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2009.05.06

尻上がりの運勢

一日中映画館の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。映画館で座って映画を観ていただけのはずなのに、帰宅する頃にはヘロヘロに疲れ切っていました。ただ座って映画を観ているだけでもエネルギーが消費されるのですね。

 一日中映画館の翌日は、朝八時半から大阪のクリニックで健康診断の予約を入れていた。私が働いている派遣会社では、稼動中のスタッフならば、年に一度の割合で健康診断を受けられるようになっている。健康診断を受けるには、派遣健康保険組合と提携しているいくつものクリニックの中から自分で選んで予約を入れる。

 私と同じ職場で働いている派遣社員の多くは、平日に有給休暇を取得して神戸市内のクリニックで健康診断を受けている。しかし私は、できれば土曜日に婦人科検診をも含むすべての検診を受けたいと思っていた。とは言え、派遣健康保険組合と提携している神戸市内のクリニックには、その条件に当てはまるクリニックがなかったので、私は大阪まで選択肢を広げて、条件に当てはまるクリニックを探し当てて予約を入れておいたのである。その予約日が何と、ゴールデンウィークの真っ只中だったというわけだ。しかも、不思議なことに、そのクリニックはホットヨガ梅田店のすぐ近くにあるクリニックだった。せっかくホットヨガのスタジオと近いのだから、ホットヨガのレッスンと抱き合わせにしない手はない。

 健康診断の当日、私はほぼ時間通りに、予約しておいたクリニックを訪れた。入口の扉を開けると、スリッパを消毒する機械がいくつも並んでいた。生まれて初めて見る機械だった。どうやら使用済みのスリッパを上から入れると、消毒されたスリッパが下から出て来る仕組みらしい。私は、靴をどこで脱げばいいのかわからず、キョロキョロ探したのだが、束のビニール袋が吊り下げられていたので、おそらくその中に脱いだ靴を入れるのだと理解した。私は靴を脱いで消毒されたスリッパを履き、ビニール袋を一枚取って、その中に脱いだ靴を収めた。受付には何人かのスタッフがいたのだが、私が入口で戸惑う様子が視界に入っているにもかかわらず、誰も声を掛けてはくださらなかった。「ホットヨガのスタジオならば、入口の扉を開けた途端、受付に立っているスタッフ全員が元気良くあいさつをしてくれるのに」などと思ったが、クリニックは利用客を募って商売をしているわけではないので、あいさつのサービスも省エネモードなのかもしれない。

 私は何となく、このクリニックに対して良い印象を持つことができなかった。いや、むしろ、どこの誰ともわからない人に向かって、絶えずニコニコしながら接してくれるほうがおかしいのだろうか。こちらから声を掛けない限り、受身の姿勢を取っている受付のスタッフらは、もしかすると自分の仕事が手一杯で、扉を開けて入って来る人たち一人一人にかまう余裕はないのかもしれない。常に自分の気持ちに正直に生きているという意味では、いつもニコニコしながら楽しそうに仕事をしている人たちよりも、「イエス・マン」なのかもしれない。

 受付を済ませたあと、更に奥の受付で本格的な受付を済ませると、ロッカールームに案内された。実に機械的な案内である。働いている人たちがちっとも楽しそうに見えないのだ。それでも、案内されたロッカールームに設置されたロッカーが思いのほか大きく、私の大きなリュックもすっぽり入ったので、私は損ねていた機嫌をニュートラルに戻した。

 ただ、スタッフから手渡された検査着のサイズがLサイズだったことに、少しだけ引っかかりを覚えた。いや、確かに私は痩せている身体ではないので当然と言われれば当然なのだが、すずらんの湯では、受付で館内着を受け取るときに、
「館内着にはSとMとLの三種類のサイズがございますが、どのサイズになさいますか?」
と、毎回尋ねてくださる。つまり、実際のサイズがどうであれ、利用客には館内着のサイズを選べる自由意思があるのだ。だから私は、いつもMサイズの館内着をお借りしている。すずらんの湯のそうした対応がいつも心地良いと感じていたので、クリニックのスタッフの独断でLサイズの検査着を手渡されたとき、少々ムッとしたのである。

 尿検査や身長、体重、視力検査、聴力検査、血圧、採血、心電図などの検査を終えると、私は胃のレントゲン検査に呼ばれた。バリウムを飲むために、私は前日の二十一時から水以外のものは口にしていなかった。胃のレントゲンの検査技師は、コテコテの関西人だった。誘導されるがままにバリウムを飲み、検査台の上をクルクル回るのだが、私は検査技師の指示に迅速に従うことができなかった。例えば、右の腰を浮かせるように指示されると、右の腰は何とか浮かせるのだが、顔を正面に向けたままでと言われているのに、腰を浮かせるついでに顔をよそに向けてしまったり、目を開けたままでと言われているのに思わず瞑ってしまったり、手すりへの捕まり方が検査技師の好む方法ではなかったりした。検査技師は、何度も何度も私に同じことを繰り返し私に注意しなければならなかったようで、
「はい、○○してください。最初からずっと一緒ですよ」
などと強い口調で言われた。彼にしてみれば、毎日、何十人ものレントゲン検査を行っているので、もはや達人かもしれないが、私は年に一度、検査を受けるか受けないかなのである。

