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2008.04.18

春の歓送迎会

ホットヨガ(一〇二回目)の記事にの記事に応援クリックしてくださった皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m もうすぐゴールデンウイークですね。皆さんは、ゴールデンウイークの予定は立てられましたか? 私は、ホットヨガと映画三昧のゴールデンウイークにしたいところですが、どうもそのようにはなりそうにない予定です。新しいパワーアクティヴコースのレッスンが五月から始まるのに、出遅れてしまうのは、ちょっぴり悔しい気もしています。

 四月の人事異動で部長が転任されることになった。部長と言うのは、宇宙から帰って来たロシアの人である。あれから四年。部長もとうとう神戸での任期を終えたということだ。

 部長の転勤の話を聞いたとき、素直に寂しいと思った。部長は、私の筋腫のことや、オフィスでの空調問題についても気に掛けてくださっていた。また、誰に対しても血の通った言葉を投げかけてくださる方で、部下や派遣社員たちからも幅広く慕われていた。これまでいろいろな企業に派遣されて来たが、仕事をバリバリこなす部長に出会えることは多くても、仕事だけでなく、仕事以外の面においても部下や派遣社員のフォローのできる部長にはなかなか巡り合えなかった。私も含め、部長がいたから今の職場でやって来れたという人も多いのではないだろうか。

 心地良かった四年間が終わってしまう寂しさを部長に告げると、部長は、
「同じところに留まれる身ではないからね」
とおっしゃった。しかし、転任されても、仕事上の繋がりは切れないらしく、これからも私たちの勤務先にもしばしば顔を出されるとのことだった。

 転任される部長と、東京から新たに赴任される部長、四月に昇進された方たち、それから、三ヶ月間の約束で滞在していた海外からの研修生の歓送迎会が行われた。こうした会社全体の飲み会には、ほとんどの派遣社員は参加しないものだが、今回の歓送迎会には私を含めた部長を慕う派遣社員のうち何人かが参加していた。

 私が選んだテーブルは、歓送迎される主賓の方たちの多いテーブルだったため、いろいろな会話を楽しむことができた。とりわけ、海外からの研修生たちと話ができたことは、とても有意義なことだった。というのも、三ヶ月間、彼らと同じオフィスで仕事をしていたにもかかわらず、プロジェクトが異なっていたため、彼らとほとんど話をすることができなかったからだ。会話をすると、相手の笑顔が自分に向けられる。当たり前のことだが、会話をしなければ、相手の笑顔は自分には向けられない。何故なら、一人で笑う人などいないからだ。いや、中には一人で笑うことのできる人もいるかもしれないが、それは笑顔とは言えないだろう。

 ちなみに、彼らは日本語がとても上手である。それだけ日本語が達者だと、反対に、私たち日本人が彼らの国の言葉をここまで話せるのだろうかと考えさせられる。彼らは日本について、多くのことを学ぼうとする姿勢を見せてくれている。しかし、私たち日本人は、彼らの国のことをどのくらい知ろうとしているのだろう。彼らと会話をしながら、そんな想いが心の片隅に浮上していたが、それは彼らが日本に来ているからであって、私たちが彼らの国を訪問するときは、彼らの国のことをもっと知ろうとするはずだと自分自身を納得させた。

 昇進された方の一人が、アメリカでの駐在経験があり、英語がペラペラなので、ここのところ、私は英語の勉強を頑張っていることを話した。どのようにしたら日本に居ながら英語がペラペラになるかという話題になると、その方は、
「アメリカ人の彼氏を作ること。これが一番確実」
とおっしゃった。そんなこと、結婚している私が実現できるわけがないのに。

 宴もたけなわになると、部長がピッチャーを持って私たちのテーブルにやって来た。細やかな心遣いのできる部長である。その後、部長を慕っている、普段は物静かな派遣社員の男性が私たちのテーブルにやって来て、部長と話を始めた。酔っているのか、彼は部長と直契約をすれば、現在、派遣会社に取られている二十パーセントから三十パーセントの仲介料を自分のものにできるなどと言っている。ご存知のように、私たち派遣社員は、派遣会社と企業が契約を結んで支払われている時給をそのまま受け取っているわけではない。私たちの懐に入るのは、企業が支払う金額から派遣会社が仲介料を差し引いた金額だ。彼は、部長と直契約をすれば、派遣会社に差し引かれている分の金額が自分の懐に入ることを目論んでいるようだ。私は、
「○○さん(彼の名前)、いつもそんなにしゃべる人でしたっけ?」
と彼に言った。すると、彼は、
「本当の自分を出したら周りに引かれるから、出していない」
と答えた。なるほど、彼は正直である。多かれ少なかれ、誰だってそうなのだ。私だって、オフィスでは本当の自分を押し隠している。ああ、だからなのか。私がいつも抱いている「人と繋がれない」という感覚は、他の人が私と繋がろうとしていないのではなく、私自身が他の人と繋がろうとしていなかっただけなのだ。

 それだけでなく、彼については更に面白いことがわかった。彼は、しばしば仕事を休んでいる。その理由を部長が彼に尋ねると、彼は、
「あれはズル休みですよ」
と答えたらしい。言ってくれるじゃないか。私は、
「彼は信頼できますね」
と部長に言った。すると部長は、
「そう、そうなんだよ」
と同意してくださった。こんな形で信頼を得る方法もあったのだ。しかも、彼が得るのは、常に本当のことを言い続けるよりも確かな信頼かもしれない。

 こうして歓送迎会は、大盛況のうちにお開きになった。一次会の会場を出て、二次会に参加される方たちが二次会の会場まで移動する直前まで、私は元上司と話をしていた。元上司とは、仕事で帰りが一緒になることが多く、そのときに彼のプライベートな問題を聞いていたのだ。元上司にその後の状況を尋ねてみると、以前よりも良くない状況に陥ってしまっているらしい。私は彼に言った。
「素直にならないと後悔しますよ」
しかし、この言葉を発した途端、自分が誰かに向けて発する言葉というのは、自分自身にも当てはまる言葉であることに気が付いた。なるほど、「人は鏡」というのは、こういうことだったのか。自分と関わる人は、常に別の方面から自分を映し出してくれる人だったのだ。

 人と話をすることは面白い。自分自身を深く知ることにも繋がる。だから、自分自身への探求がおろそかになっているときは、人とのコミュニケーションも億劫になる。自分だけの世界というのはきっと有り得ない。何故なら、内の世界と外の世界は繋がっているからだ。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 新しい部長もピッチャーを持って来てくださって、少しお話しをさせていただきました。私が空調に敏感であることは、以前の部長から引き継がれているようで、「暑いのも寒いのも苦手な人で、席替えのときに自分で席を選べる特権を持った人と聞いています」などと言われました。なかなか乗りのいい部長のようでありました。しかし、乗りの良さよりも、人間性に注目して行きたいと思います。それにしても、現在の職場での派遣生活も丸六年になりますので、私にとっては三人目の部長となりました。部長の任期が四年だとすると、さすがに四人目の部長を迎えることはないでしょうね。(笑)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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