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2007.10.21

妙見山ハイキング(前編)

 平野駅をあとにした私たちは、山下から一駅だけ飛び出した支線を乗り潰すため、ひとまず日生中央まで出た。日生中央駅前のアーケードを歩いていると、ピイピイという聞き覚えのある雛の鳴き声が聞こえて来たので、私たちは思わず顔を見合わせた。何故ならその鳴き声は、鳩の雛の鳴き声に違いなかったからだ。どうやら、アーケードの上部に鳩が巣を作っているようである。巣は死角になっているようで、確認することはできなかったのだが、巣を探すためにアーケードの上を見上げていると、父ちゃん、母ちゃんと思われる二羽の鳩がどこからともなく飛んで来た。日生中央の鳩も、雄と雌が番(つがい)になって行動している。鳩は本当に仲がいい。

 日生中央駅前には、ゴダイゴのヴォーカル、タケカワユキヒデ氏のコンサートの案内ポスターが何枚も貼られていた。来月開催予定だそうである。ゴダイゴファンの私としては足を運びたいところだ。しかし、会場は、日生中央駅から遠く離れた場所にあるようだ。自家用車でもなければ、会場まで辿り着くのは難しい。それでなくても、同じ兵庫県内とは言え、日生中央までやって来るのに、電車の乗り継ぎをいくつも重ねている。残念だが、今回は諦めるか。しかし、私が残念がっていると、ガンモが、
「ちょっと待って。俺もスケジュールを調整してみるから」
と言ってくれた。

 日生中央駅前をうろうろしているうちに、私たちはホームセンターがあるのを発見した。
「もしかしたら、父ちゃんたちが喜ぶ鳩の餌があるかもしれない」
とガンモが言った。我が家の近くにもホームセンターがあるのだが、あいにく鳩の餌は売られていない。郊外にあるホームセンターに足を運べば、とうもろこし入りの鳩の餌が売られている。父ちゃんは、とうもろこし入りの鳩の餌が大好物で、一粒残さずきれいに平らげる。しかし、かつてバッテリーを付け替えることにより動き始めた自家用車が再び動かなくなり、最近の私たちの移動はほとんど電車に頼ることになってしまっていた。そのため、郊外のホームセンターに足を運ぶことができなくなり、現在は、百円ショップでリスの餌を購入して与えているのだった。リスの餌にはひまわりの種が含まれているのだが、父ちゃんたちはひまわりの種があまり好きではないらしく、リスの種だけをしばしば残している。

 私たちは、日生中央駅前のホームセンターに足を運んだ。そして、ペットコーナーで父ちゃんの大好物のとうもろこし入りの鳩の餌を探し当て、購入したのだった。何と、その餌の重さは五キロもあった。私が、
「これからハイキングに出掛けるのに、五キロの餌を持って行くの?」
とガンモに尋ねると、
「父ちゃんが大好物だから」
と言って、ガンモは背負っていたリュックの中に五キロの鳩の餌をよっこらしょと詰め込んだ。
「重い!」
とガンモは言ったが、父ちゃん想いのガンモの優しさに思わず胸が熱くなった私であった。実は、私も、合計三キロの重い靴を履いていた。それは、父ちゃんや母ちゃんのためではなく、私自身のダイエットのためだった。私は、
「私も重い靴を履いてるから、一緒にハイキングを頑張ろう」
などと言って、ガンモを励ました。

 私たちは再び山下まで引き返し、そこから今度は妙見口(みょうけんぐち)まで向かった。妙見口からは、妙見ケーブルに乗るために連絡バスの乗り場をチェックしてみたのだが、ちょうど良い連絡バスがなかったので、妙見ケーブルの乗り場までおよそ三十分ほど歩くことになった。途中、緩い坂道もあったが、のどかな田園風景を眺めながらの三十分となった。五キロの鳩の餌を背負っていたガンモは、三キロの靴を履いている私よりも元気に歩いていた。

 ようやく妙見ケーブルの乗り場が見えて来たときには、私たちは安堵の息を漏らした。乗り場の奥に目をやると、きつい傾斜が広がっていた。これからこの急勾配をケーブルカーで登るのだ。「能勢妙見山周遊パス」を見せて妙見ケーブルの改札をくぐると、乗り場の階段に立っただけで既に傾いているのがわかった。

 まだ紅葉の始まっていない景色を横目で眺めているうちに、私たちの乗ったケーブルカーは、少しずつ上昇して行った。一本のロープで互いを引っ張り合うケーブルカーは、コブラのような形をした中間地点で登りと下りの車両がすれ違う。その瞬間が、私たちにとってのシャッターチャンスでもある。無事に下りのケーブルカーとのすれ違いを果たすと、間もなく私たちは山上に着いた。平地よりも標高が高いからだろう。空気がひんやりとしている。

 ケーブルカーを降りて、更に傾斜のある坂道を登って行くと、「妙見の水広場」があった。広場の名前の前に「妙見の水」と付けられている通り、妙見の名水が湧き出ているらしい。ケーブルカーで一緒だった人が、大きなタンクを何個も持ち込んで、湧き水をせっせと汲んでいたようだが、これだけのタンクをどのようにして持ち帰ったかは謎である。何しろ、タンクの数はおよそ十個ほどもあったからだ。一方、私たちはと言うと、特に喉も渇いていなかった上に、空きペットボトルの手持ちもなかったので、名水の湧き水を口にすることもなく、通り過ぎてしまった。

 妙見の水広場には、金属製の竹馬があり、思わず懐かしくなって、荷物を置いて乗ってみた。最初はふらふらとおぼつかない足取りだったが、次第に子供の頃の感覚を思い出して、竹馬特有のバランスを楽しむことができた。竹馬に乗るのは何十年振りのことだろう。小さい頃、父が本物の竹を使って竹馬を作ってくれたことを思い出す。本当に懐かしい。大人になってから竹馬に乗ってみて、竹馬は、バランス感覚を育てるために重要な役割を果たしていたことを知るのだった。

 妙見の水広場には、竹馬だけでなく、私たちを猛烈に魅惑する乗り物があった。その名も、シグナス森林鉄道である。長くなってしまうので、この続きはまた後日、お届けすることにしよう。

※撮影した写真のスライドショーを貼り付けておきます。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 今回の妙見ケーブルの乗車で、私たちは日本国内のケーブルカーのおよそ半分を乗り潰すことができたようです。ケーブルカーの乗車は、傾斜がきついので、高所恐怖症の方たちのリハビリになるかもしれません。私もかなりリハビリになっています。(^^)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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