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2006.08.15

ハワイの出来事・コインランドリー編

 今日から少しずつ、ハワイで起こった出来事で、まだここに書いていなかったことを書いて行こうと思う。

 私たちは、ホノルル市内のホテルに五泊した。宿泊先のホテルには、コインランドリーの設備があると予めわかっていたので、私たちは三日分の着替えだけを用意し、着替えが足りなくなれば、ホテルのコインランドリーで洗濯してまかなおうと思っていた。普段、自宅では、ガンモが全面的に洗濯を担当してくれているのだが、ホテルのコインランドリーとなれば外交的な要素を持っているので、旅に出ると、たいてい私が洗濯を担当することになる。

 三日分の着替えがなくなり、コインランドリーでの洗濯が必要になった。ハワイのコインランドリーが一体どのようなものなのか、私たちはまず、下調べのために、ホテル内のコインランドリーのある階でエレベータを降りてみた。GUEST LAUNDRYと書かれた部屋に入って行くと、洗濯機が数台、目に入った。良く見ると、洗濯機の種類は大きいものと小さいものがある。大きいものは1$25¢、小さいものは75¢と書かれている。ガンモは、
「俺らは75¢の小さい方でいいんじゃない?」
と言った。

 1$25¢と75¢。どちらも、25¢の倍数になっている。使用できる硬貨も25¢ばかりのようだ。財布の中身を確認してみると、75¢分の25¢硬貨がなかったので、私は1$札を持ってフロントに両替に行き、4枚の25¢硬貨に替えてもらった。ガンモは、
「でかした」
と言って、私を誉めてくれた。やはり私は外交担当なのである。

 私は、フロントで両替してもらった25¢硬貨を三枚持ち、溜まった洗濯物を抱えて、再びコインランドリーを訪れた。洗剤は、日本から持って来ていた。

 私は、迷わず一番左にあった75¢の洗濯機を選び、蓋を開けて、中に洗濯物を入れようとした。しかし、通常の洗濯機のような形はしているものの、上からふたを開けて洗濯物を入れるのではなく、前面の扉を開けて洗濯物を入れなければならなかった。もしかして、この洗濯機は乾燥までも一緒にしてくれるのだろうかと思いながら、75¢で乾燥までしてくれるとはとてもラッキーだと思った。壁には洗濯機についての日本語の説明もあり、「洗濯/乾燥」と書かれていた。私は、洗濯物を入れたあと、中に洗剤を入れ、蓋を閉めた。

 さて、これから硬貨を入れようという段階になって、硬貨の入れ方がわからないことに気がついた。硬貨を平らに並べたあと、中にスライドさせるのかと思っていたが、どうも違うようである。落ち着いて観察してみると、硬貨を縦に並べて入れるらしい溝のようなものが数本あるのを見つけた。しかも、そのうちの左にある三本だけが良く使い込まれていて、右にある二本が小さな埃で埋もれかけていた。
「そうか、25¢硬貨をここに差し込むんだ!」
私はそう思い、埃で埋もれていないほうの溝に25¢硬貨を三枚差し込んでスライドさせた。カチャッと音がして、洗濯機が硬貨を飲み込むと、洗濯機が音を立てて動き始めた。完了までに三十分も時間があるので、私はガンモのいる部屋に戻った。

 部屋に帰ると、私はガンモに、ハワイの洗濯機は、日本の洗濯機とは違って、乾燥機のように前面から洗濯物を入れるのだと説明した。そして、ふと思いついた。そう言えば、かわいい子には旅をさせよという言葉がある。私は、三十分後の洗濯物の回収をガンモに任せようと思った。ガンモは、快く了解してくれた。

 三十分後、ガンモがコインランドリーに出向き、洗濯物を回収して来てくれた。ガンモが洗濯物を持つ手から想像すると、洗濯物は、ちゃんと乾いているようである。しかし、ガンモはとても神妙な顔つきをして私に尋ねた。
「あれに洗剤を入れたの?」
私は、ガンモが何を言いたいのか良くわからなかったが、洗剤を入れたことは間違いないので、
「うん、入れたよ」
と答えた。
「ふうん。じゃあ、それだけ乾燥機が強力なのかな。いや、洗剤のあとがないからさ」
「???」
ガンモは一体何を言おうとしているのだろうと私は思った。
「えっ、どういうこと?」
ガンモはしばらく間を置いて言った。
「乾燥機も、これだけ強力だと、水洗いしたのと変わりないね」

 ガーン。いやはや、おかしいとは思ったのだ。私が洗濯機だと思って洗剤を入れた75¢の機械は、「洗濯機/乾燥機」ではなく、「乾燥機オンリー」だったのだ。
「だって、水道の線が来てなかったでしょ!?」
とガンモが得意げに言う。
「だってだって、ガンモが『俺らは75¢の洗濯機で充分だ』って言ったんだよ。それに、日本語で『洗濯機/乾燥機』って書いてるし」
「それでも、注意深く観察すればわかるでしょ!? まったくまったく」
と言いながらも、ガンモは私の失態をとても喜んでいた。
「うちの奥さん、洗濯もできないの」
と言いながら、頭を抱えてはいたが、しっかり顔が笑っていた。海外での思わぬハプニング。こういうことが、生涯心に残る、旅の良き思い出となるのだ。

 結局、洗濯は、一からのやりなおしとなった。私はガンモにすべての洗濯を任せることにした。ガンモは、1$25¢払って洗濯をし、再び75¢払って乾燥を完了させた。75¢を無駄にしてしまったので、もう一度、ホテルのフロントに両替に行く必要があったが、うまくできているもので、コインランドリーのある部屋には自動販売機があり、その自動販売機の飲み物の値段が1$25¢だったのだそうだ。つまり、お札で2$入れると、75¢のおつりを手に入れることができるようになっていたそうだ。ガンモは、フロントに両替に行かずに、自動販売機で飲み物を買って、コインランドリーのための硬貨を捻出した。

 洗濯を終えたあと、ガンモはこう言った。
「ハワイのコインランドリーは、高い」
75¢余分に払うことになってしまったことに加え、自動販売機で飲み物を二本も買う羽目に陥ってしまったため、思わず出て来た言葉だった。

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