« 心の友よ | トップページ | タコの求愛 »

2007.04.28

ガンモの発熱

 失くしていた鍵が見つかった夜、仕事から帰宅したガンモは原因不明の熱を出してしまった。どうやら客先で鍵を探し回っていた頃からあまり調子が良くなかったらしい。ガンモは風邪を引いてしまったと思い、風邪薬を飲んだあと、布団に入って眠った。実は少し前から、ガンモの足にできものができていた。そのできものは痛みを伴っているにもかかわらず、なかなか潰れなかったので、ガンモはそのできものを自分の手で潰し、中の膿を取り出そうとした。しかし、思うように膿が出て行かなかったようだ。同じ時期に発熱とできものの痛みがいっぺんにやって来たなんて、ガンモもついていない。

 幸い、ガンモは翌日の仕事が休みだった。朝起きてから体温計で熱を測ってみると、ガンモの熱は三十八度一分もあった。その日は金曜日で、私はゴールデンウィーク前の最後の出勤日だった。仕事がそれほど忙しくなかったので、私は熱を出したガンモの看病のために、
「仕事、休もうか? 忙しくないから休めるけど?」
とガンモに聞いてみた。しかしガンモは、
「仕事休むなんて禁止! 俺は大丈夫だから、仕事に行って来ーい」
と言った。私は、それほど遅い帰宅にはならないことがわかっていたので、ガンモにできるだけ病院に行くように伝えると、仕事に出掛けて行った。

 仕事の合間をぬってガンモに電話を掛けてみると、ガンモは少し回復したようだった。ほとんど一日中、ベッドで休んでいたらしく、私が帰宅してみると、ガンモは身体から熱を追い出すことができて、熱も少し下がったようだった。病院嫌いのガンモは、病院には行かなかったという。しかし、足のできものを自分で潰して膿を出してしまおうと、再びトライしたようだった。その結果、以前、トライしたときよりはたくさんの膿を身体の外に出すことができたらしい。それでもまだまだ完全であるとは言えなかった。

 私たちは、ゴールデンウィークが始まると、お互いの実家を訪問する計画を立てていた。今回は鉄道や船を使っての帰省ではなく、車で帰ることになっていた。私は普通免許を持っていないので、ガンモだけの運転となる。そのガンモが、ゴールデンウィーク直前に熱を出し、おまけに足の痛みまで抱えている。回復には向かっているとは言え、当初の予定通り帰省することは、ガンモの身体に大きな負担をかけてしまうのではないか。状況がはっきりしないまま、私たちはゴールデンウィークの初日を迎えることになった。

 ゴールデンウィークの初日、ガンモは朝早くから起き出して、まずは体温を測った。ほとんど平熱に戻っていた。ほっと一安心である。しかしガンモは、
「リンパが腫れてるから、○○病院に行って来る」
と言った。病院嫌いのガンモが自分から病院に行くと言い出すのは余程のことだ。ガンモはゆうべから、できものを潰した周辺のリンパ腺が腫れているのを感じ取っていたらしく、このままではいけないと思い、ゆうべのうちに○○病院の診察時間をインターネットで調べておいたらしい。

 ○○病院は、近所にある少し大きめの個人病院である。以前、同じようにガンモの足にできたできものがなかなか潰れなかったため、○○病院で診察していただいたことがあるのだ。○○病院は、個人病院ではあるものの、なかなかしっかりした病院なので、ガンモはその病院が気に入ったようだ。また、○○病院では、同じマンションの同じ階に住むHさんが看護士さんとして働いている。私も以前、○○病院にお世話になったとき、Hさんにばったりお会いして驚いた。まったく無防備な状態で自分の知っている人に出会うのは少し照れ臭いものである。しかし、そのときたまたまHさんが診察前に私の症状をヒアリングしてくださり、私と同い年だということがわかって、親近感が沸いたのである。

 ガンモが病院に出掛けてから二時間近く経っても音沙汰がなかったので、ガンモの携帯電話にメールを送ってみると、しばらく経ってから、
「ようやく診察終わった。これから帰るから。実家に帰る準備をしておくように」
とメールの返事が返って来た。土曜日の午前中だったため、病院はひどく混雑していたらしい。帰宅したガンモは、
「きのうのうちに病院に行っておけば良かった」
と後悔していた。診察していただいた様子をガンモに尋ねてみると、膿を出そうとしてできものを無理に潰すと、身体の中で膿が逆流してしまい、かえって身体に良くない状況を作り出してしまうのだそうだ。熱が出たのも、風邪ではなく、膿の逆流と関係があるだろうと診断されたそうだ。病院で熱を測ったところ、朝起きたときは平熱だったのに、三十七度一分まで上昇していたそうだ。病院の先生は、抗生物質と熱冷ましの薬を処方してくださったそうだ。

 ガンモの話によれば、何と、診察前のヒアリングをしてくださった看護士さんが、Hさんだったそうだ。Hさんは、ガンモを見るなり、
「あら、△△さん」
と、私たちの苗字を呼んでくださったらしい。ガンモ曰く、
「Hさんに、当たり前のように名前を呼ばれたから。Hさんに、足を見られた。でも、Hさん、小さくてかわいいね。思わず抱きしめたくなったから」
と言った。私もHさんはかわいいと思う。ガンモと私は好きな女性のタイプが良く似ているのだ。

 薬を処方していただいたガンモは、熱を出した原因がわかったことと、リンパ腺への負担が軽減される希望の光が見えて来たことで、元気が出て来たのだろう。予定通り、自家用車で実家に帰ると宣言した。それから私たちは帰省準備を整えて、先日、息を吹き返したばかりの三十万円のメルセデスベンツに乗り込んだ。そして、途中のサービスエリアで昼食を取り、ガンモは病院で処方していただいた薬を飲んだ。その薬のおかげで、ガンモの熱は再び平熱に戻り、できものの周りの赤い腫れも少しずつ引いて来たのである。ここのところ、西洋医学への不信感を募らせていた私だったが、今回のことで、西洋医学を少し見直した。西洋医学は、ロジカルに説明できる症状については、素晴らしい効果を発揮してくれるようである。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ゴールデンウィークをいかがお過ごしでしょうか。私たちは、ガンモの実家に一泊し、私の実家に一泊しているところです。お天気も良く、最高のゴールデンウィークになりそうですね。皆さんも、有意義なゴールデンウィークをお過ごしください。ちなみに、ガンモは、二日から仕事が入っていますが、私めは九連休でございます(笑)。ゴールデンウィークにお仕事が入っている皆さん、ごめんなさい。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

哲学・思想[人気blogランキング]に

上記ボタンをクリックしてくださいますと、一日に一回、ランキングのポイントに加算されます。もしも毎日のように「ガンまる日記」を読んでくださっているならば、記事に共感したとき、あるいは応援してもいいと思ったとき、ポチッと押してくださると、大変うれしく思います。

|

« 心の友よ | トップページ | タコの求愛 »