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2009年2月

2009.02.28

プライドを持つ

東寺・弘法さんの市に血が騒ぐの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 人との交流の仕方は、上に向かって積み上げて行く交流と、下に向かって互いの根本を探ろうとする交流の二種類に分かれるように思います。上に向かって積み上げて行く交流は、土台がよほどしっかりしていないと、多くのものを積み上げ過ぎると崩れてしまいます。私はどちらかと言うと、下に向かって互いの根本を探る交流のほうが好みです。

 東寺・弘法さんの市では、手作りの品を販売されている方も多い。今回、改めて気付いたことだが、多くのものが格安で販売されているのに対し、手作りの品を販売されている方の価格設定は比較的高めである。京都では、東寺や北野天満宮の骨董市のほか、毎月十五日に百万遍さんの手作り市も開催されている。私も何度か足を運んだことがあるのだが、骨董市に比べると規模が小さく、すぐに見終わってしまうので、百万遍さんの手作り市だけのためにわざわざ京都まで出掛けて行くのももったいない気がして、次第に足が遠のいてしまった。東寺・弘法さんの市で売られている手作りの品の価格設定が比較的高いことや、こうした手作り市が積極的に開催されていることからも、京都はモノ作りに熱心な場所と言えるのかもしれない。

 東寺・弘法さんの市で販売されていた手作りの品の中で、私の興味を強く惹き付けたアクセサリがあった。スーベニールというお店である。ニューヨークのアンティークマーケットで買い付けた素材をペンダントなどに加工して販売されている。透明のプラスチックの中にいろいろな部品を閉じ込めたといった感じのアクセサリが多い。

 私はそれらのアクセサリを一目見た瞬間、強く惹き付けられた。最初は遠目に眺めていたのだが、次第に我慢できなくなり、とうとう手に取って吟味し始めた。それにしても、一つおいくらなのだろう。どこにも値段が書かれていない。そのうち、誰かが、
「おいくらなんですか?」
と尋ねた。ああ、良かった。私が尋ねなくても誰かが尋ねてくれた。アクセサリを販売されている方の返答にじっと耳を傾けていると、
「はい。大きさに関係なく、鍵の入っているものは三千五百円、鍵の入っていないものは二千五百円です。チェーンか紐を一緒にお付けします」
とおっしゃった。それを聞いたとき、私は正直言って、「手作りの品にしてはちょっと高いな」と思った。しかし、アクセサリを販売されている方は、それだけのプライドをもって製作し、販売されているのだろう。そうでなければ、これだけの値段は付けられないだろう。もしくは、次から次へと使い捨てられるのではなく、本当に気に入って長く使ってくれる人にだけ、買って欲しいのかもしれない。

 結局、東寺・弘法さんの市ではそのアクセサリを買わなかったのだが、買わなかったことを後悔して、こうしてインターネットで検索し、皆さんにもご紹介させていただいたというわけだ。またどこかでお目に掛かれる機会があるならば、もう一度手にとって良く吟味した上で、鍵の入っているアクセサリを購入したい。

 十五時を過ぎると、多くの露店はそろそろ片付けモードに入っていた。こうした骨董市は、日の出から日の入りまで開催されるのがお約束である。朝早くから露店を出しているため、店を畳む時間も早い。それでも私たちは、まだまだ東寺・弘法さんの市から離れるのが名残惜しく感じられ、一度見て回った通りをもう一度歩き始めた。そして、まだ収まらない購買意欲に従って、三つ千円の帽子を購入して友人と二人で分けた。また、ガンモのお土産に、おそらくチベット産の綿のマフラーを二枚購入した。綿のマフラーは、もともと私が好んで使用していたのだが、ガンモが毛糸のマフラーでは暑いと言うので、私が使っていた綿のマフラーをガンモに譲ったところ、ひどく気に入ってくれたのである。

 こうしてたくさんの買い物を済ませた私たちは、なかなかやって来ない市バスを長いこと待って京都駅まで出た。二人とも両手にいっぱいの戦利品を抱えていた。歩き回ってひどく疲れていたので、私たちは京都駅地下のポルタにあるイノダコーヒーに入った。イノダコーヒーは、京都では大変有名なコーヒーショップであるのだが、私はコーヒーを飲む習慣がないので一度も入ったことがなかった。さすが、有名なコーヒーショップだけあって、たくさんの人たちが行列を作って待っていた。案内係の店員さんに、
「喫煙席ならすぐにご案内できますが・・・・・・」
と言われたが、私たちは禁煙席を希望していたので、辛抱強く順番待ちをした。イノダコーヒーで働いている店員さんたちもまた、プライドを持って接客されているようで、接客がとても丁寧で上品だった。ようやく禁煙席が空いたので、私たちは中に入って一息入れた。

イノダコーヒーで注文した「アラビアの真珠」(飲みかけ)

 コーヒーを飲んで一休みしたあとは、京都駅ビルの中にあるお土産コーナーに足を運んだ。私は和柄のカードケースと和柄のガーゼマフラーと和柄のマスクを何枚か買った。ふう、大満足である。そして友人と一緒に新快速列車に乗り込み、また骨董市に行こうと話をしながら帰路についたのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 帰りの列車の中で友人と話をしていて気が付いたのですが、彼女とは、魂の話や輪廻転生の話が当たり前のように出来るんですね。そうした話題は、私が普段、社会生活の中ではほとんど見せていない部分ではありますが、同時に最も触れて欲しい部分でもあります。例え仕事に多くの時間を費やしたとしても、誰もその部分には触れてはくれないのです。私が最も触れて欲しい部分にいとも簡単に触れてくれる友人と会話をしていると、「仕事を中心とした私の日常って一体何なのだろう?」と考え込んでしまいました。(苦笑)むしろ、そうした本質的な欲求への反動が、「ガンまる日記」を更新して行くエネルギーに繋がっているのかもしれません。

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2009.02.27

東寺・弘法さんの市に血が騒ぐ

映画『サルバドールの朝』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。ところで、私たちが住んでいるマンションの駐輪場は、どのスペースにどの自転車を置くのかがきちんと割り振られています。私が自転車を置くことになっているスペースのすぐ隣に自転車を置いている人が、いつも私のスペースまで大きくはみ出して自転車を置いているのですね。私はいつも帰りが遅いものですから、毎回、その自転車をわざわざ所定のスペースに移動させてから、自分の駐輪スペースを確保しています。毎回、毎回、そんな調子で自転車を移動させなければならないので、その自転車のサドルに「自転車は規定のスペースに駐輪してください」と張り紙でもしておこうかと思ったこともありました。しかし、あるとき、その自転車に乗っている人を見掛けたのですね。すると、不思議なことに、その人への怒りがすっと収まりました。単に後ろ姿を見ただけなのですが、この人がいつも私の駐輪スペースを侵害している人だったのかと思いました。単に後ろ姿を確認しただけで、これまで得体の知れない存在だった駐輪スペースの侵害者が、より身近な存在になったのだと思います。このように、相手を身近な存在として感じることは、とても大切なことなのだと思います。おそらくですが、この映画の看守と死刑囚であるサルバドールとの間にも、私が体験したのと同じような、相手を身近に思う感情が芽生えていたのではないでしょうか。一人の人を良く知るということは、その人を、単なる物体から血の通った人間に変えるほどの効力を持っているような気がします。

 京都駅前店でホットヨガのレッスンを受けたあとは、腹ごしらえをするために昼食を取った。友人に電話を掛けてみると、まだ祇園にいると言う。私も「ガンまる日記」を書きたいので、もう少し時間が欲しいと言うと、時々「ガンまる日記」を読んでくれている彼女はケラケラと笑った。そこで彼女とは、十四時くらいを目処に東寺で合流することになった。

 私は、「ガンまる日記」を書くために、京都駅前のマクドナルドに入った。いつものように、トクするケータイクーポンを使って、普段は飲まないコーヒーを注文してコンセントをお借りしようと思いきや、コーヒーに適用されるトクするケータイクーポンの使用可能時間は十四時からだった。そこで仕方なく、通常料金でコーヒーを注文して地下に降りてみると、残念なことに、どの席にもコンセントは付いていなかった。三宮にあるマクドナルドでは、コンセントを利用できることを確認していたのだが、コンセントを使用できるマクドナルドはまだまだ限られているのかもしれない。

 私はコーヒーをすすりながら、集中してノートパソコンに向かった。「ガンまる日記」をつらつらと書き綴りながら時計を見ると、早くも約束の十四時が目前に迫っていた。途中、友人から電話が掛かって来て、彼女が市バスに乗って東寺まで移動したことを知った。私は、
「申し訳ないけど、もう少し待って」
と彼女にお願いして、慌てて記事を書き上げると、タクシーを拾って東寺へと向かった。京都駅前から東寺までは、歩いて十五分くらい掛かる。徒歩以外では、市バスを利用するか、近鉄電車を利用して東寺の近くまで行くかのどちらかだ。しかし、友人との約束の時間が迫っていたため、タクシーを利用することにしたのである。

 東寺の弘法さんの市に足を運ぶのは、おそらく一年半振りのことである。確か、京都御所で行われた野外ヨガのあとに東寺・弘法さんの市を満喫したはずだ。あれから一年以上も東寺に足を運んでいないとすると、さすがに懐かしい。

 タクシーを降りると、東寺の入口付近に露店が見えた。東寺の中はもちろんのこと、外にも露店が出ているのだ。まだ東寺の門をくぐったわけでもないのに、私の血はざわざわと騒いだ。私は、骨董市の露店が大好きだ。露店に並べられている手作りの品やデットストック(デトックスではない)などを掘り出すのが大好きだ。何百もの露店の中から、お気に入りの品を扱っている露店を探し当て、じっくりと見て回るのが大好きだ。信じられないような値段で買い物をするのが大好きだ。私は興奮しながら入口近くの露店に駆け寄った。そうそう、この雰囲気。その露店には、私の欲しいものはなかったが、露店に並べられた商品に人々が見入っている姿を見守るのも好きである。私はわくわくしながら東寺の門をくぐり、東寺に着いたことを知らせるために、友人に電話を掛けた。

 ところが、友人はなかなか電話に出てくれない。きっと彼女も買い物に夢中になっているのだろう。それにしてもものすごい人である。前日まで天候が不安定だったが、晴れて良かった。それにしても、これだけの人の中で、果たして無事に彼女と合流することができるのだろうか・・・・・・。

東寺・弘法さんの市

 露店で売られているのは、食料品のほか、アクセサリ、衣料品、健康食品、靴、バッグ、まな板、陶器などである。私は早速、おそらくネパール製と思われる手編みの耳紐付き帽子を四つも買い込んだ。一つ八百円だった。この手編みの耳紐付き帽子は、かぶったときに耳が隠れるように編まれた毛糸の帽子で、耳の先には紐が付いている。私は、ネパール製の手編みの帽子のカラフルな色使いが好きなのである。根っからの関西人ならば、
「四つ買うからまけて」
とさらりと言えるのだろうが、私は関西人になり切れない小心者なので、提示された通りの値段で買った。

 買い物をすると、露店巡りにより楽しさが増して来る。東寺を訪れているたくさんの人たちの仲間入りを果たしたような気持ちになれるのだ。そして、一つ買い物をすると、財布の紐はどんどん緩んで来る。私は、通勤に使えそうなヤッケ(短いレインコート)を買った。一つ三百五十円である。ガンモの分と合わせて色違いを四つ購入した。これまで、雨の日に使用していたカッパがあるのだが、使用したあとひどくかさばってしまうので、コンパクトに折り畳める雨具が欲しかったのだ。まとめ買いしたのに、小心者の私は、またしても値切ることができなかった。

 買い物を続けながら、何度か友人に電話を掛けてみたが、やはり通じなかった。私は、いずれ会えるだろうと思い、買い物を続けた。しばらくすると、彼女から電話が掛かって来た。
「今、どこにいるの?」
と彼女に尋ねられたが、お互い、自分がどこにいるのか答えられなかった。何百という露店がたくさんある上に、二人とも東寺に足を運ぶのが久し振りだったので、勝手が良くわかっていないのだ。それに、お互い東寺に足を運んでから、まだそれほど時間が経っていなかったので、もう少し購買意欲が落ち着いてから合流することになった。

 私は更にニットの帽子を買った。こちらは手編みではなく、編み目の細かい機械編みである。イギリスの国旗やアメリカの国旗のマークが縫い付けられている。何と、一枚百円である。この手の帽子はオフィスのクーラー避けにいいのだ。私は三枚購入した。

 他にも欲しいものがたくさんあった。大阪の四天王寺で行われている骨董市では、腹巻が一枚五百円で売られているので、東寺にも同じ露店が出ていれば、その露店で腹巻を買いたい思っていた。一枚五百円でなければ買わない。また、できれば冷え取り健康法に活用できそうな靴下も欲しかった。それから、お手頃価格の布ナプキンがあれば欲しかった。あれやこれやと目を光らせながら物色していると、懐かしい人に出会った。友人である。お互い、目が合った瞬間、
「あーっ」
と声を上げた。朝から京都入りして、既に祇園で買い物を済ませて来た彼女は、少し疲れが出て来たらしく、荷物を置いて少し休もうと思ったようだ。私も、彼女と合流するにはその辺りが一番わかり易いだろうと思っていたので、ちょうど良かった。彼女の戦利品を少し見せてもらった。やはり、彼女も骨董市に来ると血が騒ぐらしい。その気持ちは痛いほど良くわかる。

 彼女と合流してからも、お互い、自分の見たいものを自由に見て回った。何だろう、この心地良さは。お互い、必要以上の気遣いは一切しない。それでいて、お互いの自由意思が尊重されている。考えてみると、彼女とは気取った付き合いをしているわけではないので、こうして一緒に骨董市を楽しむことができるのかもしれない。ちなみに今回、仕事の待機要員に当たってしまい、一緒に京都に来ることができなかったガンモもまた、骨董市で血が騒ぐタイプである。

 骨董市があまりにも庶民的な場所だからだろうか。誰かを骨董市に誘うのは勇気がいる。根本的な部分でお互いの手の内を見せ合っていなければ、骨董市には一緒に足を運べない。私にとっての骨董市は、私自身の本質に関わる場所であるようにさえ思えるのだ。骨董市で血が騒ぐ感覚を一緒に体験できるからこそ、一緒に足を運べるのだと思う。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 例え無遠慮に振る舞ったとしても、決して相手の自由意思を奪うことにはならないのだと実感しました。反対に、いつも礼儀正しく振る舞うことが、相手の自由意思を尊重することではないですね。今、相手が何を欲しているのか、先回りをして行動するのではなく、お互い自由に行動しても調和する方法もあるのですね。相手が何を欲しているか、先回りをして行動すると、かえって相手の行動を制限してしまい、自由意思を奪ってしまうような気がします。自分のほうから、相手のために行動するということを辞めてしまえば、相手も自由にのびのびと行動できるようになるのかもしれませんね。

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2009.02.26

映画『サルバドールの朝』

ホットヨガ(一四〇回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。少々大袈裟ではありますが、生理中に六十分の脂肪燃焼コースのレッスンを最後まで受けることができたことで、ここのところ失いつつあった体力の自信を取り戻すことができました。(苦笑)やはり、七十五分のパワーアクティブコースが今の私にとって最も厳しいレッスンのようですね。京都駅前店は、午前中に脂肪燃焼コースが設定されているので、いつも京都駅前店に通っていらっしゃる方たちがちょっぴりうらやましく思えました。(笑)

 スペインのフランコ政権時代を背景にした作品は多いのかもしれない。映画『パンズ・ラビリンス』もそうだったが、先月DVDで鑑賞したこの映画もまた、フランコ政権末期に実際に起こった出来事を再現した作品である。一九七〇年代の初めというと、既に私はこの世に生を受けてはいたものの、まだ幼稚園児か小学校低学年くらいだったので、スペインの情勢など知るはずもない。

 サルバドールは二十五歳の青年である。彼はフランコ政権に反対し、やがて反体制運動に参加するようになる。サルバドールらは、単に思想的な活動に留まっただけでなく、銀行強盗などを繰り返したため、ついには警察と銃撃戦を繰り広げることになってしまった。そのとき、サルバドール自身も瀕死の傷を負ったのだが、サルバドールの発砲した弾が若い警部に当たり、警部が死亡してしまう。サルバドールはその場で逮捕されたが、現場にはサルバドールが発砲した以外の弾も残されていたようだった。本当にサルバドールが発砲した弾が警部に当たったのかどうか、詳しく調査されることもなく、サルバドールは裁判で死刑を宣告されるのだった。

 前半は、主にサルバドールの反体制運動を中心に描かれている。サルバドールには恋人がいるが、反体制運動に参加していることは恋人には内緒である。やがて二人は別れてしまうのだが、のちにサルバドールは元恋人を頼り、反体制運動の仲間とのやりとりに元恋人の住所を使わせてもらうことになる。実はそのことが、元恋人にひどく迷惑を掛けることになってしまう。

 そして後半は、警察に逮捕されたサルバドールとサルバドールの家族やサルバドールを支持する人たちとの強い絆を中心に描かれている。その中には、サルバドールと看守の心の交流も描かれている。主に反体制運動による暴動などが描写されている前半を淡々と受け入れたあと、この映画に引き込まれるのは、後半になってからだと言っても過言ではない。とりわけ、サルバドールの死刑が執行される当日の朝に、母や姉や妹たちが刑務所に足を運び、死刑を目前に控えたサルバドールと面会するシーンは圧巻である。サルバドールを強く支持する男性は、あらゆる権力者に電話を掛けまくり、死刑執行の直前までサルバドールの死刑執行の中止を請う。しかし、彼らの努力もむなしく、サルバドールの死刑は執行されることになる。

 これまで、いろいろな映画で死刑執行のシーンを見て来た。正真正銘の極悪犯もいれば、中には恩赦によって救われてもいいのではないかと思える死刑囚もいた。しかしサルバドールの場合は、反体制運動に参加していたということで、見せしめのための死刑執行であったようだ。だから、警部が亡くなった現場には、サルバドールが発砲した以外の弾も残されていたというのに、詳しく調査されることもなかったのだ。確かにサルバドールが行って来たことは、胸を張って生きられるような出来事ではないかもしれない。しかし、それらが死刑に相当するのかというと、疑問を感じる。

 大切なことは、死刑を執行することではなく、何故、サルバドールのような人物が反体制運動に加わったのかということから逃げずに、向き合うことではないだろうか。フランコ政権を信頼できないから暴動が起こっているのに、蓋をされたのは反体制運動を行っていたサルバドールのほうである。蓋をすべき臭いものの標的が間違っているのではないだろうか。しかし、誰もがどこかおかしいと感じながらも、時代に流され続けていたのかもしれない。そういう時代だったからこそ、のちにいろいろな映画で時代背景として取り上げられているのだろう。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 死刑執行については思うところがいろいろあり過ぎて、なかなか一つの記事には書き切れません。死刑を執行するときに心が痛まないのは、死刑囚を一人の人間として尊重していないからだと思います。しかし、サルバドールと心を通わせた看守のように、死刑囚を一人の人間として尊重することができれば、死刑囚が背負っている罪とは関係なく、死刑の執行に対し、心を痛めるものだと私は思います。これまで、日本でも数々の死刑が執行されて来ました。広い世の中には、法のもとにおいての死刑執行を受け入れる動きもあります。しかし、世の中がこれまで死刑執行を受け入れ続けて来たのは、死刑囚を一人の人間として扱わない「無関心」であるように思えてなりません。

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2009.02.25

ホットヨガ(一四〇回目)

憐れな靴底の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 足元に右足の靴底が転がっているのを見たときは、本当に驚きましたね。あれほど重たそうな靴底がすっかり取れてしまっているのにまったく気付かなかったのは、席を立って歩き回らなかったからでしょうか。靴底が取れてしまっていることに気付かずに席を立って歩き回っていたら、とても恥ずかしいことになっていました。(苦笑)

 土曜日の午前中は、京都駅前店でホットヨガのレッスンを受けた。何故、わざわざ京都まで出掛けて行ったかと言うと、お互い、丸くなったねに書いた友人と一緒に、毎月二十一日に行われている東寺(とうじ)・弘法さんの市に出掛けるためである。お互い、ほぼ同じ時間に京都入りしたものの、友人はひとまず祇園へと出向き、私はホットヨガのレッスンを受けたあと、午後から東寺で合流することにしていたのだった。

 京都駅前店は初めて利用するスタジオだったので、早めに家を出たつもりだったのだが、乗る予定にしていた電車を一本逃してしまい、次の新快速列車を利用することになってしまった。関西地方には、私もしばしば通勤に利用している新快速列車という、滋賀県と兵庫県を高速で結ぶ便利な列車が運行している。走行距離が長いため、ひとたび列車に遅れが出ると、その遅れを増幅させながら引きずり易いのが難点ではあるのだが、何しろ新幹線や特急列車と変わらないほど速いのに特急券が不要なので、どの新快速列車に乗っても利用客は多い。ありがたいことに、新快速列車を利用すれば、我が家から京都までわずか一時間足らずで着いてしまうのだ。我が家から京都までは、阪急電車を利用する手もあるのだが、最終目的地の東寺が京都駅前から近いことから、阪急電車よりもJRを利用して移動したというわけである。

 京都にあるホットヨガのスタジオには、かつて京都四条通店に何度か通ったことがある。そちらはJRではなく、阪急電車を利用して出掛けて行くのに便利なスタジオである。一方、今回利用することになる京都駅前店は、JRを利用したときに便利なスタジオである。

