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2007.03.04

ちちんぷいぷい

 以前、我が家の車が故障して動かなくなってしまった話をここに書いたと思う。既にご存知の方も多いと思うが、我が家の車は、八年ほど前にカーナビ付きを三十万円で購入した一九八八年製のメルセデスベンツ190Eである。つまりは、ちょっぴり年代ものの中古車だ。

 確か、動かなくなってしまったのは、四国にあるガンモの実家に帰ろうとして、マンションの駐車場に停めてある車にガンモがエンジンをかけようとしたときのことだった。いつものように、ガンモが車にキーを差し込んで回してみても、エンジンの乾いた音が聞こえて来ただけで、エンジンは掛からなかった。何度もトライしてみたのだが、その日はとうとう掛からなかった。そのため、予定を変更して、公共の交通手段を使ってガンモの実家に帰省したのである。

 その後も、何度か車のエンジンを掛けることにチャレンジしたが、途中まで音はするものの、中で火がついていない様子で、エンジンはいっこうに掛からなかった。私たちのマンションの駐車場は立体駐車場なので、メンテナンスのために駐車場を長時間占有するわけにも行かず、駐車場に車を放置したまま半年余りが過ぎてしまった。古い車であるだけに、ガンモの中には廃車にするか、それとも修理に出すかの激しい葛藤があったようである。

 免許のない私には、車のことは良くわからないのだが、四月になると、何やら税金が掛かるらしい。その税金を納めるに当たって、いよいよ車を廃車にするかどうかを決断しなければならないようだった。動かない車に対して税金を払うのは、とてももったいない話だからだ。

 実は、去年の年末に、ガンモが新しいバッテリーを購入していた。重いバッテリーを、自転車でえっちらおっちら運んで帰ったのだ。前回、バッテリーを交換したのはおよそ一年前であることがわかっていた。一年間でバッテリーが消耗してしまうとは考えにくいので、バッテリーを取り替えても駄目だったら、もう廃車にしてしまおうとガンモは言っていた。しかし、バッテリーは購入したものの、年末年始はどうしても時間が取れず、あれよあれよと言う間にとうとう三月になってしまった。

 三月は青春18きっぷのシーズンなので、せっかくの休日だから、日帰りでどこかに出掛けようという話も持ち上がっていた。しかし、ここのところ、自宅でゆっくり過ごす時間がまったく取れていなかったので、ガンモと話し合って、どこにも出掛けない休日にすることにした。私も、自宅でやりたいことが山ほどあったので、出掛けない休日になったことはとてもありがたかった。そして私たちは、長い間放置していた車に息を吹き込むために、マンションの人たちが車の出し入れを行わないであろう十五時過ぎを狙って、新しいバッテリーを持参し、立体駐車場まで降りて行ったのである。

 我が家の車は、開いたボンネットを支えるつっかえ棒が既に壊れてしまっているので、ガンモがメンテナンスをするには、私が手でボンネットを支えていなければならない。私が手を離してしまうと、ボンネットの中に首を突っ込んで作業をしているガンモが、たちまち首を挟んでしまうのである。そのため、車の修理も命がけの共同作業だ。

 ガンモはボンネットの中に首を突っ込み、しばらくバッテリーと格闘し、古いバッテリーを外して新しいバッテリーに付け替えた。そして、半年振りに車の中に乗り込んだ。緊張の一瞬である。このとき私は、ちちんぷいぷいとおまじないを唱えた。どんなおまじないかと言うと、プラスとマイナスのエネルギーが結び付いて電流が流れるように、ツインソウルのエネルギーを拝借したのである。私が持っている陽のエネルギーと、ツインソウルの持つ陰のエネルギーを接触させたのだ。実はこの方法で、これまでにも何度か、壊れた電気製品に息を吹き込んで来た。

 すると・・・・・・。まるで長い眠りから覚めて伸びをするかのように、車のエンジンが掛かったのだ。
「やったー! エンジンがかかった!」
私たちは、驚きと喜びの笑顔でお互いの顔を見合わせた。ガンモは車に対し、
「あけましておめでとう」
と言った。

 それからガンモは、駐車場からそろそろと車を出してみた。エンジンの音から判断すると、どうやら快調のようである。車を駐車場に戻すと、ガンモはしばらくエンジンを掛けっぱなしにしておいて、車の内部にも電気のエネルギーが行き渡るようにした。
「よし、夜になったら買い物に行こう」
とガンモが言った。半年以上もの間、車が動かなかったので、これまで車で出掛けていた地元のスーパーに出掛けて行くことができなかったのだ。しかし、ようやく車が動くようになったので、久しぶりに地元のスーパーに車で買い物に出掛けることにしたのだった。

 半年以上振りに出掛けた地元のスーパーは、店内も改装されてすっかりきれいになっていた。私たちは、浦島太郎のような気持ちで買い物を楽しんだ。半年振りに車のエンジンが掛かり、スーパーに出掛けることができただけで、私たちはかなり興奮していた。

 去年、カーナビがショートして煙が出てしまったり、ETCを取り付けたりして、バッテリーに負荷が掛かり過ぎていたのかもしれないとガンモは言った。それに加え、鉄道乗り潰しの旅に出掛けて行くことが多くなり、車を利用する機会が極端に減ってしまったため、バッテリーが充電されなかったのだろうとガンモは推測していた。

 とにかく、ちょっぴり年代ものの中古車とは言え、廃車にせずに済んだことを、私たちは心から喜んだ。とてもいい一日だった。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 半年以上もの間、エンジンの掛からなかった車が動きました。車がなくて不便だったのは、この冬、灯油を買いに行けないことでした。私たちは、去年、まるまる残しておいた灯油を節約しながら、この冬を過ごしていました。暖冬だったおかげで、ずいぶん助かりました。暖かくなり、車も冬眠から覚めたのかもしれませんね。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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