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2007.01.18

ホットヨガ(二十七回目)

 きのうは月に一度の定時退社日だった。あろうことか、この楽しみな日を、私はすっかり忘れてしまっていた。勤務時間中に、「今日は定時退社日です。早めに仕事を終えて帰宅しましょう」という内容のメールが届いて思い出したのだが、現在の仕事の忙しさからすると、せっかくの定時退社日であっても、一緒に仕事をしている社員の方たちは、残業の届出を提出して残業されるのだろうと思っていた。

 定時退社日は、企業の労働組合により定められているもので、普段、残業の多い社員が月に一度でも早く帰宅できるように考案されたものである。社員の方が定時退社日に残業をするには、当日の十五時までに上司に届出を提出して、承認をもらうことが必須である。その届出を提出したかどうかを、一緒に仕事をしている社員の方たちに確認してみると、提出していないという答えが返って来た。

 労働組合に加入していない私たち派遣社員は、企業の定める定時退社の制度にはまったくの無関係だ。しかし、派遣社員は、同じグループ内に社員が誰も残っていない状態で、一人で残業することはできないという決まりがある。もちろん、社員の方が残業される場合でも、派遣社員は残業せずに帰宅してもいいのだが、現在の仕事の状況としては、定時退社日といえども、残業せずには仕事を終わらせられないような状況だった。しかし、そのあと、同じグループの社員の方たち全員が帰宅されると聞いたので、必然的に私たち派遣社員も帰宅できることが確定した。私は、突然振って沸いた定時退社のプレゼントに狂喜した。

 さて、定時に仕事を上がって何をしようか。真っ先に思いついたのは、二月四日まで有効なホットヨガの三十回分の回数券が、あと六回分余っていることだった。私は、この回数券を消費できる日を単純計算してみたのだが、平日のレッスンにも参加しなければどうしても消化し切れない。できれば、このチャンスを生かしたい。しかし、定時退社日であることをすっかり忘れてしまっていた私は、ホットヨガの準備をしていなかった。シャワーを浴びるときに使用するお風呂道具、着替えの下着、レッスン着・・・・・・。レッスンを受けるには、これらのものを何とかして調達しなければならない。

 待てよ、派遣会社の福利厚生で購入している映画のチケットもある。ホットヨガは諦めて、映画を観て帰ろうか。こちらも消費しておかなければもったいないではないか。私は悩んだ末に、やはりホットヨガを選んだ。百円ショップを駆使すれば、何とか調達できるだろうと思ったのである。

 定時のチャイムが鳴ったあと、私はホットヨガの神戸店に電話を掛けた。十九時半からのアクティヴコースのレッスンを予約できるかどうか尋ねてみると、「お取りできます」という答えが返って来た。私は、着替えなどその他もろもろを調達することはさておいて、十九時半からのアクティヴコースのレッスンを予約した。それから、ガンモにも電話を掛けて、
「ホットヨガの回数券が余ってるから、行って来るよ」
と言った。ガンモは普段から、回数券を余らせるのは大禁止と言っているので、
「ホットヨガ、行って来い。回数券、余らせんな」
と言って、私の急な申し出を喜んで受け入れてくれた。

 それから大急ぎで仕事を上がり、私は職場近くの百円ショップに向かった。そこで靴下やタオル、ボディタオル、下着などを購入した。しかし、大きな入れ物に入ったシャンプーとリンスは見つけることができたものの、旅行用の小さな入れ物に入ったシャンプーとリンスのセットが見当たらない。できれば、小分けされたシャンプーとボディソープのセットが欲しいところだ。そう思いながら、売り場を何度もうろうろしたが、見当たらないのだ。時間もないので、私は諦めて神戸方面へと向かった。神戸店の入っているビルにも、大規模な百円ショップがあることを思い出したからだ。

 しかしその前に、レッスン着も調達しなければならないし、レッスン中に補給する水も用意していない。水は、神戸店と同じビルにマツモトキヨシがあるので、そこで調達することにしよう。何よりも大切なのは、レッスン着だ。私は、以前、レッスン後に履く着替えのパンツを忘れて大変なことになり、ショートショートまで書く羽目になったことを思い出した。今回もショートショートを書くことになるのか。いや、この忙しさからすれば、ショートショートを書いている時間はない。できれば、哀れなショートショートを書きたくない。そんなことを思っていた。

 神戸に着くと、ホットヨガのスタジオまで行く途中に、雑貨屋さんがある。そこに、安いラフなズボンやスパッツ(スピッツではない)などが売られていたので、私はそれを求めた。それからマツモトキヨシに寄り、酸素の水を二本買った。その足で百円ショップに出向き、小分けされたシャンプーとボディーソープのセットを探した。お店に入ってすぐに後悔したのは、こちらの店舗のほうが規模も大きく、品揃えが豊富だったことだ。最初からこちらの店舗で購入すれば時間の節約になったのにと思ったのだ。しかし、肝心の小分けされたシャンプーとボディーソープのセットは見当たらなかった。私は仕方なく、シャンプーとボディーソープを別々に購入した。

