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2009.12.24

映画『天使の恋』

層雲峡温泉(後編)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 皆さん、メリークリスマスです。外はとても寒いですが、どうか暖かいクリスマスをお過ごしください。今回の層雲峡温泉は、露天風呂から雪景色を眺めた程度で、ほとんど外の自然に触れることなく、室内で過ごすことになりました。また違う季節に訪れれてみれば、新たな発見があるのでしょうね。そのときが楽しみです。

 本作を鑑賞したのは、十一月十四日のことである。ふと恋愛映画が観たくなり、たまたま上映されていた本作を鑑賞するために劇場に足を運んだところ、予備知識もなく鑑賞した作品の割にはどっぷりと浸かってしまった。あとから知ったことだが、本作は、高アクセス数を誇る携帯小説が映画化されたものらしい。なるほど、鑑賞されている方たちの年齢層がいつもよりも低かったのは、主人公が女子高生であることのほかにも、携帯小説を好む世代であることも加わっていたのかもしれない。

 美しく、カリスマ性のある女子高生・理央(りお)は、過去に何らかのトラウマを背負ったことがきっかけになり、人を信用することができなくなってしまう。それからは、意識的に人を利用するようになり、自分にとってメリットのある人たちばかりと付き合うようになっていた。小遣いを稼ぐために援助交際をすることも苦ではなく、そのカリスマ性に惹かれて集まって来る女友達にも恵まれていた。そんな日々を過ごしていた理央が、ある日突然、三十代の寡黙な大学講師・光輝と出会い、恋に落ちてしまう。理央が陽なら、光輝は明らかに陰。自分とはまるで正反対の寡黙な光輝にどんどん惹かれてしまった理央は、これまでの生き方を改め、光輝に対してさかんにアプローチを繰り返す。そして、いつしか光輝も理央に対して心を開くようになる。

 男女が運命的な出会いを果たすと、これまで閉じていたものが開かれ、互いに相手を大きく変えて行く。二人が関わり合うことにより、化学反応が起こるのだ。これまでの生き方を改めた理央と、重い病のために第三者を受け入れることなく、心を頑なにして生きて来た光輝が、自分の領域に理央を受け入れるようになった。二人が運命的な恋に落ちる前と後の変化が的確に描かれている作品だと言える。

 二人の、愛に対する考え方の違いの描写もいい。どこまでも真っ直ぐに突き進もうとする理央と、理央を愛すればこそ、事実を知らせて悲しませたくないと思う光輝。第三者からすれば、理央は光輝に見捨てられてしまったと判断してもおかしくない状況の中で、理央は自分の進むべき道を見出して行く。それは、理央がこの恋を、自分をここまで変えてくれた正真正銘の運命の恋であり、絶対に手放してはいけない恋だとわかっていたからだ。

 理央が若いだけに、素直でまっすぐでひたむきで、そして失敗をも恐れずに突き進む姿に好印象を抱かずにはいられない。決して若さが空回りすることなく、理央を取り巻く環境とも絡めながら、物語は進行して行く。

 ラストは、とても切ない気持ちにさせられた。いったん築き上げたものを崩し、新たに始めなければならない選択。それでも、愛する人が生きていることのほうが大切なのだ。ラストを観たとき、何年か前に鑑賞したオドレイ・トトゥ主演の映画『ロング・エンゲージメント』を思い出した。

 本当の恋とは、関わることによって、互いを人間的に大きく成長させてくれる恋ではないだろうか。自分にとってメリットのある人たちとばかり付き合い、援助交際を繰り返しながら小遣い稼ぎをしていた理央が、ここまで真剣に一人の男性を愛し続けたことは、人間的な大きな成長に値する。一方、自分を開くということが実現できていなかった光輝もまた、理央のひたむきな愛によって、これまで拒んでいた第三者を受け入れるようになった。これほど大きな化学反応の起こった恋だからこそ、絶対に手放したくないと思えたのかもしれない。

 ところで、私は個人的に、光輝を演じていた谷原章介くんがとても気になった。彼はそれなりに芸暦も長いようだが、私が普段からテレビを見ない上に、これまで彼が出演した映画作品も鑑賞していなかったので、本作で初めて彼の存在を知ったわけである。今回、彼が演じていた光輝のような男性は、もしかすると私の理想の男性像に最も近いのかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 一見、若者向けの作品のようではあるのですが、やはり、高アクセス数を誇る携帯小説だけありますね。理央を取り巻く人たちとの関係性をも複雑に絡めながら、ここまで描写できるのですから、さすがです。やはり、多くの人たちに好まれる作品というのは、人を切ない気持ちにさせるだけの理由がちゃんとあるのですね。私も見習いたいものです。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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