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2007.06.23

ホットヨガ(五十三回目)と少しばかりの動揺

※まずは皆さん、五つ子ちゃんの記事にたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 皆さんからの「頑張れ!」というご声援として受け取らせていただきました。どうもありがとうございます。実は、私と同じように筋腫を抱えていらっしゃる方からとても元気の出るメッセージと有益な情報をメールでいただきました。その方がメールに書いてくださった内容を記事の中で引用させていただいてもいいかどうか、ご本人様に確認させていただいた上で、もしOKが出れば、後日、ご紹介させていただこうと思っています。

 病院を出てから仕事中のガンモに電話を掛けたところ、ガンモは息を潜めて私の電話に出た。どうやらタイミングが悪かったようである。恐る恐る、
「今、大丈夫?」
と尋ねてみると、
「いや、ダメ」
というヒソヒソ声で答えが返って来たので、私はいったん電話を切ることにした。

 ガンモへの報告はしばらくおあずけにすることにして、このあとの私の行動は決まっていた。映画を二本観たあと、三宮店でホットヨガのレッスンを受けることにしていたのだ。ひとまず私は神戸駅まで向かい、ホットヨガ神戸店のすぐ隣にあるシネカノン神戸というミニシアター系の映画館の会員に入会し、会員価格の千二百円で『ボンボン』というアルゼンチン映画を観た。シネカノン神戸は、ホットヨガのスタジオのすぐ隣にある映画館ということで、もしもスタッフの方がスタジオから出て来られたらどうしようとびくびくしてしまった。しかも、神戸店でレッスンをうけるならまだしも、私がレッスンの予約を入れているのは三宮店だった。そのため、エレベータを降りるとコソコソとシネカノン神戸まで移動する羽目になった。コソコソと観ることになった『ボンボン』は、以前、どこかの映画館で予告編を観て以来、ずっと気になっていた映画である。

 最終日の上映という情報を得て足を運んだはずだったが、好評につき、上映期間が一週間延長されていた。主人公のフアン・ビジェガスという年配の男性の表情が実にいい。彼は、役の中で、職を失った人を演じているのだが、本当に職を失っている人に見えるほど深みのある表情をしていた。台詞での説明がなくても、表情だけで演技ができる役者さんだと思った。内容としては、職を失ったビジェガス氏が血統書つきの猟犬を譲り受けたことから人生が変わって行く様子を描いたものである。ストーリー的には、波乱万丈のわらしべ長者のような展開である。大多数が足を運ぶ映画館では決して得られないような満足感に包まれる映画だった。

 『ボンボン』を観たあと、私は地下一階にあるハーバーキッチンまで降りて行き、自宅から持参したお弁当を広げて食べた。ハーバーキッチンとは、テーブルと椅子が用意されたセルフサービス式のレストラン街である。本来ならば、そのレストラン街でオーダーされる方たちのために用意されたテーブルと椅子なのだが、手作りのお弁当を食べるためにこっそり拝借した次第である。

 お弁当を食べた私は、今度は三宮に移動し、同じく会員であるミニシアター系のシネ・リーブル神戸で『そのときは彼によろしく』を観た。またしても映画館の掛け持ちである。何故、シネ・リーブル神戸にやって来たかと言うと、金曜日は千円の会員価格で映画を観ることができるからだ。『そのときは彼によろしく』は、私には、「ううむ」といったところだった。作られた物語としての匂いがプンプン漂っている映画だった。原作は、『いま、会いにゆきます』の市川拓司氏なのだが、正直に言うと、私は『いま、会いにゆきます』でもあまり泣けなかった。何故だろう。観客の感動を狙いすぎて空振りしているような、そんな印象を受けたのだ。もう少し言うと、『そのときは彼によろしく』も含めて物語が美しすぎる。闇の部分の描写が足りていないのと、映画として観るにしても思わず突っ込みたくなるような展開だったからだ。

 少々落胆しながら映画館を出て携帯電話の着信履歴を見てみると、ガンモからの着信が残っていた。私は歩きながらガンモに電話を掛けて、病院での出来事を話した。ガンモは、
「そうか」
と言った。他には言いようがないだろう。ガンモは私が手術をしたがっていないことを知っているし、子宮を失うとなると、「手術しろ」とは言えない。ガンモは、私に判断を任せる姿勢のようだった。

 ガンモとの電話を切ってから、病院の帰りに私が映画を観たのは、現実逃避だったのだろうかと考えた。確かに、映画を観ている間は筋腫のことを忘れることができる。しかし、答えが出ないときは、ひとまずその問題を預けておいて、時が熟するのを待つ。それでもいいのではないだろうか。

 それから私はホットヨガの三宮店で七十五分のアクティヴコースのレッスンを受けた。レッスンの間、頭の中には医師から言われた言葉が残っていた。私が現在使用しているホットヨガの回数券は八月半ばには使い切ることになっている。次回の回数券を購入するときに、手術のことを考慮したほうがいいのだろうか。私としてはずっと同じ時が流れているつもりだったのに、身体の中では筋腫が成長し続けるという事態が起こっていた。医師の勧める通り、手術を受けるとなると、少なくとも一ヶ月はホットヨガのレッスンを受けることはできないだろう。そうなると、せっかくの回数券が無駄になってしまう。いや、違う。医師の勧めるままに手術を受けるのではなく、自分の意思で手術を受けるかどうかを決めるのだ。だから、私が次の回数券を購入するのも自由だ。医師の言葉で、私が動揺しているのは確かだった。しかし、自分で納得の行かない手術を受けるわけにはいかない。

 動揺したせいか、レッスンの途中にコンタクトレンズが二枚ともずれてしまった。片方だけずれることはしばしばあるのだが、両方ともずれるのは珍しい。汗と一緒にコンタクトレンズが目の中を泳いでしまったのである。私は、スタジオ内の鏡の前に駆け寄って、ずれたコンタクトレンズを調整した。一枚は元に戻ったが、もう一枚は戻らなかった。自分のヨガマットに戻って目をバチバチ瞬きさせていると、コンタクトレンズがポロッと外れたので、手で受け止めて、元に戻した。目からウロコならぬ、目からコンタクトレンズのレッスンだった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 更新が遅れて申し訳ありません。決して動揺が続いていたわけではなく、週末は夜遅くまで出掛けていたため、更新が遅れてしまいました。筋腫のことに関しては、セカンドオピニオンに向けて動き始めようかと思っています。またご報告させていただきますね。いつも見守ってくださってありがとうございます。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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