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2008.12.05

地図が読めないわけではない女(1)

映画『ブーリン家の姉妹』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m たいていどこの国においても、跡継ぎが男子であるということと、権力者に跡継ぎが生まれなければ愛妾を迎え入れるということは似通っていますね。跡継ぎの男子を産むことで、女性が権力を得ることができたのだとすれば、逆にそうした制度を利用してのし上がろうとする人たちが出て来てもおかしくはないのでしょうね。しかし私にとっては、愛情以外のもので男女が結び付き、子供が生まれるのはとても悲しいことであります。

 日曜日は、TOEICの公開テストの日だった。これまで、派遣会社の主催するTOEICのIPテストを受験して来た私だったが、IPテストにも慣れて来たので、とうとうガンモと同じ土俵に立つことにしたのである。同じ日の同じ時間に同じ試験問題を受験するのだから、ガンモと私の実力の差が歴然とするわけだ。

 公開テストを申し込んだあと、私たちはお互いの試験会場がとても気になっていた。これまで、ガンモは比較的高い確率で自宅近くの男女共学の大学で受験して来た。私も同じ大学で受験したいところだが、私たちの住む市内にはM女子大があり、TOEICの公開テストともなると、市内に住む女性たちの多くは、M女子大学に送り込まれるらしい。そのためなのか、ガンモが試験会場に当たることの多い自宅近くの男女共学の大学には、私たちの住んでいる市からは少し離れた場所に住む女性たちが割り当てられているそうだ。

 私たちの手元に受験票が届いたのは、公開テストの十日ほど前のことだったろうか。私たちは一緒に仕事から帰宅し、ポストを見た。そして、公開テストの受験票が届いていることを確認すると、試験会場を確かめた。いつものように、ガンモが私の受験票を先に手に取り、私の試験会場を確認したかと思うと、くしゃっと笑った。ガンモの手から私の受験票を取り上げて見てみると、そこには私の試験会場がM女子大学であることが記載されていた。ああ、やはりM女子大学に当選してしまった。しかしM女子大学は、同じ市内にあるといえども、普段、利用していない私鉄の沿線にあるので、出掛けて行くのが億劫だ。一方、ガンモの試験会場はというと、やはり自宅近くの男女共学の大学だった。その大学までは、自宅近くのバス停から路線バスで一本で行けるので、私はガンモがうらやましかった。

 ガンモは私に、
「M女子大まで、自転車で行ったら?」
と提案した。
「えっ? 自転車? どのくらい掛かるんだろう?」
ガンモの提案を受けた私は、荷物を置いてノートパソコンを開き、インターネットでM女子大学までの道のりを確認してみた。思っていたよりも近いようである。国道に出てしまえば、ほとんど一本道のようだ。これなら、ひとまず自転車に乗って、普段、利用しているJRの駅まで出てしまえば、十五分程度で行けるのではないだろうか。しかし良く見ると、受験票には、
「試験当日は、車、バイク、自転車のご利用はお控えください」
と書かれていた。おそらく、駐車場や駐輪場が用意できないという意味なのだろう。

 とは言うものの、M女子大学の最寄駅となっている私鉄の駅からは、徒歩十分と書かれていた。普段、利用していない私鉄の駐輪場にお金を払って自転車を預け、普段、利用していない私鉄に乗り、M女子大学への最寄駅から十分も歩くくらいならば、自宅から自転車に乗ってスイスイ移動したほうがいいのではないか。私にはそう思えて来たのである。そして私はガンモに、
「わかった。自転車で行くよ」
と宣言した。

 これまで受験していた派遣会社主催のIPテストでは、受験票に写真の添付は必要なかったのだが、公開テストでは、受験票に写真の添付が必要になる。私は、その写真をまだ用意していなかった。白背景の場所を探して、デジタルカメラで撮影した写真を自宅のプリンタで印刷すれば良いだろうと思っていたのだが、日々駆けずり回っていて写真の準備が整っていなかったのだ。そこでとうとう、私は試験当日に少し早めに家を出て、自宅近くの証明写真機で写真を撮影してから試験に向かうことにしたのである。

