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2007.07.17

お土産を生かす

映画『キサラギ』の記事にたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 既に映画をご覧になって、共感してくださった方もいらっしゃるのかもしれませんね。私にとっては、「書く」という視点から、とても刺激される映画でした。まだご覧になっていない方は、私に騙されたと思って、是非ともご覧になってみてくださいませ。ところで、この場をお借りしてお詫びさせていただきたいことがあります。映画『キサラギ』の記事において、文中のリンク先が複数箇所間違っていましたので、修正させていただきました。ユーザーレビューのリンク先と、柏崎で撮影した写真のリンク先です。思いもよらないページにジャンプしてしまった方、申し訳ありませんでした。m(__)m

 私たちの職場に、他国から二組に分かれて合計四名の研修生がやって来た。目的は、日本語を習得するために私たちの職場のプロジェクトに配属されて一緒に仕事をするというものである。一組目の研修生は、他国から海を渡って直接やって来た。一週間ほどこちらに滞在されるという。もう一組目の研修生は、国内にある別の系列会社で三ヶ月の研修を終えたあと、私たちの職場にやって来た。こちらにはおよそ三ヶ月滞在されるそうだ。

 彼らは全員、私の参加しているプロジェクトとは別の大型プロジェクトに配属された。そのプロジェクトをVプロジェクトとしよう。Vプロジェクトは大型プロジェクトなので、私の直属の上司よりも更に高い役職のリーダーが二人も仕切っている。ちなみに、私の参加しているプロジェクトには、同格のリーダーは一人しかいない。

 一組目の研修生たちが、私たちのために自国のお土産を持って来てくれた。そのお土産を、Vプロジェクトのリーダーの一人が、いつもお土産を置く場所に置いた。いつもお土産を置く場所というのは、みんなが使う電気ポットのすぐ隣にある冷蔵庫の上である。そこにお土産を置いておくと、電気ポットのお湯を使うためにやって来た人たちがお土産を見つけて自由に持ち帰るだろうと考えたらしい。

 これまでにも、その場所には誰かのお土産が置かれているのを何度か見掛けたことがある。しかし、社風なのか、「○○さんのお土産です」とも、「どうぞご自由にお取りください」とも一言も書かれていない。ただお土産が無造作に置かれているだけなのである。これではなかなかいただき辛いので、私もこれまで一度もお土産をいただいたことはない。

 他国からのお土産は、合わせて三箱もあった。しかし、私が電気ポットのお湯を使う度にチラチラと確認したが、そのお土産にはほとんど誰も手をつけていなかった。おまけに、つい先日、リフレッシュ休暇を取ってオーストラリアに行って来たという別のプロジェクトのリーダーが、他国のお土産のすぐ隣にオーストラリアのチョコレートのお土産を自分で張り紙をして置いた。その張り紙には、「オーストラリアに行って来ました。どうぞご自由にお取りください」と書かれ、ご自分の名前まで入れている。人間の心理だろうか。ご本人からの張り紙があると、食べてもいいと許された気になるのだ。私が電気ポットのお湯を使うためにそこを訪れる度に、オーストラリアのお土産は少しずつ着実に減っていた。しかし、誰からも許可されない他国からのお土産は、いっこうに減る気配がなかった。私は、電気ポットを使うためにそこを訪れる度に胸がチクチク痛んだ。そもそも、お土産をいただいたのなら、責任を持ってみんなに配るのが筋というものではないだろうか。もともと、オフィス全体に行き渡るくらいの数はあったのだ。ただ単に、お土産を置く場所に無造作に置いただけでは、他国からわざわざ運んでくださったお土産が生かされない。

 私は、Vプロジェクトに配属されている派遣仲間に相談してみた。彼女に言うことではないとわかってはいるのだが、私自身、派遣社員であり、しかも自分が参加しているのではないプロジェクトのリーダーに対して直接何か言えるような立場でもない。彼女は、電気ポットを使用する人ではないので、他国からのお土産が無造作に置かれていることも、そのお土産がほとんど手付かずの状態で残っていることも知らなかったのだそうだ。唯一の救いは、そのお土産は彼女も受け取ったが、比較的日持ちのいい食べ物らしい。
「今のままでは、せっかくお土産を持って来てくださったのに申し訳ないよ」
と私が言うと、派遣仲間は、
「うん、わかったよ。じゃあ、リーダーにそれとなく話してみるね」
と言ってくれた。

