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2008.11.06

集合体としての相乗効果

映画『エバー・アフター』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 日本の事情に置き換えて考えてみると、皇太子と一般人が恋に落ちるような物語ではありましたが、稀有なラブストーリーだとわかっていても、ついつい引き込まれてしまうほどの素晴らしい作品でありました。

 三連休の最終日、ガンモは仕事の待機要員の当番だった。待機要員とは、客先でトラブルが発生したときに、コールセンタから連絡を受けてトラブルに対処する当番のことである。電話だけの対応で解決できることもあれば、実際にトラブルの発生した客先まで出向いて行って対処することもある。この当番は二十四時間制で、何もトラブルが発生しなければ休暇扱いになるが、もしもトラブルが発生すると、深夜だろうが早朝だろうが対処しなければならない。

 ガンモの業務用携帯電話が鳴ったのは、お昼を少し回った頃だったろうか。ガンモが電話で対応している内容にそれとなく耳を傾けていると、どことなくガンモの口調が重い。どうやらトラブルの発生した客先まで、直接出向いて行かなければならないらしい。ひとまず電話を終えたガンモに、
「これからどこに行くの?」
と尋ねてみると、高速道路を使って一時間半ほど掛かる場所まで出掛けて行くことになってしまったと言う。
「お昼ご飯はどうするの?」
と尋ねてみると、
「途中のサービスエリアで食べるよ」
という答えが返って来た。

 その後もガンモは、業務用携帯電話を使って電話を掛けたり、仕事で使っているノートパソコンを立ち上げて会社のネットワークに接続したりしていたので、私はそっと立ち上がり、台所へと向かった。これからガンモが仕事に出掛けて行くなら、ガンモにお弁当を作ろうと思ったのだ。お弁当と言っても、温かいご飯と、スーパーで買っておいたお惣菜をおかず入れに詰めて、レタスとミニトマトを洗って添えるだけの簡単なものである。私がいつも仕事に持参しているお弁当箱は、保温機能の付いたお弁当箱だったので、炊いたばかりのご飯が温かいまま収まった。更に、ガンモが食後に飲むであろうコーヒーを、飲み口式の小さなボトルに入れた。

 こうして出来上がったお弁当とコーヒーを適当な手提げカバンに収め、出掛ける準備を始めたガンモに、
「お弁当作ったから」
と伝えた。するとガンモは、
「えっ? お弁当作ってくれたの? サービスエリアで食べようと思ってたのに」
と残念そうに言う。どうやらガンモの中では、サービスエリアで食べようと思っていたメニューのイメージが頭の中でどんどん膨らみ、そのメニューを口にしたい気持ちでいっぱいになっていたらしい。そこへ、私がお弁当を作ったと言ったものだから、頭の中でイメージの膨らんだそのメニューを食べられなくなると思い、少しがっかりしたようだ。

 「なあにい、せっかく作ったのに」
と私が口を尖らせながら言うと、ガンモは、
「ありがとう。じゃあ、お弁当、持って行くから」
と言って、私の用意したお弁当を携えて出掛けて行った。

 数時間後、ガンモから、仕事を終えてサービスエリアにいるという連絡が入った。
「お弁当、どうだった?」
と尋ねてみると、
「気に入った! この間、カングーの後部座席の前にテーブルを取り付けておいたんだけど、後部座席に座って、そのテーブルの上にお弁当を広げて、外の景色を眺めながらお弁当を食べたから」
と、ガンモは興奮気味に語ってくれた。

 ガンモはどうやら、私が仕事に行くときに持参している保温式のお弁当箱も気に入ったらしい。世の中に出回っている保温式のお弁当箱は、ジャーのような金属製の入れ物の中に、プラスティック製の容器をすっぽり収めて保温するタイプのものが主流だが、私が愛用しているのは、保温機能の付いた金属製のお弁当箱である。つまり、金属製のお弁当箱そのものに保温機能が付いているのだ。子宮を患ってからは、できる限り環境ホルモンの影響を受けないようにと配慮して、温かいものを入れるときはプラスティック製のお弁当箱の利用を避け、金属製のお弁当箱を愛用して来たのである。ガンモも私と同様、保温機能付きの金属製のお弁当箱がひどく気に入ったらしい。また、飲み口式の小さなボトルも、車の運転中にコーヒーを飲むには最適だったようだ。

 帰宅したガンモは、お弁当箱と飲み口式の小さなボトルをきれいに洗ってくれていた。出掛ける直前までは、私が用意したお弁当よりも、、サービスエリアで食べたいメニューのイメージを膨らませていたガンモだったが、愛車カングーの中でテーブルを広げて食べるお弁当に魅力を感じてくれたようだ。休みの日にくつろいでいるところを、トラブル対応のために呼び出され、片道一時間半も高速道路を走って出掛けて行くのは辛いものだ。しかし、温かいお弁当や飲み口式の小さなボトルに入れたコーヒー、それから、カングーの後部座席に取り付けたテーブルが、ガンモのそんな辛い気持ちを楽しいピクニック気分に変えてくれたようである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m メインディッシュはスーパーで買っておいたお惣菜だったので、私の手料理ではなかったのですが、それでも、カングーのテーブルの上にお弁当を広げて食べることに幸せを感じてくれたようであります。温かいお弁当と飲み口式の小さなボトル、そしてカングーの後部座席に取り付けたテーブル。考えてみると、一つ一つがそれほど大きな役割を持っているとは思えません。しかし、それらが集合体として存在することで、相乗効果を生み出したと考えられます。私が用意した手作りではないお弁当も、カングーの後部座席に取り付けられたテーブルのおかげで、ガンモの元で輝いたようです。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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