 何はともあれ、ホットヨガのレッスンに必要なものをすべて買い揃えたので、私はそのまま同じビル内にあるスタジオへと向かった。回数券を無駄にしたくないとは言え、かなりの出費になってしまったことは確かだ。これからは、急なレッスンにも対応できるように、職場にホットヨガセットを置いておこうかと考えたほどだ。

 アクティヴコースのレッスンは、何度受けてもやはり刺激になる。今回のインストラクターは、受付で何度かお話をさせていただいているインストラクターだった。久しぶりにお会いした感じである。私は、その美しい肉体がうとてもらやましかった。

 レッスンが始まって数分経った頃、常連さんの一人がスタジオに遅れて入って来た。その方は、以前にも何度かお目にかかったことのある熟練者だ。どういうわけか、その方の髪の毛は、まるでシャワーを浴びて来たばかりであるかのように濡れていた。髪の毛だけでなく、レッスンのときにレンタルできるフェイスタオルも濡れている。一体どういうことなのだろうと思っていたのだが、どうやらその方は、フリーパスの会員らしい。ということは、一つ前の別のレッスンを受けて、シャワーを浴びたばかりなのだろう。連続してレッスンにチャレンジするなんて、何というバイタリティの持ち主なのだろう。しかも、フリーパスの会員なんて、とても優雅だ。先日、出掛けたばかりの敦賀の日帰り温泉じゃないが、日帰りホットヨガが可能になる。何も、フリーパス会員でなくとも、日帰りホットヨガは可能なのだが。とにかく、着替えさえ持っていれば、可能な限り、レッスンを受けられるのだ。ちなみに、その熟練者の方の身体はとても細い。

 レッスンを終えて、シャワーを浴びたのだが、百円ショップで購入したシャンプーとボディソープは、女性の身体にはあまり良い影響を与えてくれそうにない品質だった。というのも、女性の場合、有害物質が皮膚から吸収されると、子宮に溜まり易いのだそうだ。今回のように、用意のなかった私を助けてくれた商品ではあるが、やはり、自分の身体のために身体が喜ぶものを使って行きたいと強く感じたのだった。

 着替えを済ませて受付に行くと、さきほどのインストラクターの女性が、
「○○さん(私の苗字)、お久しぶりですね」
とあいさつをしてくださった。ありがたいことに、神戸店のホットヨガのインストラクターは、私の名前を良く覚えてくださっている。私は、
「ここのところ、三宮店に通うことが多かったので・・・・・・」
と説明した。つい先日も、神戸店で別のインストラクターに同じことを説明したばかりだ。私は更に付け加えた。
「最近は、京都四条通店にも足を運んでいるんです」
と言うと、
「京都四条通店はどんな感じですか?」
と聞かれたので、更衣室が広いこと、スタジオが三つあることなどを話した。そして、
「支店によってスタンプの色が変わったりはしないんですかね」
と言ってみた。いろいろな支店に足を運んで、いろいろなバリエーションのスタンプを集めたいと言ったのだ。すると、
「では、上の者にそのように言っておきます」
と言ってくださった。もしもこれが実現したら、回数券を眺めるのがきっと楽しくなるはずだ。

 インストラクターの方に聞いた話では、神戸近辺のインストラクターは、梅田に集められて教育を受けるのだそうだ。なるほど、神戸店も三宮店も、教え方にそれほど違いがない理由がわかった。

 インストラクターの方と話をしながら、私は先日の骨董ジャンボリーのことを思い出していた。ホットヨガのレッスンがメインなら、こうしたコミュニケーションはおまけのようなものだろうか。しかし、骨董ジャンボリーの場合、コミュニケーションがメインで、買い物をするのがおまけみたいな感じである。コミュニケーションがおまけでも、メインでもいいのだが、今の私には、とにかく、こうしたコミュニケーションが楽しいと思えるのだった。もしかすると、三年間の大殺界が明けた今年は、コミュニケーションの年になって行くのかもしれない。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 今回のホットヨガは、レッスンの用意をしていなかった分、かなり割高になってしまいました。こうした選択は、皆さんにはあまりお勧めできないですね。(苦笑)しかし、今回のことがきっかけになり、荷物を減らそうと思えばもっと減らせることに気づきました。シャンプーやリンスは、ホテルから持ち帰った小さな容器に詰め替えれば良いのですね。更に、スパッツはズボンよりも場所を取らないので、遠出するときはコンパクトで便利だと思いました。タオルも、バスタオルでなくても良いかもしれません。そして、衣類の圧縮袋を持ち歩けば完璧です。(^^) 私の回数券の残りはあと五回。果たして、使い切ることができるでしょうか。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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