 しかも、発泡剤を口に含んで飲み込んだあと、検査中にゲップをしてしまったことがひどく気に入らなかったらしく、
「ゲップをすると、バリウムの写りが薄くなるんです」
と厳しい口調で言われてしまった。ゲップが出るのは自然現象なのに、自然に逆らうことなどできないではないか。ゲップをしたあとは、もう一度発泡剤を渡されて飲み干し、検査台の上に上がった。検査のやり直しとなってしまったわけである。その結果、私は人生始まって以来の長さで胃のレントゲン検査を行う羽目になってしまった。途中、私の検査着ははだけ、バストがむき出しになりそうになった。私は、この検査技師に私の大事なバストを見せてなるものかとムキになりながら、はだけそうな検査着を手で押さえて、検査台の上をクルクル転がっていた。ようやく検査が終わり、
「ありがとうございました」
と御礼を言って検査室を出たものの、私のはらわたは煮えくり返っていた。世の中には高飛車な検査技師もいるものだ。私は冷静に、他の方たちの胃のレントゲン検査がどれくらい掛かっているのかを観察していたのだが、他の方たちも、やはりこれまで私が体験して来たよりも長い時間、胃のレントゲン検査に掛かっていたように思えた。

 私はムカムカしながら待合室で次の検査待ちをした。ありがたいことに、子宮ガン検診は、女医さんが担当してくださった。しかし、細胞採取のあと、
「触診します」
と言われ、指を膣の中に入れられたのだが、そのとき、下腹部を触る手が私の筋腫に触れなかったのだ。もちろん、問診票には筋腫があることを申告してはいるのだが、私がこれまで健康診断を受けて来た他のクリニックでは、触診のときに医師の手が必ず私の筋腫に触れ、その大きさに驚いていたので、今回、私を触診してくださった女医さんが私の下腹部を触り、一体何を確認されたのか良くわからなかった。それとも、女性同士ということで、妙な遠慮が働いたのだろうか。

 その後、乳がん検診でマンモグラフィーの検査を行った。健康診断を予約するときに、乳がん検査ではエコーかマンモグラフィーのどちらかを選べると言われたので、私は去年のことを思い出し、エコーよりもマンモグラフィーを選んだのである。ところが、女性検査技師に案内され、マンモグラフィーの機械の前に立ったものの、私の乳房は生理を一週間ほど先に控えて、かなり張っていた。右と左で二枚ずつ、合計四枚のレントゲンを撮っていただいたのだが、胸が張り過ぎていたせいか、乳房がなかなか機械に挟まらずに難儀した。女性検査技師も、
「胸がかなり張っていますね」
とおっしゃっていた。女性検査技師曰く、私の乳房と手は、機械の引っかかるべきところにうまく引っかからないらしい。格闘しながら何とか四枚の写真を取り終えて検査室を出た。

 残るは、医師の問診のみだった。とんとん拍子には運ばない健康診断だったが、問診のために医師から名前を呼ばれたとき、私はてっきり女医さんに呼ばれたのだと思っていた。ところが、診察室に入ってみると男性医師だった。しかも、これまでお会いしたことないほど優しそうな好感の持てる医師だったのだ。この医師になら、何でも相談できそうである。

 医師は、聴診器を当てて私の心臓の鼓動を確認したあと、胸にしこりがないか触診した。そして、
「何もしこりはないですね。リンパのあたりにもしこりはないですね」
と太鼓判を押してくださった。去年の経験から言えば、機械が導き出す結果よりも、医師の触診のほうが信頼できる。何しろとびきり優しい雰囲気の医師だったので、そのクリニックに対するこれまでの無愛想なイメージをすっかり一掃してくれるかのようだった。

 すべての検査と医師の問診が終了したので、私はカルテを受付に返却し、バリウムを排泄するための下剤をもらった。午後からホットヨガのレッスンを受ける予定にしていたのだが、私はレッスン中にお腹が痛くならないことを祈りながら下剤を飲んだ。ありがたいことに、飲んだ下剤は、これまでの健康診断でもらったどの下剤よりも自然にゆっくりと効いた。その下剤のおかげで、お腹が痛くなることなく、自然にバリウムを排泄することができたのである。

 最初は無愛想だと感じたり、胃のレントゲン検査にムッとしたりしたものの、検査が終わりに近づくにつれて、私には幸せが訪れた。この日の運勢は私にとって、尻上がりの運勢だったのかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m いただいた下剤を服用しても、突然、トイレに駆け込むこともなかったので、その後のスケジュールを順調にこなすことができました。ゆっくり効く下剤と突然効く下剤があるのでしょうか。毎年のように健康診断でバリウムを飲んでいますが、胃カメラのほうが胃を痛めないらしいですね。でも、胃カメラはこれまで一度も飲んだことがなく、こちらもまた不安であります。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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