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2008.08.20

難しいトイレ(2)

難しいトイレ(1)の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m この記事に対し、たくさんの応援クリックをありがとうございました。コンタクトレンズを流してしまったときには、本当に焦りました。(苦笑)しかし、ピンチは何とか切り抜けられるものですね。これでもしもコンタクトレンズが洗面台の外に流れてしまっていたら、果たしてどんな旅行になっていたのでしょうか。想像してみただけでも身震いがします。さて今回も、トイレのお話を続けて行きたいと思います。

 日本ではあまり考えられないことだが、パリでもロンドンでも、有料公衆トイレが多い。また、フランス国鉄や旧イギリス国鉄の駅には有料公衆トイレの設備があるのだが、パリのメトロやロンドンのアンダーグラウンドの駅にはトイレの設備がない。そのため、観光地などで無料公衆トイレに出会えると、ほとんどの人たちがまっしぐらにトイレを利用している。滞在中、私たちも観光地などの無料公衆トイレを積極的に利用していたのだが、無料公衆トイレが近くにない場合は、お金を払って有料公衆トイレを利用することになった。

 初めて有料公衆トイレを利用したのは、「俺は捕まってたから」の記事に書いたAMIENSのスーパーを利用したときのことである。AMIENSに着く前に、列車の中にある無料トイレを利用しておけば良かったのに、タイミングを逃してしまい、そのままAMIENSで降りることになってしまった。AMIENSの駅にも有料公衆トイレはあったのだが、壊れていて利用できなかった。そこで、「俺は捕まってたから」の記事に書いたスーパーのトイレに足を運んだというわけである。

 日本人的な感覚から、スーパーのトイレなら無料だろうと思っていたのだが、トイレの個室のドアにはしっかりとコインを投入する仕掛けが施されていた。そこにコインを投入しなければ、個室のドアが開かない仕組みになっているようである。ちなみに、トイレの利用代金は〇.四〇ユーロ(日本円で七十円足らず)である。あいにく、私には小銭の持ち合わせがなかったので、ガンモに小銭の持ち合わせはあるかと尋ねてみた。しかし、ガンモにもちょうど〇.四〇ユーロの持ち合わせがなかった。ガンモの財布には、〇.五〇ユーロならあるらしいのだが、〇.五〇ユーロを入れて個室のドアが開かなかったら悔しい。私たちは、トイレの前でしばらく気をもんでいた。

 しかし私たちは、そもそも〇.四〇ユーロ玉というのは存在しないことにはたと気が付いた。となると、コイン投入口には〇.二〇ユーロを二枚投入するのだろうか? それとも、〇.五〇ユーロを投入すれば、〇.一〇ユーロのお釣りが出て来るのだろうか? そんな考えをあれ思い巡らせていると、トイレの入口に両替機のようなものが設置されているのを発見した。どうやらここで、有料トイレを利用するための専用のコインを購入するようである。

 ガンモは早速、〇.五〇ユーロを両替機のような機械に入れた。すると、お釣りの〇.一〇ユーロと何やら怪しげなるコインが一緒に出て来た。まるで、一円玉を引き伸ばしたかのような、のっぺりとした何の刻印もない怪しげなるコインである。私はその怪しげなるコインを、恐る恐る個室のコイン投入口から投入してみた。すると、これまで開かなかったドアが、カチャリと音を立てて開いたのだ。これはなかなか愉快だ。こうした発想ならば、それぞれのトイレの個室にお釣りの用意が要らない。これもまたコインランドリー同様、有料トイレの集中管理システムである。しかし、こうした有料トイレに慣れない人は、入口にある両替機のようなものに気付くこともなく、自分にはちょうど〇.四〇ユーロの持ち合わせがないと断念し、トイレを我慢する人も出て来るかもしれない。

 さて、その翌日のことである。私たちは早起きして、モン・サン・ミッシェルまで遠出した。モン・サン・ミッシェルに向かうバス乗り場にも、有料トイレがあった。一時間以上、バスに乗るので、できればトイレは済ませておきたい。有料トイレの利用料金は、昨日のスーパーよりも少々高めの〇.五〇ユーロ(日本円で八十円程度)だった。

 有料トイレの入口には、前日のスーパーで見たようなコインの投入口があったので、私は財布をまさぐってコインを探した。しかし、またしてもちょうど〇.五〇ユーロの持ち合わせがなかった。そのとき私は、前日のスーパーで使った、平べったい怪しげなるトイレ専用コインのことを思い出し、もしかすると、コインらしいものであれば、どんなものでも認識して扉が開くのではないかとよからぬことを思い付いた。そこで、十八年前にパリを旅行したときに残した十フラン硬貨を投入してみたのである。しかし、残念ながら、扉は開かなかった。しかも、投入した十フラン硬貨はとうとう戻っては来なかった。やはり、よからぬことを思い付くものではない。

 ところが、私が扉の前でもたもたしていると、驚いたことに、扉が反対側から開いたのである。「えっ? この個室、人が入ってたの?」と思い、一瞬、ぎくりとしたのだが、開いた扉の向こう側を覗き込んでみると、その扉は個室への入口ではなく、集合体としてのトイレの入口になっていたのだ。私は予想外の展開に驚いたが、扉が開いてラッキーと思い直し、図々しくも、そのままトイレの中に入った。そして、何食わぬ顔で用を足し、再びその扉から出て行った。

 すると、更に驚いたことに、その扉の向こう側では、扉が開くのを待っている人がいるではないか。つまり、その扉が有料トイレの個室に続く扉ではないことを知っている人たちは、自分の財布からコインを取り出して扉を開けるのではなく、出て行く人が扉を開けたタイミングを見計らって、さりげなく中に入るという方法で有料トイレを利用していたのである。私などは、もはや使えない硬貨であったにしても、十フラン払って入った分だけ、まだマシである。ちなみに、十フランは、現在の通貨であるユーロに置き換えると一.五二ユーロ(日本円でおよそ二百五十円弱)に相当するそうだ。すなわち私は、わずか〇.五〇ユーロで利用できるトイレに対し、一.五二ユーロも支払ったことになる。十八年前の旅行の記念に取っておいた貴重な十フラン硬貨一枚を消費してしまった上に、通常よりも割高なお金を支払ってトイレを利用することになってしまったことが、今となってはちょっぴり心残りである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 実は、この十フラン硬貨は、フランスでまだ使えるかもしれないと期待を抱きながら、日本から持ち込んだものでした。幸いなことに、私の手元にはあと四枚の十フラン硬貨が残っています。しかし、もうよからぬことは企みません。(苦笑)有料トイレに対し、このような利用法があったことは驚きでした。多分、ガイドブックにも書かれていない利用法だろうと思います。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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