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2009.07.11

患者で溢れ返るクリニック(前編)

映画『スター・トレック』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 映画『スター・トレック』の監督は、映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』の製作を担当したJ・J・エイブラムスのようですね。そう言えば、映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』も、鑑賞中にスクリーンから目を離せないような状況ではあったものの、どこかに感情を落とす作品ではなかったので、レビューは書いていませんでしたね。(苦笑)ちなみに、映画『スター・トレック』を一緒に鑑賞したガンモも、映画を鑑賞すると、たいてい映画サイトに感想を書き込むのですが、今回に限っては「面白かったけど、感想は書き込まない」と言っていました。

 カングー・ジャンボリーを終えて間もなくの水曜日、私は休暇を取った。五月にI医師の診察を受けたときに、子宮体がんの検査を受けられる自宅近くのクリニックをご紹介くださったので、検査を受けておこうと思ったのだ。水曜日を選んだのは、I医師がご紹介くださったクリニックが大型映画館のすぐ近くにあり、毎週水曜日が映画館のレディースデイだったからだ。子宮体がんの検査を終えたあと映画館にこもり、千円でできる限りたくさんの映画を鑑賞しようと計画していたのである。

 I医師がご紹介くださったクリニックのホームページを確認してみると、初診の場合は予約ができないと書かれていた。そのため、できるだけ早い時間にクリニックに出向きたかったのだが、普段、早起きをして出勤している反動からか、ついつい家を出るのが遅くなってしまった。もともとの予定では、午前中のうちに子宮体がんの検査を終えて、午後からは映画鑑賞のために映画館にこもるつもりだった。大型映画館のある建物には飲食店街もあるのだが、値段が割高な上にひどく混み合うので、仕事に出掛けて行くのと同じようにお弁当と飲み物を持参した。

 目的のクリニックは、大型映画館のすぐ隣と言ってもいいようなビルの中にあった。「郵便局などの一時的な利用者のための駐輪場」と書かれた場所に自転車を停め、私はビルの中に入って行った。エレベータに乗り、目的の階に着くと、様々なクリニックが軒を並べていた。ビルの一角にあるためか、どのクリニックもそれほど多くの患者さんで溢れ返っているわけではなさそうだった。この調子なら、きっと私が出向くクリニックも順番待ちをすることなく、すぐに検査を受けられるだろうと思っていた。しかし、目的のクリニックに着いたとき、私は驚きのあまり、自分の目を疑った。何故なら、待合室には順番待ちをしている女性たちで溢れ返っていたからだ。その数をざっと数えてみると、何と二十人もの人たちが狭い待合室でひしめき合って順番待ちをしているではないか。

 私は戸惑いながら中に入り、入口のすぐ近くにある下駄箱に靴を預け、スリッパに履き替えた。スリッパに履き替える作業でさえ、人で溢れ返っている待合室で行うのは恐縮してしまったほどだ。何とかスリッパに履き替えた私は、保険証とI医師が書いてくださった紹介状を受付に提示した。初診だということを告げると、受付の方は私に問診票に回答するように促した。私は、かろうじて空いている椅子を見付けてそこに腰を降ろし、問診票に回答した。

 回答した問診票を受付に提出してしばらく経つと、名前が呼ばれた。何でもそのクリニックの方針で、診察を受ける人の血圧と体重を測ることになっているらしい。私は、受付のすぐ横に設置された血圧計と体重計を操作して血圧と体重を測った。そして、血圧と体重を測り終えて待合室に戻ってみると、さきほどまで座っていた席には既に別の患者さんが座っていたので、私は仕方なく、下駄箱のすぐ近くにある丸い簡易椅子に腰を降ろした。しかしその場所は、患者さんが新たに訪れたり診察を終える度に下駄箱に靴を出し入れするため、身体をよじって場所を空けてあげなければならなかった。そんな場所でも、ずっと立っているよりはマシだと思い、私はしぶとく座り続けていた。

 しばらくすると再び私の名前が呼ばれた。この混雑の中、早くも子宮体がん検診を受けられるのかと思いきや、診察室ではない場所に呼ばれ、ベテランの看護師さんに、今回、このクリニックを訪れた理由などを詳しく尋ねられた。いわゆる診察前の問診といったところだろうか。私は普段、I医師の診察を受けていることなどを話し、健康診断では子宮頸がんの検診しか行わないので、子宮体がんの検査も受けておいたほうがいいのかどうかをI医師に尋ねたところ、こちらのクリニックをご紹介くださったのだと説明した。

