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2006.12.09

映画『エミリー・ローズ』

 『ラストエンペラー』と『西太后』のDVDを借りようとレンタルDVDショップを訪れたところ、どちらも有名な映画であるはずなのに、DVDでは見当たらなかった。『西太后』に関しては、DVDではなくビデオを見つけたのだが、我が家のビデオデッキが壊れてしまっているため、見送った。

 しかし、中国映画を観たいという気持ちは変わらず、その代わりに借りて来たのが、ジャッキー・チェン主演の『THE MYTH 神話』と、劇場で観て感動した『SPIRIT』、それから『エミリー・ローズ』である。『THE MYTH 神話』は、戦国ものではあるが、空想的な展開でとても面白かった。『SPIRIT』は、劇場では聴くことができなかったオリジナルのエンディングを聴くことができたので満足した。『エミリー・ローズ』は、中国の映画ではないのだが、少し前に話題になっていた映画である。

 この映画は、ドイツのバイエルンで実際に起こった事件をもとに製作された、悪魔祓いを題材にした映画である。ドイツでは、悪魔に取り憑かれたとされるAnneliese Michel(アンネリーゼ・ミシェル)という少女が、実際に亡くなっているのだ。この映画は、『エクソシスト』のようなオカルト的な展開ではなく、悪魔に取り憑かれたとされる少女エミリー・ローズに対し、悪魔祓いを行ったムーア神父が罪に問われ、裁判に立つというストーリーになっている。

 この映画の中で最も私の印象に残っているのは、初めての悪魔祓いを受けた翌日に、エミリー・ローズがムーア神父宛に書いた手紙の内容である。そこには、エミリー・ローズが聖母マリアと会話した内容が書かれていた。エミリー・ローズは、苦しみの中で聖母マリアと会話をする。何故、自分が悪魔に取り憑かれているのか。エミリー・ローズがそう尋ねると、聖母マリアは答えるのだ。何故なら、それが悪魔の定めだから。悪魔を振り払うために、死をもって、私とともに神のもとに旅立つ方法もあるが、どうするかと。しかし、エミリー・ローズは、自らこの世に留まることを選択する。彼女が悪魔に憑かれたということは、世の中に霊の世界の存在を知らしめることになると聖母マリアは言った。

 エミリー・ローズが聖母マリアに出会ったということ。実は、ここが大変重要なポイントである。自分の身体に何かが憑いていることを感じながら、激しい恐怖と戦い続けていたエミリー・ローズだからこそ、聖母マリアに出会うことができたということである。これは、真っ暗闇の中にいるときこそ、光を感じられるということなのではないだろうか。エミリー・ローズが聖母マリアと出会ったという経験は、私たちのスピリチュアルな部分に働き掛けて来る。

 映画の中で最も多く登場するのは、悪魔祓いのシーンではなく、法廷のシーンである。エミリー・ローズを病気だとして、医師の手当てを受けるべきときに悪魔祓いをしていたことで、ムーア神父が罪に問われている。法廷では、エミリー・ローズは病気か悪魔の憑依かということで議論が交わされている。繰り返される裁判のシーンは、少々退屈ではあるのだが、ムーア神父の弁護人であるエリンが、罪人ではないと感じているムーア神父を弁護する姿には好感が持てる。ムーア神父が罪人扱いされている法廷で、エリンは言う。
「私は、仕事柄、罪人を弁護することも多いです。しかし、ムーア神父はエミリー・ローズへの愛に溢れていました」
と。この台詞はとても感動的だった。要するに、自分は今、仕事として弁護士をやっているのではなく、人間としてムーア神父を弁護しているという意味だと思う。だから、伏線として、過去に弁護した罪人が再び罪を犯すという話が出ている。

 エリンがムーア神父にエミリー・ローズへの深い愛を感じたのは、ムーア神父が悪魔と闘う勇気を持っていたからだと思う。もしかすると、自分自身の命でさえも危険にさらされるかもしれない。そうした状況の中で、危険を承知した上で悪魔祓いを実践したムーア神父に、エミリー・ローズへの深い愛を感じずにはいられなかったのだろう。

 西洋ではキリスト教が信仰されているために、神と対抗する存在としては、悪魔が登場する。仏教国日本では、悪魔と言われてもピンと来ないところがある。仏と対抗する存在としては、幽霊や亡霊といったところだろうか。しかし、日本では、悪霊憑きはおろか、ポルターガイスト現象でさえもあまり聞かない。信仰が異なれば、心霊現象も異なるということなのだろうか。

 私は、オカルト映画はあまり観ないのだが、二十年以上程前に観た『エクソシスト』をもう一度観てみたいと思った。

エミリー・ローズ
エミリー・ローズオフィシャルサイト

Excite エキサイトシネマ:『エミリー・ローズ』公式ブログ
エミリー・ローズ公式ブログ

THE REAL EMILY ROSE
実際の事件の解説です。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 『エクソシスト』のストーリーを忘れてしまったのですが、『エクソシスト』もまた、実話に基づいた映画だったはずです。西洋では、悪魔祓いの例がいくつかあるようですね。『エミリー・ローズ』の中では、エミリー・ローズが霊に対して受け取り易かったために、悪魔に憑かれたとされる説が出ていました。もしもそうだとすると、憑依する悪魔は、そういう対象を選んでいることになります。やはり、悪霊の存在を知らしめることが目的だったのでしょうか。ただ、私は、世の中には常に拮抗するエネルギーが存在しているものだと日頃から感じてもいます。私たちは、拮抗するパワーに出会えない状態のことをアンバランスと呼んでいるのかもしれません。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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