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2009.03.06

さらば、隨縁(ずいえん)の湯

失われた四十分の行方の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。ガンモに「私物のノートパソコンを持ち込んではいけないと、上司のまた上司に言われたよ」と報告すると、「やっぱりそうだろうね」と言われてしまいました。思えば、今まで私が私物のノートパソコンを持ち込むことを大目に見てくださっていたことのほうがありがたいことなのかもしれません。どんどん進化する技術が広く一般に浸透して行くのと比例して、それらの技術を悪用したり、また、使い方を誤ってしまうケースも出て来るため、今度はその技術を慌ててブロックする方向へと進んで行きます。例えば、かつてはみんな当たり前のようにUSBメモリを持ち歩き、オフィスでもちょっとしたデータをコピーするために使っていました。ほんの数年前のことですね。現在、私の派遣先のオフィスでそのようなことは絶対に有り得ません。業務で使用しているパソコンに接続できるUSBメモリは限られていますし、そのUSBメモリを使用するためには申請が必要です。もちろん、使用が許可されているすべてのUSBメモリには暗号化ツールが搭載されています。それくらい、企業は情報セキュリティに関して慎重になっているということなのです。

 職場近くにある天然ラジウム温泉の一つ、神戸市西区|天然温泉&岩盤浴の隨縁の湯(ずいえん ZUIEN)が三月いっぱいで閉館することを知り、閉館前にもう一度足を運んでおこうと、タイミングを見計らっていた。職場から近いので、仕事帰りに寄るのが一番である。仕事がそれほど忙しくなく、映画を千円で鑑賞できる火曜日、水曜日、金曜日以外の曜日であり、なおかつガンモの仕事が遅くなる日であれば、チャンス到来である。そして、それらすべての条件を満たした木曜日、私は定時で仕事を上がり、職場の最寄駅近くにあるホテル前から発着している隋縁の湯の無料送迎バスに乗り込んだ。

 確か以前、この無料送迎バスを利用したとき、利用客は私一人だけだった。しかし今回は、合計七名もの利用客が無料送迎バスに乗り込んだ。誰もが三月末の閉館を惜しんでいるのかもしれない。

 無料送迎バスはおよそ十分ほど走り、私たち利用客を神戸市西区|天然温泉&岩盤浴の隨縁の湯(ずいえん ZUIEN)まで運んでくれた。神戸市西区|天然温泉&岩盤浴の隨縁の湯(ずいえん ZUIEN)にはおよそ一年半振りに足を運ぶことになったわけだが、三月末に閉館してしまうとは言え、やはり贅沢な雰囲気が漂っている。二階の入口には、三月末に閉館するというお知らせが大きく掲げられていた。

二階の入口に掲げられていた閉館案内

 下駄箱に靴を預け、更衣室のロッカーの鍵を受け取るべくフロントに並んだ。フロントは、同じ無料送迎バスを降りて来た人たちや、自家用車でやって来た人たちでとても混雑していて、下駄箱の鍵と引き換えに更衣室のロッカーの鍵を受け取るまでに少々時間を要した。

 神戸市西区|天然温泉&岩盤浴の隨縁の湯(ずいえん ZUIEN)の利用料金は少々高めで、平日利用の場合、会員は七百五十円、非会員は八百五十円である。一緒に並んでいた多くの人たちが会員だったようで、七百五十円を支払ってロッカーの鍵を受け取っていた。私は非会員なので八百五十円を支払ったが、やはり少々割高だという感じが否めない。休日利用ともなれば、非会員の利用料金は百円増しの九百五十円である。こうした施設が不況の中でも生き残って行くには、価格設定を見直したほうが良かったのかもしれないが、既に三月末に閉館が決まってしまっているので、もはやどうすることもできない。

 利用料金は少々高めではあるものの、バスタオルとタオルをそれぞれ一枚ずつ無料レンタルできるので、荷物は少なくて済む。ロッカーの鍵を受け取った私はエレベータに乗り、四階の更衣室へと向かった。更衣室に足を踏み入れてみると、やはり、以前、利用したときよりも利用客が多い。私は、廃線になってしまう列車や路線に多くの人たちが集まる現象を思い出した。もう利用できなくなると思うと、人々はまるで最後の思い出を織り上げるかのように、せっせと足を運ぶのである。もちろん、私もその一人だ。普段からこれだけの人たちが利用していれば、廃線や閉館に追い込まれることもなかったのに、皮肉なものである。未来のない対象物は、こうして最後に一花咲かせるのだ。

 服を脱いで浴室に入り、まずはカランで身体をきれいに洗った。もちろん、シャンプーやリンス、ボディソープはそれぞれのカランに備え付けられている。身体を洗い流したあとは、室内の水流浴槽にゆったりと浸かったあと、すぐに露天風呂へと足を向けた。露店風呂には、私の好きな壷風呂があるのだ。とは言え、神戸市西区|天然温泉&岩盤浴の隨縁の湯(ずいえん ZUIEN)の露天風呂は、ずずらんの湯のように大自然を切り開いて作られているわけではなく、ビルの中に構えられている。そのため、露天風呂としての開放間はやや欠ける。感覚としては、長距離フェリーの中で利用するお風呂に近いものがある。

