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2008.12.06

地図が読めないわけではない女(2)

地図が読めないわけではない女(1)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 最初に掲げていたタイトルが思いつきで付けたタイトルだったので、変更しました。(笑)しかも、前編と後編で収まるのかと思いきや、(1)、(2)などという数字に変わっていますね。はい、「ガンまる日記」には良くあることでございます。(苦笑)もう少しじっくり書かせていただくことにしますね。

 自転車を数分ほど走らせると、さきほどのお母さんが教えてくださった、曲がるべき交差点に着いた。お母さんは、交差点の名前までも正確に教えてくださっていたので、私は迷うことなく交差点を曲がることができた。曲がった道をまっすぐに下れば、やがてM女子大が見えて来るはずである。お母さんには、自転車で二十分掛かると言われていたので、これからも長い道のりになるだろうと覚悟はしていたのだが、万が一、今、走っている道がM女子大に続く道ではなかったのだとしたら、もはや絶対に試験開始時間には間に合わないと腹をくくった。私は、とにかく死に物狂いで自転車を走らせるしかなかった。

 しばらく走ると、前方のほうに学校らしき大きな建物が見えて来た。建物には名前が書かれているようだが、まだはっきりとは見えて来ない。はやる気持ちで自転車を走らせると、ようやく建物に書かれている見えて来た。そこに「M女子大学」の文字を確認したとき、私は思わず安堵の息を漏らした。「ああ、お母さん、ありがとう。あなたの丁寧な道案内のおかげで、私は無事にM女子大学を見つけることができました。本当にありがとう」私は心の中でそう思っていた。

 時計を見ると、あと十分で受付が終了する時間である。これなら何とか間に合いそうだ。そう思ったとき、M女子大学のすぐ手前には大きな道路があり、その道路を渡らなければM女子大には行けないことがわかった。しかも、その道路には横断歩道はなく、またしても自転車をコロコロと転がして、大きな歩道橋を渡らなければならなかった。あとになってわかったことだが、その大きな道路こそが、私が最初のうちに、このまままっすぐ行けば楽勝でM女子大学に着くと思いながら走り続けていた、あの国道だったのである。

 その歩道橋を渡ってしまえば、M女子大学はすぐ目の前だったが、その前に、自転車を駐輪する場所を確保しておかなければならなかった。私は、自転車を停めるべき場所を探し求めて、歩道橋周辺を探し回ったのだが、どこにもそのような場所は見当たらなかった。M女子大学を目の前にして、駐輪場の確保に頭を抱えながら、
「試験当日は、車、バイク、自転車のご利用はお控えください」
と受験票に書かれていたのはこういうことだったのかと、今更ながらに思い始めていた。

 それ以上、駐輪場を探している時間はなかったので、私は意を決して自転車を転がしながら大きな歩道橋を渡った。すると、反対側の歩道橋のふもとに、自転車が二台停まっているのが見えた。あそこに便乗させてもらおう! 私は決意を固め、自転車を転がすスピードを加速させた。そして、歩道橋のふもとに自転車を停め、よろめく足で「TOEIC試験会場」と書かれた案内に従い、M女子大学の構内へと入った。自宅を出てから、既に一時間が経過していた。

 ガンモにこの状況を報告しなければと思い、携帯電話を取り出すと、ガンモからメールが届いていた。どうやらガンモは、私が無事にM女子大学に着いたかどうか、心配してくれていたらしい。ガンモは既に、余裕で着席して携帯電話の電源も切っている時間帯かもしれないが、私は何とか無事にM女子大学に着いたことを知らせるために、大急ぎでガンモにメールを返信した。

 試験会場の入口には、受験番号と講義室の対応表が張り出されていた。その対応表を元に、私の試験番号と講義室を照らし合わせてみると、私の試験会場は、五階の講義室であることがわかった。エレベータで五階に上がる前にトイレを済ませると、幸い、始まったばかりの生理は、まだそれほど出血量が多くはなかった。

 試験会場となる五階の講義室に着くと、入口で受験票と身分証明書のチェックが行われていた。私は運転免許証を持っていないので、パスポートを持参していた。受付でのチェックが無事に終わり、いよいよ講義室に入室してみると、既にほとんどの人たちが着席していた。見ると、一つの長椅子に三人が腰掛けている。慌てていた私は、自分の受験番号に割り当てられた席がどこにあるのかわからず、係の人に尋ねてしまった。係の人は、私の荷物が多いので、どこか別の場所に荷物を置くことを強く推奨してくださった。私は、携帯電話とパスポートをリュックの中にしまい込み、貴重品とひざ掛けと筆記用具と時計を持って自分の席に着いた。これまた運悪く、私の席は三人掛けの席の真ん中の席だったので、自分の席に着くためには、端の人にわざわざ立ってもらわなければならなかった。こういう状況は、少々気が引ける。そう、飛行機のエコノミー席で真ん中の席に当たってしまったようなものである。

 公開テストを何度となく経験して来たガンモから聞いてはいたが、TOEICの試験は厳粛に行われる。回答用紙にアンケートや自分の名前などの情報を書き込むと、十分程度の休憩時間が与えられる。その時間が、試験開始前にトイレに行くことのできる最後の時間である。私は、さきほどトイレを済ませたばかりだったが、不安なので端の人に立ってもらい、もう一度、トイレを済ませておいた。

 トイレ休憩が終わると、今度は携帯電話のチェックと身分証明書の再チェックが行われる。携帯電話は電源を切って机の上に出しておく。携帯電話以外でも、アラームの出るものを持っている人は、電源を切り、アラームを解除した状態で机の上に出しておく。試験官は、机の上に並べられたそれぞれの携帯電話の電源が切られていることと、受験票と身分証明書の再チェックを行いながら、受験者の席を回る。

 私の携帯電話は、電源を切った上で、離れた席に置いたリュックの中にしまい込んでしまったので、どうしようと思った。何故なら、携帯電話を取りに行くには、またしても端の人に立ってもらわなければならなかったからだ。私が動く度に何度も何度も席を立っていただくのは申し訳ない。携帯電話のほか、身分証明書として入口で使用したパスポートも離れた席に置いたリュックの中にしまい込んでいた。そこで私は仕方なく、身分証明書の再チェックのときは、手元に置いたポシェットの中に入れておいた仕事で使っている顔写真付きの入館証を提示した。わざわざパスポートを持参しなくても、それで十分だった。

 携帯電話のチェックと身分証明書の再チェックが終わると、十三時の試験開始までしばしの沈黙となった。試験終了予定時刻は十五時一分である。おそらく、ガンモも今、自宅近くの男女共学の大学で、試験の開始をじっと待っていることだろう。冷静になってみれば、夫婦が別々の場所で、同じ問題に取り組もうとしているということが、何となくおかしくも思えた。そしていよいよ十三時になり、TOEICの公開テストが開始された。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m いくつもの危機を乗り越えて、ようやくTOEICの公開テストを受験することができました。生理の開始日がいつもより遅れたことで、二日目に当たらなかったことは不幸中の(?)幸いでしたね。もしも二日目に当たっていたら、試験にはもっと集中できなかったことでしょう。こうして振り返ってみると、道に迷ったときにM女子大学までの道のりを丁寧に教えてくださったお母さんの存在は大きいですね。もしももっと簡略された道案内であれば、おそらく時間内にはM女子大学にはたどり着けなかったことでしょう。私が困っているときに、その時間、その場所に配置されていたお母さんに深く感謝しています。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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