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2008.10.30

映画『宮廷画家ゴヤは見た』

写真は語るの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 写真にはいろいろなものが写り込みますので、皆さんも油断しないようにしてくださいね。(笑)さて、納品前で仕事が忙しくなっていますが、この週末は待ちに待った三連休であります。三連休を励みに、仕事の忙しさを乗り切りたいと思います。

 実在した画家が登場する作品は、これまでにもいくつか鑑賞して来た。記憶に新しいのは、映画『真珠の耳飾りの少女』、映画『レンブラントの夜警』などである。映画『レンブラントの夜警』は、登場人物が多くてストーリーを追い切れなかったのだが、映画『真珠の耳飾りの少女』はフィクションではあるものの、台詞の少ない少女の取る行動に釘付けになり、心理的なゲームのような面白さを体験させてくれた。そして今回の映画『宮廷画家ゴヤは見た』は、映画『真珠の耳飾りの少女』とはまた違った面白さを感じさせてくれた。

 この映画は、ゴヤの伝記映画ではなく、ゴヤが描いた二人の人物が辿った波乱万丈の人生を映し出している。いわばゴヤは、二人の人生を見守った証人だ。ゴヤが描いた二人のうち一人は、ナタリー・ポートマン演じるイネス、そしてもう一人は、ハビエル・バルデム演じるロレンソ神父である。ゴヤが活躍した時代のスペインには、異教徒を取り締まるための異端審問という制度があった。あるときイネスは異端審問所に呼び出され、激しい拷問を受けた上に捕われの身となってしまう。そこで、なかなか帰宅しない娘の安否を気遣うイネスの父がゴヤに頼んで、異端審問所に口利きのできるロレンソ神父に取り入ってくれないかと懇願する。異端審問は魔女裁判みたいなもので、やってもいない罪を認めさせるために、激しい拷問を繰り返している。激しい拷問に耐えかねた人たちの多くは、拷問から逃れるために罪を認めてしまうという。ロレンソ神父は、異端審問所に捕らえられているイネスの元を訪ねるようになるが、やがてロレンソ神父とイネスの人生は複雑に絡み合って行く。

 注目すべきは、ナタリー・ポートマンの演技だろう。異端審問所で激しい拷問を受けたイネスは、ボロ着を身にまとい、我が子と引き裂かれた悲しみを抱えて半狂乱になりながら、顔をゆがめてよろよろと街を歩く。ナタリー・ポートマンが、単に美しいだけの女優さんなら、あれだけの演技は出来なかったはずだ。そして、映画『ノー・カントリー』で恐ろしい殺人鬼を演じたハビエル・バルデムもまた、存在感のあるロレンソ神父を演じている。

 また、耳が聴こえなくなってしまったゴヤが手話を使って話す姿も印象的だった。内乱の絶えない時代を生きたゴヤは、人と人が殺し合う音を聞きたくなかったのかもしれない。更に、むしろ聴力を失ったことで、たとえ内乱の中であっても集中して絵を描き続けることができたのかもしれない。

 私は十八年前にツアーで参加したヨーロッパ旅行で、スペインのプラド美術館を訪れた。私はピカソの作品しか覚えていないが、プラド美術館にはカルロス四世の家族を描いた宮廷画家として活躍していた頃のゴヤの作品も収められているらしい。この映画を鑑賞たあとにプラド美術館に足を運べばまた感慨深いものがあったのだろうが、映画を鑑賞するのがずいぶん後になってしまった。

 私は『宮廷画家ゴヤは見た』というタイトルとともに、この映画がすっかり気に入ってしまった。この映画のタイトルを目にしたとき、すぐに思い出したのは、テレビドラマの『家政婦は見た!』シリーズで活躍した市川悦子さんである。ゴヤもまた、市川悦子さん演じる家政婦のように、誰かの秘密を知ってしまったのかと思いきや、さすがは世界をターゲットにした映画である。テレビドラマよりもずっとスケールの大きいストーリーが展開されていた。どうやら、実在の画家が登場する映画には当たりが多いと言って良さそうだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ロレンソ神父を演じていたハビエル・バルデムは、私よりも年上だと思っていたのですが、プロフィールを拝見したところ、私よりも三学年下でした。ほぼ同世代と言っていいのでしょうね。スペイン出身の彼なのに、スペイン以外の国で製作された映画にも出演されている国際派俳優さんのようです。そう言えば、先日まで公開されていた彼の主演映画『コレラの時代の愛』を見逃してしまいました。予告編を観たときに鑑賞しようと思っていたのに、公開終了までに鑑賞することができませんでした。DVDのリリースを待つことにします。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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