八十パーセント完
※映画『近距離恋愛』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 個人的には、映画『恋人たちの予感』のほうが突っ込みどころが少なくて好みですかね。(笑)男女の友情は、正反対の性格のほうが成り立ち易いのでしょうか? 映画『恋人たちの予感』に登場する男女も、正反対の性格だったように思います。性格が正反対の場合、男女間の友情においては、カバーし合える関係を築きやすいのかもしれませんね。この映画の二人が男女として結ばれた物語を拝見してみたいものです。
金曜日の午後、またしても休日出勤するかどうかの話し合いが行われた。実際のところ、仕事の状況としてはかなりの遅れが出ていたが、一緒に仕事をしているプロジェクトメンバも私も、できれば休日出勤したくない気持ちでいっぱいだった。休日出勤する場合は、金曜日の午後三時頃までには、ビルの管理事務所に休日の空調運転願いを書類で提出しなければならないことになっている。しかも、その書類には、部長や部長代理などの上層部の方たちの承認が必要となっている。「休日に空調を入れてください」と、会社をあげて、ビルの管理事務所にお願いするための書類なのかもしれない。
しかし、オフィス内をぐるっと見渡してみたところ、部長も部長代理も出張中だった。更に、部長代理に続く方たちも、ほぼ全員が研修や出張などで不在だった。つまり、休日の空調運転願いを提出しようにも、その書類を承認してくださる方たちがどなたもいらっしゃらなかったのである。
「こんなこともあるんですねー」
と私は言った。書類を承認してくださる方たちがどなたもいらっしゃらないので、ビルの管理事務所に休日の空調運転願いを提出することはできない。もちろん、この書類を提出しなくても、休日出勤の申請を行えば休日出勤は可能だが、この暑い時期にクーラーなしで仕事をすることは、ほとんど不可能と言っても過言ではないだろう。仮に不可能でなかったとしても、仕事の効率はひどく下がるはずだ。そうした状況を考慮してか、私の上司が言った。
「休日出勤しなくても、何とかなるでしょう」
私は心の中で「ヤッター!」と叫んだ。
こうしてありがたいことに、二日間のうち、一日は仕事のためにつぶれてしまうだろうと覚悟していた週末が、二日間とも手に入った。何しろ、平日は毎晩遅い帰宅なので、ほとんど身動きが取れないのである。旅行の準備を始めるには、まとまった時間が必要だった。そして、ようやく最後のチャンスに恵まれたのだ。
私は、スーツケースをリビングに広げ、リストアップしていたものを次々にスーツケースに詰め込んで行った。パリ旅行について書き込むノートを作り、旅行に持参すべきものを仕事の合間にちょこちょことリストアップしていたのだ。既にリストアップしているので、あちらこちらからものを運んでスーツケースに詰め込んで行ったのだが、これがなかなか一筋縄では行かなかった。
まず、少しでも多くのものを詰め込めるように、衣類はすべて衣類圧縮袋にまとめてスーツケースに入れた。衣類をまとめるために、クーラーの効いた寝室とクーラーの効いていないリビングを行ったり来たりしているうちに、汗が噴出して来た。それだけではない。きちんと片付いていない我が家において、必要なものを選り分けるのは至難の技だった。欲しいものがあったので手を伸ばすと、欲しくないものが崩れ落ちて来る。家の中を歩くにも、山積みのものをまたぐため、大股を開かなければならない。そんなことを繰り返しているうちに、どんどん汗が噴出して来る。この家の主婦は一体どこへ行ったのだろう?
旅行の準備を始めてから既に数時間が経過していたが、私はまだリストアップしたものすべてをまとめ切れていなかった。スーツケースに入れるものは何とかまとめ切ることができたのだが、手荷物として持ち込むリュックの中に収めたいものが残ってしまった。さて、そのリュックは? 私たちは、出掛けるときはたいてい、お揃いのリュックを背負って出掛けている。ガンモは涼しそうな顔で、自分のリュックに必要なものを次々に詰め込んでいた。しかし、私は自分のリュックをどこへやったかわからず、往生していた。通勤にもリュックを使用しているが、旅行用のリュックはもう少し小さめのサイズのリュックに決めているのだ。しかし、どこへやったのか、そのリュックが見当たらない。
「リュックがないから、こっちの大きいのにするよ?」
と私は、ガンモとお揃いの、大き目のもう一つのリュックを探し当て、ガンモに提案した。しかしガンモは、大きなリュックを背負うのは危ないと言って、去年、ロンドンに持って行った小さいほうのリュックを持って行くと言ってきかなかった。ロンドンでテロ事件があった頃、大きなリュックを背負ったテロとは関係のない人が警官に射殺されたことを警戒しているのだ。ガンモは、
「リュックは俺が探しておくから」
と言ってくれた。そう、実は今回の旅では、パリだけでなく、ロンドンにも滞在する予定なのだ。
私がクーラーの効いた寝室で一息ついていると、それまで寝室でゴソゴソしていたガンモが立ち上がり、旅行に持って行く衣類をまとめ始めた。どのズボンを持って行くか、衣類の山の中から選んでいたのだが、ガンモは私が通勤用に買った新しいズボンを見つけて試着し、
「これ、楽ちんだわ」
と言った。そのズボンは、いわゆる伸縮率の高い生地で作られたズボンだった。ガンモが「楽ちん」と言うのも当然のことで、生地が良く伸びるために、とても履き心地の良いズボンだったのだ。私たちは、太っても痩せてもズボンのサイズがいつも一緒なので、私が購入したズボンは次々にガンモに取られてしまう。ガンモは、
「このズボン、俺んだから」
と言った。私は、お気に入りのズボンをガンモに取られてしまってはたまらないと思い、
「『俺んだから』じゃない!」
と言ったものの、ガンモが私のお気に入りのズボンを気に入ってくれたことに関しては、内心、とてもうれしかった。ガンモは、何度もそのズボンを履いたり脱いだりしていたが、
「やっぱり甘えちゃいかん」
と言って、間もなくそのズボンを解放した。もう少し身体に厳しいズボンでないと、身体が甘えてしまうと思ったようだ。
やがて、ガンモとお揃いの私の小さめのリュックも、ガンモの手によって宝の山の中から発掘された。あとはこのリュックに、日常、持ち歩いているノートパソコンなどの必需品と、十二時間余りの飛行時間を快適に過ごすためのグッズを詰めて行く作業が残っている。しかし、普段、通勤に使っているリュックのおよそ三分の二程度の大きさのリュックに、何をどのように詰めたらいいか、頭を悩ませているところだ。現時点で確実に言えることは、旅行の準備としては、ようやく八十パーセントほど完了したということである。
※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m いよいよパリ行きも目前に迫って参りました。仕事の状況がそれほど芳しくないのに休日出勤をまぬがれたことは、本当に不思議な流れではありましたが、旅行の準備を整える時間を与えてもらったと思っています。休日出勤をまぬがれたおかげで、この週末はたっぷりと睡眠を取り、睡眠不足も解消することができました。できれば出発までに、もう一度、映画『アメリ』をDVDで鑑賞しておきたいのですが、果たしてその時間が取れるかどうかといったところです。
さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
上記ボタンをクリックしてくださいますと、一日に一回、ランキングのポイントに加算されます。もしも毎日のように「ガンまる日記」を読んでくださっているならば、記事に共感したとき、あるいは応援してもいいと思ったとき、ポチッと押してくださると、大変うれしく思います。
| 固定リンク





