« 快適な冬の夜 | トップページ | ホットヨガ(一三六回目) »

2009.01.17

映画『パンズ・ラビリンス』

快適な冬の夜の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ついにダブルの掛け布団を愛用する季節がやって参りました。(笑)冬は暖房器具に頼るよりも、着るものや布団で暖かくして過ごすのが一番いいような気がします。毎年、ファンヒーターを使っている我が家ですが、まだファンヒーターを稼動させていません。今のところ、我が家の暖房器具は、座布団大のホットカーペットだけですね。やはり暖冬なのでしょうか。これ以上、寒くならなければ、このまま冬を越せそうです。(^^)

 この映画は、劇場公開中に映画館に足を運ぶことができずに、鑑賞された方のレビューを拝見して、ずっと悔いが残っていた作品である。年末年始の九連休を利用して、ようやくDVDで鑑賞することができた。見逃してずっと後悔していただけあって、とても見応えのある良い作品だった。

 フランコ政権のスペイン。内戦で父を失くした少女オフェリアが、母の再婚のために大尉である非情な独裁主義の義父のもとにやって来る。母は義父の子を妊娠中で、体調があまり芳しくない。義父のところに向かう途中、オフェリアは、今後の人生を大きく変える手掛かりを見付けた。その手掛かりは、オフェリアが義父のもとにやって来たあと、自宅近くに地下へと伸びる迷宮の階段へと彼女を導き、パン(牧神)に出会うのだった。

 この映画を一言で語るならば、「ダークなファンタジー映画」だろうか。多くのファンタジー映画は、大きな映画館で全国一斉ロードショーされるが、映画を鑑賞している間は楽しくても、何日も経てば、面白かったという印象だけが残り、その詳細な内容は忘れてしまう。しかし、このダークなファンタジー映画は、ミニシアター系の映画館で上映されていた作品だけあって、私たちの心の中にずしりと残る何かをプレゼントしてくれた。これまで鑑賞したファンタジー映画と大きく異なっていると感じたのは、オフェリアの置かれていた環境が、少女が生きて行くにはあまりにも苛酷な環境であり、オフェリアが生き延びて行くには、地下の迷宮に逃げ込むしかなかったという点である。

 義父は、これから生まれる赤ちゃんに対する愛情は示しても、妻の連れ子であるオフェリアのことはむしろ憎いとさえ思っているようだった。病弱の母は、オフェリアをかばい切れない。だからオフェリアは、自分自身で幸せを掴むために、何とかして地下の迷宮に逃げ込もうとする。何故ならオフェリアは、魔法の王国の王女の生まれ変わりであるとパンに言われたから。パンはオフェリアに、魔法の王国に戻るためには、満月の夜までに三つの試練を乗り越える必要があると言った。そしてオフェリアは、パンの与えてくれたヒントに従って、行動を起こすのだが・・・・・・。

 三つの試練を乗り越えるために、オフェリアが体験する出来事は、独創的でとてもわくわくするものだ。母が作ってくれたとっておきの服を身にまとったまま、大ガエルの退治のために木の中にもぐり込んで泥だらけになったり、チョークで書いた扉を開けて、魔物がうたた寝している前を通って鍵を探しに行ったり。特に、オフェリアが生まれ来る赤ちゃんのことを思い、母の横たわるベッドの下にミルクに浸したマンドラゴラの根を置くシーンはいい。マンドラゴラの根は、やがて生まれ来る胎児のように、ミルクの中で身体をくねらせている。

 伏線で進行しているゲリラと義父の率いる軍との対立の絡ませ方もいい。フランコ政権に対抗する人たちを描いた作品は他にも鑑賞したことがあるが、ゲリラ活動が活発になるほどひどい政権だったのだろうかと想像される。ダークなイメージの中でも光を感じられるのは、ゲリラに参加している弟と姉の姉弟愛であったり、オフェリアの母や生まれ来る赤ちゃんへの愛であったり、ゲリラに参加している姉のオフェリアへの愛であったりする。更に、地下の迷宮への希望もまた、オフェリアにとっての光である。

 この映画には様々な解釈があり、鑑賞した人たちの間で波紋が広がっていたようだ。すべてはオフェリアの妄想だったと解釈する人たちもいれば、オフェリアが体験したことは妄想ではなかったと解釈する人たちもいる。言うまでもなく、私の解釈は後者である。義父のもとで、あれだけ辛い思いを体験したオフェリアだから、彼女には幸せになって欲しいと心から願うのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m このような素晴らしい映画を見逃していたのかと、良い作品に出会えた喜びとともに、劇場で鑑賞できなかったことを少し残念に思いました。できれば、大きなスクリーンで鑑賞したかったと思いました。義父役の俳優セルジ・ロペスですが、以前にも何かの映画で悪役を演じていたことを思い出しました。そう、オドレイ・トトゥ主演の映画『堕天使のパスポート』でした。映画『堕天使のパスポート』では、ホテルの支配人を演じていた彼が、この映画では、非情な独裁主義の大尉に成り切っていましたね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

哲学・思想[人気blogランキング]に

上記ボタンをクリックしてくださいますと、一日に一回、ランキングのポイントに加算されます。もしも毎日のように「ガンまる日記」を読んでくださっているならば、記事に共感したとき、あるいは応援してもいいと思ったとき、ポチッと押してくださると、大変うれしく思います。

|

« 快適な冬の夜 | トップページ | ホットヨガ(一三六回目) »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18521/43774271

この記事へのトラックバック一覧です: 映画『パンズ・ラビリンス』:

« 快適な冬の夜 | トップページ | ホットヨガ(一三六回目) »