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2009.09.16

映画『人生に乾杯!』

別人28号(後編)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ちなみに、帰宅してから、なくしたコンタクトレンズをじっくり探してみましたが、やはり見付かりませんでした。我が家では、最近、失せ物が多いですね。夏休みにパリで撮影したメディアもまだ出て来ませんし・・・・・・。(苦笑)翌日、新しいコンタクトレンズを装着して出勤し、レーシックの手術を受けた派遣仲間に、「レーシックの手術を受けて来たよ」と言いました。(笑)

 あれ? あれれれれ? 本作は、夏休みに成田からアムステルダムに向かう飛行機の中で鑑賞したハンガリー映画である。二〇〇七年の作品だったので、私はてっきり、少し古い作品が機内で上映されているものと思っていた。しかも、ハンガリー映画など滅多にお目に掛かることができないので、稀少なハンガリー映画を飛行機の中で鑑賞することができてとてもラッキーだと思っていた。鑑賞し終わったあと、「そうそう、私はこういう映画が好きなんだよ」と大満足だったので、是非とも本作のレビューを書きたいと思っていた。そして、こうしてレビューを書くにあたり、映画サイトにアクセスしてみたところ、何と、現在、本作を上映中の映画館が全国にいくつかあることがわかった。本作の日本での公開日が今年の六月二十日だったので、全国のミニシアター系映画館でちょろちょろと上映されている作品を飛行機の中で鑑賞できたことになる。

 ある出来事により、運命的な出会いを果たして結ばれた老夫婦がお金に困り、強盗を繰り返しながらお金を作り、警察から逃げ回っている。老夫婦の夫エミルは八十一歳、妻のへディは七十歳という設定である。最初はエミルだけが強盗を始め、夫が強盗犯であることを知らなかったへディは、一時的に警察に協力するものの、最終的には警察よりもエミルを選び、老夫婦の大胆な逃亡生活が始まる。

 老夫婦の逃亡に使われているのは、エミルが大事にしていた旧ソ連製の愛車チャイカである。エミルが手入れをしていたために、古いチャイカはいまだに現役で、警察の追っ手をぐんぐん引き離して行く。確か、「チャイカ」はロシア語で「かもめ」という意味だったと記憶しているが、オールドカーのチャイカはちっともかもめらしくなく、ひどくパワフルな印象を受けた。

 何ともハートフルに仕上がっているのは、強盗を始めたエミルをヘディが少しも責めようとせずに、黙って強盗の仲間に加わるところである。更に、私の心をぐっと掴んだのは、恋人に浮気された女刑事が、エミルが逃亡中に娼婦と遊んだかもしれないことをヘディに告げ口するシーンである。恋人の浮気を許すことができずに心の中でずっと葛藤し続けている女刑事に、エミルが娼婦と遊んだかもしれないと言われたヘディは、
「そんなこと関係ない」
と平然と言ってのける。この言葉は、エミルとヘディの自立した夫婦関係を象徴している。実際、エミルは娼婦と遊んでなどいないのだが、女刑事は自分の抱えている苦しさを、同じ女性であるヘディと分かち合おうとしてそんなことを言ってしまったのかもしれない。それなのにヘディは、
「そんなこと関係ない」
という言葉だけで片付けてしまう。ヘディのその言葉の裏には、自分にとってはエミルと一緒にいる時間だけが大切であることと、エミルに対する自由意思の尊重が見て取れる。言い換えれば、自分と一緒にいない時間にエミルが何をしようとも、自分には関係ないと思えるほどエミルを深く愛しているということだ。

 ヘディの言葉で、これまで恋人の浮気を許せなかった女刑事は、問題解決のためのヒントをもらったはずである。人と人はこんなふうに関わり、互いにヒントを与え合いながら生きているのかもしれない。逃亡中のヘディは、かつて看護師だった経験を活かし、怪我をした女刑事に心からの手当てを施す。こうした背景から、女刑事と犯罪者という立場でありながらも、そこに人間的な交流が生まれたのは言うまでもないだろう。

 ある程度、展開の読めるラストではあったものの、本作のように、鑑賞したときに心が大きく揺れ動く作品は実に少ない。私は、この手の作品が好きなのだが、こうした作品が上映されている映画館は全国でも少数である。やはり、映画の嗜好に関しても、私は少数派なのかもしれない。
 
※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 夏休みの旅行は、行きと帰りで月が替わっていましたので(行きは七月、帰りは八月)、機内で上映されている作品も若干異なっていました。帰りは、そのまま横浜で行われる野外ライブに参加することになっていたため、睡眠時間を確保することを優先し、機内での映画鑑賞は控えました。しかし、現在公開中の映画『幸せはシャンソニア劇場から』も上映されていたんですよね。鑑賞せずに、惜しいことをしました。(苦笑)

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