 ベテランの看護師さんは、私が普段、I医師からどのような診察を受けているかについて細かくヒアリングしてくださった。私は、I医師からはエコーによる診断はときどき受けているものの、主にMRIなどの検査結果による診察であることを告げた。すると、ベテランの看護師さんは、私が婦人科独特の足を開く施術台で診察を受けていないことにひどく驚いていた。私は、
「もちろん、以前、診ていただいていた病院ではそういう診察も受けていましたが、今は違いますね」
と補足した。ベテランの看護師さんの反応から、私はこちらのクリニックの診察の方針とI医師の診察の方針が大きく異なっていることをそれとなく感じ取った。

 I医師が書いてくださった紹介状には、私がこのクリニックを訪れた理由が的確に書かれていたようだった。ベテランの看護師さんはそれをご覧になり、
「ちゃんと先生が書いてくださってますね。わかりました」
とおっしゃった。

 更にベテランの看護師さんは、
「では、これで問診が終わりましたので、いったん外に出られる場合は、受付に携帯電話の番号をお知らせくだされば、診察の順番が近づいたときに携帯電話に連絡させていただきます」
とおっしゃった。そう言えば、さきほどから何人かの患者さんたちが受付に足を運び、まるで回転寿司の順番待ちのように、受付で台帳に何かを書き込んでいる光景を見掛けた。その方たちは、受付で紙切れのようなものを受け取ると、そそくさと待合室から出て行った。どうやらこのクリニックでは、待ち時間があまりにも長いので、患者さんたちが長い待ち時間を外で過ごせるようなシステムが出来上がっているらしい。携帯電話の番号を受付の方にお知らせしておけば、順番が近くなると携帯電話で呼び出してくださるのだそうだ。

 ちょうどお昼どきだったので、私は持参したお弁当を食べておきたいと思い、受付に外出する旨を申し出た。受付の方に待ち時間を確認してみると、
「そうですねえ、少なくとも一時間か一時間半くらいは掛かると思います」
と言われた。それほどの時間を待合室の中で過ごすのはもったいない。私は台帳に自分の携帯電話の番号を書き込み、携帯電話の受付票を受け取って、ひとまずクリニックを出た。そして、線路を挟んですぐ隣にある大型映画館のあるビルへと足を運び、持参したお弁当を食べた。

 いつもならば、映画を鑑賞すると決めたときは、インターネットや携帯電話を使って、鑑賞する作品のチケットを予め購入しておくのだが、訪れたクリニックが予想以上に混雑していたため、検査が終わる時間を特定することができなかった。観たい映画はいろいろあったのだが、十五時からの上映作品ならば間に合うだろうと思い、私はお弁当を食べ終わったあと、携帯電話と映画館のチケット発券システムを使って十五時からの上映作品のチケットを購入した。その時点でクリニックを出てから一時間近く経っていたが、クリニックからはまだ連絡がなかった。

 それでも、そろそろクリニックに戻ったほうがいいのだろうと思い、私は大型映画館のあるビルを出て、クリニックのあるビルへと戻った。そして、別の階で少し時間を潰したりもしたのだが、それでもまだ、クリニックからの連絡はなかった。私は、もしかすると台帳に書き込んだ私の携帯電話の番号に誤りがあったのだろうかと不安になりながら、クリニックのある階まで戻り、待合室の様子をそっとうかがった。

 水曜日は午後の診察はなく、午前中だけの診察の予定だったが、その時点で既に十三時半を回っていた。それでも、私がクリニックを出てから一時間ほど経っていたので、さきほどまで溢れ返っていた待合室は少し落ち着いていた。私がクリニックの周辺をウロウロしていると、ようやく携帯電話が鳴った。しかし、電話を取ろうとして、慌てて手がすべってしまい、思わず切ってしまった。私は大急ぎで靴を脱いでスリッパに履き替たあと受付に直行し、
「さきほどお電話をいただいた○○ですが」
と名乗った。すると、
「今、お呼び出ししました」
と受付の方がおっしゃったので、私は再び待合室に腰を降ろし、自分の名前が呼ばれるのを静かに待った。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 子宮筋腫を患って、最初に受診した婦人科も、その次の婦人科も、ひどく混雑していました。午前中に診察の予約をしていても、一時間程度の待ち時間は当たり前だったと記憶しています。現在お世話になっているI医師の診察は、完全予約制なので、ほとんど待ち時間がありません。久し振りに混雑した婦人科を訪れ、待ち時間のないI医師の診察がいかに貴重であるかを思い知らされるとともに、婦人科を訪れる女性の多いことを改めて実感しました。長くなりますので、この続きはまた明日、書かせていただきますね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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