二人で過ごすクリスマス・イブ
朝十時半頃、ガンモは仕事から帰宅した。私は珍しく、まだ寝ていた。休日といえども、私がこんな時間まで寝ているのはとても珍しい。ガンモも驚いていた。
帰宅してからお風呂に入ったガンモは、ベッドに横になった。
「眠いの?」
と尋ねると、ガンモはやはり、
「眠い」
と答える。徹夜で仕事をこなして来たのだから無理もない。ハード屋さんのガンモは、この時期になると、顧客の営業に差し支えない時間帯にシステムの入れ替えなどを担当するのだ。
私はしばらく寝室でごそごそしていたが、私が活動する音がガンモの睡眠を妨げているのではないかと気がかりでもあった。ベッドで何度も寝返りを打つガンモに、
「うるさくない? 大丈夫?」
と聞いてみたが、ガンモは
「大丈夫」
と言う。別の部屋に行って活動しようかとも思ったが、あれだけたっぷり睡眠を取ったはずの私も何だか眠くなってしまい、そのままガンモの隣に潜り込んだ。ガンモは徹夜で作業をしていたから当然なのだが、私の場合、ウィークディの睡眠不足が影響しているようだ。私は、そのままガンモと一緒に三時間ほど眠った。そして、ガンモが目を覚ますと、私も一緒に目を覚ました。ガンモと一緒に眠ることは、別の部屋で音を立てないように活動するのと同じくらいの効果があったようである。ガンモのおかげで、私の睡眠不足もすっかり解消された。
さて、今夜はクリスマス・イブである。去年のクリスマス・イブは、私が鳥取県の三朝温泉に一人で湯治に出掛けていたために、別々に過ごしたのだ。お互い、とても寂しいクリスマスを過ごすことになった。ガンモと離れ離れになったときに感じたあの孤独は、決して忘れることができない。孤独な湯治で体験したのは、自然の恵みを受けるということだった。いつまでもおばあちゃんたちに愛され続けている株湯。孤独の中で見出した、一筋の光だった。
「クリスマス・イブだから、ピザでも取ろうか」
とガンモが言った。ここしばらく注文していなかったピザだが、ときどき注文していたピザ屋から、一月生まれのガンモへのバースディプレゼントとして、千円分の割引券が送られて来たのだ。
「これを使えば割引になるし」
とガンモが言う。私たちはどのピザを注文するか、相談した。確か、Webからも注文できたはずだったが、そのサイトにアクセスしてもなかなか繋がらない。もしかしすると、クリスマス・イブで注文が殺到しているのかと思い、今度は電話を掛けてみるが、何度掛けても話し中だった。
「きっと、繋がっても配達してもらえるまでに三時間くらいかかるよ」
とガンモが言ったので、私は近所のスーパーに買い物に行くことにした。その間に、ガンモがクリスマス・ケーキを作ってくれることになった。
クリスマス・ケーキを作ると言っても、二日ほど前に買っておいたスポンジケーキに、これまた買っておいたホイップクリームを塗り、フルーツを乗せるだけだ。フルーツは、先日、私の実家からキウイフルーツをたくさん送って来てもらったので、それらをスライスしてスポンジケーキの間に挟み込んだ。
私が買い物から帰ると、ガンモ製のクリスマスケーキが出来上がっていた。
「去年は、俺一人でこれを食ったんだよな」
とガンモがぼそっと言った。そう言いつつも、実は、明日から二十八日まで、ガンモが東京に出張に出掛けることが確定している。
「ふうん。でも、今年のクリスマスはガンモがいないんだよねえ」
と私が切り替えした。去年は私が湯治のために不在だったが、今年はガンモが出張に出掛けるためにクリスマスを別々に過ごすことになる。そう思うと、一分でも一緒に居たいと思う私たちなのであった。
※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m 年末・年始は年賀状の準備やクリスマス、大掃除、お年始などで、とにかくイベントが盛りだくさんですね。この時期は、仕事なんかしている場合じゃないくらい忙しい方も多いのではないでしょうか。でも、仕事収めまでもう少し。仕事収めの日にガンモも帰って来ます。仕事収めの日まで、早回しで毎日が過ぎて行きますように。皆さんも、素敵な年末年始をお過ごしください。
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