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2009.04.19

映画『戦場のピアニスト』

足しても引いても同じ結果になる計算式の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m これまで天然ヘナを使うのは、ほぼ三ヶ月に一度のペースでしたが、最近は二ヶ月に一度のペースになってしまいました。このペースはだんだん短くなって来るのでしょうか。それとも、現実を受け入れて、白いままの髪の毛で過ごすことになるのでしょうか。

 映画ファンから高い評価を得ているこの映画の存在自体は知っていたものの、DVDで鑑賞するに至ったのは、今からおよそ二ヶ月ほど前のことである。レビューを書くにあたり、映画サイトを参照していてわかったことだが、この映画はロマン・ポランスキーの監督作品だった。とは言え、私がこれまでに鑑賞している彼の監督作品は、映画『テス』と映画『ナインスゲート』くらいしかないのだが、私にとってはどちらも素晴らしい作品として、誰かにお勧めしたくなるほど印象深い作品である。そこに、この映画を鑑賞した感動が新たに加わったので、ロマン・ポランスキーの監督作品なら安心して鑑賞できると太鼓判を押させていただく次第である。

 ナチス・ドイツがポーランドを侵略していた時代、ワルシャワのラジオ局でピアノを弾いていたウワディスワフ・シュピルマンは、家族とともに収容所へと向かう列車に乗せられそうになる。家族は列車に乗せられてしまったものの、シュピルマンだけは知人の警察官の力により、列車に乗る直前に列車の待ち行列から外され、家族とは別行動を取ることになる。収容所に送られた人たちは、虐殺されたとの説もあるので、シュピルマンはひとまず命拾いしたことになるのだろうか。

 とは言え、ユダヤ人という理由だけで、たくさんの人たちが容赦なく殺されていた時代である。中には、ちょっと質問しただけで銃殺される残酷なシーンもあった。シュピルマンも、幾多の危機に直面しながらも、多くの人たちに支えられながら、何とか生き延びて行く。時には秘密の隠れ家に身を潜めながら・・・・・・。

 当時は、ユダヤ人をかくまうと、かくまった人にまで火の粉が降りかかる時代であったらしい。それにもかかわらず、シュピルマンの住む秘密の隠れ家に食料を届けてくれる親切な人たちがいた。ユダヤ人をかくまう人たちは、独自のネットワークを作り上げ、作業を分担していた。とは言え、隠れ家を度々訪れるのは危険なので、時にはシュピルマンの食料が切れてしてしまうこともあった。また、裕福でない戦時下においては、自分自身の食料を確保することでさえ困難な状況にあった。

 前半はそうしたユダヤ人への迫害の様子がこと細かに描写されている。それらの状況を経て、後半に私の涙腺をとてつもなく揺さぶる出来事があった。それは、ナチス軍将校によるシュピルマンへの援助である。詳しくは書けないので、キーワードだけ書いておくことにしよう。キーワードは缶切りだ。缶切りを目にしたとき、私の涙腺は一気に緩んだ。

 二人の間には、ナチス軍とユダヤ人いう団体に所属する立場の人間ではなく、互いに団体を離れた一個人としての交流があった。一個人は団体に所属することもあるが、団体に所属することで、個が潰されてしまうこともある。ナチス軍将校は、ナチス軍という団体に所属しながらも個を潰さずに、団体の意志とは別の行動を取ったことになる。団体として向き合えば、敵同士の関係である彼らが、団体の意志に逆らって、一人の人間としての交流を持つ。その個人的な交流の背景には、シュピルマンの弾いたピアノがきっかけになっていたことは間違いない。

 シュピルマンを演じているのは、映画『ダージリン急行』のエイドリアン・ブロディである。映画『ダージリン急行』ではちょっと冴えない役柄だったが、過去にこれほどの大作に出演されていた俳優さんだったとは驚いた。

 ちなみに、この映画に登場するピアニストは実在の人物で、この映画を指揮したロマン・ポランスキー監督自身も、ポーランドがナチス・ドイツに侵略されていた頃、実際にポーランドに住んでいたそうだ。そのため、当時の様子がリアルに再現されているのかもしれない。確かに、多くの映画ファンから高い評価を得ているだけの良い作品であった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 前半が迫害を中心とした描写でしたので、ずっとこの調子が続くのだろうか、山場はどこなのだろうかと気に掛かっていたのですが、缶切りのシーンで一気に涙腺が緩み、「ここだったのか!」と思いました。団体の中で潰されない個というのは、今の時代に置き換えてみれば、企業の中で潰されない個に置き換わるのかもしれませんね。私も、団体の中にあったとしても、このナチス軍将校のようでありたいものです。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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