 初めて利用するスタジオということで、地図を見て念入りに調べて狙いを定めていたものの、京都駅に着いたのがレッスン開始の二十分ほど前だったため、私はかなり慌てていた。しかも、レッスン直前になって、もう一度地図を確認してみたところ、最初に地図を確認したときに「ここだ!」と思っていた場所とは違う場所にスタジオがあることがわかってしまった。果たして、私の地図の見方が間違っていたのだろうか? それとも、あとから確認した場所のほうが正しいのだろうか? いずれにせよ、あまり悩んでいる時間はなかったので、私は慌てふためきながらも、京都駅前店のスタジオを血まなこになって探した。

 私は、京都駅を背にして立ち、目の前にある京都タワーを目印にして、狙いを定めたスタジオのある場所まで歩き始めた。ありがたいことに、ほんの少し迷いはしたものの、京都駅前店のスタジオは、あとから確認した通りの場所にあった。スタジオの名前通り、本当に京都駅前だった。私はホッと胸をなで降ろし、スタジオに続くエレベータに乗り込んだ。ところが、エレベータを降りた途端、私はトイレに行きたくなった。見ると、ビルに備え付けのトイレがある。受付でロッカーの鍵を受け取ったあと、ロッカールームの奥にあるであろうトイレを利用するよりも素早く利用できそうだと思い、私は受付を済ませる前にビルに備え付けのトイレを利用することにした。ひとまず、やれやれである。

 それから受付のスタッフにあいさつをして、ロッカーの鍵を受け取った。京都駅前店を初めて利用するため、ロッカールームの場所を尋ねると、受付のスタッフが丁寧に教えてくださった。私は急いで支度を整え、自宅から用意した水と受付で受け取ったタオルを持って、指定されたスタジオに入った。

 もたもたしていたせいで、既にレッスンが始まってから二分ほど経過していた。私は慌てて深い呼吸に加わった。今回、レッスンに参加していたのは私を入れて十名だった。参加したレッスンは、六十分の脂肪燃焼コースである。本当はもっと緩いコースに参加したかったのだが、時間と場所の関係で、脂肪燃焼コースを選ぶしかなかったのである。

 実は、今回のレッスンは、生理の三日目に当たっていた。三日目と言っても、一日目が夜遅くに始まったので、実質的には二日目と同等である。いつもならば、生理が始まってすぐのレッスンはキャンセルしてしまうのだが、このチャンスを逃してしまうと、次にいつ京都駅前店を利用できるかわからなかったので、意を決してレッスンに臨んだのである。私はレッスン中に生理の血を漏らさないように、細心の注意を払っていた。

 前回、梅田店で七十五分のパワーアクティブコースに参加してヘトヘトになってしまい、途中退場してしまった私だが、今回参加した六十分の脂肪燃焼コースは、生理中であったにもかかわらず、それほど私の身体の負担にはならなかった。取るポーズが多少きつくても、六十分という短い時間が私には目標になり、ちょうど良かったのかもしれない。また、生理の血が漏れないように細心の注意を払っていたおかげで、漏れることもなく無事にレッスンを終えた。

 シャワーを浴びたあと、冷え取り健康法の靴下を履く前に、私は足の爪を切った。ホットヨガのレッスンを受けたあとに爪を切るのは、私にとって、昼間に爪を切る唯一のチャンスなのだ。

 京都駅前店のスタジオは、京都四条通店よりもあとに出来たスタジオで、比較的こじんまりしている。スタジオの規模としては、神戸店よりも少し広いくらいではないだろうか。

 せっせと帰り支度を整えていると、マフラーがないことに気が付いた。確か、トイレに入ったときには首に巻いていたはずだ。私は「あっ!」と思った。トイレで生理用のナプキンを取り替えるときに邪魔になったので、マフラーを外してトイレのフックに掛けて、そのまま置き忘れてしまったのだ。ああ、外のトイレに残っていればいいのだが・・・・・・。そう思いながら、ロッカーの鍵を受付に返しに行くと、使い古した私のマフラーがきれいに巻かれて受付の小さな籠の中に収められていた。私はロッカーの鍵を返したあと、
「これ、トイレにありましたか? すみません、私のです」
と言いながら受け取った。使い古しのマフラーだったので、とても恥ずかしかった。こんなことになるくらいなら、もっと新しいマフラーを首に巻いて来るべきだった。しかし、そんなことを後悔してももう遅かった。

 私は、スタッフにお礼を言って、京都駅前店をあとにした。京都駅前店は京都駅からかなり近いので、JRで京都に来たときに利用するには本当に便利である。私は、また京都で用事を作ってここに来ようと密かに誓ったのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 確か京都駅前店は、私がホットヨガの会員になってからしばらくしてオープンしたスタジオです。ということは、私のほうがちょっぴり先輩なのですね。(笑)本当に京都駅前にあるので、東寺で行われている骨董市に足を運ぶときはセットにできそうです。(笑)

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2009.02.24

憐れな靴底

映画『dot the i ドット・ジ・アイ』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 「ドット・ジ・アイ」とうタイトルですが、"dot the i's and cross the t's"「iとtを混同しないように、iには点を打ち、tには線を引かなければならない」という意味の慣用句から来ているようです。すなわち、「細かいところまで注意を払う」という意味らしいです。映画のタイトルに慣用句が使われていると、記憶に残り易いですね。

 冷え取り健康法を実践するにあたり、靴下を重ね履きした足にフィットするように、少し大きめのサイズの靴を楽天市場で注文した。その靴が届くまでの間、下駄箱の奥にしまっていた古い靴を何足か取り出して履いてみることにした。以前も書いたが、我が家には、履いているうちにサイズが大きくなってしまい、下駄箱の奥のほうにしまい込んでおいた靴がたくさんあるのだ。

 下駄箱の奥から取り出した靴のサイズは確か、二十二.五センチだったはずだ。二十二.五センチの靴を靴下一枚で履くと、履いているうちにどんどんサイズが大きくなり、やがてぶかぶかになってしまうため、新しい靴を買っては下駄箱の奥にしまい混み、また新しい靴を買っては下駄箱の奥にしまいこむといったことを繰り返して来た。冷え取り健康法を始めてからというもの、それらの靴を取り出しては履いていたのだが、何足もあるので、この際、思う存分懐かしい気分を味わってみようと思ったのである。

 少々大袈裟かもしれないが、私は靴下を重ね履きすることで、サイズが大きくなって履けなくなってしまった靴を再利用できる喜びに打ち震えていた。靴下を重ね履きすると、サイズの大きくなってしまった二十二.五センチの靴でもやや小さいと感じることがあったが、楽天市場で注文した新しい靴は、思い切って二十三センチの靴を選んでおいたので、例え今は少々窮屈に感じられても、注文した靴が届くまでの辛抱だと思っていた。

 ところが、職場に着いてしばらく仕事をこなしていると、何もないはずの足元で何かが当たるのである。私はすぐには確認せずに、しばらく自分の足を使って足元にあるものを確認しようと試みた。すると、何やらゴム草履のようなものが足元に転がっているのである。はて? そう言えば、私はクロックスもどきのゴム草履を一足、職場に持ち込んではいるのだが、それは足元ではなく足元の左側に避けて置いているはずだった。ということは、誰か別の人のゴム草履が私の足元まで転がって来たのだろうか? 私はそう思い、ひょいと自分の机の下を覗いてみると、驚くべきことが起こっていた。驚きのあまり、私は一瞬、自分の目を疑ったものだ。何故ならそこには、右足の靴の憐れな靴底が転がっていたからである。

 いやいや、驚いた。おそらく、長いこと履いていなかった靴を下駄箱の奥から取り出して復活させた上に、靴下を重ね履きしたことで靴に負荷が掛かり過ぎてしまい、靴と靴底が耐え切れずに分離してしまったものと思われる。私の右足には、靴底を失った靴が何ごともなかったように収まっていた。私は、この状況を誰かに伝えて一緒に笑うべきかどうか迷ったが、他の人たちの仕事の邪魔をしてはいけないと思い直し、別の場所に保管しているクロックスもどきのゴム草履を静かに足元に引き寄せ、こっそり履き替えた。そして、憐れな靴底と靴底のない靴は、持ち歩いているエコバックの中に静かに収め、何食わぬ顔で仕事を続けた。

憐れな靴底と靴底が取れてしまった靴

 履いているうちにサイズが大きくなり、履けなくなってしまった靴を再利用できることを喜んでいたのも束の間、このような事態に発展してしまった。皆さんも、しばらく履いていなかった靴を下駄箱の奥から取り出して履くときは、しばらく休んでいた靴にできるだけ負荷が掛からないように、充分気を付けよう。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m たいていの場合、古いものを再利用することは、プラスに転ぶものだと思い込んでいました。しかし私は、古い靴にトドメをさしてしまいました。(苦笑)ガンモにこの話をすると、「それで、その靴はちゃんと持って帰ったんだろうね?」と尋ねられました。私は、「もちろん、持って帰ったよ」と答えました。ガンモが強力なボンドでくっつけてくれるのでしょうか。(苦笑)憐れな靴底は、適当なボンドが見付からないため、今も靴本体と分離したまま静かに復活の日を待っています。(苦笑)

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2009.02.23

映画『dot the i ドット・ジ・アイ』

和幸 LIVE 2009 ひっぴいえんど in 大阪の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m MCで加藤さんが、「幸ちゃん(坂崎さん)は、僕の引き出しを次々に開けてくれる」とおっしゃっていました。引き出しというのは、加藤さんの隠し持っている才能やアイディアの詰まった箱のようなイメージでしょうか。坂崎さんと組むことで、加藤さんの持つ才能やアイディアが次々に引き出されて行ったとのことです。相対的な相性がいいと、普段は引き出してもらえない自分がうまく引き出されて、新たな自分を発見することになるのでしょうね。そうなると、先輩であるとか、後輩であるということに関係なく、お互いの可能性を見出せるような交流が成り立つのでしょう。こうして和幸は、自分たちが楽しいと思っていることを実践することで、他の人をも楽しませてくれるユニットになったのです。

 年末年始にDVDをまとめて鑑賞したときに、既に鑑賞したこの作品のDVDをトレーに入れて再生することになった。このDVDは、既に鑑賞したDVDとして分類されていたのだが、タイトルに見覚えがなかったので、中身を確認するつもりでほんの少し再生してみることにしたのである。再生が始まった途端、その内容をすぐに思い出したのだが、「確かこの映画は面白かったはずだ」という記憶が蘇り、もう一度鑑賞したい衝動に駆られ、再び最後まで鑑賞することになった。

 あたかも三角関係を描いたように思われるこの作品は、ちょっと風変わりな構成になっている。物語は、ロンドンに住む結婚を控えたスペイン人女性が、女友達とともに独身最後のパーティ(ヘン・ナイト・パーティ)を開き、風習により、店に居合わせた好みの男性とキスを交わすところから始まる。こうした光景は、他の映画でも何度か目にしたことがあるので、ヨーロッパにおける風習なのかもしれない。通常、こうしたキスは軽く済まされるものだが、どうしたことか、唇と唇を重ね合わせた瞬間、二人の間に特別な時間が流れ始める。二人は立場を忘れ、キスに没頭する。このとき、二人の間に何かが生まれたのは間違いない。

 その後、二人は再会を果たし、戸惑いを感じながらも恋に進むといった展開なのだが、見た目は三角関係に映って見えても、更にその先には何かがあるというのが、この映画の見どころである。

 美しいスペイン人女性カルメンを演じているのはナタリア・ベルベケである。カルメンは、普段は穏やかだが、いざというときに見せる気性の激しさを奥に秘めている。一方、カルメンの婚約者バーナビーを演じているのはジェームズ・ダーシーである。役柄通り、いかにもお金持ちのおぼっちゃまといった雰囲気が漂っている。そして、ヘン・ナイト・パーティのキスの相手キットを演じているのは、私の好きな ガエル・ガルシア・ベルナルくんである。キットは英国人の父を持つブラジル人という設定だ。

 そもそもカルメンとバーナビーの婚約は、カルメンがお金持ちのバーナビーからの求婚を受け入れる形で成立し、カルメンは完全に受け身だった。家の中で使う食器にしても、すべてバーナビーの好みで選ばれ、受け身のカルメンは、いつもバーナビーの好みを押し付けられている。一方、カルメンにとって、ヘン・ナイト・パーティのキスの相手であるキットとは、自然な自分を表現することができる上に、対等に付き合うことのできる相手だった。それは、セックスシーンを見ても明らかである。バーナビーとのセックスで、カルメンはマグロのようにじっとして動かないが、キットとのセックスは、彼女の持つ奥に秘めた情熱が引き出される積極的な愛情行為として描かれている。

 バーナビーと出会う前のカルメンは、スペインで元恋人に塩酸をかけられたばかりでなく、執拗に追い回されたため、ロンドンまで逃げて来た。そのような状況下でバーナビーとの恋が始まったわけだが、彼女がバーナビーのことを心から愛していなかったのだとすると、新しい恋を始めるにはあまり良い状態ではなかったのかもしれない。おそらくカルメンには、恋人と対等な関係が築ける準備が整っていなかったのだろう。そんなカルメンの状態にバーナビーが気付いていたのかどうか・・・・・・。

 やがて、カルメンとキットの関係をバーナビーが知ることにより、後半は一気に展開する。しかも、「ええっ? こんなカラクリがあったの?」と思いきや、更にもう一度、驚かされる。そう、この映画は、キットがビデオカメラを持っていたというところがミソなのだ。彼は何故、ビデオカメラを持っていたのか・・・・・・。

 この映画で印象に残ったのは、カルメンとキットがマグカップでワインを飲むシーンである。スペイン生まれのカルメンにとって、それが最も落ち着くワインの飲み方だった。お金持ちのバーナビーは、わざわざ高いグラスを揃えたのだから、それを使えと言う。しかし、カルメンは高いグラスでワインを飲むことに慣れない。お金持ちのバーナビーと結婚したのだから、何不自由なく暮らして行けると思いがちだが、カルメンの心は満たされてはいないのだ。だから、自分と等身大のキットに惹かれて行ったのかもしれない。

 途中までは作られたストーリーであるとは言え、人間の気持ちはお金では買えないということをまざまざと実感させられる。だから、恋の始まりは少々かっこ悪くても、それぞれが自分の真実を見つけられたならば、そこを新たな始まりにすればいいのではないか。映画として鑑賞している私には、そう思えるのだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 最初から壮大なカラクリが仕組まれていたわけですが、もしもカルメンがヘン・ナイト・パーティのキスの相手にキットを選ばなかったら、成り立たなかったストーリーだとも言えますね。しかし、時には予想外のことも起こってしまうものですよね。人の気持ちはお金で操ることはできないという物語の典型ではないでしょうか。付き合う相手によって、カルメンの輝きがこれほど違って見えるのも見どころです。

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2009.02.22

和幸 LIVE 2009 ひっぴいえんど in 大阪

かぼちゃプリンと無料シャトルバスの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m リーガロイヤルホテル行きの無料シャトルバスは、ベルボーイのような上品な制服を着た男性が案内してくださるのです。おかげさまで、ホテルを利用するわけではないのに、ちょっとリッチな気分に浸ることができました。(笑)

 今回、参加したのは、加藤和彦さんと坂崎幸之助さんのユニットである和幸(かずこう)のコンサートである。一年半ほど前にも、フェスティバルホールで行われた和幸ライブに参加した。あれからしばらく活動をお休みしていた和幸が、再び活動を始めたのである。

 今回のコンサートは、東京と大阪の二箇所でのみ行われることになっていた。二月十八日に発売された和幸としての新しいアルバムを引っ提げてのコンサートなのだが、大阪に関しては、会場アサインの都合上、新しいアルバムの発売前にコンサートが行われることになってしまった。つまり、大阪のコンサートに足を運ぶ人たちは、新しいアルバムを聴いて予習することなく、コンサート会場で初めて新しいアルバムに収録されている曲を聴くことになるわけだ。というのも、大阪にはいくつかのコンサート会場があるのだが、年末に、フェスティバルホール フェアウェルコンサート「ありがとう! フェスティバルホール」~We Love festival hall !!~というコンサートにも参加した通り、フェスティバルホールは工事のためにしばらく使用できなくなってしまっているため、新しいアルバムの発売後に大阪のコンサート会場を押さえることができなかったらしい。しかし、考え方によっては、新しいアルバムの発売前に生で演奏を聴けるなんて、むしろラッキーではないだろうか。

 開演時間を少し過ぎた頃、国際色豊かなバックバンドのメンバーたちが次々にステージに登場した。続いて和幸の登場である。前回に引き続き、今回もバックバンドのメンバーの数が多い。前回は確か六名構成のバックバンドだったが、今回は正確な人数を数えるのを忘れてしまった。おそらく人数に変わりはないものと思われる。バックバンドのメンバーが今回も六名だったとすると、ステージに立っているのは総勢八名ということになる。だから、チケット代金が八千円なのだろうか・・・・・・。

 新しいアルバム『ひっぴいえんど』からいくつかの曲が演奏された。ご存知のように、『ひっぴいえんど』とは、『はっぴいえんど』のパロディであるようだ。今回のコンサートで演奏された曲目も、はっぴいえんどのオリジナル『はいからはくち』に対し、『タイからパクチ』、はっぴいえんどのオリジナル『夏なんです』に対し、『ナスなんです』、はっぴいえんどのオリジナル『あしたてんきになあれ』に対し、『あたし元気になれ』など、タイトルを聞いただけでも思わず笑みがこぼれて来るものばかりだ。それだけではない。どこかけだるそうな歌い方も、オリジナルのはっぴいえんどを強く意識している。私はそれがおかしくて、演奏を聴きながら思わず噴いてしまった。何かを飲んでいなくて良かったと思う。

 他にも、CSN&Yの『Ohio』に対し、『OHAYOU』という曲も披露された。こちらもオリジナルのCSN&Yを意識した歌い方で、思わず笑みがこぼれた。また、新しいアルバムには遠藤賢司さんのヒット曲『カレーライス』やかまやつひろしさんの『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』もカバーされて収録されているようで、これらの曲も披露してくださった。

 ところで、今回のコンサートには、元ガロのヴォーカリストである大野真澄さんがゲスト出演されていた。ということは、ステージに立っていたのは総勢八名ではなく、総勢九名ということである。八千円の入場料を九人の出演者で割ると・・・・・・。そう、ガロと言えば、『学生街の喫茶店』が大ヒットした三人組グループである。何と、今回のコンサートでは、その大ヒットした『学生街の喫茶店』を生で聴くことができたのだ。これにはガンモも喜びの声をあげた。

 古き良き時代を知っている人たちは、今の時代に順応しているように見えていても、ある部分においては時代が止まっている。止まっている時代の記憶は正確で、心のどこかで、その時代を再現するチャンスを狙っているかのようだ。加藤さんにとっても坂崎さんにとっても大野さんにとっても、一九六〇年代や一九七〇年代は青春時代そのものだった。その時代の歌に新たなアレンジを加え、自分たちの好きな音楽を新しい世代へと伝えて行く。和幸というユニットは、そうした重要な役割を担っていると思う。その結果、古き良き時代を知っている人たちにとってはくすっと笑える仕上がりになり、その時代を知らない若者たちにとっては、古き良き時代を知る入口となるのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 私にとっての青春時代の音楽とは、一九七〇年代後半から一九八〇年代前半にかけての音楽ですので、一九六〇年代、一九七〇年代の音楽はリアルタイムの音楽というわけではないのですが、どういうわけか、リズムと言い、フレーズと言い、耳にする度にとても懐かしい気がしています。昔、多くの人たちに親しまれた音楽が、このような形で蘇って行くのを見届けるのは、とても喜ばしいものです。古き良き時代と言われる音楽は、いつまでも守りつつ、こうして若い世代に伝えて行きたいものです。

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2009.02.21

かぼちゃプリンと無料シャトルバス

映画『あなたになら言える秘密のこと』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m そう言えば、去年、映画『言えない秘密』を鑑賞しました。映画『あなたになら言える秘密のこと』映画『言えない秘密』。映画のタイトルで反対用語のペアを洗い出すゲームがあったら、是非ともペアにしたいタイトルですね。

 バレンタインデーに梅田店でホットヨガのレッスンを受けたあとは、ライブ仲間のお友達と梅田で待ち合わせをして、少し遅めのランチをご一緒させていただいた。ぶらりと入った阪急梅田駅地下街にある八百屋さんが経営するお店で、生野菜たっぷりのヘルシーなランチをいただいた。

生野菜たっぷりのヘルシーなランチ

 生野菜は身体を冷やすという伝説があるようだが、実は生野菜には消化に必要な酵素が失われずにたくさん含まれているため、デトックスを目指す身体にはとてもいいらしい。私は、大きな容器に盛られた生野菜をバリバリいただいた。しかし、生野菜たっぷりのヘルシーなランチといえども、二切れの小さなパンの主食だけではさすがにお腹が空いてしまう。そこで、デザートにかぼちゃプリンを注文したところ、これが驚くほどおいしかった。

かぼちゃプリン

 プリンの味はもちろんかぼちゃ味で、容器の上に載っているのは紛れもなくスライスされたかぼちゃである。しかも、スライスされたかぼちゃんはまだ温かかった。温かいかぼちゃに冷たいプリンという奇妙な組み合わせではあるのだが、かぼちゃの自然な甘みが活かされたしつこくない程度の甘さのプリンで、病みつきになるくらいおいしかったのだ。もしかすると、お店の方は、このかぼちゃプリンを注文して欲しくて、わざわざ少なめのランチメニューを用意されているのかもしれないと思ってしまった。

