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2009.12.25

相乗り(前編)

映画『天使の恋』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。物語の中で、光輝の従妹の女性が理央にライバル視された状態で登場するのですが、実際に光輝の従妹の女性に会ってもいないのに、理央から話を聞いていただけで、理央の友達が光輝の従妹の女性だと見破ったシーンがあり、大笑いしてしまいました。女子高生の友情が的確に描かれたシーンだと思いました。

 旭川空港行きのバスは、旭川に着いた翌日に利用した旭山動物園行きのバスのすぐ隣のバス停から発着していた。バス停には、私たちの他に女性が一人、旭川空港行きの路線バスを待っていた。

 路線バスの発車時刻が目前に迫り、そろそろ路線バスがやって来てもいい時間になったので、バス停に入って来る車に注目していると、一台のタクシーがすーっとバス停に現れた。そして、タクシーの窓から運転手さんが顔をのぞかせて、
「空港に行くんでしょ? バス代と同じ一人五百七十円でいいから、三人で乗って行かない?」
と、旭川空港行きの路線バスを待っている私たち三人に向かって語り掛けた。何でもタクシーの運転手さんは、これから旭川空港まで利用客のお迎えに行くらしく、旭川空港までタクシーを空で走らせるのはもったいないので、空港行きの路線バスを待っている人を拾って行こうと思ったらしい。

 私が躊躇していると、私の後ろに並んでいた女性が、
「一緒に乗って行きませんか?」
と誘ってくださったので、私たちは恥ずかしながら、見知らぬ方とタクシーを相乗りすることになった。ガンモが前方の助手席に座り、女性と私が二人で後部座席に腰を降ろした。

 最初は何となくぎこちない感じだったのだが、女性がタクシーの運転手さんに、
「バスだと、ギリギリの時間だったので、声を掛けていただいて助かりました」
とおっしゃったことで、会話が流れ始めた。女性の年齢は三十代半ばといったところだろうか。旭川市にお住まいだとかで、これから中部国際空港に向けて飛び立つのだという。とは言え、本来の目的地は中部地方ではなく、京都なのだとか。私は、
「お仕事ですか?」
と尋ねてみた。すると、女性は、
「いえ、まったくのプライベートなんです」
と答えた。

 聞くところによると、女性は一人旅が好きで、週末を利用しては、しばしば一人で一泊旅行に出掛けているという。しかも、その回数が周りの人たちも呆れるほどの頻度だとか。
「ひょっとして、遠距離恋愛をされているとか」
と私が突っ込むと、女性は、
「それが違うんです」
とおっしゃった。

 関西地方に出掛けて行くのに、これまでしばしば利用していた関西国際空港行きの便が廃止されてしまい、仕方なく中部国際空港行きの飛行機を利用されるのだと言う。名古屋に着いてからは、新幹線で京都まで移動されるらしい。私が、兵庫県から来たことを告げると、
「お正月に一度、城崎温泉に泊まったことがあります」
と話してくださった。北海道には、城崎温泉のような温泉街を持つ温泉がないらしく、とても気に入られたそうだ。ただ、女性の一人旅だと、宿泊をお断りされることも多いので、宿を押さえるのに苦労されているとか。運転手さんがそこで突っ込みを入れ、
「女性一人だと、自殺するんじゃないかって思われるからねー。やけにサービスがいいなと思ったら、自殺しないように監視してるだけだったりしてね」
などとおっしゃった。

 一人旅が好きというと、何だか他の人たちとのコミュニケーションが取れにくくて気むずかしいイメージを抱いてしまうかもしれないが、女性と話をしていると、とても上品な上に社交的で、好感が持てた。例えば、同じく旭川市在住の運転手さんと地元の話をされるとき、その話が私たちに通じていないことを気遣って、わざわざ内容を補足してくださることが何度もあった。女性の細やかな心遣いのおかげで、私たちは地元の話からも取り残されることなく、楽しい時間を過ごすことができた。

 場も和んで来たので、私は思い切って、気になっていたことを聞いてみた。
「あの、北海道の人たちが履いている靴は、雪道でも転ばないようになっているんでしょうか?」
すると、
「そうなんです。実は、北海道で売られている冬の靴の靴底には、最初から滑り止めが入っているんです」
と、北海道の靴の秘密を教えてくださった。タクシーが停車しているときに、運転手さんが靴底を少しだけ見せてくださったのだが、確かに何やら滑り止めのようなものが施されていた。しかも、北海道の冬の靴には、最初から防水加工が施されているのだという。だから、冬の靴を買うときは、北海道で買ったほうが丈夫でいいそうだ。私は、これまで不思議に思っていたことへの的確な答えを得ることができて、とてもすっきりした。ということは、旭川市内の雪道でムートンブーツを履いて普通に歩いていた女性も、北海道仕様の靴だったかもしれないのだ。その姿を見て、北海道の雪道もムートンブーツで大丈夫だと勘違いしてはいけなかったのだ。

 調子に乗って、もう一つ、気になることがあったので、発言してみた。
「北海道は、外はとても寒いですが、暖房の設定温度が高いですよね。私たちからすると、逆に暑いくらいなんです」
すると、女性は、
「そうなんですよ。無駄に暑いんですよね。暖房で部屋を思い切り温めて、半袖で過ごしたりしますしね」
と答えてくださった。運転手さんも、
「あったかい部屋で、アイスクリームを食べたりするのが快感なんだよねー」
とおっしゃった。確かに私たちも、そのような現場を目撃した。今回の旅行の初日に苫小牧で途中下車して昼食をとったとき、レストランの中は、利用後もコートを着たくなくなるほど暖房で温められいた。地元の人たちは、暖房の効いたそのレストランで、アイスコーヒーを注文していた。その様子を見守っていたガンモは、
「冬なのにアイスコーヒーを注文してる」
と驚いていた。客観的に見ると、エコが叫ばれる中で、北海道の暖房は温め過ぎだと思われても仕方がないのかもしれない。それでも、確かに外は他の地域よりも寒い。だからこそ、部屋を暖かくするのは、そんな寒い地域で一生懸命生活している人たちへのご褒美のようなものなのかもしれない。そうすることで、それほど寒くない地域に住む人たちとのバランスが保たれているようにも思えたのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 私は、自分の映画鑑賞の回数と照らし合わせて、その女性が周りから呆れられるほど頻繁に一人旅に出掛けて行く気持ちが理解できると思いました。一つは、メリハリなのでしょうね。その女性は、普段は仕事をバリバリ頑張っていらっしゃるようでした。旅を一つの目標にして、その目標まではひたすら仕事を頑張っていらっしゃるのでしょう。もう一つは、一人旅に出掛けて行く回数がハイペースなだけに、他の人がそのハイペースに合わせられないというのもあるでしょう。とは言え、おそらく自分の中で既にペースが出来上がってしまえば、誰かに合わせてペースを崩すということもしたくなくなるでしょう。でも、一人で行動するからと言って、決して誰とも繋がっていないわけではないのですね。好きなことを一人でこなしながらも、ちゃんと社会との繋がりも大切にしている、そんな彼女に好感を持ちました。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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