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2009.07.06

心温まるおもてなし(後編)

心温まるおもてなし(前編)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。あらあら、いつの間にか、記事のタイトルに(前編)が付加されています。(苦笑)それから、記事と連動した写真を掲載するのがすっかり遅くなってしまいましたが、掲載しておきましたので、よろしければ雰囲気を味わってみてくださいませ。

 睡眠不足は解消されたものの、朝、目覚めてみると、私は亀になっていた。固い畳の上に敷かれた布団が、背骨をまっすぐ伸ばそうとして、お腹に力の入らない私を苦しめるのだ。背骨が曲がっている私は、普段、弾力性のあるベッドに寝ているため、いくらか救われている。しかし、例えば実家に帰省したときなど、固い畳の上に敷かれた布団に寝ると、曲がった背中が伸びるのを守ろうとして亀のようになるのだ。起き上がるにはお腹に力をこめなければならないが、私のお腹にはたくさんの筋腫があり、第二チャクラが弱っているため、なかなか起き上がれないのである。

 私がやっとのことで起き上がると、ガンモは、
「下が固いから、背骨が良く伸びて気持ち良かった」
などと満足そうに言った。背骨が伸びたことはともかく、ガンモも良く眠れたらしい。

 さて、本来ならば、目覚めたあとは民宿で朝食をいただくことになるのだが、実はゆうべ、夕食の案内をしてくださったときに、申し訳ないが、朝食に関しては用意ができないと民宿のオーナーから話があった。そのため、わざわざ朝食分の代金を差し引いてくださるという。民宿で朝食を食べられないということは、チェックアウト後にどこかで食べることになるので、私たちは朝食をとるべく、いつもよりも早めにチェックアウトを済ませようと思っていた。

 ところが、私たちが帰り支度を整えていると、部屋の電話が鳴り、
「お風呂のご用意ができていますので、どうぞ」
と、民宿のオーナーがわざわざ朝風呂の案内をしてくださった。

 私は、朝、もう一度温泉に入っておきたいと思っていたので、チェックアウトの準備を止めて、温泉に入けとにした。大きなホテルならば、何の断りもなく、朝風呂に入るのだが、個人経営のこじんまりした民宿では、朝風呂を利用するのを遠慮してしまう。こうしてご案内いただいたことで、正々堂々と朝風呂を利用できるというものだ。一方、ガンモは既にチェックアウトの準備を整えていたので、朝風呂は遠慮させていただいた。

 民宿のオーナーは、
「何もお出しできませんので、お風呂から上がったら、コーヒーを飲んで行ってください」
とおっしゃった。私は、コーヒーを飲む習慣はなかったが、
「はい、いただきます」
と返事していったん部屋へ戻った。

 そして帰り支度を整え、ガンモと一緒に一階に降りて行った。すると、オーナーが私たちにコーヒーを勧めてくださったので、私たちはカウンターに腰を落ち着けてコーヒーをいただいた。

 ゆうべ、オーナーが飲食店のママと話をしているのが聞こえて来たのだが、緊急入院された奥様は高血圧の症状が出ていたそうだ。私の両親も血圧が高いので、私はオーナーに、
「高血圧には、らっきょうがいいそうですよ」
と言った。すると、オーナーは、
「そうですか。らっきょうなら、うちにもたくさんあるので、一生懸命食べることにします」
とおっしゃった。

 もともとオーナーのほうが血圧が高く、血圧を抑える薬を服用していたくらいなのだそうだ。奥様の血圧は、普段、それほど高くはなかったはずなのに、あるとき、誰かと電話で話をしている最中に倒れてしまったのだという。オーナーがすぐに気づき、救急車を呼ぼうとしたが、恥ずかしいから救急車はやめてくれと奥様に懇願されたらしい。

 結局、救急車を呼ぶことになったらしいが、病院に運ばれた奥様は順調に回復されているそうだ。ただ、帰宅すると民宿の仕事をこなしてしまうことから、しばらく病院に入院させていただいている状態だという。そのため、奥様の主治医に、
「病院は休むところではありません」
と冗談っぽく言われたそうだ。

 オーナーは、普段はもっとお客さんがいらっしゃること、常連のお客さんが多いこと、一ヶ月から数ヶ月単位で出張に来られる方が、何度も利用してくださっていることなどを話して聞かせてくださった。確かに、これだけのおもてなしを受ければ、何度も足を運びたくなる気持ちも良くわかる。私たちはオーナーの話に耳を傾けながら、コーヒーをすすった。

 コーヒーをごちそうになった私たちは、そろそろ出発することにした。オーナーに宿泊料金を支払うと、二人分の朝食代金をしっかり引いてくださった。私が、
「コーヒーをいただいたのに」
と言うと、オーナーは、
「コーヒーはサービスですから」
とおっしゃった。私たちは恐縮しながらも、お言葉に甘えることにした。

 間もなく、お世話になったお礼と奥様へのお見舞いの言葉とともに、私たちは民宿をあとにした。奥様が緊急入院されるという事態に見舞われながらも、私たちに温かいおもてなしをしてくださった民宿のオーナーに深く感謝している。おかげで、私たちにとっても特別な体験になった。またいつか訪れたい民宿だ。

 民宿をあとにした私たちは、近くのデニーズで朝食をとった。私はコーヒーを飲む習慣はないというのに、
「アメリカンコーヒーでしたらお替わり自由です」
と言われ、アメリカンコーヒーを注文してしまった。

デニーズで朝食

普段はコーヒーを飲まないのに、お替わり自由と言われると弱い

 こうして朝の腹ごしらえも終わったので、私たちはまだまだ遠い自宅を目指しながら、次なる目的地へと向かったのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m こちらの民宿に、常連さんが多い理由がわかるような気がします。人と人との距離は、最初から遠慮してしまうとどんどん遠ざかってしまうものですが、こうして思い切って交流を始めてみれば、お互いの中に心地良い距離感が出来上がって行くものなのですね。それを、どちらが先に始めるかが重要なのでしょう。見知らぬ利用客に対しても先に歩み寄ることができる民宿は、きっと、人が人を呼ぶ民宿になるのでしょう。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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