 露天風呂には、壷風呂のほか、岩風呂、寝湯がある。三つある壷風呂は人気があるため、なかなか利用することができない。壷風呂は一人用ではなく、二人ほど一緒に入れる大きさなのだが、既に誰かが利用している壷風呂にあとから足を踏み入れるのはちょっと勇気がいる。私は、壷風呂が空くまで、岩風呂に浸かったり、寝湯に寝転がったりしながらチャンスをうかがっていた。そのうち、壷風呂を利用していた人が一人立ち上がったので、私はすかさず空いた壷風呂に滑り込んだ。壷風呂に入って外の景色を眺めようとするが、ビルの中に作られた露天風呂なので、夜景を楽しむことはできなかった。

 三つある壷風呂の内訳は、源泉湯が二つとハーブ湯が一つである。私が利用したのは源泉湯の壷風呂だった。ハーブ湯の壷風呂にも入っておきたかったのだが、なかなか空かない。しばらく待ってみたものの、なかなか空かないので、私は帰りの無料送迎バスの発車時刻を気にして、室内のお風呂に戻った。

 室内には、比較的温度の低い谷湯、比較的温度の高い山湯、源泉浴、水風呂、さきほど入った水流風呂のほか、ウェットサウナとドライサウナがある。私は、水風呂とドライサウナ以外のお風呂を少しずつ利用した。天然ラジウム温泉ということで、ホルミシス効果を期待して、深呼吸を繰り返した。お腹の筋腫に効いてくれればいいのにと願いながら。ふと、お腹に手をやると、筋腫が大きく固くなっているのがわかった。久し振りのラジウムに反応しているのだろうか。

 私は、無料送迎バスの発車時刻を気にしながら湯船を渡り歩いた。十九時過ぎに神戸市西区|天然温泉&岩盤浴の隨縁の湯(ずいえん ZUIEN)に入館し、帰りの無料送迎バスの発車時刻は二十時ちょうどである。この無料送迎バスは、職場の最寄駅行きの無料送迎バスではなく、少し三宮寄りの駅へと向かう無料送迎バスである。私は三宮方面に向かって帰るので、職場の最寄駅に向かう無料送迎バスよりも、三宮寄りの駅へと向かう無料送迎バスを利用したほうが便利なのである。ただ、滞在時間が着替えも含めて一時間足らずしかないので、少し忙しかった。

 そろそろタイムリミットが近づいて来たので、私は湯船から上がり、服を着て、帰り支度を整えた。帰りの無料送迎バスの利用客は、私一人だけだった。運転手さんは、さきほど私を職場の最寄駅前のホテルから運んでくださった運転手さんだった。三月末に閉館が決まっている状況の中、そこで働いている人たちは一体どんな気持ちなのだろう。もしも私自身が同じ状況に直面したとして、投げやりにならず、ぐれもせず、最後までその仕事をまっとうできるだろうか。別れを惜しむかのように毎日詰め掛けて来るにわか利用客に対し、普段からもっと足を運んでくれていれば良かったのにと、怒りさえ感じてしまわないだろうか。しかし、ここでどうあがいても、三月末で閉館してしまうのである。

 こうして私自身もまた、複雑な想いを胸に抱きながら、三宮寄りの駅前で無料送迎バスを降りた。さらば、神戸市西区|天然温泉&岩盤浴の隨縁の湯(ずいえん ZUIEN)。ちょっぴり贅沢な気分を体験させてくれてありがとう。そして、無料送迎バスの運行が終了しているにもかかわらず、わざわざ自家用車で私を三宮寄りの駅前まで運んでくださった男性スタッフにもありがとう。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m リアルタイム日記などとうたっておきながら、いきなり朝の更新です。(苦笑)金曜日は、ガンモに夜勤の仕事が入っていたことに加え、シネマポイントカードに加入しているミニシアター系の映画館で映画を千円で鑑賞できるため、映画を二本鑑賞してから帰宅するとともに、恐ろしい眠気に襲われたのです。しばらくの間、眠気と戦いながらパソコンに向かっていたのですが、日頃の寝不足がたたって、とうとう負けてしまいました。申し訳ありません。m(___)m ちょっぴり贅沢な天然ラジウム温泉は、三月末で閉館することになりました。この施設は、これからどうなるのでしょう。もったいない気がします。利用客としては、経営者が変わっても生き残って欲しい気がしますが、今の景気では、それも難しいでしょうね。私自身もあれほどラジウム温泉に情熱を燃やしていたのに、あまり足を運ぶことができず、ちょっぴり胸が痛みます。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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