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2009.08.25

映画『サガン -悲しみよ こんにちは- 』

パリで宿泊したホテルの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 一部のガイドブックなどによると、Gare du Nord(パリ北駅)周辺はあまりガラがよろしくないといったことが書かれていますが、私はそんなふうには思っていません。確かに他の地域に比べれば、移民系の外国人が多い場所ではあるのですが、だからこそ、私たちも何となくその場に溶け込むことができるのです。さて、今回は、久し振りに映画のレビューを書かせていただきますね。

 映画のメモを書き留めているノートには、この映画を鑑賞した日付として七月十日が記されている。ということは、一ヶ月半あまりも前に鑑賞したことになる。ちょうど、「ガンまる日記」も夏休みの旅行の出来事を綴っている最中なので、フランスが舞台となっている本作のレビューは、これまでの記事とそれほどギャップがないかもしれない。

 サガンというと、若い頃、一時的に読みあさった記憶がある。薄い文庫本で何冊も出版されていたので、それほど時間を掛けずに読破することができた。サガンの作品に登場する主人公たちはどこか冷めていて、とてもけだるそうな上流階級の匂いがした。サガンの生涯を描いた本作を鑑賞したとき、サガンの文章にどうしてこうも冷めた感じが漂っていたのか、ようやくわかった。彼女は、生涯を通じて、自分の探していたものにとうとう巡り合えなかったのだ。だから、本当は求めて止まないのに、あたかも何も求めていないかのような素振りをしたかったのではないだろうか。そして、あのけだるそうな上流階級の主人公は、サガンが自分自身を投影させた存在だったのではないだろうか。

 デビュー作『悲しみよこんにちは』が大ベストセラーになったとき、サガンはわずか十八歳だった。若くして大金を手にしたサガンは、ギャンブルに明け暮れ、湯水のようにお金を使った。本作を鑑賞する限り、サガンは遊び友達には恵まれているように見える。しかし、彼女の友人たちは、彼女と一体何で繋がっていたのだろう? 少なくとも、心ではなさそうだ。私には彼女の友人たちが、彼女の富という蜜にたかる蟻のようにも見えた。

 派手な遊びを繰り返していれば、お金はいつか底をついつしまう。やがて、サガンは落ちぶれて行く。これまで、著名人の生涯を描いた多くの作品を鑑賞して、毎回感じることは、彼らには必ずと言っていいほど栄枯盛衰があるということだ。例えば、サガンを演じていたシルヴィー・テステューがピアフの親友モモーヌ役を演じていた映画『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』、映画『マリア・カラス 最後の恋』など、人生のある時期に著しく輝いて、のちに運気が下降して行く人生を描いた作品は、他にもたくさんある。「人生、山あり谷あり」という言葉があるが、成功を収めた人ほど、山と谷の差が激しいようにも思える。大物になるには、上昇する覚悟だけでなく、下降する覚悟も必要なのかもしれない。

 私たちが、彼らの生き方から私たちが学ぶことがあるとすれば、現在、人生の谷を迎えている人たちは、深い谷の分だけ、今度は高い山を迎えることができるということなのではないだろうか。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 例えお金がたくさんあったとしても、また、友達がたくさんいたとしても、決して幸せにはなれないということを象徴している作品であるようにも思えます。サガンは、何かを求める前に、ひとまず現状を受け入れて、満足することを知る必要があったのかもしれません。しかし、もしも彼女にそれができていれば、あのけだるそうな文章は生まれなかったのかもしれません。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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ジャンキー克服方法挑戦。 行ったら結果報告(矛盾?) 株やら宝くじやらについても書きます。 [続きを読む]

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