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2007.09.20

ホットヨガ(七十回目)

 水曜日の夜、ホットヨガのページを開いて神戸店のレッスンスケジュールを眺めていると、木曜日の二十時半から脂肪燃焼コース2のレッスンが開催されていることがわかった。二十時半からのレッスンならば、いつものように定時で上がってあたふたしなくても済む。これは好都合だ。私は、そのままレッスンの予約ページにアクセスして、予約が取れるかどうか確認してみた。すると、まだまだ人数に余裕があることがわかったので、私はそのまま迷わず予約を入れた。そう言えば、今月は定時退社日に派遣仲間たちとご飯を食べに行ったので、平日のレッスンを受けるのは久しぶりのことである。

 ガンモに、
「明日は神戸店でホットヨガのレッスンを受けて帰るから」
と言うと、
「俺も明日は飲み会だから」
とガンモが言う。ガンモの職場は、月に一回の割合でミーティングが行われていて、そのミーティングのあとは必ず飲み会が開催されることになっている。どうやら、そのタイミングと重なったようだ。これは、ばっちりのタイミングではないだろうか。

 こうして一夜明け、一日の仕事を終えてから神戸店へと向かった。そう言えば、私には新たな楽しみがあったのだ。それは、普段、持ち歩いているシステム手帳に、ホットヨガスタッフのプロフィールページを完成させることだった。記憶というものは実にあやふやなもので、これまで覚えていたことであっても、突然、どこかに置き忘れてしまうものらしい。しかし、突然、どこかに置き忘れた記憶が蘇って来ることがある。あたかも、記憶のインデックスにアクセスできたかのように、私は、しばらく忘れしてしまっていたスタッフの名前を次々に思い出すことができた。そして、ホットヨガスタッフのプロフィールページを開いては、次々に更新して行った。今日もプロフィールページを更新することができますように。そんな期待を抱きながら、私は神戸店の扉をくぐった。

 受付には、これまであまり話をしたことのないスタッフが立っていた。私が靴を脱いで上がろうとしていると、向こうから、前回のスクイーズコースのレッスンを担当してくださったインストラクターが歩いて来て声を掛けてくださった。
「今日はスクイーズではなくて、脂肪燃焼なんですか?」
そう。確か、前回お話ししたときに、最近はスクイーズコースに熱心に通っているという話をしたのだった。それなのに、いきなり脂肪燃焼コース2に心変わりしている私は、
「そうなんですよ。お腹に意識を向けるレッスンで、私に一番合っているのかなあと思いまして」
と答えた。

 受付でロッカーの鍵を受け取り、ロッカールームに歩いて行くと、スタジオの前で数人の方たちが待機されていた。早めに支度を整えた方たちが、スタジオの準備が整って中に入れるようになるのを待っているのだった。おそらく、早めにスタジオに入ることができれば、自分の思う通りの場所を確保することができるからだろう。待機されている方の中には、憧れのフリーパス会員のあの方もいらっしゃった。私は、その方たちの前を、遠慮がちにおじぎをしながら通り、ロッカールームに入った。

 いつも自宅から通うときは、レッスン着のまま家を出て来るので、ほとんど着替える必要がない。しかし、今回は仕事帰りだ。しかも、最近、裸足のサンダルを卒業したので、やむなく靴下を履き始めた。そのため、上下ともに着替えて、更に靴下まで脱ぐという面倒な動作が入って来る。まだレッスン開始時刻までには余裕があるからいいものの、レッスン開始数分前の滑り込みセーフには危ういかもしれない。

 準備を整えてスタジオに入ると、ベテランインストラクターが迎えてくださった。彼女は私が初めてレッスンを受けたときに担当してくださったインストラクターなので、私のシステム手帳には一番最初に彼女の名前が載っている。スクイーズコースのレッスンでも何度もインストラクターをつとめてくださった方である。今回も彼女のレッスンを受けられるのかと思っていると、彼女は正面にあるインストラクター専用のヨガマットではなく、スタジオの奥のほうのヨガマットに腰を下ろした。なるほど、今回も彼女は、サブインストラクターという形でサポートされるらしい。

 彼女は、近くにいた会員さんとしばらくお話をされていたが、レッスン開始までにまだ時間があったからだろうか。その方とのお話が終わると、今度は私に声を掛けてくださった。私が、
「夏休みはどこかに行かれましたか?」
と尋ねると、夏休みをどんなふうに過ごしたかを聞かせてくださった。というのも、彼女が以前、ヨーロッパに出掛けたり、インドに出掛けたりしたという話を聞かせてくださったからだ。彼女は、夏休みを九州で過ごされ、九州のことがとても気に入ったそうだ。私も、数ヶ月前に阿蘇に行った話や、宮崎は小学校の修学旅行で訪れたという話をした。それからお互いの出身地や住んでいた場所の話になり、彼女と私には、これまで住んでいた地域に共通性が見られることが発覚した。お互い、兵庫県に移り住んだ時期もほぼ同じだった。そう、彼女も私も震災後に兵庫県に移り住んだ一人だったのだ。