 ランチを食べながらおしゃべりを楽しんだあと、場所を移して飲み物を飲みながら、コンサート会場までどのような手段で移動するか、作戦会議を行った。実は今回のコンサート会場は、これまでにも何度か足を運んだことのあるグランキューブ大阪である。グランキューブ大阪は、梅田から移動するには少々不便なところにある。歩いて移動するにはひどく遠いが、路線バスかグランキューブ大阪の隣にあるリーガロイヤルホテル行きの無料シャトルバスを利用すれば、会場のすぐ近くまで移動することができる。そこで、リーガロイヤルホテル行きの無料シャトルバス乗り場をインターネットで確認したあと、その乗り場へと向かったのだった。

 最初のうち、グランキューブ大阪に向かうためにリーガロイヤルホテルの無料シャトルバスを利用するのは何となく気が引けていた。しかし、無料シャトルバスの利用客が思いのほか多かった上に、無料シャトルバスに掲げられた行き先にもグランキューブ大阪を意味する大阪国際会議場の文字があったので、無料シャトルバスを気後れすることなく利用できることがわかった。

 リーガロイヤルホテル行きの無料シャトルバスは、数分置きにJR大阪駅前から発着している。路線バスと違い、すべての利用客に座席が割り当てられるため、定員を超えると次の無料シャトルバスを待つことになる。無料シャトルバスの乗り場には、おそらく百人以上の人たちが順番待ちをしていたのではないだろうか。列の最後尾に並んだ私たちは、何台もの無料シャトルバスを見送ったあと、ようやく無料シャトルバスに乗車することができた。

 今回のコンサートは、ガンモも一緒に参加する予定だったので、無料シャトルバスに乗る前に、既に大阪入りしているであろうガンモに電話を掛けてみた。すると、ガンモはもう会場に着いていると言う。何とガンモは、梅田からてくてく歩いてグランキューブ大阪まで移動したそうだ。無料シャトルバスの待ち時間が思いのほか長かったため、私が会場入りしたのは開演のほんの少し前だった。会場の自分の席に着いたときに、ガンモに迎えられるというのは、ちょっぴり奇妙な気がした。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m かぼちゃプリンは、とてもおいしかったです。(^^) 普段はミルクや甘いものは控えているのですが、この日だけは解禁となりました。しかし残念なことに、おいしいかぼちゃプリンを食べさせてくれたのに、お店の名前を控えて来るのを忘れてしまいました。しかも、同じお店にもう一度行こうとしても、もう二度と行けないかもしれません。(苦笑)梅田店でホットヨガのレッスンを受けるときに、探してみたいと思います。

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2009.02.20

映画『あなたになら言える秘密のこと』

獣道(けものみち)を守るための記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。ガンまるコムサーバのダウンにより、「ガンまる日記」から引き込んでいる画像が表示されない現象が発生していました。アクセスしてくださった皆さんには大変ご迷惑をお掛けしてしまい、申し訳ありませんでした。私もモバイル環境からアクセスしたときにガンまるコムサーバのダウンに気付き、給湯器の不具合で何か良からぬことが起こったのではないかと心配になりましたが、大丈夫でした。(苦笑)

 年末にいくつかのDVDを鑑賞した。それらの中には、今回ご紹介する作品で、寡黙な異国人女性を演じているサラ・ポーリー主演の映画『死ぬまでにしたい10のこと』や、油田掘削所で大怪我をして目が見えなくなってしまった男性を演じているティム・ロビンス主演の映画『ショーシャンクの空に』も含まれていた。この映画は、映画『死ぬまでにしたい10のこと』のイサベル・コイシェ監督が、同じくサラ・ポーリーの主演で描いた二人の人間の再生ドラマである。

 始まり方と言い、途中の静かな展開と言い、実に私好みの作品である。自宅のパソコンでDVDを再生しているというのに、ミニシアター系の映画館に一人で入り、シートに腰を埋めて静かに映画を鑑賞しているかのようなリラックス感を味わうことができた。

 サラ・ポーリー演じるハンナは、工場で真面目に働いている。むしろ、もう少し手を抜いてもいいくらいの真面目さである。ある日ハンナは、真面目に働き過ぎることを理由に、工場長から一ヶ月もの休暇を取得するように言い渡される。休暇を利用してハンナは小旅行に出掛けるが、旅先で出会った男性が看護師を探していることを知り、二週間の看護師の仕事を引き受ける。ハンナが案内されたのは、ティム・ロビンス演じる海の油田掘削所で重傷を負った男ジョゼフの世話だった。

 ハンナにはどこか暗い影があり、他の誰かとのコミュニケーションを極力避けながら毎日を過ごしていた。それに対し、負傷して身動きが取れないはずのジョゼフは良くしゃべる。目が見えないことが余計に想像力を掻き立てるのか、自分の世話をしてくれるハンナの姿を想像する。最初のうち、ハンナはなかなか自分のことを語りたがらなかった。一体、ハンナがどのような過去を背負っているのかはわからないが、人との距離を保つことで固い殻を作り上げ、自分自身を守っているかのようだった。一見、身体は元気そうでも、心が深く傷ついているであろうハンナと、肉体にも精神的にも深い傷を負っているジョゼフ。二人が会話を交わすことで、次第にお互いの傷が癒されて行くようにも思えた。

 海上の油田掘削所に集まって来ている人たちの雰囲気も良く出ていた。私自身、派遣社員という立場から、これまでいろいろな会社に派遣され、派遣先で様々な会社の人たちと出会い、チームを組んだことが何度もあった。様々な会社の人たちが一つのプロジェクトに投入されると、バラバラの感覚と部分的な一体感を同時に味わうことになる。それぞれが個として存在し続けることが心地良い人たちにとっては、様々な会社から集められたチームの中で自分自身の個を活かすことができる。しかし、横に繋がることが好きな人は、思うように横の繋がりを強めることができなくて、少々物足りないと感じてしまうかもしれない。この映画の中では、油田掘削所に集められた様々な立場の人たちが無機質な関わり方をしている。その無機質な関わり方が、周りの人たちとの間に壁を作っているハンナの生き方にマッチしていたようだ。

 少々ネタバレになってしまうのだが、この映画に隠されたテーマは、「戦争の残した傷痕」であるように思える。表現方法は違うにしても、同じように「戦争の残した傷痕」を扱った映画は、これまでにもいくつか観て来た。つい最近、鑑賞したDVDの中にも、映画『サラエボの花』という考えさせられる作品があった。「戦争の残した傷痕」というテーマにおいては、映画『サラエボの花』とこの作品は、比較的近いものがある。ただ、どちらの作品も、「戦争の残した傷痕」は、彼女たちから奪うだけでは終わらなかった。考え方によっては、映画『サラエボの花』では娘を、この映画ではジョゼフとの出会いをプレゼントされたと考えられなくもないだろう。もちろん、「プレゼントされた」と表現するには、彼女たちはあまりにも過酷なプロセスを体験し過ぎてはいるのだが・・・・・・。

 例え、究極的な体験から、心が闇に閉ざされてしまったとしても、そこに光を送り込むきっかけを与えてくれる存在は必ずいる。映画『サラエボの花』では、娘の存在そのものが光であり、この映画では、やがてジョゼフの存在そのものが光になる。闇から這い上がって行くには、自分自身がその闇を受け入れ、そこから光を取り入れる入口を開けて光を受け入れることが大切である。そして、光の存在になるためには、相手を上から見下ろすのではなく、時には自分の中にある闇と相手の闇を繋ぎ合わせて相手と同列になる覚悟も必要なのだろう。

 特殊な環境で芽生えた感情は、環境が変わってしまうと持続しにくい。しかし、一度芽生えた感情を二人が絶やさなかったのは、それだけ二人が、あの特殊な環境の中でしっかりと心と心を結んだということなのだろう。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 静かに流れて行く、とても心地良いストーリーでありました。お互いに心に傷を持った者同士の恋の始まりを描いた作品でありますが、良く、友人関係においても、「どうぞご遠慮なく」などと言われても遠慮してしまうことってありませんか? でも、相手が自分に対して無遠慮に接してくれるなら、自分も無遠慮になれる、そんな感情に近いものをこの映画で感じ取りました。

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2009.02.19

獣道(けものみち)を守るため

ホットヨガ(一三九回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 現在の私の状況であれば、何も三十八度の室温で行うホットヨガにこだわる必要はないのかもしれません。しかし、ホットヨガではないヨガに通うとなると、以前、調べた限りでは、平日の昼間に開催されている教室が多いのですね。まあ、しばらく試行錯誤してみることにします。(苦笑)

 先日、お風呂に入っていると、浴室内に設置されている給湯器のコントローラに表示された文字がチカチカと点滅しているのを発見した。一体何ごとだろうと思い、コントローラの状態をガンモに指差して知らせると、ガンモはすぐにコントローラの状態をチェックし始めた。しばらくの間、ガンモは給湯器のスイッチを入れたり切ったりしていたが、ガンモがいったんスイッチを切ったあと、スイッチを入れても、給湯器のコントローラはすぐに点滅表示に切り替わってしまうのだった。もしかすると、給湯器が壊れてしまったのかもしれない。

 お風呂に入るときはたいてい、足し湯をする。しかし、お風呂にお湯を張るまでは正常に動いていた給湯器が、突然、作動しなくなってしまった。これ以上、足し湯をすることはできない。私たちは身体をきれいに洗ったあと、ひとまずお風呂から上がった。

 お風呂から上がると、ガンモは寒い中、給湯器を調べに掛かった。給湯器のコントローラは台所とお風呂と寝室にあるが、その本体は玄関にある。ガンモが台所にある給湯器のコントローラの様子をチェックしてみたところ、やはり、お風呂と同じ文字が点滅表示されていた。ガンモによれば、それは給湯器のエラーコードらしい。

 ありがたいことに、玄関にある給湯器には回路図が添付されていた。それによれば、そのエラーコードは、給湯器の中で温度が高くなったと判断され、給湯を停止したという意味らしい。ガンモは、給湯器の本体をリセットしようと、玄関に設置意されている給湯器の本体を開けた。すると、そこでもやはり、同じエラーコードが表示されていたという。

 ガンモは給湯器の本体のリセットに取り掛かったのだが、最初のうち、なかなかうまく行かなかったらしい。しかし、このまま給湯器が壊れてしまえば、私たちは毎日、銭湯通いになってしまうか、ガス会社に電話を掛けて、修理に来てもらわなければならない。そのためには、家の中をきれに片付けることが必須である。玄関、お風呂、台所、寝室・・・・・・。物が多く、いくつもの獣道で成り立っている我が家を片付けるのは、気の遠くなるような作業である。その莫大な労力を考えると、何としてでも給湯器を直さなければならないと、ガンモは強い使命感に燃えたようだ。

 ガンモは玄関で長いこと作業を続けていた。ガンモの作業時間があまりにも長いので、心配になった私が声を掛けると、ガンモは、
「ちょっと、お風呂のスイッチ入れてみて」
と私に言った。私は浴室にある給湯器のコントローラのスイッチを入れ、いつものようにお風呂にお湯を張るボタンを押してみた。すると、さきほどお風呂に入っていたときはただちにエラーコードが表示されていたコントローラが正常表示に戻り、カラカラと音を立ててお湯の注ぎ口からお湯が出始めたのである。
「やった! すごいよ、ガンモ! でかした!」
と私は狂喜した。やれやれである。

 私は、ガンモが電気関係に詳しいことを、とても頼もしく思った。ガンモの話によれば、給湯器がエラーコードを表示して止まってしまったのは、給湯器にいくつか取り付けられている回路のどれかが高温になっていると判断されたためだという。ガンモは、いくつかある回路の温度を実際に計測してみたらしい。しかし、どの回路にも異常はなかったので、これは誤動作だと判断したようだ。

 その後、私たちは、ガンモがリセットしてくれた給湯器を恐る恐る使っていた。同じようなエラーコードが表示されることはあったが、しばらくすると元に戻り、何とかお風呂にお湯を張ることができた。しかし、何かあると怖い。

 あるとき、ガンモが仕事のために深夜で帰宅することが決まっていた。私は足し湯ができなくなると思い、ガンモが帰宅するまでお風呂に入らずに待っていた。しかし、翌日は早起きして仕事に出掛けなければならなかったので、
「足し湯ができなくなるといけないから、お風呂はガンモが帰って来てから入る。帰って来たら起こしてね」
とメールし、布団に横になって寝ていた。私が先にお風呂に入ってしまうと、ガンモが帰宅する頃にはお風呂は完全にぬるくなってしまっていることだろう。しかし、仕事から帰宅したガンモがお風呂に入ったときは、足し湯ができないかもしれない。そこで私は、ガンモが帰宅してから一緒にお風呂に入ろうと思ったのだ。その日、ガンモが仕事から帰宅したのは午前二時だったが、私はガンモと一緒にお風呂に入り、次の日に備えた。

 そんなこんなで、給湯器を騙し騙し使い続け、二、三日経った頃だろうか。またしても給湯器の調子が悪くなってしまった。以前と同じエラーコードを表示して、とうとう給湯が止まってしまったのである。やはり、家を片付けなければならないのだろうか。私が頭を抱えていると、またしても、勇気あるガンモが立ち上がった。

 ガンモは、給湯器に取り付けられているいくつかの回路の温度を調べながら、それぞれの安全性を確認し、温度が高いと判断されているであろう回路を的確に探り当て、その回路を通さないようにバイパスした。給湯器には、温度が高くなり過ぎると自動停止するセンサーが付いていたので、そのセンサーが生きていれば、例え本当に温度が高くなっていたとしても給湯器は停止するだろうとガンモは判断したようだ。

 ガンモが長いこと給湯器と格闘しながら、温度が高いと判断しているであろう回路を外してくれたので、給湯器のエラー表示は出なくなった。ガンモは、
「温度は高くなっていなかったので、おそらくセンサーの異常だろう」
と言った。ガンモのおかげで獣道を整理する時間が省けたのだが、そんな私たちは、今でも毎晩、ビクビクしながら給湯器を使い続けている。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ご存知のように、我が家はとにかく、たくさんの物であふれ返っていますので、片付けが大変なのであります。しかも、私が片付けを苦手としているので、ガンモは自分が仕事を何日も休んで片付けをしなければならないだろうと、頭の中で考えていたようです。そうした状況がバネになり、何としてでも給湯器を復活させるという強い使命感がガンモに湧き上がったのでしょう。ひとまずやれやれではありますが、電気製品には、こうした異常ケースが発生してしまうのが怖いですね。カラクリのわかりやすい手製品ならば、人間が仕組みを理解して修理することも可能なのでしょうが、電気製品は仕組みがブラックボックスになっているため、状況から推測して判断するしかありません。例えセンサーが付いていたとしても、今回のように、センサーが誤動作して異常を知らせることもあれば、反対に、異常を知らせてくれないこともあるのでしょうね。これからも、ドキドキしながらお風呂に入ることになりそうです。(苦笑)

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2009.02.18

ホットヨガ(一三九回目)

映画『ワールド・オブ・ライズ』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。そう言えば、同じ監督作品の映画『アメリカン・ギャングスター』では、ラッセル・クロウが刑事役を演じていたんですよね。それを振り返ると、ラッセル・クロウはうまい役者さんですね。情熱的な役と、冷徹な役の両方がこなせるのですから。もちろん私は、情熱的な役のほうが好きです。

 バレンタインデーのお昼前に、梅田店でホットヨガのレッスンを受けた。わざわざ梅田店まで出掛けて行ったのは、夕方、大阪で行われるコンサートに参加することになっていたからだ。レッスンの予約を入れるとき、私自身に都合のいい時間帯とレッスンの予約状況の兼ね合いから、七十五分のパワーアクティブコースのレッスンを申し込んでしまった。パワーアクティブコースと言えば、かつて何度かレッスンに参加したことがあるものの、あまりにもきつくて挫折してしまったコースである。これを機会に、私はパワーアクティブコースに返り咲くことができるのだろうか。

 JR大阪駅から梅田店のスタジオまではひどく遠い。今回もレッスン開始五分前に梅田店に到着し、レッスン開始直後にスタジオ入りすることになってしまった。私を入れて二十人の参加者がいたが、男性会員は一人だけだった。他のコースのレッスンでは、二人以上の男性会員が参加されていることもあるというのに、今回のように、二十人の中で男性会員が一人だけの参加とは少ない。

 パワーアクティブコースは、脂肪燃焼コース2のレッスンが廃止されたあとに誕生したコースで、太陽礼拝のポーズが多く取り入れられている。太陽を礼拝するという意味からすれば、第二チャクラに太陽の光を受けることは筋腫にいいはずなのだが、今の私にはこのポーズの繰り返しがとてもきつく感じられる。休憩のポーズとも言われているダウンドッグのポーズでさえ、息切れしてしまうのだ。レッスンを受けているうちに私の息はどんどん荒くなり、レッスンについて行くのがやっとという状況になってしまった。

太陽礼拝のポーズ by YouTube

 しかし、さすが、パワーアクティブコースに参加されている方たちはタフである。ひどく息切れしているのは私だけで、他の参加者の皆さんは、余裕でポーズをこなしていた。まるで、優等生の中に、私という劣等生が一人だけ混じっているような感じで、情けない気持ちでいっぱいだった。そして、休憩のポーズ(シャバーサナ:屍のポーズ)に入っても、私の荒い息はなかなか収まらなかった。

 後半のレッスンに入ってしばらく経ったとき、これほど苦しい状況で、これ以上のレッスンを続けることは、私にとって何のメリットがあるのだろうと考え始めた。その結果、何のメリットもないという結論にたどり着いた。私は意を決して水とロッカーの鍵を手に持ち、よろよろとスタジオを出た。あと十分余り頑張れば、最後までレッスンを受けられたのだが、今の私には限界だったのである。スタジオの外に出ると、涼しい空気が「お疲れさま」と言いながら私を優しく包んでくれた。

 情けないことだが、今の私には、パワーアクティブコースのレッスンは非常に難しい。今の私が求めているのは、身体を激しく動かすポーズではない。溝の口店で受けたリラックスコースのような緩いレッスンだ。そのことに気づいたとき、三角のポーズや太陽礼拝のポーズから身体が離れたがっているのを感じた。

 とは言え、休日は、できれば午前中の早いうちにレッスンを受けて、午後からは自分の時間にしたい気持ちもある。また、用事で出かけて行く場所に近いホットヨガスタジオで組まれているレッスンスケジュールの都合もある。それに加え、五十回回数券の販売が終了してしまい、一回分のレッスンの料金が割高になってしまうことを考えると、何となくホットヨガに対して行き詰まりを感じてしまうのだった。

 少々大袈裟かもしれないが、ホットヨガのレッスンを受け続けるにあたり、これからの私の方向性を決めなければならない時期が来ているのかもしれない。現在の私には、溝の口店で受けたリラックスコースのようなレッスンを心身ともに求めてはいるものの、時にはパワーアクティブコースのような激しいレッスンも受けてみたいというわがままな希望もある。どうやら、そんなわがままな希望が、いつも自分の要求に合った形で同時に叶えられる環境を求めているようだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m またしても、七十五分のパワーアクティブコースのレッスンに打ちのめされてしまいました。それなのに、次回、予約しているのは、場所と時間の都合で六十分の脂肪燃焼コースなのです。(苦笑)次回もやはり、途中で挫折してしまうでしょうか。パワーアクティブコースのように七十五分ではなく、六十分のレッスンだから、何とか頑張り通せるでしょうか。次回をお楽しみに。(笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.17

映画『ワールド・オブ・ライズ』

東京限定 濃きなこキットカットのバレンタインデーの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。元の記事に、「東京限定 濃きなこキットカット」の画像を掲載しておきました。きなこ味のキットカットの雰囲気だけでも味わってくださいませ。(笑)「1枚あたり66kcal」と書かれていると、さすがに2枚目に手を伸ばすのは勇気が要りました。(苦笑)

 今回お届けするのも、一ヶ月ほど前に鑑賞した映画のレビューである。普段、この手の映画はあまり観ないのだが、いつものように好都合な時間帯に上映されていたので、うまく引き合わされた。これまでにも劇場で何度かこの映画の予告編を観ていたので、比較的すんなりと鑑賞に踏み切ることができた。

 中東が舞台となっているこの映画は、ヨルダンで活躍するCIAの工作員ロジャー・フェリスをレオナルド・ディカプリオが、そして冷徹だが敏腕なCIA局員エド・ホフマンをラッセル・クロウが演じている。役柄による二人の雰囲気を過去の作品からと照らし合わせるとするならば、レオナルド・ディカプリオは映画『ブラッド・ダイヤモンド』の密売人、ラッセル・クロウは映画『プロヴァンスの贈りもの』の敏腕トレーダーといったところだろうか。

 ロジャーとエドは、大物テロ組織のリーダーを追いつめるために互いに協力し合っている。現場で身体を張って動いている工作員のロジャーと、アメリカから電話でロジャーに次から次へと指示を出すだけのエドは、時として、仕事に対する姿勢に微妙な意見の食い違いが見られる。ロジャーはアラビア語を流暢に話せるという特技を活かし、マーク・ストロング演じるヨルダン情報局のハニ・サラームからの協力を得ることに成功する。ハニはロジャーに、自分と手を組むならば、嘘だけはつくなと約束させるが、ハニ自身もまた、どこか癖のありそうな人物である。

