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2007.10.22

妙見山ハイキング(後編)

 私たちを猛烈に魅惑したシグナス森林鉄道は、妙見山の森林を走る充電式の小さなトロッコ観光列車である。定員わずか八名で、一回の利用料金は大人一人二百円、小人一人百円である。車両は何と、能勢電鉄の社員の方の手作りだそうである。ちなみに、シグナス森林鉄道という名前は、白鳥座から来ているそうだ。

 走行中のシグナス森林鉄道を一目見た途端、私たちのハートは激しく揺さぶられ、居ても立ってもいられなくなってしまった。
「絶対にあれに乗る!」
ほとんどの大人たちが子供さん連れで乗車されているというのに、私たちは大人だけで乗車の待ち行列に並ぶことにした。

 夢中になると、通常サイズよりも小さなのものに激しく魅惑されてしまうのは、どんな趣味の世界でも変わりがないようだ。例えば、カメラの世界であれば、ミニカメラに心惹かれる人たちもいる。私たちも、ミニカメラではないが、おもちゃカメラやカメラのおもちゃをせっせと集めたものだった。鉄道の世界でも、鉄道模型に魅惑されている人たちも多いことだろう。それは、例え小さくても精巧に作られていることに感動するからだと思う。私たちの鉄道趣味に限って言えば、遊園地などの娯楽施設に設置されている鉄道を材料にした乗り物に激しく魅惑されている。その小ささから言っても、子供さん向けの乗り物であることには間違いないのに、どうしても乗りたくなってしまうのである。夏休みに出掛けたイギリスでも、ヨークにあるNational Railway Museumでミニ列車に乗車した。

 いよいよ私たちの順番が回って来た。私たちが乗車したのは、トロッコの一番後ろだった。運転手さんに利用料金を支払い、記念切符にスタンプを押していただく。乗車してみて気が付いたのだが、わずか二両しか連結されていないにもかかわらず、幌(ほろ)付きのトロッコにはスピーカーが取り付けられていた。そのスピーカーからは、運転手さんのアナウンスが流れて来る。これは楽しい。

 出発して間もなく、上り坂があった。何と、その坂を確実に上ることができるように、ラックレールの設備が整えられているではないか。さきほど訪れたのせでんレールウェイフェスティバル2007秋で、能勢電鉄の社員の方たちが手作りの品々を披露されていたことを思い出す。能勢電鉄には、心から鉄道が好きな人たちが集まっているのではないだろうか。そして、そうした鉄道好きの精神が生かされるような快適な職場なのではないだろうか。私は、小さなシグナス森林鉄道に乗車しながら、そんなことを考えていた。

 坂を上り切ると、森林鉄道という名前の通り、まさしく森林が広がっていた。森林の中を、八人を乗せたトロッコがトコトコ走る。進行方向右手には、偉大な斜面が広がっているので、高所恐怖症のリハビリにもいい。決して丈夫そうではない車両とレールがガタガタと音を立てて、ほど良い緊張感を体験させてくれる。間もなく、折り返し地点のアルタイル駅が見えて来た。一度、列車を止めて方向転換させるのではなく、ロータリーのような線路を回ったあと、元来た道を戻るようになっている。当然、そこには切り替えポイントも用意されている。実に良くできた鉄道だ。

 更にトロッコ列車はトコトコ走り、始点でもあり終点でもあるベガ駅に到着した。私たちはトロッコ列車を降りてからも、しばらくの間、シグナス森林鉄道の運行を見守っていた。ガンモは、停車中の車両の周りをうろうろしながら、貴重なショットをカメラに収めていた。この列車に乗車した人は、きっと特別な思い出を作ることができるだろう。シグナス森林鉄道は、思わず笑みがこぼれるほど素敵なミニ鉄道だった。

 それから私たちは、「能勢妙見山周遊パス」を提示して、その先の妙見リフトに乗った。リフトと言うと、わずか数分で目的地に着いてしまうような短いものが多いのだが、妙見リフトの運行距離は想像していたよりもはるかに長かった。妙見リフトに腰を下ろし、緑いっぱいの景色を眺めながら、足をぶらぶらさせてリラックスしていた。しかし、私は、うっかり薄着で出掛けて来てしまったので、妙見リフトに乗っている間、寒くて仕方がなかった。そこで、妙見リフトを降りたあと、リュックの中に忍ばせていた半透明のレインコートを着ることにした。ショールも持っていたのだが、ショールではとても追いつかないくらいの寒さだったのだ。晴天の日に半透明のレインコートを着ているのはちょっぴり恥ずかしいが、寒さにはかなうまい。

 妙見リフトの終着周辺には、神社か何かがあったようだが、とても寒かったので、私たちはそれ以上、先に進むことなく、すぐに下りの妙見リフトに乗って折り返した。そして、再びシグナス森林鉄道を見守ったあとは、日差しも弱まり、更に寒くなって来たので、妙見ケーブルに乗って下山することにしたのだった。

 しかし、時計を見ると、まだ夕方近くだった。私たちは、今回購入した「能勢妙見山周遊パス」をもっと有効活用するために、どこかに立ち寄ってから帰宅しようと考えた。ガンモが、
「梅田はどう?」
と提案して来たのだが、私は、
「いやあ、梅田にこの格好で行くのは恥ずかしいよ」
と言った。寒さのために、私は地上に着いてからも、半透明のレインコートを脱ぐことができずにいたのだ。どうやらこの寒さは、単に標高が高いことが原因というわけではなかったようだ。しばらくするとガンモが、
「どうせ十三(じゅうそう)経由で帰るから、十三に寄ってみようか」
と新たな提案を持ち掛けて来た。私は、
「十三なら、この格好でも大丈夫だよね」
と言って、二つ返事でOKした。大阪の十三は、私の好きな名古屋の大須や大阪の天王寺に近い雰囲気を持っている。決して、晴れの日に半透明のレインコートを着ていてもおかしくはない街でもある。

 こうして、まだまだ旅を終わらせたくなかった私たちは、十三へと向かったのである。

※撮影した写真のスライドショーを貼り付けおきます。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 更新が遅れがちで申し訳ありません。写真の整理作業が入ると、通常よりも倍の時間が掛かってしまうのですが、それでも写真をご紹介したいのですね。欲張りで申し訳ありません。m(__)m ちょっぴり慌て者ですが、楽しみながら更新させていただいてますので、良しとしてくださいな。(^^)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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