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2009.11.18

映画『ディア マイ ファーザー』

伊勢海老の再利用の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。夕食に出て来たアワビを食べたガンモは、「ゴムみたい」などと言っていました。(苦笑)確かに食感はゴムのようではありましたが、味はイカにも似ているように思いました。そう言えば、アワビは一枚貝なのだそうですね。ということは、貝のないほうは閉じていなくて身がむき出しなんでしょうか。もしかすると、海中でもう一つの貝とぴったり寄り添っていたりして・・・・・・なあんて、ちょっぴりロマンチックなことを考えてしまいました。

 またしても、素晴らしい映画をDVDで鑑賞した。九連休を取っていた九月二十六日のことである。オーストラリア映画というと、少し前に映画『オーストラリア』を鑑賞し、登場人物の感情描写までもが広大なオーストラリアの大地に呑み込まれてしまったという不満が残ってしまったが、本作は、登場人物たちの感情描写が見事な形で実現されている。

 ところで本作は、日本でも劇場公開されていたのだろうか? DVDの発売を記念して、試写会が開催されたようだが、どうも劇場公開されていた形跡がない。それでも、私が本作の存在を知ったのは、他のDVDを鑑賞しているときに広告として挿入されていた予告編からだった。

 本作は、オーストラリアに移住したドイツ人家族の話である。家族の話というと、家族みんなで力を合わせて、新しい土地で頑張ろうとするのではないかと想像される方もいらっしゃるかもしれない。しかし、ちょっと違う。確かに、父ロミュラスと息子レイモンドは本当に良く頑張っていた。もしかすると、母クリスティーナも彼女なりに一生懸命頑張ろうとしていたのかもしれない。ただ、クリスティーナの取った行動は、本作を鑑賞した人たちの中にも共感できない人が多かったようだ。

 何とクリスティーナは、普段は不倫相手と一緒に暮らしているものの、ときどきロミュラスとレイモンドのいる家に帰って来る。しかも、その不倫相手とは、夫であるロミュラスの親友の弟である。とは言え、そうした受け入れ難い状況が、本作の素晴らしさを一層引き立ててもいる。まずは、クリスティーナの取る態度に関わらず、ロミュラスはクリスティーナに対して絶対的な愛を貫き通したことだ。例えクリスティーナに不倫相手との間の子供が生まれようとも、その子供の面倒をみようとさえする。世の中にはたくさんの夫婦がいるが、絶対的な愛を貫き通せる人は少ない。たいていの場合、愛する人の取る態度に振り回されて、ずたずたに傷つき、夫婦であり続けることに挫折してしまうことが多いはずだ。

 更に、クリスティーナの不倫相手の兄であるロミュラスの親友の取る行動がいい。自分の弟が親友の妻と不倫関係に陥ってしまったというのに、ロミュラスとの交友関係を絶とうとしないばかりか、いろいろな意味でロミュラスを助けている。無責任な人間関係を結んでいる場合、このような状況に陥ると、迷惑を掛けた相手と距離を置くことで何とか和を保とうとする。しかし、ここでもまた、状況に左右されない絶対的な友情が築かれている。そう、もしかすると、本作のキーワードは「絶対的」かもしれない。

 また、クリスティーナの不倫相手は、クリスティーナが他の男性とも関係を持ったことを知ると、ひどくショックを受ける。すなわち、相手の取る行動によって自分の取る行動も変わる。これが、相対的な関係の見本である。そういう意味で、クリスティーナに対し、どこまでも絶対的な愛を貫き通したロミュラスの偉大さがより一層引き立てられる。

 様々な困難に見舞われながらも、ロミュラスは親友の力を借り、息子のレイモンドを守りながら生き抜いて行く。聞くところによると、本作は現実に基づいたドラマだとか。本当に、こんなふうに互いの状況に左右されることなく、人と人が絶対的に関わり合うことができたらどんなに素敵だろう。相手の態度や状況に左右されないということは、計算も行われていないということである。そういう意味で、絶対的な関係はとても純粋な関係だとも言える。

 タイトルの『ディア マイ ファーザー』がまた奥が深い。おそらく、息子であるレイモンドが父ロミュラスのまっすぐな生き方を見守って来たという視点から付けられたタイトルなのだろう。鑑賞し終わったあとに、このタイトルの意味をしみじみとかみしめたくなるような素晴らしい作品である。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m クリスティーナのような女性は、しきりに何かを求め続けてはいるのだけれど、なかなかそれが見付からないのでしょうね。何だか、オーストラリア版の映画『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』を鑑賞したと言っても過言ではないかもしれません。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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全ての現実は夢から始まる!過去を悔やむより今を確かめていたい!生きるとは呼吸をすることではない、行動することである! [続きを読む]

受信: 2009.11.19 21:29

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