 ところで、この映画のタイトルは『ワールド・オブ・ライズ』だが、ライズとは「嘘」のことである。ちなみに、原題は『BODY OF LIES』だ。原題を直訳すると、「嘘のかたまり」といったところだろうか。つまり、この映画の中では、ロジャーとエド、そしてハニらが互いを欺きながら、自身の手柄にしようとするのである。『BODY OF LIES』という原題が何故、『ワールド・オブ・ライズ』という邦訳に変わってしまったのかは良くわからない。それぞれのつく嘘があまりにも壮大だからだろうか。

 この作品の中で注目すべきは、ロジャーがヨルダンを好いているところにあるように思う。ヨルダンが好きだから、現地の人たちへの歩み寄りを示すためにアラビア語を学んだのかもしれない。英語圏出身のロジャーが、外国に行っても相手が英語を話してくれることを期待せずに、自ら歩み寄り、アラビア語でコミュニケーションを取っている。ヨルダンの人たちは、彼に対して一目置くだろう。ただ、ロジャーはアメリカ人であり、アメリカと微妙な関係にあるヨルダンの人たちから歓迎される立場にはない。それでも彼はヨルダンを好きだと言い、ついにはヨルダンの女性と恋に落ちる。つまりロジャーは、ヨルダンを外から眺めるのではなく、ヨルダンの中に入り込み、ヨルダンを中から体験しているのだ。

 ただ、大物テロ組織のリーダーを追いつめるという題材なだけに、時には目をそむけたくなるような残酷なシーンもあった。CIAという機関がどれほどの特権を持っているのか知らないが、国家の機密事項を守るために正々堂々と殺人を犯すシーンもある。そうした背景を背負った殺人の規模が大きくなったものが戦争なのだろうかと私は思った。殺人を犯そうとも、国家の権限によって罪を問われないというのは私には良く理解できなかった。

 ちなみに、この映画の監督は、映画『アメリカン・ギャングスター』のリドリー・スコット監督だそうだ。映画『アメリカン・ギャングスター』もまた、ダークな世界をワクワクする形で体験させてくれた作品たったが、この作品もまた、ラッセル・クロウやレオナルド・ディカプリオがとても生き生きする形で、ダークな世界の緊張感を私たちに擬似体験させてくれた。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m この手の映画は、途中であらすじがわからなくなることも多いのですが、ロジャー、エド、ハニらの嘘に振り回されながらも、途中でストーリーから置き去りにされることなく、最後まで楽しむことができました。レオナルド・ディカプリオは極限状態になるまで身体を張り、ラッセル・クロウは冷徹なCIA局員になり切っていましたね。ラッセル・クロウの眼鏡の奥から覗き込む仕草がとても印象的でした。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.16

東京限定 濃きなこキットカットのバレンタインデー

セルフレジにご注意の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。セルフレジではないレジで大きなお札を出すと、「お先に大きいほうからお返しします」と言って、レジ係の方が先にお札だけを返してくださいますよね。そのあと、小銭が返されるわけですが、お札が返されてから小銭が返されるまでのほんのわずかの間に、ひとまず受け取ったお札を自分のお財布に収めなければなりません。お札の向きを揃えてお財布に入れたい私としては、それがなかなか難しいのです。レジ係の人をお待たせしてしまってはいけないと思うと余計に焦ってしまい、お札がうまく財布の中に収まり切らないのです。どうせなら、お札と小銭を一緒に返却してもらったほうがありがたいと思うことさえあります。そういう人には、自分のペースで利用できるセルフレジが落ち着けるのかもしれません。

 今年のバレンタインデーは、ガンモに何をあげようかと思っていたところ、ガンモが神奈川県に出張に出掛けていた際に、自分自身へのお土産として、東京限定の濃きなこキットカットを買って来ているのを発見した。ガンモはしばらくそのチョコレートを玄関に放置したままにしていた。おそらく、会社の人たちへのお土産と一緒に購入して、会社の人たちにお土産を持参するときに、自分用に買ったチョコレートだけを抜き取ったものと思われる。それを見た私は、「しめしめ」と思っていた。

 いよいよバレンタインデー当日がやって来た。私は玄関に置いてあった東京限定の濃きなこキットカットを手に持ち、
「はい、これ。バレンタインデーのチョコレート」
と言ってガンモに差し出した。バレンタインデーに新たなチョコレートをもらえると思っていたガンモは、自分が買って来たチョコレートを差し出されて何やらご不満の様子だった。私はガンモに、
「ガンモは糖尿病の家系だから、新たなチョコレートを買って来るよりも、これでいいの!」
と強気に出た。

 確かにそうなのだ。現に義父も糖尿病を煩っているし、ガンモの亡くなった伯父にも糖尿病だった人がいる。また、ガンモは普段からせっせと甘いものを好んで食べている。そんなガンモはむしろ、バレンタインデーに甘いものを控えなければならないくらいなのだ。

 ガンモはしぶしぶ、東京限定の濃きなこキットカットを口にして、
「これ、うまいな」
と言った。普段は積極的にチョコレートを食べない私も、ガンモの買って来た東京限定の濃きなこキットカットを少しおすそ分けしてもらって食べてみた。きな粉とチョコレートがマッチして、とてもおいしかった。

東京限定 濃きなこキットカット

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 今回は少し短めにお届けしました。(笑)ところでバレンタインデーは、私たちが付き合い始めてからちょうど十三周年の記念日でもありました。それと同時に「ガンまる日記」を書き始めて五周年の記念日でもあったのです。ガンモと付き合い始めた記念日を「ガンまる日記」を書き始める日に選んだわけですね。一日一記事と心に決めて、時々遅れを取りながらも、雨の日も風の日も書き続けて参りました。(笑)気が付けば、いつの間にか四十万アクセスも達成していました。これも、皆さんが応援してくださっているおかげであります。本当にありがとうございます。m(__)m これからも、書き続けられる限り書いて行きたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。そう言えば、「五年間、毎日、日記を書き続けると大物になる」という話を以前、何かの本で読んだことがありますが、これで私も大物になれるでしょうか。(笑)

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2009.02.15

セルフレジにご注意

映画『永遠のこどもたち』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。そう言えば、この映画の配給元はシネカノンでした。シネカノンというと、昨年末にホットヨガ神戸店のすぐ隣にあったシネカノン直営の映画館が閉館してしまいました。今回、私がこの映画を鑑賞したのは、神戸市内にあるもう一つのミニシアター系映画館だったのですが、本来ならば、シネカノン直営の映画館で上映されるはずの映画をその映画館で鑑賞できたことになります。シネカノン直営の映画館が閉館してしまったので、もうあの映画館で上映されていたような映画を神戸市内では鑑賞できなくなってしまうのではないかと心配していましたが、そんなこともなかったようで、少しホッとしています。

 あるとき、仕事帰りにガンモとメールのやり取りをしていると、
「大チョンボしちゃったの」
というメールが届いた。「チョンボ」というのは、私が東京に住んでいた頃はほとんど耳にしなかった言葉であるが、もともとは麻雀から来た用語のようで、「不注意から来る失敗」といった意味である。ガンモのメールには「チョンボ」に「大」が付けられていたので、「大失敗」を意味している。私は、この不況の折に仕事で大失敗をやらかしてしまったのかと思い、不安になった。すぐにガンモに、
「どうしたの?」
とメールを送ると、
「あとで」
という答えが返って来た。

 そのときガンモは神戸とは反対方向の大阪でセミナーを受けていた。そのため、私たちは自宅の最寄駅で待ち合わせをした。私のほうが先に最寄駅に着いたので、改札でガンモを待ち構えていたところ、ガンモはしょんぼりと肩を落として改札から出て来た。
「何があったの?」
と尋ねると、
「クレジットカード落としちゃったの」
と言う。そのクレジットカードとは、私たちがメインで使っている航空会社のマイルが貯まるクレジットカードである。
「ええっ?」
と私が驚きの声を上げると、ガンモは説明を始めた。

 その日、セミナー受講中のガンモの携帯電話に何度か東京の知らない番号からの着信があったという。その上、ガンモの会社にもクレジットカード会社から連絡が入り、連絡が欲しいと伝言されたそうだ。そこでガンモが伝言されたクレジットカード会社に電話を掛けてみたところ、ガンモのクレジットカードがスーパーで拾得されていることを知らされたそうだ。それを聞いたガンモはかなり青ざめたらしい。

 そのスーパーとは、ガンモがしばしば夜勤の仕事をするために出掛けて行く市にあるスーパーである。ガンモはそのスーパーにあるセルフレジ(自分でPOSに通してクレジットカードまたは現金で清算するレジ)がお気に入りで、夜勤の仕事が入ったときはたいてい、そのスーパーで買い出しをしてからセルフレジで支払いを済ませ、夜勤の仕事に励んでいるようだ。ガンモはどうやらそのセルフレジでクレジットカードを使用したあと、財布に戻さずにセルフレジを離れてしまったらしい。スーパーにいた誰かが拾ってくださったのか、ガンモのクレジットカードはスーパーの方が保管してくださっているという。そこでガンモは、そのスーパーにも連絡して、保管してくださっているクレジットカードを引き取りに行く約束をしたという。

 クレジットカード会社の担当者は、不正利用防止のために、そのクレジットカードの利用を停止させることもできると言ってくださったらしいのだが、ガンモはそのスーパーにクレジットカードを引き取りに行くつもりだったので、停止させなくても良いと答えたそうだ。

 後日、ガンモはそのスーパーにクレジットカードを引き取りに行った。引き取りが完了したであろう時間にガンモにメールを送ってみると、
「行き違いで、俺のクレジットカードは既にハサミが入れられて、クレジットカード会社に返送されてた」
という返事が返って来た。一体どういうことなのだろう? そう思い、時間を見計らってガンモに電話を掛けてみると、クレジットカード会社の通常時間内の担当者と時間外担当者との引継ぎがうまく行われていなかったらしく、クレジットカードを拾得してくださったスーパーとクレジットカード会社との間で、ガンモのクレジットカードを破棄する流れになってしまったらしいのだ。確かに、クレジットカードを紛失してしまうと、誰かに悪用される可能性も決してゼロではないので、そのほうが安心と言えば安心なのだが・・・・・・。スーパーにクレジットカードを引き取りに行ったガンモは、またしてもしょんぼりと肩を落として帰宅したのだった。

 それからが大変だった。ガンモは再びクレジットカード会社に連絡して、新しいクレジットカードを発行してもらった。ほどなくして新しいクレジットカードが手元に届くと、今度はこれまでそのクレジットカードで決済をしていた電気料金やらガス料金やら、加入しているインターネットのプロバイダの接続料金やら、モバイルカードの接続料金やら、あちらこちらの支払いを新しいクレジットカードで決済してもらうために、変更手続きの用紙を取り寄せたり、インターネットにアクセスしてクレジットカード変更の手続きを行った。せっせとマイルを貯めるために、あらゆる支払いをそのクレジットカードに任せていたので、あらゆる支払いの切り替えを短期間のうちに行うのはなかなかやっかいな作業だった。

 セルフレジは、購入した商品を自分でPOSに通すだけに、そこでクレジットカードを使用して清算が終わったとしても、誰もクレジットカードを手渡してはくれない。セルフレジを利用するときは、クレジットカードの取り忘れに気を付けよう。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ガンモがセルフレジを気に入ったのは、去年の夏休みに出掛けたロンドンのスーパーでセルフレジを利用したことがきっかけでした。ガンモはそのとき、通常は使うことのない小銭をたっぷり使い、財布のダイエットに成功しました。特に海外では、小銭よりもお札を出してお釣りをもらったほうが処理スピードが速いので、小銭が貯まりがちなのです。大量の小銭の利用は、相手が人間だと遠慮してしまいますが、相手が機械だと自分のペースで利用することができたようです。たくさんの小銭を利用するときに、相手を待たせることなく自分のペースで利用できるのはいいですね。私も別のスーパーでセルフレジを実際に使ってみましたが、自分の持参したエコバッグの中に商品を収めることもできるようになっていました。セルフレジは、これからもいろいろなスーパーで増えて来ることでしょう。皆さんも、クレジットカードの取扱いにはご注意ください。

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2009.02.14

映画『永遠のこどもたち』

寝ヘナの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。寝ヘナはとても気持ちがいいものです。最近はほとんど見掛けませんが、昔は頭にカールを巻いたまま買い物に出掛けている女性がいましたよね。ヘナの放置時間は長いですから、そのうち、ヘナを塗り込んだまま買い物に出掛けて行く人が出て来るかもしれませんね。(苦笑)

 今回お届けするのは、一ヶ月ほど前に鑑賞した映画のレビューである。この映画もまた、映画館で予告編を観たときに、公開されたら絶対に鑑賞しようと心に決めていた作品である。予告編を観た限りでは、ホラー映画の要素はそれほど色濃く出てはいなかったのだが、実際に鑑賞してみると、時には手に汗握るほどの怖さがあった。とは言え、観客を怖がらせることを目的とした過剰な表現ではなく、どの衝撃も、物語の構成上、必要なものだった。

 海辺の孤児院で幼少時代を過ごしたラウルは、里親にもらわれて孤児院を出る。結婚後、その孤児院の建物が売りに出されていることを知り、医師である夫と二人で障害を持つ子供たちの世話をするためのホームを開設すべく、閉鎖されていた孤児院の建物を購入する。ラウルには、難病を抱えた血の繋がらない息子シモンがいた。やがてラウルは夫やシモンとともに、購入した孤児院の建物に移り住む。

 ところが、シモンは周りに友達がいない寂しさからか、ここには数人の友達がいると言う。その友達は、ラウルや夫には姿が見えない。しかしシモンは、友達によって隠された身近なものを見つけ出す宝探しゲームを楽しんでいる。

 宝探しゲームは、これまで身近にあった何かがなくなることから始まり、それが元あった場所にヒントが残されている。そのヒントから想像して、新たな場所に移動すると、そこには更なるヒントが残されている。その繰り返しにより、ついには探していたものにたどり着くという仕組みだ。その宝探しゲームが存在していること自体、シモンの言う友達が存在している証にもなっているのだが、姿が見えないだけに、ラウルは友達の存在に対し、半信半疑である。

 しかし、ある日、シモンが忽然と姿を消してしまい、ラウルは必死になってシモンを探し続ける。ラウルはやがて、シモンの言っていた友達がシモン失踪の鍵を握っていると思い、目に見えないラウルの友達との接触を試みるのだった。

 この映画で描かれているのは、母から息子への絶対的な愛と言っても過言ではない。シモンは、自分が養子であることを知っていて、それゆえに母であるラウルからの愛情を信頼できないでいる。しかし、ラウルのシモンへの愛は本物だった。シモン失踪の手掛かりが掴めず、警察による捜査が行き詰まっても、ラウルはシモンの行方を探し続けることを決して諦めなかった。ラウルはむしろ、シモンへの想いが強過ぎて、周りから孤立してしまうほどだったのだ。

 ラウルが目に見えない子供たちと、何とかして接触しようとする姿に心を打たれる。時には霊媒師の世話になったりもする。今になって思えば、シモンの言っていた友達は、ラウルと接触したいがために、わざわざシモンを仲介役に選んだのかもしれない。何故ならその友達とは・・・・・・。

 ラウルは友達と出会うために、自分が孤児院で過ごしていたときに遊んでいた「だるまさんがころんだ」や当時のお菓子などを再現する。シモンを愛するがゆえに、ラウルの恐怖心は克服されている。ラウルが恐怖心を克服できないのなら、ラウルが愛してるのは自分であり、シモンではないのだ。しかし、恐怖心を克服していたラウルは確かにシモンを愛していた。

 ハラハラドキドキするシーンから、永遠に続くとも思われるラストへの展開は実に美しい。ラストでようやく、シモンとも、友達とも同列になることができたラウル。ああ、だからこの映画のタイトルは『永遠のこどもたち』なのだ。

 映画『パンズ・ラビリンス』の監督がこの映画の製作総指揮を担当しているという。ダークな世界が構築されているのは、そのせいかもしれない。

 この映画の主な登場人物は、夫婦と息子であるにもかかわらず、母から息子への愛情が特に強い。そのため、父から息子への愛情や、夫婦間の愛情の強さには少し物足りないものを感じてしまう。とは言え、母から息子への愛情を強調するためには、その他の愛情表現を抑える必要があったのだろう。スペイン人の熱い情熱は、母から息子へと確かに注がれていた。

 『永遠のこどもたち』は、単に私にたちの目に見えないだけで、もしかすると私たちの周りにも存在しているのかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 実際に鑑賞してみると、予告編を鑑賞したときとは違った印象を抱いたのですが、ラウルが里親にもらわれて行ったあとの孤児院の秘密が暴露されて行く展開と言い、とても良く出来た映画だと思いました。ちなみに、この映画の製作国は スペイン/メキシコですので、言語はスペイン語です。私たちが小さい頃に遊んだ、あの「だるまさんがころんだ」のスペイン語バージョンが見られます。日本と同じような遊びがスペインにもあったのですね。とても不思議なものです。

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2009.02.13

寝ヘナ

五本指の靴下との友好条約と半身浴の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。楽天市場で購入したのと同じような靴下をいろいろなお店で探してみたのですが、どのお店で売られている靴下にも、化学繊維が含まれていることがわかりました。これほど多くの化学物質が、当たり前のように私たちの身体と接触していることに驚きを感じました。とは言え、私自身、絹を使うことに対し、少々複雑な気持ちになってしまうのも事実です。というのも、ガンモと北京を旅行したときにシルクの専門店に案内され、シルクが出来上がるまでのプロセスを見学したからです。シルクの専門店では、蚕(かいこ)がせっかく作った繭(まゆ)を解いて糸にしているのです。繭の中に入っていた蚕はどうなるのでしょう。そのことを思うと、複雑な気持ちになります。天然素材とは言え、奪ったものであるという感覚を拭えません。それを考えると、化学物質は奪わないために生まれたのだろうかと考え始めて、またわからなくなってしまうのです。(苦笑)

 年末年始の休暇から二ヶ月経って、頭に白いものが混じり始めた。天然ヘナの魔法が解け始めてしまったのである。そこで私は、自宅でのんびり過ごすことにした日曜日に、前回の残りのオレンジヘナを使って白髪染めをすることにした。

 髪の毛をショートヘアにしたおかげで、ヘナの使用量はこれまでよりも少なくて済みそうである。取り分けた量からすると、一箱を三回に分けて使用できそうだ。すなわわち、一回分のコストはわずか三十三円というわけである。

 前回と同じく紅茶で解いたのだが、今回は、紅茶の中にヨーグルトを混ぜてみた。ヨーグルトが天然ヘナに対してどのような働き掛けをするのか良くわかっていないというのに、ザ・ダイソー ナチュラル;ヘナのクチコミ - アットコスメ(@cosme)の書き込みを拝見して、私も真似てみたのである。ヨーグルトには、ダ○ソーヘナ独特の臭いを抑える効果があったのかもしれない。いつもよりも草原の臭いが緩かったように思う。

 紅茶とヨーグルトでヘナを溶いてからしばらく放置したあと、溶いたヘナを前回と同じ容器に入れて頭のてっぺんから少しずつ垂らして行った。今回は水分が多くなってしまったためか、ヘナが次から次へと頭から垂れて来てしまい、垂れたヘナとしばらく格闘することになってしまった。それでも何とか塗り終えて、日本てぬぐいで頭をくるんだ上からシャワーキャップをかぶり、そのまま数時間放置した。

 取扱説明書通りに行うならば、ヘナを塗り込んでから三時間の放置でいいはずだが、寒い時期だったので、少し長めに放置することにした。しかも、放置している間に眠くなり、シャワーキャップの上からビニール袋をかぶせてベッドに横になって寝てしまった。二時間ほど眠ってヘナを洗い流したところ、またしてもしっかりとオレンジ色に染まっていた。鏡を見ると、以前よりも、オレンジ色がずっと濃くなっている。白髪がオレンジ色に染まったはずなので、オレンジ色が濃くなっているということは、私の白髪は相当多いということだ。

 ザ・ダイソー ナチュラル;ヘナのクチコミ - アットコスメ(@cosme)によれば、ヘナをしたまま寝ることを「寝ヘナ」と呼ぶらしい。私がベッドで寝ヘナをしたので、ガンモは枕の臭いをクンクン嗅いで、
「ヘナくちゃい(臭い)」
と言った。だからと言って、枕カバーを取り替えるわけではない。天然の臭いなのだから、そのままでいいのだ。

 ザ・ダイソー ナチュラル;ヘナのクチコミ - アットコスメ(@cosme)の書き込みを拝見すると、ヘナの使用感に対し、他の人たちよりも極端に低い評価を付けている人たちがいる。私は、映画サイトのユーザレビューを思い出した。ヘナに呼ばれていないのにヘナを使用すると、ヘナを通しての体験は、その人にとって特別なものにはならない。それは、決してヘナが悪いわけではなく、その人にヘナを受け入れる準備が整っていなかっただけだ。

 二ヶ月に一度のヘナは、私にとっては特別な時間である。何しろ、化学染料を使えばわずか十五分程度で染まってしまう白髪を、今回は七時間も掛けて染め上げたのだから。また、ヘナの中にいろいろなものを混ぜ合わせてみるのも楽しい。そういう意味で、ダ○ソーヘナは、利用者が様々なアレンジを加えられるように、髪の毛を染め上げるというベースだけを私たちに提供してくれているのかもしれない。白髪を染める方法が幾通りもあるなんて、素敵じゃないだろうか。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 今回もいい色に染まりました。(^^) 職場では、「髪の毛が明るくなりましたね」などと言われましたが、色が明るいせいか、白髪染めだとは思われていないようです。「ダ○ソーヘナで白髪染めしたんだよ」と答えたのですが、私の職場にいる女性たちはみんな若いので、白髪を染めるという楽しみをまだ良く知らないようです。私だけが楽しみを独り占めしてはいけないと思い、こうして「ガンまる日記」に綴っています。(^^)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.12

