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2009.06.28

カングー・ジャンボリー(1)

映画『60歳のラブレター』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 本作は、熟年夫婦がパートナーへの感謝の言葉を綴った公募から生まれた作品のようですね。脚本を書かれたのは、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』の古沢良太さんだとか。古沢良太さんの脚本家としての実力は、映画『キサラギ』で充分見せ付けられましたが、今回も「やってくれましたね!」という感じです。

 あるとき、ネットサーフィンをしていたガンモが奇声を上げた。
「東京ビッグサイトでカングー・ジャンボリーが開催される! カングーユーザーのために、二百五十台分の駐車場が用意される!」
ガンモの説明によれば、たまたまネットサーフィンでたどり着いたルノーのページに、「カングー・ジャンボリー」なるお祭りの案内が掲載されていたそうだ。カングー・ジャンボリーはカングーを販売しているルノーが主催するイベントで、全国からカングーユーザーが集まって来るという。

 それ以来、ガンモの頭の中にはカングー・ジャンボリーのことが駆け巡り、ことあるごとに、
「カングー・ジャンボリー!」
と掛け声のように繰り返していた。

 どうやらガンモは、仕事のスケジュールを調整して、自らカングーを運転してカングー・ジャンボリーに出掛けて行きたいらしかった。私は、高速料金が割安になっているとは言え、我が家から六百キロ近くもある東京までの道のりをカングーに乗って出掛けて行くのは、あまり気乗りがしなかった。もともと私は車があまり好きではない。車に乗っていると、高所恐怖症と同じくらい、いろいろな想像をしてしまうので、走行中、もしも事故に遭ってしまったらどうしようなどと考えてしまうのだ。それに、列車のようにノートパソコンを広げられる状態ならまだしも、自家用車で東京まで移動するというのはとてもじゃないが、考えられなかった。

 そのため、私は、
「新幹線か、夜行高速バスで金曜日の夜から移動するなら考えてもいいけど、カングーに乗って行くのなら、私は行かない」
と宣言していた。しかし、ガンモはどうしても行きたいらしかった。

 カングー・ジャンボリーが近付く度に、私はガンモに参加の意志を確認した。ガンモは行きたい素振りは見せたものの、まだはっきりとは結論を下せない状態だったようだ。何故なら、私が行かないとなると、一人で高速道路を走って行かなければならないからだ。私は運転免許を持っているわけではないが、六百キロ近い道のりをたった一人で運転するのは、きっと孤独なのだろう。

 いよいよ木曜日の夜になった。夜、寝る前にガンモに参加の意志をもう一度確認してみると、
「多分、行かないと思う」
と答えた。私は安心して眠りにつき、翌日、元気に仕事に出掛けて行った。

 カングー・ジャンボリーに参加する可能性を考えて、ガンモは金曜日を休みにしていた。仕事中、ガンモにメールを入れてみると、
「今日はちょこっとだけ仕事に出掛けたあと、いったん帰って仮眠する。カングー・ジャンボリーに行くのなら、出発は〇時だから」
などと書いてある。私は驚き、
「ええっ? 行かないって行ってたんじゃなかったっけ?」
と返信した。

 仕事を終えてガンモに電話を掛けてみると、ガンモは、仕事に出掛けて行ったところ、同僚たちに、
「カングー・ジャンボリーに行くって言ってなかったっけ? 一度決めたことを撤回するの?」
と言われたらしい。ガンモはカングー・ジャンボリーの開催を知り、興奮した口調で、同僚たちに必ず行くと宣言していたのだ。もともと我が家には、「予定を変えてはいけない」という鉄則がある。その鉄則を思い出し、カングー・ジャンボリーにカングーで出掛けて行かないことは、鉄則に反することだと思ったようだ。

 ガンモの決断を聞いたときも、私はまだあまり乗り気ではなかったのだが、ガンモとの電話を切ってからしばらく考えた。ガンモと一緒にカングーに乗って東京に出掛けて行くとなると、土曜日の午前中に予約を入れている歯医者のデンタルケアをキャンセルしなければならなかった。実は、その一週間前も、好きなアーチストのコンサートで京都に出掛けて行く予定が入ったため、四ヶ月ほど前に入れていたデンタルケアの予約をキャンセルして一週間先延ばしにしてもらったばかりだったのだ。連続して予約をキャンセルして先延ばしにするのは気が引けていたのだが、これまでにガンモがこれほどまで情熱を燃やして「行きたい!」と主張したイベントがあっただろうかと私は考えた。それに、ガンモ一人だけで夜中の高速を走らせるのはあまりにも危険過ぎる。もちろん、私は運転免許を持っていないので運転を替わることはできないが、隣に乗っているだけでも運転するガンモの気持ちが違うのではないだろうか。とは言え、私は毎朝五時起き生活を続けていたので、走行中、ゆっくり寝られないのは体力的にも厳しいだろうとも思っていた。

 次の瞬間、私は歯医者の診察券を手に取り、携帯電話を使って歯医者に電話を掛けていた。そして、予定が入ってしまったので、予約を更に二週間先延ばしにしたいと申し出た。実は次の週も、午前中は外せない予定が入っていたので、二週間先延ばしにするしかなかったのである。歯医者の受付の女性は、私の申し出を快く承諾してくださった。

 そしてすぐにガンモに電話を掛け、
「私もカングーに乗って、ガンモと一緒に行くから。歯医者の予約をキャンセルして、先延ばししてもらったから」
と言った。そのときのガンモの喜びようと言ったらなかった。
「ありがとう! 実は一人で真夜中の高速道路を運転するの、心細かったんだよ!」
とガンモは言った。

 そうと決まったら、一刻も早く帰宅して出発の準備を整えなければならない。私は大急ぎで帰宅し、いつも使っている旅行バッグに必要なものをどんどん詰めて行った。ガンモも出発の準備を整えていたが、興奮しているのか、出発の準備を終えてもなかなか仮眠を取ろうとしなかった。私はガンモに、
「徹夜で高速道路を走行するんだから、仮眠を取っておいたほうがいいんじゃないの?」
と言って仮眠を勧めたのだが、ガンモは出掛ける直前まで気が張っていたらしく、何やらしきりにパソコンに向かっていた。しかし、五時起き生活を続けている私は、とうとう眠気には勝てず、出発前に一時間ほど眠った。そして〇時前に目を覚まし、支度を整え、私たちは愛車カングーに乗り込んだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m しばらく拒み続けていたのですが、やはりガンモ一人で夜通し高速道路を走らせるのはとても危険だと思いました。もしもガンモに何かがあれば、一生後悔することになります。それだけは避けたいと思いましたし、何よりも、ガンモがここまで情熱を燃やしているイベントに参加しないのは、妻として失格ではないかと思ったのです。記事が長くなりますので、この続きはまた明日、書かせていただきますね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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