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2009.07.23

獅子

映画『天使と悪魔』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m エンターテイメント性の高い作品は、人間の生き様を深くえぐり出したりはしないので、鑑賞している間はのめり込むことができるのですが、余韻を引きずることはあまりありませんね。だから、そういう作品はレビューを書き難いのかもしれません。映画を鑑賞することで満足し、自己完結してしまうのだと思います。でも、他にもいろいろな作品を世の中に生み出しているロン・ハワード監督だから、中にはエンターテイメント性を重視した作品があってもいいかな、と思います。

 自分でも信じられないのだが、また一つ歳を重ねて四十四歳になった。獅子座生まれで四十四歳だから、今回の記事のタイトルは「獅子」である。掛け算ならば四×四で十六歳なのだが、十六歳だったときのことなど、遥か彼方のことである。

 せっかくの誕生日なのに、朝、起きたときから何だか様子がおかしかった。キラキラと輝く特別な一日が始まるはずだったのだが、いつものテンションと変わりなかった。

 前夜、〇時を過ぎてしばらく経ったとき、ガンモが、
「あ、〇時過ぎたね。お誕生日おめでとう」
と言ってくれた。私は、〇時を過ぎた段階で誕生日を迎えたことに気付いていたが、最近、特に仕事が忙しいガンモは、現在抱えている仕事を自宅にも持ち込んで作業しているため、〇時を回ったことをすぐには気付かなかったようだ。

 毎年、私の誕生日には、仕事帰りに外で食事をしてから帰宅している。ただ、私たちは普段から外食が多いので、誕生日を特別なものにするために、いつもよりも少しだけおしゃれなお店を選んだりする。とは言え、わざわざお店を予約しておくようなことはしない。

 週末に休日出勤していたガンモは、代休のため仕事が休みのはずだったが、どうしても外せない仕事が大阪であるとかで、朝から大阪の事務所に出勤したようだ。一方、私はというと、いつものように仕事に出掛け、普段と変わりなく仕事をこなした。学生の頃は、誕生日が夏休みに入ってすぐだったので、友人たちから直接お祝いのメッセージをもらうことは少なかったように思う。今は電子メールという便利なものがあり、私の誕生日を覚えていてくださっている方たちから、たくさんメッセージをいただいた。感謝!

 職場の人たちは、私の誕生日など知るはずもなく、いつもと変わりない時間が静かに流れて行った。ようやく仕事を終えて帰路につく頃、ガンモに電話を掛けてみると、ガンモはひどく忙しそうだった。まだ時間も早かったので、ガンモが大阪で仕事をしているのならば、このあと私も大阪まで移動しようかと思い、ガンモに大阪で食事をしようと提案してみた。しかしガンモは、仕事が忙しいので大阪には来なくて良いと言う。何だ、何だ、私の誕生日なんだぞ? 年に一度しかないんだぞ?

 ガンモの仕事が忙しいことはわかっていても、私はちょっぴりご機嫌斜めになった。落ち着いたらきっと連絡をくれるだろうと思い、私はそのまま三宮まで出て少し時間を潰した。それにしても、大阪に行くことを拒否されてしまっては、私は一体どこでガンモの仕事が終るのを待てば良いのだろう? 位置関係としては、大阪と三宮の間に自宅があるという状況だ。しかし、自宅の最寄駅付近にはそれほどおしゃれなお店は見当たらない。私は、ガンモからの連絡をしばらく待っていたのだが、いっこうに連絡がないので、とうとう痺れを切らしてガンモに電話を掛けた。電話に出たガンモはまだ忙しそうだった。私は、
「わかった。もう、お腹が空いたから、独りでご飯を食べるよ」
と言って電話を切った。

 せっかくの誕生日なのに、ガンモの仕事が忙しいことに対し、ちょっぴりどころか、かなりムカムカしていた。その後、私はお気に入りの定食屋さんに入り、独りでご飯を食べた。何と寂しい誕生日だろう。

 帰宅途中に実家に電話を掛けてみると、私の声を確認するなり、母からお祝いの言葉をもらった。いつだったか、
「お誕生日おめでとう」
と言ってくれた母に、
「産んでくれてありがとう」
と言ったことがある。母はその言葉を聞いてとても喜んでくれたのだが、今は照れてしまって、同じ台詞はもう言えない。その後、父と替わり、パソコンの話をした。以前、父に贈ったパソコンが壊れてしまったので、ガンモが再び新しいパソコンを組み上げてくれたのだ。その新しいパソコンを、先日、父に贈ったばかりだったのである。何でも、妙なエラーメッセージが表示されて、電子メールの受信がうまく行かないという。のちに私は、エラーメッセージの内容を父から正確に聞き取り、問題解決の糸口を見付けた。

 以前も書いたが、五時起き生活が始まってからというもの、私は二十二時頃には眠くなってしまう。ガンモが帰宅するまで、一生懸命目を開けていたが、二十二時を過ぎてもガンモは帰宅しなかった。私はますますムカムカしていた。
「今日は妻の誕生日だから、もう帰ります!」
なんてことを堂々と宣言して、早めに仕事を上がれないものだろうか、などと思っていた。

 私がうとうとしかけていた二十二時半頃、ガンモはようやく仕事から帰宅した。一緒に食事ができなかったので、私はひどく機嫌が悪く、ガンモが帰宅してもしばらくそっぽを向いていた。何と心の狭い人間だろう。先に与えられなければ満足しないのだ。私の態度に気が付いたガンモは、仕事がひどく立て込んでいることを話してくれた。何でも、別の支社にそりの合わない人がいて、その人の意見により、仕事がなかなかはかどらないらしい。ガンモの帰宅が遅くて私がムカムカしていた頃、ガンモも同じように、仕事のことでムカムカしていたのだ。

 私は、何となくガンモに意地悪をしたくて、へそを曲げたまま眠りについた。ガンモは、そんな私をなだめるように、狭いシングルベッドにピタッと寄り添って来た。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m いったんヘソを曲げると、なかなか引っ込みがつかないものですね。今はもう、おへそはまっすぐになっています。(苦笑)それにしても、いろいろな方たちからお祝いメッセージをいただき、私はこうしていつも支えられながら生きているんだなあと実感しました。お祝いメッセージを下さった方、どうもありがとうございます。m(__)m

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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