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2010.04.15

映画『しあわせの隠れ場所』

おばあちゃんを安心させるアドバイスの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。一時的にアクセスできなくなり、皆さんにご迷惑をお掛けしていたガンまるコムサーバですが、無事に復旧しました。どうやら我が家のルータではなく、加入しているプロバイダ側に問題があったようです。およそ一日間に渡り、「ガンまる日記」に引き込んでいる画像が表示されなくなるなど、皆さんには大変ご迷惑をお掛けしました。お詫び申し上げます。

 手元の映画鑑賞ノートには、鑑賞した映画のタイトルと映画を鑑賞した日付を記入している。三日に一度のペースでお届けしている映画のレビューは、そのノートを確認しながら書かせていただいている。今回は、順番から行くと、三月十三日に鑑賞した本作のレビューを書かせていただくことになるのだが、映画のタイトルだけを見ても、どのような内容の映画だったのか、すっかり忘れてしまっていた。はてさて、どのような映画だったのだろうと、タイトルを頼りに映画サイトを検索してみたところ、すぐに思い出した。これほど感動的な映画の内容を忘れてしまうなんて、情けない。とは言え、映画のタイトルからは、この感動的な映画の内容を連想しにくい。私は、映画の内容を忘れてしまっていたのではない。作品のタイトルから、映画の内容を思い出すことができなかっただけだ。

 少し前に、映画『ホームレス中学生』という作品を鑑賞したが、本作はそれに近い作品と言えるかもしれない。二人の子供たちや夫とともに裕福な生活を送っているアンは、娘と同じ学校に通い、ホームレスのような生活を送っている黒人の男の子マイケルを、ふとしたきっかけから家に招き入れ、生活を共にするようになる。服がないため、冬でも半袖のTシャツだけで過ごしていたマイケルは、アナから物質的にも精神的にも多くのものを受け取ることになる。もちろん、アナもまた、マイケルから多くのものを受け取り、互いに家族のような絆を育んで行く。そしてマイケルは、のちにアメリカン・フットボールの選手として活躍するようになる。

 本作を鑑賞して改めて認識したのは、今でもアメリカ社会においては、黒人と白人の境界が存在しているということだった。黒人の男の子を自宅に招き入れることで、アンは友人たちから特別視されるようになるのだが、自分がマイケルを変えようとしているのではなく、既に自分がマイケルから多くのものを受け取り、自分自身が変えられているというようなことを友人たちに説明する。明らかに、アンと友人たちとの間には、目に見えない境界が存在しているのがわかる。

 実践していない人たちは、頭の中だけで考えて結論を出そうとする。しかし、実践しているアンは、実践していない人たちが頭の中だけで考えていることとは違う貴重な体験をして、既に多くのものを受け取っている。そう、受け取っている人と受け取っていない人の違いが非常に良く現れているのだ。

 「愛される」ことに慣れていないマイケルが、アンからの愛情を受け入れられるまでのプロセスはやや遠回りだ。それでも、本当に少しずつ、距離を縮めて行く。とりわけアンは、マイケルの中に眠る防御本能をアメリカン・フットボールの試合に活かせるように導いて行く。その導き方は、アメリカン・フットボールのコーチよりもずっと的確だ。アメリカン・フットボールのチームを家族に例え、チームを守る意識をマイケルに植え付けるアンの指導は実にお見事である。

 やがて大学に進学する年齢になったマイケルは、ありとあらゆる大学から、是非とも我が大学のアメリカン・フットボールチームを盛り上げて欲しいと引く手あまたの状態になる。しかし、進学が決まりかけた大学が、アンやその夫の出身大学であったことから、母校を盛り上げるために自分が利用されたのではないかと不信感を抱くようになってしまう。

 アンを演じているのは、映画『イルマーレ』のサンドラ・ブロックである。本作の中では、彼女の役割がとても大きいと言える。アンがマイケルを家族の一員として迎え入れる決断を下したのも、彼女が夫から自立した存在だったからだと思う。アンの夫はいくつもの飲食店を経営する立場にあったが、アンもまた別の仕事を持っていた。そのため、アンは自分の取る行動に対し、夫に許可をもらって行動するのではなく、自らの意志で判断することができたのだと思う。また、一人の人間の人生に大きく関わる決意を固めることは、経済的にも恵まれていないと実現できないことである。その点、アンの家庭は裕福だったこともあり、実現可能だったのだろう。本作の素晴らしいところは、そうした裕福な家庭を築いている人たちが、ホームレス同然の黒人の男の子の前を決して素通りしなかったということではないだろうか。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 本作は実話に基づいているので、エンドロールの間に、実際のマイケルやアンの家族の写真が紹介されます。白人と黒人がいまなお区別されている中で、家族全員が、一人の黒人の男の子を新たな家族として受け入れたというのは感動的ですよね。家族の中に、一人でも反対者がいれば実現できなかったことだと思います。家族としての素晴らしさも体験させてくれる作品でありました。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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