 彼女は、関東地方に住んでいたこともあったという。私も十年以上、東京に住んでいたことがあるという話をすると、彼女は目を丸くして驚いていた。
「神戸は楽ですよね」
と彼女が言った。
「そうそう、そうなんです。関東地方で過ごしたことのある人にとっては、大阪はちょっときついですよね」
と言いながら、私は先日、大阪でばったり会った写真部の後輩のことを思い出していた。後輩の奥さんが、まだまだ大阪に慣れないと言っていたことを。
「私も以前、大阪のスタジオでインストラクターをやってたんですけど、朝から、『ねえねえ、ちょっと聞いてよぉ』という乗りなんですよね」
「あははは。わかります。大阪は、人と人の距離の持ち方が独特ですよね」
いい意味で言えば、大阪の人たちは人なつっこい。しかし、マイペースで動き回りたい人にとっては、自分のペースを守り切れないこともある。例えば、以前にも書いたと思うが、大阪の会社に派遣されていたとき、残業時間に自分が買ったパンをちぎって、残業している人たちに分けてくれる人がいた。もともと、その人が残業時間を乗り切るために買ったパンであるはずなのに、自分一人で食べるのは気が引けるのだろうか。その人は、職場に残っている人たち全員に、自分で買ったパンをちぎって分けてくれたのである。そんなことをされては、自分も同じことをしなければならないのだろうかと思ってしまう。残業時間に何か食べたい人は食べればいいし、わざわざ自分が買って来たパンを人に分けなくてもマイペースで過ごせばいいのではないかと私は思っていたのだ。

 私は、
「私が関西に来て一番驚いたのは、休み時間にヘッドフォンで音楽を聴いているのに、『ねえねえ』と声を掛けられることですかね」
と言った。東京では、休み時間にヘッドフォンで音楽を聴いている人には絶対に話し掛けない。その人が自分の大切な時間を過ごしているとわかっているため、その人の時間を尊重するのである。しかし、関西では違う。思い立ったときに、いつでも声を掛けられる。インストラクターは、
「そうですよねえ。そういうところ、ありますよねえ」
と、言葉を選びながら同意してくださった。彼女が使った「神戸は楽」という表現は、大阪の人情と比較してのことだったのだ。

 あれこれ話をしているうちに、とうとうレッスン開始時間となった。今回のインストラクターは、受付では何度かお目に掛かってはいるものの、レッスンを担当してくださるのは初めてのインストラクターだった。インストラクターが自己紹介で自分の名前を口にしたとき、あとでインストラクターのプロフィールページを更新するために、しっかりと彼女の名前を記憶にとどめた。

 神戸店で初めて受けた脂肪燃焼コース2のレッスンは、全体的に長めにキープするポーズが多かった。太陽礼拝のポーズも、ダウンドッグのポーズでキープしている間に、二人のインストラクターがポーズを矯正してくださるので、私たちはかなり長い時間、同じポーズを取って持ち堪えなければならなかった。それが「キクー」という感じで身体を刺激するので、例え一つ一つの動作はゆっくりであっても、かなりの汗をかくことになった。私のこれまでの経験では、夜に参加したレッスンではあまり汗が出なかったはずなのだ。しかし、脂肪燃焼コース2のレッスンでは、汗は否応なしにタラタラと出て来る。少し痩せて、私の代謝が良くなったのか、それとも、脂肪燃焼コース2のレッスンがそうさせているのか、はたまた、毒だしホットジュースの効果なのか、それはわからなかった。

 これまで、三宮店でカリスマインストラクターのレッスンを受けて来た脂肪燃焼コース2のレッスンは、インストラクターが違うだけで、まったく違うレッスンになっていた。同じ曲でも、再生するスピードによって、曲の雰囲気が変わって来るのと同じだ。三宮店がアンダンテなら、神戸店はアダージョといったところだろうか。

 週末のレッスンに比べて、レッスンを受けている人の数が少ないのも気に入った。レッスンに参加していた人たちは、わずか十人程度だったと思う。しかも、二人のインストラクターが付いてくださるという贅沢なレッスンだった。空いているヨガマットがいくつかあったので、直前になってキャンセルされた方も多いのかもしれない。平日なので、仕事の都合で急に参加できなくなってしまう人もいるのだろうか。また、レッスンが開催される日が木曜日であることもありがたい。私の場合、ホットヨガのレッスンが映画のサービスデーと重なってしまうと、あっちも行きたい、こっちも行きたいという状況に陥ってしまうからだ。これからは、アンダンテとアダージョを使い分けてみるのもいいかもしれない。

 レッスンを終えてスタジオを出る頃には二十二時を回っていた。飲み会に参加しているガンモの携帯電話にメールを送ってみると、
「今、お茶中」
という返事が返って来た。さすがに、
「俺も今、飲み会が終わったとこだから」
というわけには行かなかったようである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m レッスンに持って行く水を、五百ミリリットル入りのペットボトル二本に変えてみました。これまでは、一リットル入りのペットボトルと予備で五百ミリリットルのペットボトル一本を持参していたのです。不思議なことですが、五百ミリリットル入りのペットボトル二本にしたほうが、レッスン中に飲む水が少なくて済むようになりました。一リットル入りのペットボトルに水がたくさん入っていると思うと、安心してごくごく飲んでしまうからでしょうか。そう考えると、これまでのレッスンでは、お水を飲み過ぎていたのかもしれません。中には、五百ミリリットル入りのペットボトル一本で参加されている方もいらっしゃいます。そういう方は、手持ちの水がなくなってしまうと、例えレッスンの途中であっても、退室されます。五百ミリリットルの水で頑張り通せるように、自分なりに目標を決めてやりくりをしながら、レッスンに参加されているのかもしれませんね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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受信: 2007.09.23 21:24

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