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2006.11.20

お守り

 半年に一回の検診の日がやって来た。いつもなら、仕事を休んで出かけて行くのだが、今週は北京旅行で有給休暇を取ることになっているため、遠慮がちに午前中だけ休むことにした。

 朝一番の予約だったせいか、いつも一時間以上待ってようやく診察となるところを、待ち時間も少なく、わずか十数分程度で名前が呼ばれた。診察室に入り、主治医に診察していただく。しかし、何だかいつもと違う感じである。

 いつもは、お腹の上からエコーを取っていたのだ。しかし、今回は下から棒のようなものを突っ込んでエコーを取った。何故? 主治医は、
「うーん、大きいですねえ。数もたくさんありますねえ」
と言ったあと、
「では、触診しますよ」
と言って、私のおなかを手で押さえた。そして、
「固いですねえ。そろそろ手術も含めて何か対策を取らんとあかんかな」
と言ったのである。

 その後、待合所で待つこと十数分。再び名前が呼ばれ、今度は医師と対面で話をした。私は、手にメモ帳を握り締め、医師との対話にのぞんだ。前回の検診のあと、私は日本の産婦人科事情という記事を書いた。このとき、医師との対話が成り立たないことに苛立ちを覚えたのだが、性懲りもなく、今回も似たようなことを聞いてみた。

まるみ:「エストロゲンが多くなるのは何故ですか?」
医師: 「エストロゲンは、生理があれば、バンバン出てますよ」
まるみ:「では、生理が不順な人には、筋腫がないのですか?」
医師: 「いや、そういうわけではないです。閉経して、生理が止まれば、エストロゲンは分泌されなくなりますので、筋腫も小さくなります」

 私が知りたかったのは、何故、エストロゲンが過多になるかということだった。しかし、医師はそれには答えてはくれなかった。閉経したらエストロゲンが分泌されなくなることくらい、私だって知っている。そして、エストロゲンが不足するために、更年期障害が起こるのだ。だから、エストロゲンを補充するホルモン療法は行われている。ううむ、医師との対話が全然成り立っていない。

 前回の検診では、一番大きな筋腫が以前よりも二センチ小さくなっていたはずだったが、今回の検診では、大きさはわからないとのことだった。確か、エコーは、対象物に対して超音波を出して、跳ね返って来る反響で対象物の大きさを計っているはずだった。しかし、対象物が大きいと、距離ができてしまい、大きさがわからないのだそうだ。ということで、今回の大きさの判定はなしである。

 医師は、カルテを見ながら、
「大きいと言っても、前から大きかったんやね。となると、以前とそんなに変わってへんのかなあ。そろそろ処置を考えたほうがええとは思うけどね。でも、全摘してしまうと、子供が産まれなくなるし、うーん、難しいとこやな」
と言った。

 私が何も言わないでいると、またしばらく様子を見て半年後に検診しましょうということになり、半年後の検診の予約を入れて病院をあとにした。帰り道、ガンモに報告の電話を入れながら、今のような半年ごとの検診はあまり意味がないと感じ始めていた。女性の四人に一人は筋腫があるという時代に、筋腫にはエストロゲンが作用しているということがわかっているというのに、何故、エストロゲンが過多になるかがわかっていないなんて。やはり、筋腫ができれば切ればいいという考えが定着しているということに、強い抵抗を覚えたのである。

 半年後の検診では、ガン検診も行ってもらえることになっている。毎年、そのような流れで、もう二年くらい同じ病院に通い続けている。しかし、エコーの検査には誤差がある。計り方も違う。おまけに、医師の言うことも、時には大雑把だったり、時には丁寧だったりする。私のこれまでの感触では、今回のような朝一番の診察では比較的丁寧だ。しかし、受付時間が遅くなるにつれて、まるで流れ作業のように診察されることもある。筋腫の大きさはそれほど変わっていないはずなのに、その都度、医師の反応は違っている。つまり、そろそろ手術を考えたほうがいいと言ったり、何も言わなかったりするということだ。