五本指の靴下との友好条約と半身浴

映画『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。記事公開直後に、怪人二十面相を怪人二十八面相と記述していることに気付いてしまいました。何を思って怪人二十八面相などと書いたのでしょうね。もしかすると、かい人二十一面相の影響でしょうか。ちなみに以下の写真は、兵庫県西宮警察署前に掲げられていたグリコ・森永事件の容疑者の似顔絵です。時効になってしまったので、今はもうありません。

グリコ・森永事件の容疑者の似顔絵

 冷え取り健康法を始めてそろそろ一ヶ月経つので、その後の経過をご報告しておこう。

 まず、冷え取り健康法を始めてから間もなくして、鼻の下ににきびが出始めた。特ににきびが出るような食生活は送っていなかったので、おそらく毒出しが始まったものと思われる。

 二年半ほど前に、フローエッセンスというデトックス効果の高い健康食品を販売している会社が主催したセミナーに参加した。そのとき、デトックスで有名な大森隆史先生、作家の桐島洋子さん、作家の横森理香らの講演に耳を傾けた。その会社が販売しているフローエッセンスはひどく高価なものだったため、私はインターネットを検索し、フローエッセンスを格安で販売している海外サイトを見付けて、しばらくの間、そこから個人輸入して飲用していた。

 フローエッセンスの液体製品はそのまま蓋を開ければ飲用できるのだが、液体製品はひどく値が張ることから、私は粉末のフローエッセンスを購入し、作り方の手引きに従って煮出しして飲用していた。しかし、この煮出しは非常に手間が掛かった。煮出しそのものは何とかできるのだが、煮出ししたあと十~十二時間ほど放置しなければならず、十時間後に確実に自宅にいるわけではない生活を送っている私には、生活スタイルに合わない健康法だったのである。

 ただ、フローエッセンスを飲み始たとき、毒出しが始まると、その毒は一番近い穴から出て来るという話を聞いていた。フローエッセンスを飲み始めたときも、私は鼻の下ににきびを作った。その上、ひどく眠くなった。現在、フローエッセンスを通して体験したのと同じようなことが、冷え取り健康法においても起こり始めているのである。「これはいい兆候だ」と私は思った。靴下を重ね履きするだけで毒出しが行われるなら、私の生活スタイルにも合っていると思ったのである。

 ただ、いくつかの小さな問題点があった。それは、以前も書いたように、重ね履きをすればするほど、これまで履いていた靴が使用できなくなってしまったことである。私は、履き慣れてぶかぶかになってしまった靴を引っ張り出して履いてみたが、サイズの大きくなった靴がピッタリ合うのは靴下を三枚履きしたときまでで、四枚履きすると、更に大きなサイズの靴に取り替えなければ足先が窮屈に感じるようになってしまった。

 更に、実に些細なことではあるのだが、冷え取り健康法を実践していると、爪を切る時間がない。というのも、就寝中も靴下を履くことが推奨されているため、靴下を取り替えるのは、夜、お風呂から上がったときである。そして、靴下を重ね履きしたまま布団に入って眠り、朝はその靴下を履いたまま仕事に出掛けて行く。次に靴下を脱ぐのは、仕事から帰宅して、お風呂に入る前である。ということは、夜に爪を切らなければならない。笑われるかもしれないが、田舎育ちの私は、夜に爪を切ることに対し、ひどく抵抗があるのだ。そこで私は、ホットヨガのレッスンのときに爪切りを持参して足の爪を切ろうと思っている。

 ホットヨガと言えば、レッスン中は裸足である。裸足になってみて気が付いたのだが、足の爪の付け根部分の皮に黒い点のようなものが付いていた。左右、複数の足の指で同じ現象が見られたので、穴というわけではないが、爪の付け根の部分からデトックスが行われているのかもしれない。

 さて、当初は五本指の靴下を履くのにひどく時間が掛かっていた私だが、以前よりも靴下を履く時間が確実にスピードアップした。五本指の靴下を素早く履くコツは、履いたあとに足の指を広げて上から引っ張ることである。すると、指の間にすっぽり収まり易いのだ。

 ただ、靴下の買い置きがまだそれほど多くないため、せっせと洗濯をしなければ洗い替えが間に合わない。間に合わないときは、干したばかりの生乾きの靴下をそのまま手に取り、冷たさを感じながらも思い切って履いたことが何度もある。特に、冬場は乾きが悪い上に、仕事が忙しくなると洗濯物を干す時間も限られてしまうので、生乾きの靴下を覚悟しなければならない。

 また、たまたま取った五本指の靴下が、左右セットではなく、左だけもしくは右だけのセットのときもある。実際、購入した新品の中にもそのような商品があり、商品の交換を申し出ようかとも思ったのだが、私は踵(かかと)の部分が上に来るように上下をひっくり返して、指の形を優先させて何とか足の指に納めた。五本指の靴下を履くにも、それなりの苦労があるようだ。

 ところで、冷え取り健康法と合わせて、私は半身浴を始めた。問題は、仕事が忙しく、深夜の帰宅になってしまっていることだが、それでも私は時間を割いて半身浴を続けた。ぬるめのお風呂に二十分浸かり、身体を洗い流している。湯船の中で何をしているかと言うと、漫画を読んでいる。これがなかなか快適だ。その快適さがわかったのか、これまで私よりも早くお風呂を上がっていたガンモが長いこと湯船に浸かるようになった。

 あるとき私がホットヨガのレッスンを受けた日、仕事の疲れが溜まっていたので、
「今夜はお風呂に入らずに眠る」
とガンモに宣言した。ホットヨガでシャワーを浴びていたので、少しでも身体を休ませたいと思ったのだ。ガンモは一人でお風呂に入ったのだが、いつもは十分程度で出て来るのに、なかなか出て来ない。ようやく出て来たガンモに、
「どうしたの? お風呂の中で倒れてるのかと思ったよ」
と言うと、
「半身浴してたから」
と言う。しかも、私の真似をして、湯船の中で漫画を読んでいたというのだ。何とも私と同化したがるガンモである。長い時間、お風呂に浸かれば、身体の芯から温まるということが、ガンモにもわかったようだ。

 これまでの不健康な生活を矯正するかのように、私たちの生活は少しずつ変化している。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 靴下の重ね履きをしていると、足がじんじんと温かいのです。これは確かに手放せませんね。身体を急速に温めるのではなく、じわじわと温めることによって、少しずつ身体に変化が起こっているのでしょうね。わずかながらも変化は起こって来ているので、これからの変化が楽しみです。毒が溜まっている最も近い穴からデトックスが行われるということは・・・・・・。そちらも期待しているのですが、まだのようです。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.11

映画『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』

ホットヨガ(一三八回目)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 「リラックスコースを開設してください」とお願いしようと思っていたのに、いつもお話をさせていただいているインストラクターがいらっしゃらなかったので、こそこそと帰って来ました。(苦笑)残念なことに、この先しばらく神戸店でレッスンを受ける予定がないので、リラックスコース開設のお願いをするのはもう少し先になりそうです。

 この映画は、先月上旬に今年初めて劇場で鑑賞した作品である。劇場で何度も何度もこの映画の予告編を目にしてはいたものの、公開が始まっても積極的に鑑賞したいとは思っていなかった。予告編に、あまり心惹かれるものがなかったのだ。そのため、突如、この映画を鑑賞することにしたのも、レディースデイにたまたま劇場に足を運んだタイミングで、この映画が上映されることになっていたからだと思われる。「わずか千円で鑑賞できるのだから、まあ、いいか」というくらいの軽い気持ちだったのだ。ところがどっこい、実際に鑑賞してみると、予告編をはるかに上回る面白さだった。予告編というものは、一本の映画という大きな流れの中から特定のシーンだけを切り取ったものであり、そこから全体の流れを想像する方法はいく通りもあるのだ。

 予告編からも、金城武くん演じるサーカスの曲芸師である平吉が怪人二十面相ではないことがわかっている。では、怪人二十面相は一体誰なのか。怪人二十面相と対決する名探偵明智小五郎を仲村トオルくんが、明智小五郎の助手である小林少年を、最近あちらこちらの映画でお見掛けする本郷奏多くんが演じている。

 本編が始まると、何となく明智小五郎の険し過ぎる表情が気になってしまう。演技に力が入り過ぎているのだ。とは言え、仲村トオルくんは、私と同じ時期に同じ大学の文学部に在籍していた同級生である。キャンパスでは一度も顔を合わせたことはなかったが、入学式も卒業式もそれぞれ同じ日に同じ武道館の屋根の下で迎えた。そのため、例え彼の演技に力が入り過ぎていたとしても、ついつい大目に見てしまう。

 明智小五郎のフィアンセとして登場するのが、松たか子さん演じる羽柴葉子である。羽柴家は身分の高い華族の家柄で、葉子はさながら世間知らずのお嬢様といったところである。二人は結婚を控えているというのに、何となく、互いに心を通い合わせているとは思えない。どちらも熱を帯びていないのである。だからこそ、のちに平吉と葉子が出会い、身分が異なるにも関わらず、自然な会話が成り立つシーンが映えて来る。

 怪人二十面相と対決するために、平吉は泥棒学を学ぶ。そこからの展開が、俄然、面白くなる。地図にまっすぐな線を引き、途中に塀があろうと、高いタワーがあろうと、線を引いた地図通りにまっすぐに突き進む。それは、逃走中の泥棒が逃げ道を確保するのに大いに役立つのだそうだ。平吉は、何度も何度もまっすぐに突き進む訓練を重ねる。高いタワーに昇るために、平吉の手からはスパイダーマンのような蜘蛛の糸は出て来ないが、蜘蛛の糸に近い形で高所に引っ掛けてぶら下がる道具を使って上手に登って行く。実に面白い。

 この作品の原作は、北村想さんだそうだ。私自身は、怪人二十面相よりも、アルセーヌ・ルパンのほうが馴染みが深いが、子供の頃、江戸川乱歩の書いた怪人二十面相の原作も読んでいる。また、一九七〇年代に日本テレビ系で放映されていた『少年探偵団 (BD7) 』も、毎回、欠かさず観ていた。この作品は、その頃とはまた違った面白さを感じた。それはやはり、この作品が大人でも楽しめる作品に仕上がっていたからに他ならない。

 人のいい平吉、お嬢様育ちだが少々おてんば娘の葉子、いつも表情が険しく頭の切れる明智小五郎、真面目な小林少年、そして、平吉を泥棒界へと誘う源治と菊子、どこか間抜けな浪越警部。それぞれのキャラクターが見事にマッチしていた。そう、この作品は、怪人二十面相の偽者という新たなる登場人物を加えることによって、子供の頃に探偵小説に夢中になった大人たちにもう一度夢を見させてくれる作品だったのである。

 帰宅した私は、しばらくの間、興奮気味に、
「『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』、面白かったなあ」
と繰り返していた。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 映画のタイトルから「K-20(TWENTY) 」は不要だと思います。『怪人二十面相・伝』で十分ですよね。(笑)予告編を観て、期待が膨らみ、実際に鑑賞してからがっかりするパターンと、予告編ではまったく引き込まれなかったのに、実際に鑑賞してみると、とても面白かったというパターンがありますが、この映画はまぎれもなく後者でありました。予告編がもう少し面白ければ、もっともっとたくさんの人たちに鑑賞の機会が与えられるかもしれませんね。公開されてから早くも二ヶ月が経とうとしていますが、まだまだ上映されている映画館も多いようですので、子供の頃に探偵小説に明け暮れた方で、鑑賞しようかどうしようかと迷っていらっしゃる方は、どうかお見逃しなく!

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.10

ホットヨガ(一三八回目)

切磋琢磨の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。ガンモが会社の同僚たちと切磋琢磨し合っているのと同様に、ガンモと私も切磋琢磨し合っています。しかし、ガンモが大台をはるかに上回ってうれしい反面、悔しいのは事実ですね。(苦笑)ガンモを見ていて思うのですが、スコアが伸びてくると、学習するのも楽しくなるようですね。ガンモは私が夜中に「ガンまる日記」の下ごしらえをしているときに、ベッドのすぐ隣でニンテンドー DS Liteから流れる英語を聞き取ったり、また読み上げたりして、かなりにぎやかです。(笑)

 土曜日は久し振りに神戸店でホットヨガのレッスンを受けた。七十五分のベーシックコースである。

 これまでせっせと参加していた九十分のベーシックコースから七十五分のベーシックコースのレッスンに切り替えたからだろうか。一緒にレッスンを受ける人たちの顔ぶれが違っている。七十五分のベーシックコースは、ビギナーコースから更なるステップを目指す人たちが受けるレッスンなので、まだまだホットヨガを始めてから日数の浅い人たちが多いのかもしれない。バランスのポーズを取るときによろよろとよろめいたりと、ビギナーコースのレッスンに参加している人たちほどではないものの、まだまだ初々しい雰囲気が残っている。

 今回のレッスンを担当してくださったのは、一ポイント獲得されたインストラクターである。ということは、今回でようやく二ポイント獲得されたわけだ。

 私の中には、一週間前にホットヨガ サロン ラビエ溝の口店で受けたレッスンの余韻が残っていた。そのときの記憶が、一つのポーズの完成形を求めるよりも、新たなるポーズの興味へと向かわせる。これまで取ったことのないポーズばかりがたっぷり詰まったレッスンを経験すると、同じように刺激的な経験を再び求めてしまうようである。

 レッスンを終えたあとシャワーを浴びて着替えをしていると、四ポイント獲得されたインストラクターが声を掛けてくださった。彼女は、年末年始の休暇中にオレンジヘナをしたせいで、私の髪の毛の色がずいぶん明るくなっているのをご覧になり、
「明るい色が似合いますね」
と言ってくださった。また、彼女は私に明るい色が似合うのは、「お肌がきれいだから」などと前置きしてくださったが、もう四十三歳の私の肌がきれいなはずはないので、そんなことはないと強く否定した。

 私は、一週間前にホットヨガ サロン ラビエ溝の口店でレッスンを受けたことを誰かに話したかった。しかし、気軽に話ができるスタッフがいなかったので、ラビエで体験したことを誰にも告げず、ひっそりと神戸店のスタジオをあとにした。手元に返却された回数券を見てみると、神戸店のスタンプが押され、先週のラビエのスタンプがもう目立たなくなってしまっていた。ああ、このようにして、非日常から日常へと切り替わって行くのだろうか。

 ホットヨガのレッスンのあとは、すずらんの湯に行きたかった。しかし、連日に渡る残業と早起きのため、私はひどく寝不足で、なかなか身体が思うようにならず、ショッピングだけを楽しんで帰宅することにした。出張から帰宅したばかりのガンモは仕事が休みで自宅にいたので、もしも私がすずらんの湯に足を運んだならば、カングーで迎えに来てもらおうと思っていた。しかし、寝不足の身体をじっくり休ませるためには、おとなしく帰宅したほうが良かったようだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 帰宅時間は変わらないのに、これまでよりも一時間早く起きて仕事に出掛けているため、どんどん寝不足が加速してしまっているようです。どうやら、今週いっぱいまでは、この状況が続きそうであります。記事の更新にも、なかなか余裕がなくて申し訳ありません。ホットヨガのレッスンも、身体が元気なときに参加しないと、レッスンで吸収できるものが少ないですね。自分の選んだ状況に満足できずに、ついついそこにないものを求めてしまいがちです。

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2009.02.09

切磋琢磨

映画『ショーシャンクの空に』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。古い作品のレビューにお付き合いくださいまして恐縮です。人間描写の細かい良い作品でしたね。こうして振り返ってみると、それぞれの役が適役だったと思います。良い映画というのは、製作中に一つの大掛かりなプロジェクトに変身するのでしょうか。その大掛かりなプロジェクトの中で、役者さんたちは、与えられた自分の役に完全になり切るのでしょう。毎回思うのですが、いい作品ほど、他のキャストでは考えられない作品に仕上がっているように思います。

 ガンモがまだ出張中の頃、残業時間中に、ガンモから私の携帯電話に電話が掛かって来た。私は、仕事中は携帯電話の着信音もバイブレータも解除して、光だけで静かに着信を知らせるマナーモードに設定している。そのため、ガンモから着信があったことに気付かなかったのだが、ガンモは私の休み時間を知っているはずなのに、何故、残業時間中に電話を掛けて来たのだろうと不思議に思っていた。とは言え、ガンモからの着信がひどく気になったので、私はコソコソと携帯電話を手に抱え、オフィスの外に出ると、ガンモに電話を掛けてみた。

 ガンモは、やけに明るい声で電話に出て、
「こういうときに限って電話に出てくれないとはね」
となど言った。「こういうとき」と言われても、私は残業時間中なのだ。何をたわけたことを言っているのだろうと思っていると、ガンモは息を弾ませて、
「このあいだのTOEICの結果が、Webから参照できるようになってんの」
と言う。そのうれしそうな様子からすると、ひょっとしてひょっとするようだ。
「もしかして、大台に乗った?」
と尋ねると、
「大台も何も、大台をはるかに上回ったから。○○点」
と得意気に言う。

 ガーン。何だろう、この複雑な衝撃は。ガンモのTOEICのスコアがついに大台に乗り、単に乗ったどころかはるかに上回ったことは喜ぶべきことには違いないのだが、ようやくガンモとの差が縮まったと思ったら、また大きく引き離されてしまったわけである。私はとても複雑な心境だった。私の複雑な気持ちをよそに、ガンモの興奮した口調にはうれしさがにじみ出ていた。その夜からは、ガンモと電話で話をする度に、ガンモはTOEICのスコアを口にした。

 ところで、ガンモの職場では、同僚たちの間でTOEICのスコアがオープンである。つまり、互いに同僚たちのTOEICのスコアを知っている。それは、心地良い競争心を掻き立てているようだ。ガンモは同僚たちにも、喜びとともに、今回のTOEICのスコアを知らせたそうだ。実は、これまでガンモのTOEICのスコアは、同僚たちから少しばかり遅れを取っていて、同僚たちには大台に乗った喜びの声をさんざん聞かされていたらしい。それが、同僚たちのハイスコアを一気に追い越してしまったのだ。同僚の一人はガンモに、
「うれしい気持ちは良くわかりますから、一週間だけ喜んでいいですよ」
と言ってくれたそうだ。

 ガンモが大台をはるかに上回ったことを受けて、同僚たちは早くも三月の公開テストに向けて闘志を燃やしているようだ。ガンモの職場では、TOEICのスコアを公開することで、互いに切磋琢磨し合える雰囲気が出来上がっているのである。日本は隠す文化を持っているが、TOEICのスコアを公開し合うのも、外資系の職場ならではの雰囲気なのかもしれない。

 さて、ガンモは先週の金曜日の深夜に、無事に十日振りの帰宅を果たした。これまで小奇麗で快適なホテル暮らしが続いていたはずなのに、ガンモは帰宅するなり、
「やっぱりウチがいい。落ち着く」
と言った。その夜、ガンモがまたしてもハッスルしたことは言うまでもない。

 ガンモが出張から帰宅したあとの週末は、互いに仕事や出張の疲れを癒していたのだが、ガンモが突然、
「カニを食べに行きたいね」
と言った。私たちは、毎年のように城崎(きのさき)温泉にカニを食べに行っているのだが、今年はガンモがTOEICで大台をはるかに上回った記念として、来月、上海に行くことになった。

 もともと私たちの間では、
「上海に行きたいね」
という話は持ち上がっていて、ガイドブックまで購入していたのだが、ずっと伸ばし伸ばしになっていた。カニを食べに行くなら城崎温泉か、それとも北海道かと思っていたところ、たまたま通常よりも少ないマイルで上海まで利用できるキャンペーンが開催されていることがわかり、これを機会にせっせと溜め込んだマイルを利用して出掛けることにしたのだ。というのも、私たちには、どちらか一人がヨーロッパを往復できるくらいマイルが溜まっているからだ。ガンモはいつものように、インターネットで上海までの航空券と上海の宿泊ホテルを押さえた。ただ、上海蟹のシーズンは終わっているらしく、養殖の上海蟹を食べることになりそうだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 大台をはるかに上回ったガンモの喜びは大変なものでありました。これまで大台を目指して頑張り続けていただけに、喜びもひとしおだったようです。ちなみにガンモの学習法は、現在はニンテンドーDS Liteを使った学習法一本です。ニンテンドーDS Liteは、手軽に持ち運びできるので、ガンモは先日までの出張にも持参していました。悔しいことに、ガンモがTOEICを受験し始めてから、スコアが二百点ほどアップしているのです。私は、この悔しさを養殖の上海蟹にぶつけたいと思います。(苦笑)

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2009.02.08

映画『ショーシャンクの空に』

「お客様ご自身の手でお願いします」の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 時代が進化して便利な世の中になったとは言え、その一方ではいろいろな制約が多くなり、不便を感じることも多いですよね。私はいくつかのホームページを運営していますが、そこに設置しているいくつかの掲示板がスパム投稿により荒らされていることに気付き、うんざりしました。掲示板のスクリプト名を変更しても変更してもスパム攻撃者は私の掲示板にたどり着き、掲示板の目的とはまったく関係のない書き込みをして掲示板を汚します。だんだんいたちごっこになって来たので、私はとうとう掲示板のログファイルを読み取り専用に設定してしまいました。しかし、そうすることによって、本当に書き込みをしたい人の気持ちも踏みにじってしまっているのですよね。

