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2009.11.12

映画『あの日、欲望の大地で』

鏡よ鏡の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。私は、相手ともっと親しくなろうとして、少々言いにくい内容であっても、率直な意見を述べさせていただくことがあります。しかし、立場的なしがらみや、相性の良し悪しなどの要因から、率直な意見を述べられないことも多々あります。そういうときは、今回のように悶々としてしまいます。(苦笑)ちなみに、これまでにも何度か書いて来ましたが、私が普段から心地良いと感じている文字によるコミュニケーションは、元の発言を">"などの引用記号で引用しながら行う「引用レス式」のコミュニケーションであります。時には、例え携帯電話のメールであっても「引用レス式」で返事をくれる友人もいて、交流に確かな手ごたえを感じています。

 本作を鑑賞したのは、十月二日のことである。いやはや、凄い作品を観てしまったというのが、率直な感想である。

 本作には、女性が三世代に渡って登場する。まずは不倫をしている母ジーナ、その娘マリアーナ、更にマリアーナの娘マリアである。最初のうち、三世代の女性たちはなかなか繋がらない。つまり、それぞれ別の物語が進行している。しかし、物語が進行して行くにつれて、次第に大きな意味を持ちながら繋がって行く構成となっている。三世代の女性たちが次第に繋がって行くプロセスは、まるでジグソーパズルが組み立てられるのを見守っているかのようでもある。

 ある家族がいる。母のジーナはどういうわけか、家族に嘘をついて、メキシコ人男性ニックとの密会を重ねている。娘のマリアーナは、そのことに気付いていて、内心、心を痛めている。母が不倫をしていることで、母に対する不信感をむき出しにしているかのように見えるマリアーナだが、あるシーンを目の当たりにしたとき、マリアーナの母に対する確かな愛情をはっきりと確認することになる。しかし、それも束の間、事態はマリアーナの予想もしなかった方向へと進んでしまう。

 それはひとまずさておいて、女性であれば、ジーナが乳がんを患い、乳房を失ってしまったという状況が気に掛かるのではないだろうか。愛人ニックがジーナの失ってしまった乳房を恐れることもなく愛撫してくれるのに対し、おそらくジーナの夫はジーナが乳房を失ってしまったという事実を受け入れることができず、ジーナとの性生活から遠ざかってしまったのではないだろうか。あからさまではないにしても、何となくジーナとの性行為を避けているようにも思えるシーンから、私はそんなことを想像した。そして、おそらくジーナは、乳房を失ってしまった自分を正面から愛してくれるニックとの愛欲に溺れてしまったのだ。

 しかし、果たしてそれが本当の愛だと言い切れるのだろうか? 本当の愛ならば、人目を忍んで密会を重ねたりはしないのではないだろうか? 周りに内緒で密会を重ねていたのは、それが本当の愛ではなく、欲望だったからではないのだろうか?

 物語をやや複雑にしているのは、ジーナとニックが密会中に亡くなってしまい、ニックの息子とマリアーナが面識を持ち、やがて恋に落ちるというところだ。皮肉なことに、この二人の出会いこそが運命的だったのではないかと私は実感している。ニックの息子とマリアーナの出会いが運命的だったからこそ、その運命的な恋を失ってしまったマリアーナは、まるで人が変わったように行きずりの恋を繰り返してしまっているのだと・・・・・・。

 大人になったマリアーナを演じているのは、映画『スウィート・ノベンバー』映画『告発のとき』映画『ハンコック』のシャーリーズ・セロンである。彼女はとても美しい女優さんである。

 本作の隠されたテーマは、「娘が母を許す」というところにあるように思う。今は亡き母ジーナの不倫を許したいマリアーナ、そして、自分を置いて失踪してしまった母マリアーナを許したい娘マリア。それぞれが母を許そうと、自分自身の思いと葛藤する。例えどんな状況に陥ったとしても、母と娘は真に憎み合う関係にはならないということを、本作は究極的な状況を示しながら教えてくれているような気がする。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 途中で投げ出してしまったことであっても、心の中でずっと気に掛かっていることは、もう一度挑戦するチャンスに恵まれるものなのですね。例えそれが一度は投げ出したことであったとしても、時間が立てば、新たな気持ちで再び向き合うことができるようになるものです。そういう意味で、本作は三世代の女性が描かれてはいましたが、マリアーナの物語だと言えるのかもしれません。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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