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2007.11.28

映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』

 日曜日に、ガンモと一緒に三田(さんだ)市まで自家用車を走らせて映画を観に行った。観た映画は、派遣会社の福利厚生で前売券を購入しておいた映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』である。私はこの映画の前作を劇場で観ているのだが、ガンモは観ていない。予習をしていないガンモにも楽しめる内容だろうかと少し心配になっていたところ、映画が始まってすぐに、前作との関連性を強く感じてしまった。その時点で、私にとってはとても面白い展開になっていたのだが、ガンモも楽しめるといいのにと祈りながら、スクリーンに釘付けになっていた。

 本作は、前作から四ヵ月経過した時代設定らしい。今回も、昭和三十年代の様子がCGの技術を駆使して忠実に再現されている。前作から、東京タワーの周辺で路面電車がさかんに走っている様子がCGで見事に再現されていたが、本作ではもう当たり前の光景になっている。その当たり前の光景に加え、今回、新たに再現された羽田空港は、当時の羽田空港を良く知らなくても、思わず息をのんでしまうことだろう。

 昭和を生き抜いて来た人たちにとっては、とても懐かしい電気製品も登場する。例えば、手動のローラー式脱水機付き洗濯機だ。今でこそ、洗濯機は全自動が主流だが、昔は手動のローラー式脱水機に通して、水分を搾り出していたのだ。そんな手動のローラー式脱水機付き洗濯機よりももっと古いのが、本作の中で淳之介が使っていた洗濯板だ。まな板くらいの大きさの板の一部に、ぎざぎざの突起が施されている。その突起の部分に洗濯物をこすり付けて、手でゴシゴシ洗って汚れを落とすのだ。これらの道具を振り返ってみても、昔の女性たちは家事をこなすのに多くの時間を掛けていたのだろうと想像する。家族の洗濯物を全部洗って干すだけでも、実に大掛かりな作業だったのではないだろうか。しかも、現代よりも子だくさんで、家族も多かったはずだ。当時の人たちが使っていた道具を見るだけでも、その時代の人たちの暮らしが見えて来る。それにしても、あの洗濯機や洗濯板、どのようにして揃えたのだろう。大江戸博物館から貸し出しを受けたのだろうか。

 前作では、忠実に再現された昭和の雰囲気にぐいぐい引き込まれた私だった。本作では、前作で引き込まれた世界がそのまま忠実に引き継がれている。それは、さきほども書いたように、既に私の中では当たり前の光景になっていた。だから、何か目新しいものが欲しい。そんな欲張りな感情が芽生えてしまったのも事実だ。

 本作では、「恋愛」というテーマが随所随所に登場する。鈴木家に一時的に預けられたみかちゃんと、一平くんのコンビ。鈴木オートに東北から集団就職にやって来た六ちゃんと、コックを目指す幼馴染の彼とのコンビ。初恋の人に偶然再会した母トモエ。そしてもちろん、「恋愛」というテーマにおける主役は芥川賞を目指す茶川と踊り子ヒロミの二人だ。

 劇場では、前作を観ている人たちが、前作を観ているからこそ理解できる数々のユーモアに声を出して笑っていた。同じ劇場の中に、声を出して笑ってくれる人たちがいると、私としても笑い易い。笑い易いということは、同時に泣き易いということでもある。私も思い切り笑った。しかし、シュークリームをお土産にもらったシーンで噴き出したのは、私だけだったので、あとからガンモに、
「何であのシーンで笑ったの?」
と言われた。
「むふふふ。それはね、前作を観たほうがいいね」
と私は答えた。

 映画には、クライマックスとなるシーンがある。そのシーンで自分の感情をどれだけ引き上げることができるかどうかで、映画を観終わったあとの感動が決まる。本作にもそんなシーンがあった。それは、芥川賞候補に残った茶川の小説を、茶川との生活を諦めて一人新幹線に乗り、大阪に向かっているヒロミが黙読するシーンだ。スクリーンからは、茶川の声で小説の内容が音読されている。その小説には、二人にとって大切な、見えない指輪の約束の話が書かれている。今はお金がないけれど、いつか君の手に似合うような指輪を買ってあげたい。そんな内容だった。本当は惹かれ合っている二人が、相手のことを大切に思うあまり空回りし、今、まさに別々の道を歩もうとしている。ああ、もう駄目だ。悪いけど、ここで泣かせて欲しい。私は、劇場で声をあげて泣いた。もう、かまうもんか。声をあげて笑っている人だっていたのだから、大丈夫だ。私がそう、覚悟を決めると、前や後ろや横の席からも、声をあげて泣く声が聞こえて来た。ああ、良かった。みんな、心に響くツボは同じだった。

 この映画の脚本は、映画『キサラギ』で完璧な脚本を示してくれた古沢良太氏が山崎貴氏と二人で手掛けている。さすがである。ただ、前作のほうがインパクトが強いと感じてしまったのは、やはり、前作と同じ世界が見事に引き継がれ、再現されていた心地良さによる甘えからだろうか。

 映画『アルゼンチンババア』にも出ていた堀北真希ちゃん。昭和のパーマが良く似合う薬師丸ひろ子さん。血の気の多い鈴木オート社長の堤真一さん。他にも、昭和の時代にマッチした人たちがたくさん出演されていた。何と言っても、茶川を演じた吉岡くんが、『北の国から』の純くんを完全に卒業できたと、本作で強く感じられたことは大きい。今後、彼が別の作品に出演するときは、茶川を卒業する必要があるかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 本作の中に、母トモエが六ちゃんのためにワンピースを縫ってあげるシーンがあります。そうそうそう、昭和の子供たちは、お母さんの手作りのワンピースを着ていました。何だか自分の子供の頃のことを思い出して、とても懐かしくなりました。昭和という時代は、本当に素朴で素敵な時代だったのですね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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