 こうして試験当日を迎えたのだが、あろうことか、これまで始まりそうでなかなか始まらなかった生理がついに始まってしまった。これは大きなハンディキャップである。私はガンモに、
「今日が勝負の日だけど、お客さん(ガンまる用語で生理のこと)が始まったから、百五十点はハンディキャップ付けてよね」
と言った。しかし、私の申し出は直ちに却下されてしまった。二日目に当たらなかったことだけでもラッキーだと思うしかない。

 試験の受付時間は十一時半から十二時二十分までだったので、私は十一時過ぎに家を出た。そして、自宅近くの証明写真機で写真を撮影したのだが、写真をカットするためのハサミは持参したものの、糊を忘れて来たことに気付き、近くの百円ショップに駆け込んだ。そして、百円ショップでめでたく糊を購入し、いよいよM女子大学に向けて自転車を走らせることになった。

 印刷しておいた地図を頭に叩き込むと、ひとまず、いつも利用しているJRの最寄駅を目指し、その付近からM女子大学沿いを走っている国道まで出た。国道まで出てしまえば、あとは確か一本道のはずである。その国道は、片側四車線もある大きな国道である。当然のことながら、道路の真ん中には中央分離帯がある。私は、自転車が左側通行なので、進行方向を向いて左側の歩道を自転車で走ることにした。

 国道を走り始めてしばらくは楽勝だった。このまままっすぐ進めば、M女子大に着くということがわかっていたので、あとは時間の問題だと思っていたからだ。ところが、途中でM女子大の沿線を走る私鉄の駅に到着したとき、私の走っていた歩道は、それ以上、まっすぐには進めなくなってしまった。そう、大きな道を自転車で走っていると、ときどきあるのだ。車の走る国道はまっすぐなのだが、自転車や歩行者はまっすぐには進めず、地下道や歩道橋を渡らなければならない造りになっているところが。周りを見渡してみると、地下道があったので、私は自転車を転がして地下道を渡り、地上へ出た。

 ところが、地下道を出たところから道がまっすぐに続いていたわけではなく、あたかも国道に平行に走っているかのようで、実は少し曲がっていたらしい。私は再び国道に戻れるものと思っていたのだが、国道からどんどんそれてしまったようだ。そして、私は迷子になってしまった。

 時計を見ると、自宅を出てから既に四十分が経過していた。受付終了まではまだ時間はあると思い、おそらくこちらだろうと思う方向に自転車を走らせると、大きな工場ばかりが立ち並ぶ場所に来てしまった。大きな工場があるものだから、行きたい方向に行けない。しかも、最初に走り始めた国道とは別の国道に出てしまった。仕方がないのでその国道沿いに走っていると、いったいぜんたい、自分がどこを走っているのかわからなくなってしまった。インターネットを使って印刷した地図は持っていたが、部分的な地図でしかなかった。

 このまま路頭に迷っていては、TOEICの公開テストに間に合わない。私は勇気を振り絞って、娘さんと一緒に歩いていると思われるお母さんに道を尋ねた。ありがたいことに、私が持っていた地図を見せると、お母さんは、思いのほか丁寧にM女子大までの道順を教えてくださった。何と、そこからM女子大までは、自転車であと二十分も掛かるという。私は時計を見た。本当に二十分も掛かるのであれば、ギリギリセーフか遅刻である。おまけに受験票には、車やバイク、自転車では来場しないでくださいと書かれているのだ。M女子大の近くまで自転車を走らせたら、自転車を安全に駐輪できる場所を探さなければならない。もたもたしている時間はもうなかった。

 私は丁寧に道順を教えてくださったお母さんに厚く御礼を言うと、再びM女子大学に向けて、とにかく必死で自転車を走らせた。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 二回連続でホットヨガのレッスンを受けた翌日には、こんな大運動会を繰り広げていました。私は一生懸命、自転車をこぎながら、もしかすると、私自身が「ガンまる日記」のネタを求めているために、いろいろなことが起こっているのだろうかと思ってしまいました。(苦笑)記事が長くなってしまいますので、この続きは後日、書かせていただきますね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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