伸びた腹巻
「冬はつとめて」とは言うものの、決して早朝と胸を張って言えるほどの時間帯に起きて活動しているわけではない。ガンモの仕事が休みの日、私は一人で布団から起き上がる。隣に寝ているガンモの顔を見ると、暖かい布団にくるまって、とても幸せそうだ。私にとっての冬の朝の趣は、ガンモの仕事が休みの日に、まだ布団の中にいるガンモの幸せな顔を見ることだ。私がガンモの幸せそうな顔にすりすりすると、ガンモは一層幸せそうな顔をする。こんな寒い朝に一人で仕事に出掛けて行くのかと思いながらも、せっかくの休みだから、日頃の疲れをゆっくり癒して欲しいと願いをこめて、ガンモに優しくキスをしてから私は布団を出る。
さて、そんなガンモは、私が普段使っているものを気に入って良く使う。例えば、私が仕事に履いて行こうと買って来たズボンを、いつの間にか自分のお気に入りにしてしまう。買っておいたはずのズボンが見当たらないと思うと、いつの間にかガンモの着替えの中に混じっているのだ。ちなみに、何度も書いているが、私たちの服のサイズは上下とも同じである。
好きな色が似ているので、服を一枚しか買わないでいると、ガンモは、
「これ、俺んだから」
と言って自分のお気に入りにしてしまう。「いやいやガンモ、それは私のお気に入りなんだよ。こんなことならもう一枚買っておくんだったなあ」といつも思うのだ。
あるとき、ガンモがいつものように、
「いいものがあった」
と言って、私の愛用している腹巻を使い始めた。冬になると、お腹が冷えるのだろう。
「まるみがいつも使ってるから、どんなに暖かいんだろうと思ってたけど、腹巻がこれほどあったかいものだとは知らなかったよ。気に入った!」
しかし、良く見てみると、何と、衣服の上から腹巻を付けているではないか。私が使っている腹巻は、肌の上に直接当てるタイプのものだ。決して寅さんのように、下着の上から付ける腹巻ではない。それなのにガンモは、夜、寝るときに、パジャマの上から羽織っている薄手のノースリーブのパーカーの上から腹巻を付けている。それを見た私は、
「腹巻が伸びるからやめてよー。肌の上から直接付けてよ」
と懇願した。しかしガンモは、
「もう伸びてるから」
と言って(失礼な!)、そのまま寝てしまった。我が家では、できるだけ寝冷えをしないようにするために、パジャマの上に薄手のパーカーなどを羽織って寝ているのである。
朝、ガンモがパジャマを脱いだあとを確認してみると、びよーんと伸びた腹巻がベッドの上に転がっていた。私の腹巻なのに・・・・・・。
二、三日経つと、ガンモは、
「腹巻、あったかいから気に入った。この間まで付けてたのは、もう洗濯してるから」
と言う。
「ええ? じゃあ、今、付けてるのは別の腹巻?」
と私が尋ねると、ガンモは、
「そう」
と、涼しい顔で答えたのである。ああ、私の腹巻がどんどん伸びて行く・・・・・・。
※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 良くわかりませんが、寅さんが肌着の上から腹巻を付けているように、男性用の腹巻は、衣服の上から付けるものなのでしょうか。女性用の腹巻は、薄手で肌の上から直接付けるものだと思っています。このままでは、私の腹巻がどんどん伸びて行くので、ガンモには、寅さんみたいな腹巻を買ってあげようかしら。やはり、腹巻を付けると、お腹が暖かくなり、調子がいいそうです。
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