 もしかすると、エコーなどよりも、私の感触のほうがずっと正確なのではないだろうか。筋腫は、生理の周期に合わせて固くなったり柔らかくなったりを繰り返す。生理が近くなると固くなり始め、生理が終わると、筋腫なんてないのではないかと思ってしまうほど柔らかくなっている。それだけ筋腫が伸縮しているのに、そもそも大きさを計ろうとするなんておかしいのではないか。計る度に一喜一憂している自分が馬鹿みたいだ。もう、半年ごとの検査に行くのを止めてしまおうか。止めたところで、何かが変わるわけではない。私にとって、病院に通うということは、単なるお守りのようなものなのだ。自分の身体のことは自分が一番良く知っている。筋腫が固くなったか柔らかくなったか、手帳につけているのは私自身なのだから。病院には、本当に何かあったときだけ行けばいいのではないのか。そんなことを考え始めていた。

 私が天然のプロゲステロンクリームを使い始めて、十ヶ月が経過した。これまでの医師との対話を思えば、リー博士の研究は偉大だと思う。婦人病にエストロゲンが作用していることがわかった時点で、エストロゲンと拮抗するプロゲステロンを補うという考えに到達したのだから。実際、私の筋腫が大きくなっていないという点で、この方法は、私自身には効果があったと実感している。ただ、私の大きな筋腫を小さくできるほどの威力はない。

 おそらくだが、私の場合は、天然のプロゲステロンクリームを使うことで、プロゲステロンレベルが上がったために、女性ホルモンのバランスをある程度、取り戻せたのだと思う。しかし、これが根本的な解決方法ではない。現在は、外が寒いのに、窓を開けっ放しのまま暖房をかけ続けている状態と同じなのだと思う。部屋を暖めるには、暖房をかけ続けることではなく、開いている窓を閉めなければならない。私は、窓を閉める方法を医師に尋ねたかったのだ。

 ここで私は、東洋医学のことを思い出した。西洋医学では、閉経しない限り、一度大きくなった筋腫は小さくはならないと言われている。それなのに、東洋医学では、婦人病のツボにお灸をすえると筋腫が小さくなるだとか、漢方薬で筋腫が小さくなるとかいう話がある。一度だけ診てくださった整体師さんも、整体で筋腫が小さくなるとおっしゃった。直径十二センチの彼女も、カイロの先生に同じようなことを言われたそうだ。(注:整体とカイロは、厳密には違うらしい。整体は中国からだが、カイロはアメリカから入って来た学問だとか)また、背骨の歪みや骨盤の歪みを矯正することで、ホルモンバランスを整えることができるとも言われている。西洋医学と東洋医学は、異なる分野をカバーし合っていると言われているが、西洋医学が東洋医学にもっと歩み寄れば、治療の幅も広がるのではないかと思うのだ。

 ちなみに、私の住んでいる兵庫県には、芦屋に有名な美容整体医院があるのだが、一回の治療に数千円から一万円くらいかかるらしい。それでも、とても有名なところなので、予約はすぐに埋まってしまうらしい。こうした治療にも、保険が効いてくれたらいいのにと私は思うのである。

 半年後、またまた休暇を取って診察を受けに行くかどうかは、現在のところ、未定である。現在の私は、アメリカから個人輸入した天然のプロゲステロンクリームに加え、同じくアメリカからフローエッセンスを個人輸入して愛飲している。フローエッセンスは、デトックスのセミナーで初めて存在を知ったハーブティーである。フローエッセンスを飲み始めてから一ヶ月くらい経ったが、ここにはなかなか書けないような変化もあった。八.五センチの筋腫があった人が飲み続けて、一年後には筋腫がなくなっていたと言われているフローエッセンス。私に本格的な効果が現れ始めるのは、いつのことだろう。その効果を知ってもらうためにも、半年に一回の検診を受けながら、医師にアピールして行きたい気持ちもある。

※皆さん、いつもたくさんの応援クリックをありがとうございます。m(__)m ポピュラーな病気であるにもかかわらず、西洋医学では切るしか方法がないと言われている筋腫ですが、とうとう筋腫三人娘のもう一人の女性も手術を受けることになりました。彼女の場合は、出産経験があるからなのか、それとも、二.五センチと筋腫が小さいからなのか、開腹しない手術になるそうです。筋腫三人娘のうち、私だけが手術をせずに残ることになりました。しかし、ここに来て、私は、病院に行くのがだんだんアホらしくなって来ました。だって、コブがあるだけで、病気じゃないんですもの。大きさなんて、自分でわかりますしね。私が病院に行くのは、医師とちゃんと話がしたいからです。しかし、対話が成り立ちません。もっともっと、女性ホルモンに詳しい医師に出会いたい。心からそう思います。

さて、今回も記事の中にボタンを埋め込ませていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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