 年末年始にDVDで鑑賞した映画のレビューをお届けしている。このDVDは、ライブ仲間のお友達からお借りしたものである。一九九四年に制作され、人々から高い評価を得た作品ということだったが、この頃の私は映画にはまったく無頓着だったので、この作品の存在自体、知らなかった。鑑賞してみると、なるほど、多くの人たちから高く評価されているだけあって、とても見応えのある良い作品だった。

 まず、この映画の中では、様々な問題提起がなされている。刑務所には無実の罪で捕らえられた人もいるということ。重罪で刑務所に送り込まれた人が何十年も刑務所で過ごしたあと、社会復帰するのは難しいということ。例え刑務所で働く人であっても、権力を持った人には公にはできない野望があるということ。例え刑務所内であっても、服役中の囚人に、その人にしかできない役割を与えることによって、自分らしさを取り戻し、生き生きと輝いて来るということ。

 ティム・ロビンス演じるアンディは、妻とその愛人殺しの罪でショーシャンク刑務所に送り込まれることになる。そこで、モーガン・フリーマン演じるレッドたちと出会い、厚い友情を結ぶ。

 最初のうち、アンディはなかなか刑務所内の雰囲気に溶け込めなかった。彼自身、無実の罪で捕らえられているという状況が、彼を他の囚人とは違うという線引きをさせたのだろう。町の銭湯などでもそうだが、常連さんと新参者は、きっかけがなければなかなか打ち解け合うことができない。やがてアンディは、あることをきっかけにして、レッドたちと打ち解け合うようになる。もともと銀行の副頭取だったアンディには、お金の計算が得意という特技があった。その特技が、今後の彼の刑務所生活の中で活かされて行くことになるのである。

 私がこの映画を観て最も考えさせられたことは、囚人は本当に刑務所に入って更生すべきなのかということだった。事件には加害者と被害者がいる。事件が起こっても、被害者は誰からも守られることなく社会に置き去りにされるが、加害者はむしろ、刑務所という敷居の高い建物の中でプライバシーを守られていると考えられなくはないだろうか。

 しかも、重罪を犯し、更生のために刑務所で何十年も過ごしたとしても、刑務所の中と外のギャップがあまりにも大き過ぎて、服役を終えても社会復帰できない人たちもいるようである。確かに、重罪を犯した人が刑務所という敷居の高い建物の中に隔離されていることで、一般市民の安全が確保されることには違いないのだが・・・・・・。

 一般市民と囚人の共存が成り立てば、一般市民は「許す」ことを学び、囚人は社会にさらされることで、自分の犯した罪から逃げ出さずに正面から向き合うことができるようにも思う。しかし、現実問題として考えると、やはり重罪を犯した人と共存するのは恐ろしい。だから、刑務所の存在が必要になっているわけだ。

 もう一つ思ったことがある。それは、アンディの脱走についてである。もともとアンディは、無実の罪で刑務所に送り込まれた。彼は、レッドに調達してもらったロックハンマーで、何と二十年も掛けて独房に穴を掘り続け、ついには脱走に成功するのだが、果たしてアンディの脱走は罪なのだろうかということだった。もしも彼の脱走が罪ならば、無実の人を二十年も刑務所に閉じ込めておくことこそ罪ではないのか。そんなことを考えてもいた。

 とにかく、いろいろなテーマがぎっしり詰まった作品で、その中にアンディとレッドの固い友情が育つという展開になっている。何十年も服役したレッドがようやく仮釈放されたとき、社会に適合できなくても生きて行く望みを失わなかったのは、アンディとの間に育まれた友情のおかげではなかっただろうか。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 俳優モーガン・フリーマンの台詞のないときの表情がたまらなくいいですね。彼は、無言で演技することのできる素晴らしい役者さんだと思います。やはり、年齢とともに、無言の演技ができるようになるのでしょうか。こういう俳優さんが、映画『私は貝になりたい』の主人公を演じてくれると、ものすごく泣けるのですけど・・・・・・。(苦笑)

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2009.02.07

「お客様ご自身の手でお願いします」

ズームレンズころりんの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 秋葉原もずいぶん変わりましたね。私が東京に住んでいた頃の秋葉原は、まだまだ女性の姿が少なくて、女性にとっては敷居の高い場所だったと記憶しています。かつてはわかる人たちだけのマニアックな市場だったためか、店員さんの呼び込みもそれほど多くなかったと思うのですが、最近では店員さんの呼び込みもずいぶんにぎやかになりましたね。店頭で、ラップ風の呼び込みをしている店員さんがいて、思わず見入ってしまいました。秋葉原は、わかる人たちだけが訪れる敷居の高い街から、誰にでも受け入れられる幅広い街に変貌して来たように思います。

 精力的に秋葉原を歩き回ったせいか、私たちはひどく疲れ果てていた。帰りの飛行機は二十時十五分に羽田を飛び立つ予定だった。羽田まで移動するにはまだ早かったので、私たちは身体を休ませるために秋葉原のマクドナルドに入った。マクドナルドを選んだのは、夜行高速バスに乗車した際、マクドナルドの無料コーヒー券を一枚もらったからだ。それに加え、私はマクドナルドの「トクするケータイクーポン」の会員でもあるので、夜行高速バスでもらった無料コーヒー券と引き換えにもらえるコーヒーと同じプレミアムローストコーヒーSをわずが百円で購入することができる。とは言え、私はもともとコーヒーを好んで飲んでいるわけではない。それでも、わずか百円で身体を休ませることができるのならという気持ちから、普段、ほとんど飲まないコーヒーを注文したのである。

 地下にある禁煙席はほとんど満席だった。私はかつて、これほど混雑したマクドナルドを利用したことがない。満席に近い状態ではあったが、何とか二人で座れるテーブル席を確保し、腰を下ろした。近くにあるカウンター席を見てみると、溝の口で利用したケンタッキー同様、一つ一つの席にコンセントがあった。マクドナルドでコンセントを利用できることを意識して持ち歩いているのかどうかはわからないが、何らかの電源コードをコンセントに挿し込んでいる人たちがいた。マクドナルドで充電するのは人間の身体だけではなく、電子機器も同じだというわけだ。

 私たちはコーヒーをすすりながら、歩き疲れた身体をじっくりと休ませた。羽田には十九時くらいに到着すればいいはずなので、秋葉原を出るのは十八時くらいでいいはずだ。しかし、次第に店内が混みあって来たので、私たちは少し早めにマクドナルドを出ることにした。

 考えてみれば、ガンモはこのあと、コインランドリーで洗濯をすることになっている。最低でも、洗濯におよそ三十分、乾燥におよそ三十分は掛かるはずなので、ガンモはできるだけ早い時間にホテルに帰ったほうがいいだろう。私はそう思い、予定よりも早めに山手線に乗ることにした。そして、ガンモには少し早めにホテルに帰ってもらうことにして、私だけが品川から京急線に乗り換えた。ガンモの帰宅は金曜日の深夜の予定だったので、またしばらく会えないことになる。

 ところで、関東地方においては、関西で使用しているICOCAよりも、Suicaのほうが便利である。山手線から京急線への乗り換えも、Suicaで楽ちんだった。

関東地方においては、この一枚のICカードを持っていれば、ほとんどの列車に乗ることができる

 終点の羽田空港で京急線を降りると、長いエスカレータを昇って羽田空港の搭乗口へと進んだ。そう言えば、関西から他の地方へ出掛けて行くと、いつも思うことがある。それは、ほとんどの地域では、エスカレータの立ち位置が関西地方と違って左側だということだ。東京から関西に引っ越したとき、私はしばらくの間、エスカレータで右側に立つということに慣れなかった。しかし、関西在住期間が長くなるにつれ、エスカレータに乗っても自然に右側に立てるようになっていた。ところが、関西地方から他の地方へ出掛けて行くと、ほとんどの地方ではエスカレータの立ち位置が左側である。おそらくそれが標準なのに、関西地方が特殊なだけに、違和感を感じてしまうのである。いつか関西地方で一斉に呼びかけて、他の地方に合わせて左側に立つように変えたほうがいいと思う。

ほとんどの地域では、エスカレータは左側に立つ

 予約していたのは、羽田から神戸までのスカイマーク最終便である。スカイマークは、新幹線を利用するよりも割安な上に高速で移動できるからだろうか。私が利用する便は満席だった。チェックインカウンターで自分の名前を告げると、インターネットでチケットを購入したときのクレジットカードの提示を求められた。確か、インターネットで予約したときに、空港カウンターでクレジットカードの提示が求められると書かれていたが、そうすることにより、本人確認を行っているのかもしれない。

スカイマークの航空券。一万二千円で利用できるので、新幹線を利用するよりも割安である。

 大きな荷物はなかったので、リュックと手提げ袋を機内に持ち込むことにした。チェックイン手続きを終えると、チェックインカウンターのスタッフから、
「お客様、ハサミなどの尖ったもはお持ちではないですね?」
と尋ねられたので、
「はい、持っていません」
と答えた。

 チェックインを済ませたあと、羽田空港のトイレを利用したところ、トイレの個室に液晶パネルがあり、コマーシャルが放送されていた。羽田空港の女子トイレで、液晶パネルを使ったコマーシャルが流れているということは、ニュースの記事を読んで知っていたのだが、実物を見るのは初めてのことだったのでとても珍しく、しばらく見入ってしまった。珍しさもさることながら、ちょうどいい位置に目線が来るので、ついつい見入ってしまう。なかなか良く考えられたものである。

羽田空港の女子トイレに設置された広告用のディスプレイ

 トイレを利用したあとは、しばらく空港内に設置された椅子に座ってくつろいでいたが、そろそろ離陸の時間が近付いて来たので、手荷物検査を受けることにした。最近は、以前にも増して手荷物検査のチェックが厳しくなっている。私は、デジタル一眼レフカメラとノートパソコン、携帯電話などの電子機器を、空港に備え付けの籠に選り分けて通った。すると、リュックの中に残っていた何かが反応したようで、係の女性に呼び止められた。係の女性に、
「リュックの中を拝見してもよろしいですか?」
と尋ねられたので、
「はい、どうぞ」
と答えた。そう言えば、リュックの中には、ノートパソコンの予備のバッテリや折り畳み傘や様々な缶ケースなどが入っていることを思い出した。私はそれらを取り出して係の女性に見せた。そのとき、私はふと思い出したのだ。道具入れにハサミが入っていることを。

 私は、どんなときも困らないように、普段から様々なものを持ち歩いている。例えば、ピアスがかぶれたときの消毒液、マスク、髪の毛のゴム、裁縫道具、替えのピアス、カットバンなど、これまで持っていなかったことで不便を感じたものをできるだけコンパクトにまとめてポーチに入れてリュックの中に収めている。実はその中に、小さな文房具セットに入っていた先の尖っていないハサミがあったことを思い出したのだ。裁縫道具の中にもハサミはあったのだが、機内に持ち込んではいけないのは四センチ以上のハサミだというので、裁縫道具の中に入っていた小さなハサミは該当しなかった。私は、道具入れの中から先の尖っていないハサミを取り出して、係の女性に渡した。

 係の女性は、私からハサミを受け取ると、ハサミの長さを計り、四センチ以上あることを確認した。係の女性は申し訳なさそうに、
「申し訳ありませんが、四センチを越えていますので、このハサミを機内に持ち込むことはできません。空港カウンターでお預かりすることもできますが、どうされますか?」
と尋ねられた。係の女性の話によれば、空港カウンターにはハサミだけを預けることもできるそうだ。しかし、空港カウンターに戻ってハサミを預ける場合、もう一度同じ手順を踏んで、手荷物検査を受けなければならないという。私には、それがとても面倒なことのように思えた。

 私はしばらく考えた。持ち歩いていたハサミは、もともと携帯用の文房具セットに入っていたもので、先の尖っていない安全性の高いハサミである。もしも私が機内で暴れる目的でハサミを持ち込むなら、先の尖っていない安全性の高いハサミよりも、先の尖ったハサミを選ぶことだろう。この小さなハサミを機内に持ち込んで、紙を切る以外に一体何ができるのだろう? 何もできはしないではないか。もともと、そんなことは、係の女性にもわかっているはずである。それなのに、四センチを越えるハサミを持ち込んではいけないというルールに縛られているために、柔軟性のない対応をするしかないのだ。

 考えた末に、私は、
「では、ハサミのことは諦めます」
と宣言した。残念だが、もともと活躍の場も少なかったハサミである。それに、これから空港カウンターに戻ってハサミを預けるとなると、手間と時間も掛かる上に、神戸に着いてからハサミを受け取るのにも時間が掛かってしまう。翌日も早起きしなければならなかったので、私は一刻も早く帰宅したかったのだ。

 ハサミを諦めて、そのまま立ち去ろうとすると、係の女性から、
「では、お客様ご自身の手で回収ボックスにお入れください」
と言われた。なるほど、利用客の持ち物を勝手に捨て去る権利はないので、持ち主に直接捨てさせるシステムになっているのか。私は、どこか腑に落ちない気持ちを抱えながらも、長年持ち歩いて来たハサミを泣く泣く回収ボックスに入れた。

 何となく後味が悪かった。私が回収ボックスにハサミを納めるのを見届けた係の女性が、
「申し訳ありません」
と言ってくださったのだが、そのとき私は、彼女もまた、私と同じように腑に落ちない気持ちを抱えているのではないかと感じて、
「いえいえ、とんでもありません」
と言った。

 規則に縛られているのは、何も利用客ばかりではない。きっと、毎日のように利用客の手荷物検査を行っている係員も、人間としての感情をどこかに置き去りにしているはずだ。つまり、人間としての感情を押し殺して仕事に徹しているわけである。私が回収ボックスに捨てた先の尖っていないハサミも、誰かに危害を与えるものではないことが一目瞭然であるはずなのに、四センチを越えてはいけないというルールに従うために、係の女性は人間としての感情を押し殺した。自分の持ち物を回収ボックスに捨てるなどという行為は、私にとっては初めての出来事だったが、おそらく彼女たちは毎日のように同じようなことに遭遇しているはずである。その度に毎回、人間としての感情を押し殺しているであろうことが少し気の毒にも思えて来た。そして、私自身もまた、仕事で自分の人間としての感情を押し殺していることを思い出し、彼女の姿を自分自身に重ねたのである。

 間もなく、搭乗案内が始まり、私は満席のスカイマークに乗り込んだ。窓際の席だったので、窓の外に映る宝石をちりばめたような夜景が、長年持ち歩いたハサミを失った私の気持ちを癒してくれた。二十時十五分過ぎに羽田空港を飛び立ったスカイマークは、二十一時半過ぎに神戸空港に着いた。夜行高速バスから始まって、飛行機で締めくくった二泊三日の有意義な旅だった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ルールを守り続けるということは、人間としての感情を押し殺すことだったのですね。私は、大切なことは、人間としてどのように動くかであり、ルールを守ることではないと思っています。おそらく、人間の仕事にとって一番やっかいなのは、例外処理に対処することなんですね。例外を一つ認めてしまえば、あとからあとから同じような例外に遭遇し、それぞれの対処に困ります。臨機応変に対応して行くよりも、ルールを守ることに徹したほうが、仕事を進めやすいのでしょうね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.06

ズームレンズころりん

「良く来た」の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。今の時期は受験シーズンですから、関東地方のホテルを押さえるのはなかなか大変です。しかし、ガンモと同じ部屋に宿泊できたことで、シングルの部屋が一つ空きました。空いた部屋に飛び入りで宿泊できた方がいらっしゃるかもしれませんね。そうなると、ホテルの売り上げにも貢献したことになります。男女が仲良く寄り添うことは、ホテルの売り上げに貢献することもできるのですよ。なあんちゃって。

 ホテルのベッドで二時間ほど眠っているうちに、いつの間にかガンモが私の隣に潜り込んで来ていた。私たちは自宅で休日を過ごすときも、どちらかが眠り始めると、もう片方も眠くなり、自然に寄り添ってしまう。夫婦とは不思議なものである。

 私たちは晩御飯を食べるため、再び溝の口の街へと繰り出した。既に五泊目の滞在となるガンモは、そろそろ洗濯物が溜まって来たので、ホテル近くのコインランドリーの場所を確認しておきたいらしかった。ホテルのフロントでコインランドリーの場所を尋ねてみると、受付のスタッフがコインランドリーの場所に印を付けた地図のコピーをくださった。溝の口駅前には二軒のコインランドリーがあり、そのうち一軒は、ホットヨガ サロン ラビエ溝の口店のすぐ側だった。ホテルを出たあと、私はコインランドリーの場所を示すため、ガンモをホットヨガ サロン ラビエ溝の口店の近くまで案内したが、その近くにあるコインランドリーは既に閉まっていた。どうやら二十一時までの営業のようだった。

 これからすぐに洗濯をするわけではなかったが、できだけ時間の制約が少ないほうがいいと思い、私たちはもう一つのコインランドリーを確認してみるとことにした。その途中で見付けたお店で晩御飯を食べたところ、ご飯もおかずの量も格別に多く、私たちは驚いた。筋腫ができるのは食べ過ぎが原因であることを知ったばかりだというのに、私はもったいないおばけが怖くて、残さずに食べてしまった。

山盛りのご飯と山盛りのおかず。
ちなみに、右手奥に灰皿が写り込んでいるが、ガンモも私も喫煙者ではない。

 もう一つのコインランドリーは、営業時間も長く、明るい雰囲気のお店だった。ガンモはこちらのほうが気に入ったようである。ただ、その日は夜も遅かったので、ガンモは翌日、私を送り出してから洗濯すると言った。

 ホテルに帰ってお風呂に入ると、久し振りに会ったからだろうか。ガンモがベッドの上でひどくハッスルした。そのまま熟睡し、日曜日の朝を迎えると、普段、暖房を使わずに寝ているせいか、掛け布団が大胆にめくれ上がっていた。冬場にホテルに泊まると、暖房のせいで体調を崩してしまいがちだ。もちろん、部屋が乾燥していることが体調を崩してしまう最も大きな原因の一つではあるのだが、今回の私たちのように、いつもよりも暑く感じるために、寝ているうちに掛け布団を足で蹴ってしま人もいるのではないだろうか。幸い、私たちは布団がなくても風邪を引かなかったが、状況によっては布団がないことで寒気を感じ、風邪を引いてしまってもおかしくない状況である。

 ちなみに、私は冬場にホテルに宿泊するときは、マスクを着けて寝ている。マスクを着ければ、自分の呼吸で口元が湿り、喉を痛めることがないからだ。また、バスタブにお湯を張ったり、湿らせたバスタオルを浴室に干しておくのもいい。

 その後、ガンモと一緒にホテルのレストランに朝食を食べに行ったところ、既に何度も利用して勝手がわかっているガンモは、私を置いてずんずん先へと進んだ。ガンモが料理を小皿に取り分けるスピードは、そのホテルのバイキングを初めて利用した私にはとても追いつけないほど速かった。

ホテルの朝食バイキング。
パンもあったが、私たちはおかゆを選んだ。
ガンモはこのホテルの朝食バイキングがとてもお気に入りのようである。

 朝食のあと、私は荷物をまとめてチェックアウトした。チェックアウトと言っても、ガンモがまだ連泊するため、部屋を完全に明け渡すわけではない。単に、私が出て行くことをフロントに告げただけである。フロントのスタッフは、前日と同じスタッフではなかったが、私が一泊だけガンモと一緒に宿泊したことは、ちゃんと伝わっているようだった。

 その後、私の一泊分の荷物をコンビニから発送したあと、ガンモと一緒にひとまず新宿へと向かった。何故、新宿に向かったかと言うと・・・・・・。最近、「ガンまる日記」に掲載する写真は、携帯電話に付属のカメラを使って撮影した写真が多かったのだが、過去の記事を参照していると、携帯電話に付属のカメラを使って撮影した写真は、デジタル一眼レフで撮影した写真の写りと明らかに異なっていることに気が付いた。そこで、今回の旅にはデジタル一眼レフを持参したのである。

 ところが、夜行高速バスで新宿西口に降り立ったあと、JR新宿駅西口地下改札をくぐり、新宿駅西口構内をデジタル一眼レフで撮影していると、私の足元に大きな音を立ててゴロンゴロンと何かが転がった。見ると、私の足元にデジタル一眼レフに装着していたズームレンズが落ちていた。私は慌ててズームレンズを拾い上げたものの、転がったズームレンズは、再びデジタルカメラに装着しても、もはやデジタルカメラと連動しなくなってしまっていた。足元に落ちたズームレンズは、だらんと伸び切ってしまい、レンズを短くしようと無限遠の位置まで回しても、ある場所からは、それ以上、回らなくなってしまったのである。

 デジタル一眼レフにズームレンズを装着しているとき、私はレンズを無限遠に合わせてレンズにロックを掛ける。このロックを掛けておけば、比較的長いズームレンズを装着していても、レンズがだらんと伸び切らないのだ。ところが、レンズが無限遠まで縮まらないものだから、レンズにロックを掛けることができない。そのため私は、注意を怠るとだらんと伸び切ってしまうレンズを手で押さえながら山手線に乗ったのだ。

