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2008.07.06

鳩の超能力

映画『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』の記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 評価の高い映画に酷評を書いてしまったかもしれません。(苦笑)でも、予告編の印象から、「切なさ」を体験させてくれる映画に違いないと期待していただけに、意外な展開にがっかりしてしまったのは事実なのです。

 私が体調を崩して仕事を休んでいたときのことである。私は寝室のベッドの上で、窓を開けた状態でくつろぎながら、ガンモの帰りを待っていた。帰宅したガンモが玄関の扉を開けると、マンション内の気圧が変わるのか、空気の音が聞こえて来る。私がその音を耳にした途端、ベランダの鳩たちが低い声で「クウー」と連なるように鳴いた。最初に誰かが率先して鳴いたあと、他の鳩たちがそれを受けるようにして低く合唱するかのごとく鳴いたのだ。その鳴き方は、
「主人が帰って来たぞー」
「おー」
と声を掛け合っているように聞こえた。どうやら鳩たちは、ガンモが帰って来たことを何らかの形で察知しているようである。

 帰宅したガンモにそのことを知らせると、
「俺が台所の電気を点けたからじゃないの?」
と言った。ガンモが言うには、ガンモが台所の電気を付けると、餌にありつけるのではないかという期待がふくらみ、鳩が鳴くのではないかということだった。しかし、実際に鳩の鳴き声を耳にした私にはそうは思えなかった。餌にありつける期待が鳩にあるなら、もっと興奮した鳴き声になると思ったからだ。私が耳にしたのはそうではなく、何かを知らせ合うような、もっと低い鳴き声だった。

 それからしばらくして、再び同じような状況に恵まれた。今度こそ、ガンモが帰宅したことを本当に鳩たちが察知しているかどうかを見極めようと、私はじっと耳を澄ましていた。すると今度は、ガンモが帰宅してマンション内の気圧が変わるよりも前に、鳩たちが低い声で「クウー」と連なるように鳴いたのだ。つまり、鳩たちは、ガンモがマンションの扉を開ける前に反応を示したのである。ということは、彼らはガンモの足音なり匂いを察知して、主人が帰って来たと思って声を掛け合っているのだろうか。念のため、ガンモは台所の電気を点けずに寝室にやって来た。

 私はガンモに、
「やっぱりガンモが帰って来たのを察知して鳩が低い声で鳴いたよ。ご主人様が帰って来たとわかって鳴いてるんだよ」
と言った。するとガンモは、
「そんなことないだろう」
と言って、まだ私の言うことを信じようとはしない。しかし、私がガンモの帰宅を察知するよりも早く、鳩が反応したことは確かだ。私は、何とかガンモに状況を理解して欲しいと思ったが、なかなかそのような機会に恵まれなかった。

 やがて私は仕事が忙しくなり、これ以上、鳩の超能力の研究を進めることができなくなってしまった。私の帰りが遅いとなると、ガンモに鳩の超能力をアピールするチャンスではあるのだが、ガンモは自宅でくつろいでいるときはベッドに横になって寝てしまっているか、ベッドから少し離れたパソコンの前に座っているため、私が帰宅したときに鳩が低い声で鳴くかどうかを見極められなかったのだ。そうこうしているうちに、七月になって、気温も上がり始めたので、我が家でもクーラーを使うようになり、窓を閉めるようになってしまったのだ。こうなると、鳩の超能力の研究は、クーラーを使わなくなる九月頃までお預けである。

 ところで、クーラーを使い始める前までは、ベランダの窓際でカラカラと扇風機を回していた。ベランダの窓際と言うと、キッコロが網戸越しに張り込みを続けている場所である。私たちが寝室の窓を開けて、餌を与えるのを待っているのだ。つまり、扇風機の風上にはキッコロがいるわけである。かつてガンモはキッコロに、
「お前、鳩くちゃい(臭い)なあ」
と言った。
「鳩くちゃいと言ったって、キッコロは鳩なんだから仕方ないでしょう? 私たちだって、キッコロたちからしてみれば、きっと人間くちゃい(臭い)よ」
と私は言った。確かにキッコロは、鳩の匂いがする。鳩の匂いのするキッコロが扇風機の風上にいるのだから、寝室で扇風機を使うと、キッコロの匂いが漂って来るわけだ。しかし、クーラーを使用するようになってからは、キッコロの匂いからは遠ざかったわけである。

 それにしても、私たちと最も良く喧嘩をするキッコロが、私たちに一番なついているように見えるのは、とても不思議である。喧嘩ができるのも、親しくできるのも、相手との距離が近いことを意味しているのであり、単に相手に対する動作がどちらに転ぶかによって異なっているだけなのかもしれない。だから、自分から遠い人とは喧嘩ができないのだろうか。そんなことを思いながら、私たちはぴしゃりと閉めた寝室の窓越しに、いかにも物欲しそうな彼らの様子をチラチラとうかがうのだった。 

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ガンモが帰宅したときに、一番に声を出しているのは、やはりキッコロなのでしょうか。おそらく、ガンモの足音か匂いでガンモが帰って来たことを察知しているのでしょうね。そう言えば、子供の頃は夏休みの自由研究などという楽しい宿題がありましたよね。我が家に子供が居れば、鳩の超能力を自由研究のテーマに掲げられるのに、残念であります。(苦笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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