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2008.07.05

映画『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』

お灸のはなしの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m マニアックな内容の記事に目を通してくださってありがとうございました。(笑)お灸というと、「せんねん灸」をイメージされていた方も多いかもしれませんね。私もかつて、「せんねん灸」を使用していたこともあったのですが、お灸の痕が残って、水ぶくれが出来たりしたので、痕の残らない現在のお灸に変えました。さて今回は、映画のレビューを書かせていただきます。

 この映画もまた、予告編を観たときから気になっていた映画である。アルツハイマー型認知症の症状が現れ始めたため、介護施設に入った妻が、そこで出会った男性と親しくなるという話だ。予告編から漂って来る雰囲気から想像して、記憶を失いつつある妻の恋を、夫が切ない気持ちで見守るという、涙を誘うほどの感動的な作品に仕上がっているに違いないと期待に胸を膨らませながら鑑賞した。しかし、実際に鑑賞してみると、予想していたような切ない物語ではなく、むしろ人間の弱さや欲望が浮き彫りにされた作品であることがわかった。

 ここに、四十四年連れ添った一組の夫婦がいる。夫のグラントを演じているのは、ゴードン・ピンセントである。彼は、顔にあまり感情の表れない俳優さんだ。一方、妻のフィオーナを演じているのは、女優ジュリー・クリスティである。私は、おそらく六十歳以上の女性を演じているはずの彼女の美しさに釘付けになった。どこまでも気品を保ちながら、美しいままの姿で年を重ねて来た女性。女性なら誰しも、彼女のように年を取りたいと願うのではないだろうか。

 二人はとても仲の良さそうな夫婦に見えるが、実は若い頃、大学教授の仕事をしていたグラントは、フィオーナという妻がいながら、何人もの教え子と関係を持ったらしい。そのことはやがてフィオーナの知るところとなったが、グラントは彼女を捨てずに大学教授という職業を捨てて湖畔の家に引っ越して来た。介護施設で男性と親しくしているフィオーナの姿を目にしたとき、グラントはフィオーナが自分を罰しているのではないかと思ったようだ。

 ここまでの展開はとても良かったのだ。この映画はカナダ映画なのだが、スクリーンに映し出されているカナダの大自然がとても素晴らしい。しかし・・・・・・。途中でどうしても残念な展開になってしまった。その展開は、映画を鑑賞している私たちを意外な方向へと導いて行く。あれは何のため? 欲望? バランス? はたまた自分自身を取り戻すため? 泣こうと思って身構えているのに、いきなり予想もしていなかった展開になり、頭の中がはてなマークでいっぱいになってしまった。「美しいだけではない。これが人間というものなのだ」ということを、監督は表現したかったのだろうか。

 日本映画で熟年夫婦の愛が表現されると、もう少し静かで会話のない映画になるだろうと思う。その感覚で鑑賞していたので、正直言って、彼らの年齢でベッドシーンがあるとは思ってもみなかった。そうした展開が意外でもあったが、逆に熟年を迎えても、男性、そして女性であり続けることへの誘惑が存続していることでもあったのだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 妻が別の男性と親しくしているのに、妻に協力しようとするグラントの気持ちに寄り添いながら鑑賞していたのですね。しかし、ある出来事をきっかけに、彼の気持ちに寄り添えなくなってしまい、いきなり闇の中に放り出されたような気持ちになってしまったのです。そんな不安定な気持ちにさせられたまま、映画が終わってしまったので、一体何だったの? というのが正直な感想です。でも、美しい物語で終わらせなかったからこそ、鑑賞した私たちに問題提起という形でお土産を残して行ったのかもしれません。ハッピーエンドの映画は、忘れ去ってしまうのも早い気がします。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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