 レンズが転がったのは、本体とレンズの接続部分が緩んでいたからではないかとガンモは推測しているが、私はそれには同意していない。何故なら、直前まで普通に撮影できていたからだ。壊れたズームレンズをガンモに見てもらったところ、ガンモは修理に出す手もあるが、ひとまず中古でお手頃価格のレンズがあれば購入しようということになり、中古カメラのお店がたくさん集まっているであろう新宿へと足を運んだのである。

 私たちはひとまず、新宿駅東口に一番近い中古カメラのお店に入ってみた。かつての私たちは、年に何度か東京のデパートで行われている中古カメラ市に足繁く通っていた。しかし、最近はすっかりご無沙汰してしまっている。今回、足を運んだ新宿駅東口に一番近い中古カメラのお店も、中古カメラ市には出店されていたし、お店のほうにも何度も足を運んだことがある。それだけに、何となくそのお店に足を踏み入れるのが恥ずかしい。しばらく足を運ばないうちに、店員さんもすっかり年を重ねていた。とは言え、私たちにはお手頃価格のレンズを探すという大事な目的がある。恥ずかしがっている場合ではない。

 新宿駅東口から一番近い中古カメラのお店を出て、新宿駅東口にあるもう一軒のカメラ屋さんに足を運ぼうとしたとき、何と、目的のお店がなくなってしまっていることに気が付いた。
「あれ? もしかして、ビルごとなくなってる?」
ガンモは驚いて声をあげた。そこには、ビルの工事中を示す工事の囲いがあるだけだった。かつて、たくさんの中古カメラファンが集ったお店は、ビルごとなくなってしまっていた。果たして、あのお店はどこに行ってしまったのだろう。

 その後、私たちは秋葉原へと向かった。秋葉原の中古パソコンショップにも、デジタルカメラの交換レンズが出ているだろうと思ったからだ。いくつかの中古パソコンショップを回り、私は足元に転がったズームレンズとまったく同じタイプのズームレンズを格安で見付けて購入した。中古レンズを見ていると、中古ボディも欲しくなってしまった。時代が進み、現在、私が使っているデジタル一眼レフよりも新しく高性能な機種が小ぶりなデザインで発売されているのである。私は、中古のズームレンズを買うついでに、後継機の中古のボディも買いたい衝動に駆られたが、ガンモに抑止されてしまった。

 不況と呼ばれる世の中にあっても、秋葉原だけは妙に活気づいていた。秋葉原には、現在の不況を吹き飛ばすだけのパワーがあると感じた。

不況といえどもたくさんの人たちでにぎわっている秋葉原

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 携帯電話に付属のカメラはお手軽ではありますが、なかなか思うような写真が撮れません。特に、逆光にはめっぽう弱いですよね。私が使用している携帯電話には、Sonyのサイバーショットが付いていますが、このカメラを逆光下で使用すると、逆光となった光の部分が白く大袈裟に写り込みます。他にも、携帯電話に付属のカメラには、フレーミングに弱いなどの弱点がありますね。写真を撮るときは、フレーミングがとても大切です。もちろん、撮影したあとに、画像編集ソフトで編集することもできますが、撮影の段階から、できるだけ気を配りたいと思うのです。人間とカメラが対話するということを考えると、デジタル一眼レフは、人間との対話が実現しやすい作りになっていると思います。デジタル一眼レフを使っているときは、カメラと人間との距離が近くなっています。要するに、こういう写真を撮りたいと頭に写真の構図を思い描いている人の要求を受け入れ易いカメラであるということですね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.05

「良く来た」

ホットヨガ(一三七回目)(後編)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。溝の口店のリラックスコースのレッスンがとても良かったので、今度、私の通っているスタジオでもリラックスコースを開設して欲しいとお願いしてみることにします。私にとって、溝の口店でのレッスンは、忘れられないレッスンとなりました。

 朝五時までかかって社内新聞の製作に取り組んでいたガンモは、私がホットヨガのレッスンを終える頃にはもう起きていた。ガンモとの再会までの間、私は溝の口の繁華街を歩き回りながら、携帯電話を使ってガンモと頻繁に連絡を取り合っていた。私が、
「今、○○にいるよ」
と言うと、ガンモは直ちにその場所を理解し、
「そこは△△だから」
と、溝の口のにわか住民として先輩ぶって、その場所の説明を始めるのだった。会社の研修で神奈川県にやって来たガンモは、普段の日よりも仕事を終える時間が早いためか、仕事帰りに溝の口駅周辺を歩き回っているようだ。私が出向いた時点で、ガンモは既に四泊していたのだから、当然のことである。

 間もなく、私たちは四日振りの再会を果たした。いつもながら思うことだが、ガンモと再会するとひどく懐かしい。かつて、通勤の途中にたまたまガンモを見掛けたときも懐かしい気がしたのだが、ほんの数日間とは言え、お互いにしばらく離れて生活していると、目が合った瞬間に、離れ離れの感覚を軌道修正するかのような感覚に陥る。その軌道修正が一瞬のうちに行われるため、私たちが離れ離れになることで、地球上のどこかに生じていた小さな時空の歪みが元に戻ったように感じることもある。

 再会を果たした私たちは、お昼ご飯を食べる場所を探した。私が、
「このお店がいい!」
と提案すると、ガンモは、
「そのお店は△△だから」
と言って避けようとする。ガンモは既に溝の口のあちらこちらのお店の食事を吟味し終わっているので、どのお店の食事がおいしかったかという情報が頭に叩き込まれているのだ。ようやくガンモは、ある中華料理店の前で立ち止まった。
「ここはずっと気になってるんだけど、いつもいっぱいで入れないんだよ」
とガンモは言った。私もそのお店が気になったので、中に入ってみることにした。既に十四時を回っていたが、店内はとても混雑していた。私たちは順番待ちをして、ようやくお昼ご飯にありついた。ガンモが、何度もこのお店に入りたいと思いながらも、毎回、パスしていたのは、おそらく、混雑したお店の中で、一人で待つのが孤独だったのだろう。しかし、今回は私が一緒なので、お店の中で順番待ちをする気になったようである。さすが、いつも混雑しているお店だけあって、とてもおいしい昼食にありつくことができた。

 腹ごしらえをした私たちは、しばらく溝の口の繁華街を歩き回った。溝の口滞在暦数日のガンモは、自分の知りえた溝の口情報を私にあれこれ説明してくれた。しかし、あちらこちら歩き回ると、次第に疲れて来た。そう言えば、私は夜行高速バスの中では比較的良く眠ることができたものの、もともと寝不足のまま夜行高速バスに乗り、そのあとホットヨガのレッスンを受けたのだ。できれば早めにホテルにチェックインして休みたい。そう思っていると、ガンモが、
「そろそろホテルに帰ろうか」
と言ってくれた。

 私たちは、歩いてホテルに戻った。私はホットヨガのレッスンを受ける前にホテルに立ち寄り、荷物を預けておいたのだが、実はそのとき、フロントのスタッフに対し、今にも口から出掛かっていた言葉を引っ込めてしまった。それは、できればガンモとお会計は別にして、現在、ガンモが宿泊している部屋を二人で利用できないかという申し出だった。

 先日も書いたように、私はガンモと同じホテルのシングルルームを楽天トラベル経由で予約していた。それは、ガンモの宿泊費が法人カードで決済されるためである。それぞれの宿泊料金は払っているので、夜寝るときは、ガンモが私の部屋に泊まるか、私がガンモの部屋に泊まるかのどちらかにしようと密かに計画していた。しかし、最も理想的なのは、最初から同じ部屋に宿泊することである。そのことを、荷物を預けるときに申し出れば良かったのだが、まだそれほどコミュニケーションが成立しないうちに申し出ることは憚(はばか)られたのだ。

 私たちは一緒にエレベータに乗り、フロントのある階に降り立った。フロントのスタッフが、私たちが連れであることに気が付いたようだったが、ガンモは私にはチェックイン手続きがあると思ったのか、ルームキーを受け取ると、先に部屋に上がってしまった。私は一人でフロントに残り、チェックインの手続きを行った。

 私は、楽天トラベルから申し込んでおいたので、宿泊費は既にクレジットカードで決済されているものと思い込んでいた。ところが、フロントのスタッフが、
「本日から、ご一泊ということでございいますね。それでは、ただいまのご清算でよろしいでしょうか?」
と私に尋ねて来た。そのときになって初めて、私はまだ支払いが終わっていないということを知ったのだ。ということは、今から部屋の変更を申し出ることも可能なのではないか。そうも思えて来た。

 私は、請求された一泊分の宿泊費を支払うべく、クレジットカードを取り出した。以前も書いた通り、私たちはマイルを貯めるため、航空会社と連携したクレジットカードを使っている。そのため、数千円程度の支払いから、できるだけクレジットカードを使用しているのだ。

 フロントのスタッフが私のクレジットカードを受け取ると、私の一泊分のシングルの宿泊料金がクレジットカードで決済された。
「領収書はお名前宛でよろしいでしょうか?」
と尋ねられたので、
「はい」
と答えた。私は、もしかすると、もしかすると、今、申し出れば、ガンモと同じ部屋に宿泊できるのではないか。そんなことばかり考えていたので、フロントのスタッフが私に話し掛けて来る内容を上の空で聞いていた。

 そして、私はとうとう意を決して切り出した。
「あの・・・・・・。実は、さきほどエレベータを一緒に降りて来たのが私の夫なのですが、今日、同じ部屋に宿泊することはできますか?」
すると、フロントのスタッフは、
「同じ部屋とおっしゃいますと、セミダブルになりますが、よろしいですか?」
と尋ねてくださった。これは、「脈あり」である。私は、
「はい、かまいません」
と息を荒くして答えた。
「それでしたら、可能でございます」
私は心の中で「ヤッター!」と叫んだ。フロントのスタッフは、電卓を叩き、セミダブルの宿泊料金から、ガンモが既に支払っているシングルの宿泊料金を引き算し、残りの金額を私に提示してくださった。つまり、ガンモが宿泊している部屋を一泊だけセミダブルで使用すべく、ガンモが既に法人カードで支払っているシングルの宿泊費に上乗せする形で、セミダブルの料金を支払うことになったのだ。

 しかし、私は先ほどクレジットカードでシングルの一泊分の支払いを済ませたばかりである。フロントのスタッフは、先ほどの支払いをキャンセルするので、もう一度クレジットカードをお願いしますと私に言った。私は快くクレジットカードを差し出し、キャンセル処理をお願いした。フロントのスタッフは、私のシングルの宿泊をキャンセルしたあと、セミダブルの宿泊費をクレジットカードで決済してくださった。フロントのスタッフはとても親切で丁寧だった。シングルの宿泊料金を支払う前に申し出れば良かったのに、フロントのスタッフにはお手間を取らせてしまった。

 預けておいた私の荷物は、既に宿泊するはずだったシングルの部屋に運び込まれているという。そのため、シングルの部屋に運び込まれた私の荷物と、コップや寝具などの一連のセットを、あとでガンモと一緒に宿泊する部屋に届けてくださった。何とサービスの行き届いたホテルだろう。私は大満足だった。

 ガンモは、私がこの部屋に宿泊できると聞いて驚き、そして一緒にに喜んでくれた。ガンモは私を抱きしめると、
「良く来た」
と言った。その言い方が、田舎から、東京に住むおじいちゃんを訪ねて来た孫に向かって言うような言い方だったので、私はケラケラ笑った。

 これまでにも、ガンモの出張先に押し掛けて、私が宿泊する日だけシングルの部屋をセミダブル仕様に変えてもらったことは何度かある。もちろん、私が滞在する間だけ二人で泊まりたいと申し出て、うまく行かなかったこともあった。しかし、勇気を振り絞って申し出てみれば、たいていはうまく行くものだ。

 ガンモは、これまで一人で過ごしていた部屋に私がいるので、ニヤニヤしていた。そして、私がトイレに立つと一緒に立ち上がり、
「良く来た」
と言って、再び私を抱きしめた。

 ガンモと同じ部屋に落ち着いた私は、夕方から二時間ほど眠り、出発前からの睡眠不足を解消した。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 心の中で思っていることは、ためらわずに口にしたほうがいいですね。結果がどうであれ、もやもやした気持ちはそこで晴れます。もしも私がフロントでガンモと同じ部屋にして欲しいと申し出なかったら、その夜はまったく別の夜になっていたことでしょう。ホテルが領収書を別にしてくださったので、私が同じ部屋に泊まったとしても、ガンモの出張には影響はありませんでした。ガンモが言うには、外資系の会社なので、「妻と一緒に宿泊したので、その分、引いて欲しい」と会社に申請することもできたようです。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.04

ホットヨガ(一三七回目)(後編)

ホットヨガ(一三七回目)(前編)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。何とも小ぶりなスタジオではありましたが、私のように大きな荷物を持ち歩いていると、横幅の広いロッカーがうれしいのです。私の知る限りでは、関西方面で横幅の広いロッカーがあるのは、南森町店だけです。

 スタジオ内は、普段、私が通っているスタジオよりも少し暗かった。照明を落とすことで、それぞれが内へと向かい易い状態を作り出しているのかもしれない。気のせいか、スタジオの温度もそれほど高くはなかった。

 レッスンの開始時間になると、スタジオに入って来たのは、前髪の一部だけ金髪の混じったインストラクターだった。ヨガマットは十二枚用意されていたが、一名キャンセルが出たのか、十一名でのレッスンとなった。

 レッスン始めに行う深い呼吸や、ウォーミングアップのストレッチなどは、私がこれまで受けて来たレッスンの流れとほとんど変わりはなかった。しかし、それら一つ一つのストレッチが身体をリラックスさせることを強く意識したもので、例えばストレッチをしたあと、足を念入りにトントンと叩く時間も設けられていた。

 私はストレッチを通して、自分の身体に起こっていた、ある変化を感じ取っていた。それは、冷え取り健康法を始めたことにより、以前よりも足の指が広がるようになったことだ。ウォーミングアップで行うストレッチの中には、手の指と足の指を握手させて足を圧迫するストレッチがある。これまでは、足の指がなかなか開かなかったため、足の指を完全に広げ切れずにストレッチを行っていた。ところが、五本指ソックスを毎日履き続けているおかげで足の指が開き易くなり、手の指と足の指を楽に握手させることができたのである。

 ウォーミングアップのストレッチが終わり、いよいよポーズに入ったのだが、どのポーズも目新しいものばかりで驚いた。ゆらゆらとリラックスしながら行うポーズが多く、ほとんどと言っていいほど、初めて取るポーズばかりだった。私は、スタジオ内に走り書きできるメモ帳を持ち込めば良かったと後悔している。かろうじて覚えているのが、揺れる吉祥のポーズ、人魚のポーズ、ヴィーナスのポーズ、寝転がって行う牛の顔のポーズ、それから、猫のポーズの振り返りバージョンくらいである。

 揺れる吉祥のポーズは、足を組み、股関節を緩めながら、左右にゆらゆらと揺れるポーズである。私は、自分自身が振り子になったような気がして、とても気持ちが良かった。人魚のポーズは、両足を投げ出して座り、片足をもう片方の足の上に置いて身体をねじるポーズだった。ヴィーナスのポーズは、前かがみになって身体を片方にねじり、ねじった側にある手を上に上げ、もう片方の手は下に下げるポーズだった。寝転がって行う牛の顔ポーズは、仰向けになり、両足を交差させるポーズだった。座って行う牛の顔のポーズは、いつものレッスンで行っていたが、寝転がって行うポーズは初めてだった。

 他のスタジオでは、スタジオ内が暑くなると、クーラーのスイッチが入れられるのだが、溝の口店ではインストラクターが入口のドアをパタンパタンと手動で何度か開閉して、冷たい空気を送り込んでくださった。溝の口店の冷気の取り入れ方はエコロジーを感じられるもので、地球にとても優しい気がした。

 ちなみに、今回受けたリラックスコースの紹介をホットヨガ サロン ラビエのページから抜粋させていただくと、

全体がゆったりとしているリラクセーション系プログラムです。様々な体位変換があり、全身を伸び伸びと動かしていきます。また、ゆらぎを含むポーズで背骨、骨盤など歪みを調整します。ゆっくりとポーズを行うことで、リラックスしながら体への波動(響き)を感じていきましょう。

とある。なるほど、揺れる吉祥のポーズのようにゆらぎを含むポーズは、私が最も望んでいる背骨や骨盤の歪みを調整するポーズだったわけだ。

 六十分のレッスン中、ほとんど汗をかくことはなかったが、これまで取ったことのないポーズをいくつも体験することができた私はすっかり満足し切っていた。レッスンを終えたあと、シャワーを浴びるため、ロッカールームへと足を運んだ。シャワーは七つしかないのですぐに埋まってしまったが、七つしかない分、他の人に素早く空け渡す技が鍛えられているのか、皆さん、シャワーを浴びる時間がとても短かった。あっという間にシャワールームに空きが出たので、私も続いてシャワーを浴びた。シャワーを浴びたあとも、溝の口店の設備が目新しくて、あちらこちらを撮影して回っていたら、気が付いてみると、ロッカールームに残されていたのは私一人だけだった。

 着替えを済ませて受付に行くと、先ほどのレッスンを担当してくださったインストラクターを含むスタッフが三人、受付に立っていた。私が使用したロッカーの鍵を受け取ってくださったスタッフが、
「次回のご予約は、○○店ですね」
と確認してくださったので、
「はい」
と答えると、
「いつもは関西方面のスタジオに通っていらっしゃるのですか?」
と話し掛けてくださった。私の使用している回数券がホットヨガスタジオ・オーのものだったので、少々珍しがられた。私は、
「そうなんです。今回はたまたま夫が出張でこちらに来ていたので、週末だけ私もこちらに来てみたんです」
と答えた。すると、スタッフの顔がニコニコしているのが伝わって来た。

 私は、
「こちらのスタンプは、どんなスタンプなんですか?」
と尋ねてみた。回数券にどのようなスタンプを押してくださったのか、とても気になっていたからだ。回数券を開いてみると、私がこれまで集めて来たスタンプとはまったく異なるスタンプが押されていた。夏休みに旅行先でラジオ体操に参加し、スタンプを押してもらったような特別な気持ちだ。

一番最後に押してある控えめなスタンプがホットヨガ サロン ラビエのスタンプ

 リラックスコースを受けた感想を述べておこうと思い、
「私がレッスンを受けているスタジオでは、リラックスコースがないので、とても新鮮でした。どうもありがとうございました」
と言った。すると、スタッフの一人が、
「でも、あちらには脂肪燃焼やスクイーズコースというのがあるんですよね。こちらにはないんですよ」
と教えてくださった。私は驚いて、
「では、太陽礼拝のポーズは、どのコースに含まれているんですか?」
と尋ねてみた。すると、
「アクティヴコースに入ってます」
という答えが返って来た。スタッフの話では、ホットヨガスタジオ・オーのほうがホットヨガスタジオとしての歴史が古いのだそうだ。なるほど。

 スタッフの一人が、
「またこちらのスタジオにもお寄りください」
と言ってくださり、何故か溝の口店の二月のレッスンスケジュールの紙を渡してくださった。

 そして私はスタッフに見送られ、ホットヨガ サロン ラビエ溝の口店をあとにした。お腹が空いていたので、そろそろ目を覚ましたであろうガンモに電話を掛け、一緒にお昼ご飯を食べることになった。リラックスコースという初めてのレッスンを受けた私の顔は、溝の口の街を歩きながらにやけていた。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 私が会員になっているホットヨガスタジオ・オーも、今回利用した姉妹店のホットヨガ サロン ラビエも、同じ系列のホットヨガスタジオですが、それぞれ開催されているレッスンが違っているということを改めて知りました。オーのほうがレッスンの種類が豊富で、また、激しいレッスンも含まれているようです。しかし私は、今回受けたリラックスコースがものすごく気に入りました。また関東に足を運んだときは、ラビエでレッスンを受けたいですね。

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2009.02.03

ホットヨガ(一三七回目)(前編)

個人で参加するバスツアー(後編)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 旅行は、寝不足の状態から始めるに限りますね。(苦笑)あまりお勧めはできませんが、寝不足のまま旅行に出掛けて行くことは、とりわけ、海外旅行において、早いうちに時差ボケを解消する鍵にもなります。(笑)

 ガンモが宿泊するホテルが決まったとき、私はいつもホットヨガのレッスンを予約しているサイトにアクセスして、ホテル近くにホットヨガのスタジオがあるかどうか、調べてみた。すると、溝の口店のスタジオがあることがわかった。私は、溝の口店で十二時から行われる六十分のリラックスコースを予約した。私の知る限り、リラックスコースは、関西地方では開催されていないレッスンである。おそらくだが、レッスンの名前から想像するに、大きな筋腫を抱えた私の負担になるようなレッスンではないはずだ。

 夜行高速バスに乗車する日、私は溝の口店のスタジオの場所を確認しておこうと思い、携帯電話から、私が会員であるホットヨガスタジオ・オーのページにアクセスした。ところが、ホットヨガスタジオ・オーのページに表示されている店舗一覧には、溝の口店がないのである。溝の口店とは、幻のスタジオなのだろうか。不安になった私は、慌てて自分の予約状況を確認してみた。すると、間違いなく溝の口店への予約が入っていることが確認された。

