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2008.11.14

映画『P.S. アイラヴユー』

冬の布団争奪戦の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 十月の暖かさからすると、寒さが一気に増した十一月ではありますが、十一月中旬の気温としてはどうなのでしょうか。ダブルの掛け布団と毛布を使い始めるのは、コートが必要になる頃かもしれません。

 映画を観るとしたら、やはり恋愛ものを一番に観たい。私の中には、いつもそんな想いが渦巻いている。亡くなった夫から次々に手紙が届くというこの映画は、派遣会社の福利厚生サービスを利用して購入できる作品リストに上がっていたので、予告編を観て気になっていた私は、前売券を購入しておいたのだった。

 本編が始まると、いきなり不機嫌そうな女性が映し出される。そして、何かに怒っているであろう彼女を追う男性の姿がある。どうやら彼女の夫らしい。二人でどこかに出掛けていて、帰宅したところのようだ。部屋に入ると、靴を投げつけたりの大喧嘩が始まる。一体二人に何があったのか。そう思いきや、こうした夫婦喧嘩は彼らにとって日常茶飯事であることが見て取れる。鑑賞している私には、単に彼女の虫の居所が悪いとしか感じられなかった。彼が彼女に何を与えてくれているかということは一切関係なく、彼女にははっきりと求めているものがあり、それが得られないために腹を立てているのだ。

 不機嫌な妻ホリーを演じているのは、ヒラリー・スワンクだ。一方、妻に取り入る夫ジェリーを演じているのは、映画『幸せの1ページ』で父親と英雄の一人二役を演じていたジェラルド・バトラーである。この夫婦は、仲がいいのか悪いのか良くわからない。ついさっきまで激しく罵り合っていたかと思えば、ベッドの上で愛し合っている。きっと二人にはモードが切り替わるスイッチがあるのだ。

 そんな山あり谷ありの夫婦関係がいつまでも続くと思っていたはずなのに、ある日、ジェリーは脳腫瘍で亡くなってしまう。ジェリーの亡くなり方があまりにも突然だったため、私には受け入れられなかったのだが、黒い服を着た人たちがジェリーの死を悼んでいるシーンが映し出されたので、観客の私もジェリーの死を無理にでも受け入れるしかなかった。考えてみれば、物語が始まるのは、むしろそこからだったのかもしれない。

 自分の死を予測していたジェリーは、ホリーの周りにいる人たちに自分の想いを綴った十通の手紙を託していた。毎月一日になると、それらの手紙がいろいろな形でホリーの手元に届くようになる。そして、それらの手紙を開封する度に、自分がどれほどジェリーを愛し、ジェリーがどれほど自分のことを深く愛してくれていたかということに、彼を喪ってからようやく気づかされるホリー。ジェリーがまだ元気だった頃、ホリーはジェリーのように真っ直ぐには彼を愛せなかった。だからこそ、ジェリーを喪ったホリーの悲しみは深く、後悔の気持ちが後を絶たないのだろう。

 ジェリーの故郷であるアイルランドの景色がとびきり美しい。アメリカからアイルランドやスコットランドには旅行し易いのだろうか。ここ数ヶ月のうちに鑑賞した映画を振り返っただけでも、映画『近距離恋愛』映画『あの日の指輪を待つきみへ』で主人公がアメリカからアイルランドやスコットランドに飛び立つことにより、その美しい景色がスクリーンに映し出されている。旅行好きな私としては、それらの美しい景色を目にすると、ついつい足を向けたくなってしまう。

 ただ、同じ英語圏であっても、アメリカから見たアイルランド人やスコットランド人は、自分たちとは別の人種として描写されているようだ。もちろん、その反対も有り得る。日本語を話す民族は日本にしかいないので、飛行機に乗って遠く離れた外国に住む人たちが自分たちと同じ母国語を話しているというのは、ちょっぴりうらやましい気もする。しかし、確かに同じ英語といえども発音が若干異なる上に国民性も異なっているので、単に言葉が通じるというだけでは壊せない壁もあるのかもしれない。この映画からは、アイルランド人は真っ直ぐで情熱的だという印象を受けた。ジェリーがまさにそんな人だった。そして、ジェリーの友人も・・・・・・。

 ジェリーの故郷、アイルランドに出掛けたホリーが新しい恋を始めるかと思いきや、友人ベースで交流の続いていたハニー・コックJr.演じるダニエルに真剣な想いを告白されたりと、ミニシアター系の映画館で上映されているような作品ならば、きっと立ち止まってしばらく悩んでしまうであろうようなことが、実にあっけらかんと素早く解決されているという印象は否めなかった。それでも、ホリーにしてみれば、とにかく前に進むしかなかったのだろう。彼女の立ち直り方を見守っていても、実際に彼女と同じような状況に直面した人たちがこの映画を鑑賞したとしたら、少々物足りないと思ってしまうかもしれない。しかし、ジェリーの書いた手紙は、ホリーの新たな恋を応援してもいるのだ。

 それに加え、これまでぎくしゃくしていた母との関係が修復されたりと、最愛の夫ジェリーを喪うという大きな悲しみと引き換えに、ホリーが得たものも大きい。ホリーにはずっと、父と別れることになった母が抱え続けて来たものが見えなかったのではないだろうか。だから、例えジェリーを喪った悲しみを穴埋めできなかったとしても、決して喪うばかりではないのだ。それは、今年のうちに私自身が体験した身近な人たちの死を通して感じたことでもある。

 それにしても、映画『近距離恋愛』にも出て来た花嫁の介添人という立場の存在が、私には良くわからない。私たち夫婦が結婚式を挙げなかったせいだろうか。花嫁に介添人を付けるのは、アメリカだけのしきたりのように思えてしまう。映画『近距離恋愛』では、介添人の手配により、花嫁の自宅で行われるパーティにパフォーマンスを披露してくれる人を招く習慣があった。また、今回鑑賞した映画の中では、ホリーが介添人の役を放棄して友人である花嫁と半ば絶縁状態に陥りそうなシーンもあった。これらのことからも、やはり、日本ではアメリカほど、介添人の存在は大きくないのではないだろうか。

 映画を鑑賞し終わった私の心の中には、アイルランドで着ていたヒラリー・スワンクのカラフルな衣装と、彼女の白い歯が印象に残った。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 実際に死に直面した人が、ここまで妻のことを思えるとなると、感動的だと思います。何故なら、死に直面するとなると、自分の問題で精一杯になってしまうからです。また、脳腫瘍を煩っている状態で、たくさんの手紙を残すだけの余裕があったことも、早いうちに決断して実行したのだろうと想像できます。それを考えると、ジェリーは本当に真っ直ぐにホリーを愛したのでしょうね。何となくその真っ直ぐな愛が、あまりにも早い展開のために実感し切れなかった部分もありましたが、ジェリーの持つアイルランド魂に触れたような熱い感触がありました。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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