 しばらく経って、その派遣仲間から、職場のメールアドレスにメールが届いた。そのメールには、二人のリーダーと彼女の直属の上司に彼女が送付したメールが添付されていた。そのメールによれば、私の名前は出されていないが、電気ポットの近くに置いてある他国からのお土産がほとんど手付かずの状態で残ったままであること。そうした状況に対し、「このままでいいの?」と聞かれたがどう思うか? というようなことが書かれていた。更に、派遣仲間のそのメールに対し、リーダーの一人からの返信メールも添付されていた。その内容によれば、お土産を持って来てくれた、一週間滞在する予定の一組目の研修生たちが帰国されるまでは置いておくつもりだったが、帰国されたら破棄するという。つまり、私の言ったことが、食べ物をいつまでも放置しているのは衛生上よろしくないのではないかという指摘にとらえられているのだった。

 私は驚いて、メールを送ってくれた派遣仲間にすぐにメールを書いた。
「私が言いたかったのはそういうことじゃなくて、お土産をいただいたなら、一人一人に配るくらいのことをして欲しかったということだったのに。せめて、全体の昼礼でお土産をいただいたことを一言言っておくとか、お土産をいただいたことを張り紙するとか、そういうことだったんだけど」
と彼女にぶちまけた。せっかく話を取り次いでくれた彼女にそんなことを言うのも申し訳なかったのだが、何だかとてもやりきれない気持ちでいっぱいだった。

 私は、自分が旅行をするから良くわかるのだ。箱に入ったお土産はひどくかさばる。しかもお土産は、会社以外にもたくさん買って来るだろう。長旅をする中で、お土産の箱がつぶれたりしないように、一生懸命配慮もする。そんな思いまでしてわざわざ他国から持って来てくださったお土産をお預かりしたというのに、それを誰に対してもアピールすることもなく、黙って放置し、彼らが帰国したら廃棄しようとするとは・・・・・・。

 私はもう、開いた口が塞がらず、激しい憤りを感じて、自分が派遣社員であるとか、別のプロジェクトの問題に首を突っ込むとかそんなことはおかまいなしに、Vプロジェクトの二人のリーダーに対してメールを書いていた。もちろん、相談に乗ってくれた派遣仲間も宛先に加えて送信した。以下に、その全文をご紹介しよう。

すみません。こんなこと、私が言うべきことじゃないのかもしれませんが、○○(国の名前)の方からのお土産の件で△△さん(派遣仲間の名前)にお話をさせていただいたのは私です。

普段から、電気ポットを利用しているのですが、冷蔵庫の上に置かれている○○(国の名前)の方からのお土産がほとんど減ることもなく残っているのがずっと気になっていました。

せっかくいただいたお土産ですので、お土産をいただいていることについて全体昼礼のときに一声掛けるとか、または□□さん(オーストラリアからのお土産を置いた人)のようにちょっとした張り紙を置いておくのはいかがでしょうか。

○○(国の名前)から来られた方たちもポットのお湯を利用されているので、お土産がずっと残っている状況をご存知のはずです。そうした状況は、私としても大変心が痛みます。

このままでは、せっかくいただいたお土産を生かし切れていないような気がして、メールさせていただきました。

 私のメールに驚いたのか、それとも仕事が忙しかったからなのか、今のところ、リーダーからのメールの返信はない。私の指摘を衛生上の問題と勘違いし、お土産を廃棄するつもりでいたのだから、むしろリーダーのほうが開いた口が塞がらない状態なのかもしれない。リーダーの開いた口が塞がったら、私にメールの返事を書いてくれるのだろうか。

 ガンモの会社はどうなのだろうと思い、私はガンモに尋ねてみた。すると、ガンモの会社でもお土産を置く場所は確かに決まっているが、自分で置くのではなく、総務の人がお土産を預かってくれて、「○○さんからのお土産です。どうぞお取りください」とメッセージを添えてくれるのだそうだ。誰からのお土産であるかを示することにより、お土産を食べた人はお土産を買って来た人に対し、お礼を言うことができる。そうした循環こそが、お土産を生かすということなのではないだろうか。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 皆さんの会社では、お土産はちゃんと生かされていますか? 私のいる職場は、お土産に関して、とても消極的な職場だと思います。以前も書きましたが、同じプロジェクトの人たちにお土産を買って来て配っても、「どこに行って来たの?」という会話にもならなければ、席を外している人にそっとお土産を配っても、「誰からのお土産?」という確認もなしにそのまま過ぎてしまいます。とにかく全体的に、コミュニケーションの取り方がとても下手なのです。そのために、元気な人はどうしても空回りしてしまうようです。実際、自分の中の過剰なエネルギーを発散できなくて困っている派遣仲間もいるくらいです。受身に慣れているのか、コミュニケーションのボールを受け取ったら、なかなか返さない人が多いですね。(苦笑)えっ? 私もいつもメールや掲示板の返信が遅いのに、人のことなんか言えないだろうですって? あははははは・・・・・・は。(フェイドアウト)

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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