 そう言えば・・・・・・。私はふと思い出し、今度は持ち歩いているノートパソコンを取り出して、ホットヨガスタジオ・オーのページを開いた。そこからリンクされているホットヨガ サロン ラビエのページを開き、アクセスしてみると、店舗一覧の中に溝の口店があったのだ。そう、私が使用しているホットヨガスタジオ・オーの回数券は、姉妹店であるホットヨガ サロン ラビエでも利用できるのだ。そのため、レッスンの予約サイトからは、ホットヨガスタジオ・オー、ホットヨガ サロン ラビエの区別なく予約が可能になっているようである。私はこれまで、ホットヨガ サロン ラビエでレッスンを受けたことはない。ホットヨガ サロン ラビエでは、レッスン終了後に回数券に押してくださるスタンプはどのようなスタンプなのだろう。私は、新たな経験への期待に胸を膨らませていた。

 ホットヨガ サロン ラビエのページに記載されている溝の口店の情報によれば、溝の口店のスタジオは、溝の口駅から歩いて三分のところにあるという。私は、そこに記載されている地図を頭の中に叩き込み、溝の口店のスタジオを目指して歩き始めた。

 外は、相変わらず雨が降っていた。おまけに風も強かったため、私が持参した折り畳み傘は何度もめくれ上がった。こんな日は、出歩くよりもホットヨガのレッスンが一番である。私は、心の中でそんなことを思いながら、そろそろ見えて来るであろうホットヨガの看板を探していた。しかし、歩けども歩けども、探している看板は見えて来なかった。時計を見ると、そろそろスタジオ入りしなければならない時間が迫っている。いつもならば、自宅からレッスン着を着て電車に乗るのだが、今回は夜行高速バスでこちらに着いたばかりなので、スタジオのロッカールームでレッスン着に着替えなければならない。

 私は思い切って溝の口店のスタジオの電話を掛けてみた。溝の口駅からの道順を尋ねると、ありがたいことに、電話に出たスタッフが丁寧に道順を教えてくださった。溝の口駅周辺をご存知の方ならおわかりいただけると思うが、溝の口駅周辺は、JR線と東急田園都市線がクロスしている。クロスしているということは、駅から目的地まで向かう方法が四通りあるということである。地図を見て、ここだと思いながら私が歩いていたのは、まったく別の通りだったというわけだ。

 スタッフが電話で教えてくださった通りに歩いて行くと、やがて、目印の大きな看板が見えて来た。どうやら、ビル自体は小さいようである。私はビルのエレベータに乗り、スタジオのある四階で降りた。入口の扉を開き、受付のスタッフとあいさつを交わすと、
「本日、溝の口店のご利用は初めてですよね?」
と尋ねられ、ロッカールームやシャワールーム、トイレの場所の説明を受けた。もしかすると、先ほど電話を取ってくださったスタッフだったのかもしれない。スタッフは、
「他のスタジオよりも小さなスタジオですが、どうぞごゆっくりおくつろぎください」
と言ってくださった。

 ロッカールームのすぐ左手にはスタジオがあった。はて、私がレッスンを受けるのはどのスタジオなのだろう。ひとまず着替えが先だと思い、私はロッカールームに入った。ロッカールームには、細長いロッカーと、横幅は広いが背の低いロッカーの二種類があった。私は荷物が大きかったので、スタッフが横幅の広いロッカーの鍵を用意してくださっていた。ちなみに、受付で受け取ったタオル(バスタオル一枚、フェイスタオル一枚)は、いつも私がレッスンで使っているタオルと同じタイプのものだった。

 ロッカールームに設置されたロッカーの数からも、確かに小さなスタジオであることがわかった。しかし、小ぶりなスタジオの割には、パウダールームはやや広めで、おまけにおしゃれな洗面台まで付いていた。私は、ロッカールームの奥にあるカーテンを開けてシャワールームを通り抜け、トイレを利用した。驚いたことに、トイレは私がこれまで利用したスタジオの中で一番広かった。全体的に小ぶりでも、充分くつろげる空間になっていた。

 着替えを済ませてロッカールームを出ると、ロッカールームを出たすぐのところ、すなわち、スタジオの入口でレッスン待ちをしている人たちが何人かいた。どうやらスタジオの準備が整うのを待っているようである。この方たちも、私と一緒にレッスンを受ける方たちなのだろうか。すぐにわかったことだが、驚いたことに、スタジオの数は一つだけだったのである。どのスタジオでレッスンを受けるかなどという心配は最初から不要だったわけだ。

 私がいつも利用している関西地方のスタジオでは、複数のスタジオが設置されているからだろう。場合によっては、レッスンの三十分も前からスタジオに入ることができる。しかし、溝の口店のスタジオは一つだけなので、スタジオの準備にも時間が掛かってしまうのだろう。レッスン開始の十分前になってもスタジオはまだ準備中のままだった。ただ、スタジオの入口のすぐ近くにいくつかのソファがあり、スタジオの準備が整うのをゆったりと待つことができるようだ。例え狭いスペースであっても、様々な工夫がされているようである。

 そうこうしているうちに、ようやくスタジオの準備が整ったようである。私は、受付で受け取ったタオルと溝の口駅前のスーパーで買った水を持って、スタジオの中に入った。そして、いつものように、インストラクターのすぐ近くのヨガマットを確保して、レッスンが始まるのを静かに待っていた。

※撮影した写真のスライドショーを貼り付けておきます。なお、スライドショーが表示されない場合や、写真へのコメントをご覧になる場合は、ホットヨガ(一三七回目)をご覧ください。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 記事が長くなってしまいますので、申し訳ありませんが、前編、後編の二回に分けて綴らせていただきます。ホットヨガの記事を書き始めて以来のことですね。(笑)溝の口店は、とてもかわいらしいスタジオでした。ラビエを装飾する名称は、ホットヨガスタジオではなく、ホットヨガ サロンなんですね。サロンのほうがスタジオよりも小さいイメージがあるのでしょうか。他のラビエにも足を運んでみたい気がします。(笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2009.02.02

個人で参加するバスツアー(後編)

個人で参加するバスツアー(前編)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。楽天トラベルのページで、東京までの夜行高速バスを調べていたときに、いろいろなタイプの夜行高速バスが運行されていることを知りましたが、梅田プラザモータープールに勢ぞろいしていたおよそ二十台のバスが、まさしくいろいろなタイプのバスだったのでしょうね。雨もたくさん降っていて、気持ちにあまり余裕がなくて他のバスを観察することができなかったのですが、もしも次回、利用することがあれば、他のバスもじっくり観察しておきたいものです。

 夜行高速バスは、走り始めて間もなく消灯時間を迎えた。乗務員さんから、
「消灯後は、携帯電話などの光るものの使用もお控えください」
とアナウンスが流れた。そうは言っても、外の世界と繋がっている携帯電話はなかなか手放せないものである。私は光を漏らさないように細心の注意を払いながら、頭から上着をすっぽりかぶって、携帯電話を開いてガンモにメールを送ったりしていた。ガンモは、私がバスに乗り込んだのを知ってか、遠慮してメールをよこさなかった。携帯電話をいじっているうちに、私の目はトロトロして来た。連日に渡る深夜の帰宅と、二日連続の早起きが心地良い眠気を誘い、私は持参した空気枕を膨らまし、耳には耳栓を詰め、目にはアイマスクを着けると、すやすやと眠りに就いた。空気枕が首周りを快適にし、耳栓が高速道路を走るバスの音を遮り、アイマスクがカーテンの間から割り込んで来る外の光を遮ってくれた。

 二時間ほどぐっすり眠っただろうか。夜行高速バスがどこかに停車したのがわかった。乗務員さんのアナウンスが静かに流れ、静岡県のサービスエリアに到着したことがわかった。どうやらここでしばらく休憩を取るようである。確か、乗車直後に乗務員さんが、東京に着くまでの間に、途中のサービスエリアで二回、休憩を取ると案内してくださっていた。多くの人たちがバスの外に降りて休憩を取ったようだが、私はどうしても目を開けることができず、リクライニングシートに横になったまま休んでいた。薄目を開けて、携帯電話の時計で時間を確認してみると、夜中の二時過ぎだった。

 静岡県のサービスエリアでの休憩を終えたあとも、夜行高速バスは順調に走り続けたようである。朝の五時過ぎだっただろうか。今度は神奈川県のサービスエリアに停車した。寝不足だったおかげで、比較的ぐっすり眠ることができたので、私は心地良く目を覚ました。乗務員さんから、ここでしばらく休憩するとのアナウンスが流れたので、私はサービスエリアのトイレを利用しようと席を立ち、一階の出口まで降りて行った。ところが、外は雨がざんざん降っていたのである。どうせ外に出ても、トイレしか利用しないのなら、バスの中にあるトイレを利用しよう。私はそう思い、一階に設置されたトイレの扉を開けて、用を足した。うれしかったのは、トイレに便座カバーが着いていたことだ。便座カバーが着いているトイレは、大事にされているという印象を受ける。こうした細やかな心遣いがうれしかった。

 トイレから出ると、私は再び二階の自分の席に戻り、リクライニングシートに身体を埋めた。目を覚ました近くの利用客が、
「寒いですね」
と話をしているのが聞こえて来た。私自身は、寒いとまでは感じなかったが、確かに窓の隙間から、風が入り込んで来ているようにも思えた。利用客の中には、
「寒くて寝られへん」
と漏らしている人もいた。それに同意した女性客が、乗務員さんに空調の温度を上げてもらえるように頼みに行ったようだ。

 寒いと話をしていた人たちは、二階の出入口に近い人たちだった。私の席も彼ら同様、二階の出入口に近い席だったが、彼らの席よりもほんの少し奥まっていたので、まだ暖かかったのかもしれない。もしくは、冷え取り健康法で重ね履きしている靴下のおかげかもしれなかった。

 静岡県のサービスエリアを出たあと、私は目を瞑ってうとうとしていた。乗務員さんから、
「皆さま、お疲れさまでした。バスは間もなく新宿に到着します」
というアナウンスが流れて来たのは、七時少し前のことである。私は起き上がってリクライニングシートを元の位置に戻し、降車準備を整えて待機した。

 間もなく、バスは懐かしい新宿西口の小田急線乗り場前に着いた。私はかつて、小田急線を利用して新宿西口にある会社まで通っていたので、このあたりはとても馴染みの深い場所である。相変わらず、雨がざんざん降っていたので、夜行高速バスを降りた私は急いで屋根のある場所へと移動した。

 無事に東京に上陸した私は、大きな荷物を抱え、懐かしい小田急線乗り場をのぞいてみた。あれれ? いつの間にか、小田急線のロゴマークが変わっている。

新しくなった小田急線のロゴマーク

 さて、これからどうするか。まだ七時前だったので、ガンモは寝ているかもしれない。そこで、ひとまずガンモにメールで無事に到着したことを知らせて、私は朝食をとることにした。和定食のお店で腹ごしらえをすると、どこかにこもって「ガンまる日記」を書きたいモードに切り替わった。しかし、新宿西口地下にある喫茶店は、朝から大盛況で席を確保できそうにない。いっそのこと、ガンモの宿泊している神奈川県の溝の口(みぞのくち)まで移動すれば、落ち着けるお店が見付かるかもしれないと思い、溝の口まで移動することにした。私は更に地下にある新宿西口のJR線乗り場まで降りて行き、改札をくぐった。私はSuicaも持っているが、関西で使用しているICOCAを使った。

JR新宿駅西口地下の乗り場

 渋谷から東急田園都市線を利用するため、新宿から山手線に乗り、渋谷で降りた。早朝だというのに利用客は多い。そう言えば、私はガンモと結婚する直前までは大井町で働いていたので、山手線は通勤列車だった。どこの誰ともわからない人たちと密着しながらも、無関心を装っていた。山手線のガラスはとても強くできていると実感したのもこの頃である。

 渋谷に降り立ってみると、やはり雨が降っていた。ハチ公口の改札を抜けて、目の前に広がる渋谷の町並みに目をやると、やはり私が住んでいた頃とは景色が大きく変わってしまっているのを感じた。独身の頃、私は下北沢に住んでいたので、ときどき自転車に乗って、渋谷まで遊びに来ていたのだ。変わってしまった渋谷の町並みを見上げたあと、私は東急田園都市線に乗り換え、溝の口で降りた。

 ひとまず、「ガンまる日記」を書き上げるために、どこか落ち着ける場所を探そうと思い、駅前のケンタッキーに入った。既に朝食は済ませていたので、私は二百円のジンジャエールを注文し、二階へと上がった。見ると、カウンター席にはコンセントが付いているではないか。これはありがたい。私は降って沸いたような幸運に狂喜しながら重い荷物を降ろし、ノートパソコンを広げて電源アダプタをコンセントに指し込み、記事を更新した。

ケンタッキーで注文したジンジャエール。
たった二百円の貢献で、コンセントをお借りした。

 そのうち、ガンモから私の携帯電話に連絡が入った。何でも五時頃までパソコンに向かい、社内新聞を作っていたという。私は、溝の口のケンタッキーにいることをガンモに伝えたが、このあとホットヨガのレッスンの予定が入っていたので、ガンモにはホットヨガのレッスンが終わるまでたっぷり睡眠を取ってもらうことにした。再会までもう少しお預けである。

 ケンタッキーには、二百円のジンジャエールだけでずいぶん長居をしてしまった。そろそろホットヨガのレッスンの時間が近くなったので、私はホットヨガのレッスンで使う着替えやレッスン着などを手荷物として選り分けたあと、ガンモの宿泊しているホテルに荷物を預け、これからレッスンを受けるホットヨガのスタジオ探しに取り掛かった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 夜行高速バスは、無事に新宿に到着しました。馴れ親しんだ新宿西口の小田急線乗り場近くが降車場だったので、いきなり過去にタイムスリップしたような気持ちになりました。夜行高速バスの中では、寝不足が続いていたおかげで、途中で目が覚めることもあまりなく、良く眠れたほうだと思います。それはさておき、小田急線のロゴマークが変わったのですね。しばらく東京に足を運ばないうちに、東京はどんどん変化しているように思いました。私の知らない路線もたくさんありますし。(苦笑)

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2009.02.01

個人で参加するバスツアー(前編)

お湯との一体感の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たくさんの方たちから応援クリックを賜り、心より御礼申し上げます。久し振りに天然ラジウム温泉 太山寺 なでしこの湯を利用しましたが、やはり泉質のいい温泉(正確には温泉ではなく冷鉱泉ですが)はいいですね。「帰って来たぞ!」という感じでした。(笑)仕事帰りに寄ることのできる唯一の日帰りラジウム温泉ですので、またちょくちょく利用したいと思っています。

 無料送迎バスを降りたあとは地下鉄に乗り、三宮まで出たのだが、三宮に着いてみると、夜行高速バスの集合時刻までまだ一時間もあった。それでも私は、今回の夜行高速バスを初めて利用することになるため、少し早めに夜行高速バスの集合場所付近へと向かった。そこは、私がいつも利用している映画館のあるビルの前だった。私は、集合場所に向かう前に、映画館横のトイレに立ち寄り、トイレを済ませたあと、コンタクトレンズを外して眼鏡をかけ、ついでに歯磨きと洗顔も済ませて万全の準備を整えておいた。その後、集合場所に足を運んだところ、雨の中、既にたくさんの人たちが列を作って待っていた。夜のうちに移動できる夜行高速バスは、かなり人気のようである。列の先頭では、夜行高速バスのスタッフが予約番号などの情報を照らし合わせて、乗車の確認を行っているようだ。

 私は列の最後尾に並び、メールで届けられた予約情報を携帯電話に表示させた上で、自分の順番が回って来るのを待った。既に乗車の確認手続きを済ませた人たちは、大きな荷物を抱えて次々にどこかに消えている。どうやら集合場所と乗車場所が異なっているらしい。せっかく重い荷物を持ってここまでやって来たというのに、雨の中、ここから更に歩かなければならないとは・・・・・・。前の人が乗車の確認を行っている最中に耳を傾けてみると、この先の神戸市役所の前まで歩いて行かなければならないらしい。

 ようやく私の順番が回って来たので、私は携帯電話に表示されている予約情報をスタッフに見せた。スタッフによる乗車の確認は難なく終了し、バスの乗り場は神戸市役所の前だと案内された。更に、これから乗車するバスは、とりあえず梅田プラザモータープールまで向かうバスで、梅田プラザモータープールからは別のバスに乗り換える必要があるという。確か、夜行高速バスの申し込みページにもそのようなことが書かれていたので、私は了承した。ただ、スタッフに案内されている利用客の中には、これから乗車する梅田プラザモータープールまで向かうバスに引き続き乗車して東京まで向かう人たちもいるようだ。とは言え、梅田プラザモータープールに着くと、いったん車内清掃を行うので、どの利用客もいったんバスを降りなければならないらしい。

 私は雨の中、傘もささずに重い荷物を抱えながら信号を渡り、神戸市役所の正面玄関前に停車しているバスへと向かった。ようやくバスの停車位置まで歩くと、トランクに荷物を預け、バスに乗り込んだ。それは、三列シートではなく、四列シートのバスだった。このバスに乗車して東京まで移動する人たちはタフだと思う。それでも、どんな環境でも寝らる人ならば、ずいぶんお得なのかもしれない。四列シートのバスはリクライニングも浅いばかりか、すぐ隣に見知らぬ人が寝ているので、なかなかリラックスできない状況にあると思う。

 雨のため、乗車の確認に手間取っていたのか、それとも利用客がなかなか現れなかったのか、バスは出発予定時刻の二十一時五十分を過ぎても発車しなかった。しばらく待って、ようやく出発の合図が出されると、私の乗り込んだバスは梅田プラザモータープールへと向けて走り始めた。

 雨はずっと降り続いていた。梅田プラザモータープールまでの所要時間はおよそ一時間くらいだっただろうか。あとから地図で確認してみると、梅田プラザモータープールは阪急梅田駅の茶屋町出口の付近のようである。三宮から乗車した私たちは、いろいろなバスが停車しているところで降ろされた。雨が降っていたが、私の傘はリュックの奥のほうにしまい込んでいて取り出すのがとても面倒だったので、私は傘もささずにバスを降りて移動した。

 梅田プラザモータープールには、いろいろなタイプのバスが二十台くらい並んでいただろうか。私が指定されたのは七号車のバスだったのだが、たくさん並んでいるバスの中から、自分の指定されたバスを探し出すのが非情に困難だったので、スタッフに尋ねて教えてもらった。私が利用する三列シートのバスはかなり人気が高いようで、既にたくさんの人たちが乗車待ちの列を作って待っていた。乗車の手続きには、まだまだ時間が掛かりそうだったので、梅田プラザモータープールでトイレを見付けた私は、待っている間にトイレを利用しておこうと思い、大きな荷物を抱えたままトイレに入った。しかし、個室の中に大きな荷物を固定する場所がなかったので、私は四苦八苦しながら何とか用を足した。トイレは、野外コンサート場に設置されているような仮設トイレに近いトイレだった。

 これほどたくさんのバスが並んでいるということは、おそらく私が三宮から梅田プラザモータープールまでバスで運ばれて来たのと同じように、大阪や京都のあちらこちらにも私が乗車したような夜行高速バスの乗り場の受付口があり、それぞれのバスに分散して梅田プラザモータープールまで運ばれて来たのだろう。そして私はようやく理解した。私が申し込んだのは、個人で参加するバスツアーだったのだ。

 トイレを済ませたあと、私は傘もささずに七号車の待ち行列の最後尾に並んだ。真剣に振りしきる雨にずぶ濡れになったが、荷物をいったん置いて傘を取り出すスペースもなかったので、私は雨に濡れたまま、辛抱強く待ち続けた。ようやく私の順番が回って来たので、乗務員さんに名前を告げると、私の席は二階席だと案内された。夜行高速バスで二階席が当たるのは、おそらく初めてのことである。私は、乗務員さんに荷物を預けて二階へと上がった。三列シートといえども、うち二列はやや密接した構成で、少し離れた窓際に残りの一列がある。ありがたいことに、私は窓際の一列の席だった。

 私が席についてしばらく経つと、一階にいる乗務員さんが、
「キャンセルが七名出た」
と誰かに語り掛けているのが聞こえて来た。見ると、私の回りにいくつか空席がある。私のすぐ隣の二列とも空席だ。私は、空いている席にノートパソコンや手帳の入った重いリュックを置かせてもらうことにした。

 深く倒れるリクライニングシートは、一度も利用したことのない飛行機のビジネスクラスを連想させてくれた。薄いが、一人一人に薄い毛布も用意されている。備え付けのヘッドフォンで音楽を聴くこともできる。これはなかなか快適である。私は、持参した空気枕とアイマスク、それから耳栓を手元に用意した。

 ようやく出発の準備が整い、夜行高速バスがそろそろと動き始めると、乗務員さんが車内アナウンスで、夜行高速バスの設備や注意事項などについて、丁寧に説明してくださった。その説明によれば、高速バスの利用客にもシートベルト着用の義務があるという。ご存知のように、高速バスに備え付けのシートベルトは、助手席に着いているような斜めに掛けるシートベルトではなく、お腹の手前で固定するタイプのものだ。私がシートベルトを着用すると、シートベルトがお腹にある大きな筋腫を直撃した。少し苦しかったので、私はできるだけシートベルトを緩め、ゆったりとくつろいだ。

夜行高速バスの車内の雰囲気。
(暗かったため、写りがとても悪くてごめんなさい)

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m むむむ、このペースで書き続けると、なかなかガンモに再会できませんね。(苦笑)しかし、体験したことを途中で端折ってしまうのももったいないので、私の感情が動いたことをできるだけ漏らすことなく、現在のペースで書かせていただくことにします。ガンモとの再会まで、まだまだ掛かります。(笑)のんびりペースではありますが、しばらくお付き合いくださいませ。

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