« 映画『マドモワゼル -24時間の恋人-』 | トップページ | ホットヨガ(一六〇回目) »

2009.09.01

「イエス」を言わない国民性

映画『マドモワゼル -24時間の恋人-』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 映画『灯台守の恋』が製作されたのは、本作の三年後です。内容は、クレールの即興スピーチとは若干異なっているのですが、どちらの作品もフィリップ・リオレ監督が脚本を手掛けていらっしゃるので、おそらくベースにあるものは同じだろうと思います。フランス映画を鑑賞すると、曖昧ながらも、情緒的な雰囲気をたっぷり味わうことができるので好きですね。

 去年、シャルル・ド・ゴール空港からフランス入りした私たちは、イギリスのヒースロー空港と比べてあまりにも簡単な手続きで入国できてしまうことに拍子抜けしてしまった。ヒースロー空港では、入国審査を受けるために空港で二時間も待ったというのに、シャルル・ド・ゴール空港の入国審査では特に何も聞かれず、ほとんどスルーしたような状態だったので、私はフランスに対し、カムカムエブリバディの国というイメージを抱いていた。

 今回の旅では、去年と違い、行きではなく帰りにシャルル・ド・ゴール空港を利用した。出国時の手続きに関しては、どのようなものであったのか、もはや覚えていないくらい問題なくスルーできたと思う。問題があったのは、手荷物検査のほうだった。実は、私は普段から手荷物が多いためか、手荷物検査にしばしば引っ掛かるのである。

 私が機内に持ち込む電子機器は、デジタル一眼レフ、携帯電話、ノートパソコンなどである。これらの他に引っ掛かりそうなものは水分である。私は、目薬やコンタクトレンズの装着液などを次々に取り出して、空港に備え付けの透明ビニール袋に入れて、検査官の見えるところに出しておいた。これらの水分は、機内に持ち込める総量が決まっているのだ。

 実は、今年の三月に上海から帰国するときに、生理用布ナプキンと一緒に入れておいた液体の女性専用洗剤を外に出さずにゲートを通過してしまい、女性検査官に、
「これは何ですか?」
と尋ねられてしまった。私は、説明がややこしいので、
「液体洗剤です」
とだけ答えた。女性検査官は、女性専用洗剤の蓋を開けて、臭いを嗅いでいた。他にも、ピアスを外したあとに消毒するために持ち歩いている消毒液にも機械が反応し、機内に液体類を持ち込んではいけないとあれほど告知しているのにと、検査官がうんざりした様子で私を見ているのがわかった。そんな苦い経験から、今回はそのようなことがないように、あらかじめ液体類は透明な袋に出しておいたのである。

 ところが、私が手荷物検査のゲートを通ると、またしても検査に引っ掛かり、ピーンと鳴った。今回は、流した手荷物に関してはチェックが通ったようだが、私自身の身体のどこかに問題があるようだった。

 私は、フランス人の女性検査官から念入りな検査を受けた。美しい女性検査官は、私に両手を広げるように言った。言われた通り、私が両手を広げると、女性検査官は私に抱きつくようにして私の身体に不審なものがないか、チェックし始めた。その間、美しい女性検査官との距離があまりにも近かったので、私は自分自身が女性であるにもかかわらず、ちょっぴりドキドキした。

 やがて、私がズボンに付けていた万歩計を、女性検査官は探し当てた。そして、女性検査官の指示で万歩計を外すと、万歩計を籠に乗せてゲートに通すことになった。もちろん、私自身ももう一度、ゲートをくぐった。

 幸いにして、今度は何もアラームが鳴らなかった。しかし、美しい女性検査官は、私に「オーケー」とも何も言ってはくださらず、次の仕事に入ってしまった。私は一体どうなるのだろう? さっさと身支度を整えて、手荷物検査を終えてしまっていいのだろうか? 私は、女性検査官からの正式な許可の言葉がないので、しばらくその場に立ち尽くしていた。そして、その場に立ち尽くしながらも、「そうそう、こういうところがフランスなのよね」などと思っていた。

 隣のゲートでは、二人組の中国人男性が検査官と何やらもめていた。中国人男性は英語が話せないらしく、フランス人の検査官から、
「英語は話さないのですか?」
などと尋ねられていた。私は、その様子を横目に見ながら、きっと私自身はもう解放されてもいいはずだと思い、ゲートに通した手荷物をまとめて、静かにその場を立ち去った。

 その場を立ち去るときも、さきほどの女性検査官からは呼び止められなかったので、おそらく私のチェックは完了していたものと思われる。それにしても、再検査を受けたあとの結果をはっきりと知らせてくれなかったのは、フランスの国民性なのだろうか。受けはいいけれど、何となく曖昧で、決定的な結論を下さない。そんな国民性を、フランスの美しい女性検査官の態度に垣間見たのだった。隣の隣のゲートでは、何の問題もなくゲートを通ったガンモが涼しそうな顔をして、こちらを見ていた。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 日本でも、わかり切ったことには反応しないところがありますよね。例えば、掲示板やメールのやりとりにおいても、よほど大きくうなずくような内容でもない限り、「イエス」の意思はスルーされてしまうことが多いように思います。でも、今回のような場合は、はっきりと「イエス」を言って欲しかったと思います。私はしびれを切らして勝手に身支度を整えましたが、もしももう一度呼び止められたらどうしようと、内心ビクビクしていましたから。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

哲学・思想[人気blogランキング]に

上記ボタンをクリックしてくださいますと、一日に一回、ランキングのポイントに加算されます。もしも毎日のように「ガンまる日記」を読んでくださっているならば、記事に共感したとき、あるいは応援してもいいと思ったとき、ポチッと押してくださると、大変うれしく思います。

|

« 映画『マドモワゼル -24時間の恋人-』 | トップページ | ホットヨガ(一六〇回目) »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「イエス」を言わない国民性:

» 口臭 [口臭]
口臭は自分が気が付いていない場合がほとんどです。他人から言われる前に自分でチェックしてみてはいかがですか。 [続きを読む]

受信: 2009.09.04 14:54

« 映画『マドモワゼル -24時間の恋人-』 | トップページ | ホットヨガ(一六〇回目) »