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2007.05.17

保守党 VS 労働党

 映画『ハンニバル・ライジング』を観て帰宅するや、私たちは再び夏休みの計画について練り始めた。ここのところ、ずっとこの調子なのである。夏休みに利用する飛行機やホテルを確保しておかなければ、何だか落ち着かないのだ。

 実は、数日前に、ガンモがロンドンまでの直行便を利用した比較的安いツアーをインターネットで見つけて問い合わせをした。ところが、旅行会社の人には、直行便は出発の一ヶ月前でなければ予約が取れないので、ひとまず別の航空会社の乗り継ぎ便で仮予約をしておいて、直行便が取れた時点で直行便に切り替える方式で良いかと尋ねられたらしい。しかも、直行便が取れず、仮押さえしておいた乗り継ぎ便の利用が確定した場合は、パンフレットに記載されている旅行代金よりも若干割高になってしまうのだそうだ。直行便のツアーに提示されている金額よりも、乗り継ぎ便を利用するほうが高くつくなんて、そんな馬鹿な話はない。直行便を確保できるかどうかもわからないのに、そのようなツアーを主催するとは何事だと、ガンモの話を聞いていた私も思った。早めに夏休みの切符を予約して安心したい私たちは、そのツアーを見送ることにした。

 そんなことがあったため、ガンモの意識はこれまでよりも一層、直行便へと向いてしまっていたようだ。直行便の予約サイトで私たちが利用する日の空席照会を行ったところ、帰りの便の空席がわずか二席しか残っていなかったのだそうだ。ガンモは、「これはえらいこっちゃ」」と思ったらしい。私に、
「帰りの便の直行便の空席が、あとニ席しか残ってない。よし、もう予約するから」
と言った。私は、
「ちょっと待ってよ、ねえ、ちょっと待ってよ」
としきりに制したのだが、ガンモは直行便が売り切れになってしまうことがとにかく怖かったらしい。私が止めるのも聞かず、とうとう購入ボタンを押してしまったのだ。そして、
「ああ、取っちゃった。これからこの切符をキャンセルする場合は、一人三万円掛かるからね」
と言った。

 正直言って、私はとても残念に思った。夏休みで航空券がひどく高い時期に、ロンドンまで直行便で行くことになろうとは思っていなかった。私は、ガンモと一緒ならば、眠い目をこすりながらも、夜中の乗り継ぎでかまわなかったのだ。そんなワイルドな旅を期待していたというのに、直行便でロンドンまで十二時間で、夕方にはロンドンに着くと言う。確かに、不慣れな土地に夜中に着いて、いくらホテルのフロントが二十四時間営業とは言え、心細いのもわかる。しかし、私たちは一人ではなく、二人で行動するのだ。

 更に、航空券の手配はガンモに任せていたとは言え、私だって、ガンモが購入した金額の半額くらいの格安航空券を販売しているサイトを見つけていたのだ。それなのに、ガンモは安心したい気持ちばかり先立って、直行便の航空券を購入してしまった。クレジットカードで決済し、既に座席指定まで終わっていると言う。ガンモとワイルドな旅ができなくなってしまい、とにかく私はがっかりだ。映画『ハンニバル・ライジング』を観た直後はガンモが怒っていたが、直行便の件で一転して私は不機嫌になった。

 私はムスッとして、せめて滞在費だけでも浮かせようと、
「ユースホステルに泊まるのでなければ、ロンドンには行かない!」
と主張した。ロンドンのホテルはあまりにも宿泊費が高いので、実は先日、ユースホステルの家族会員になったばかりなのだ。ヨーロッパはユースホステル発祥の地なので、たくさんのユースホステルがある。しかも、ユースホステルであっても、個室が用意されているところもあるので、夫婦で同じ部屋に泊まることが可能なのである。しかもうれしいことに、ユースホステルにはインターネットアクセス可能なところも多い。

 私は一生懸命、ユースホステルを推しているのだが、ガンモがなかなか首を縦に振ってくれない。ガンモは若い頃に、日本のユースホステルに何度か泊まったことがあり、ユースホステルというと、宿泊客とコミュニケーションをする場所だと思っているらしい。私は、ユースホステルにはほとんど泊まったことはないのだが、コミュニケーションが大切ならば、それでもいいじゃないかと思っている。例え英語が上手じゃなくったって、話そうとしたことが大切なのだと思う。ドイツ語やフランス語じゃない。中学から親しんでいる英語なのだ。ガンモは私よりもTOEICの点数が高いくせに、堅実な道を歩もうとする。

 そんなわけで、保守的なガンモと、自分で動こうとする私(労働党にこじつけている)が、ロンドン行きをめぐってお互いの意見をぶつけ合っているのである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 撃てば響いてくださって、とても感謝しています。夏休みをもっと自由に取ることができたらいいのに、と思います。ガンモの会社は外資系なので、自分の好きなときに夏休みを取ることができるのですが、私の職場は日本の企業なので、夏休みは勤務先で決められた時期 に取ることになっています。こちらは、私のほうが保守党でしょうか(笑)。ああ、これを書いている今も、直行便のことが悔しくてなりませぬ。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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