかすことには、「下品!」、「やりすぎ!」という嫌悪感が常につきまとう。そうした嫌悪感に見舞われる度に、パリのメトロの駅構内で見掛けたパネルから抱いた本作への期待感が崩れ去って行く。多くの人たちにとって、ガラスを爪でひっかく音が不快であるように、本作を鑑賞することもまた、多くの人たちにとって不快であるはずだ。ここまで行き過ぎたキャラクターは、なかなか生み出せるものではない。嫌悪感と、シラーっとした雰囲気だけで終わってしまう作品と言っても過言ではないだろう。

 期待感が大きかっただけに、これほどの嫌悪感を感じる作品だったことへの落胆は大きいが、何故、ここまで人々が嫌悪感を抱くような作品を世の中に生み出そうとしたのか、知りたい気もする。私には、鑑賞する人たちに、わざわざ嫌悪感を感じてもらうために製作した作品であるとしか思えないのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 三月二十日公開の作品ですが、ミニシアター系の映画館で上映されている作品ですので、これからじわじわと日本全国に広がって行くようですね。度の過ぎた嫌悪感を感じたい方は、どうぞ劇場に足を運んでみてください。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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