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2009.03.15

繊細な部分とずぼらな部分

幽体離脱の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。不思議なことがあるものですが、それを大真面目な顔をして言えるということは、自分の中に確信があるということなんですよね。こうした確信は、理屈では説明できない貴重な感覚が導いてくれるものなのであります。

 久し振りにサービス満点の床屋を営業した。いやいや、正確にはサービス満点ではなく、冬場で寒かったので、服を脱いで待機しているガンモのために浴室に予備暖房を入れ、私は服を着たまま浴室に入った。

 せっかちなガンモは待つことが苦手である。私がもたもたしてなかなか床屋をオープンしようとしないので、早めに浴室に入っていたガンモはしびれを切らしていた。私がようやく準備を整えて浴室に入ると、ガンモはちょっぴりご機嫌斜めの様子だった。

 ガンモが自分の髪の毛をお湯で濡らすと、私はガンモの伸びた髪の毛を手で少しずつすくい上げながら、手際良くカットして行った。私自身が、苦手な美容院でカットしてもらったときに、プロの美容師さんの手さばきに目を凝らしながら学び取った技術をガンモのカットに活かすのだ。

 ガンモの髪の毛は、あっという間に刈り上がった。あとは、仕上げのためにうなじの辺りをきれいに切りそろえるだけだ。本来ならば、電動カッターで丁寧に切りそろえたいところだが、電動カッターの電池が切れてしまっていたので、旅先で宿泊したホテルから持ち帰った安全剃刀を使って切ることにした。ガンモは、
「安全剃刀、怖い」
と言いながら構えている。私は、
「大丈夫、大丈夫」
とガンモをなだめて、ボディーソープでガンモのうなじの辺りを泡立てると、安全剃刀を使ってゆっくりと剃り上げて行った。

 こうして無事にうなじも剃り上がり、いっちょうあがりである。カットした髪の毛を排水溝に集めて捨てるのはガンモの仕事である。自分の髪の毛だから、文句も言わずにせっせと集めている。お風呂から上がり、髪の毛が乾くと、ガンモの頭はとてもすっきりしていた。ガンモも満足そうである。

 ただ、良く見ると、少々切り過ぎてしまったところがあった。家にいるときは気が付かなかったのだが、一緒に買い物に出掛けたときにそのことに気付き、私は思わず切り過ぎてしまったガンモの頭を手で押さえた。

 「ごめん、切り過ぎてるところがある」
と私が言うと、ガンモは、
「いいから」
と言った。ガンモ曰く、髪の毛なんてすぐに伸びるのだから、例え少々切り過ぎてしまったとしても、それほど気にはならないらしい。かつてはお風呂の中で鏡を手に持ち、私がどのようにカットするのか目を凝らしてじっと見つめていたというのに、今ではすっかり私の床屋の腕を信頼し切って、すべてを私に委ねてくれている。その私が切り過ぎたところがあると言っているのに、気にしないと言ってくれているのだ。

 私は、「ああ、これが私たちなのだ」と思った。他の人たちから見れば、もっと繊細であってもいいはずの部分が、私たちはずぼらである。反対に、他の人たちがまだそれほど神経質にはなっていない情報セキュリティ関連などの分野において、私たちは特別こだわりを持っていたりする。つまり私たちは、繊細な部分とずぼらな部分がぴったり重なり合っているのだ。もちろん、最初からぴったり重なり合っていたわけではない。特にずぼらな部分がぴったり重なり合っているのは、夫婦生活を続けて行く上で、互いに許容し合って来た賜物なのである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m かつてはこだわりがあったのに、今はずぼらになっている部分を振り返ってみると、互いに許容し合って来たのだなあと実感します。しかし、何かに対して繊細であったとしても、反対に、ずぼらであったとしても、確実に見落としてしまうものはあります。これは、一方に傾いてしまうと、もう一方の立場を体験できなくなってしまうからです。だから、繊細な立場を取っている人がずぼらな立場を取っている人の生き方を否定することはできないし、ずぼらな立場の人が繊細な立場の人に自分の生き方を否定することもできないと思います。一方の立場に傾いて、それぞれの立場で見ているもの、経験しているものが大切なのだと思います。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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