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2006.08.21

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』

 ハワイから帰国した次の日に特急雷鳥で金沢まで行き、その日の夜の寝台特急北陸で上野に着いた朝に、ガンモと二人で観た映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』。この映画を観た直後に書いた「ガンまる日記」では、一日中、余韻をひきずったと書いた。さて、その余韻とは・・・・・・。

※ここから先は、ネタバレを含みますので、これから映画を観られる予定のある方はご注意ください。

 前作では、逆境の中で強く引き合うエリザベスとウィルの愛がとても印象的だった。私がこの映画に魅せられたのも、彼らの引き合う強さに惚れ込んだからと言っても過言ではない。しかし、今回の作品では、決して引き合う強さが弱まってしまったわけではないのだが、エリザベスとジャックが似たもの同士として互いに認め合い、更には、男女としても意識してしまう展開なのである。しかも、理由はどうであれ、エリザベスとジャックのキスシーンがあるのだ。私は、そのキスシーンが残念で残念でたまらず、映画を観たあとも、一日中、その余韻を引きずっていたのだった。

 エリザベスとウィルは、結婚式を挙げる寸前の恋人同士だ。エリザベスがジャックとキスをしたとき、ウィルの目の届く範囲に居たのだ。結果的に、エリザベスのキスは、ジャックを油断させるための作戦だったのだが、前作でエリザベスとウィルの強く引き合う美しい姿に惚れ込んでいた私は、そのキスが残念で仕方なかった。しかも、もしもエリザベスがジャックに対して憎しみさえも抱いているのだとしたら、その憎しみを水に流すことができたなら、ウィルよりもジャックとのほうが絆が深いかもしれないという気さえして来る。

 それはさておき、今回の作品には、新しいキャストも加わっているが、前作で登場したキャストが勢ぞろいしている。前作では位の高い役だったはずのノリントン提督が、落ちぶれた水夫として登場する。前作では、彼は、エリザベスに求婚していたが、エリザベスの心はずっとウィルにあったため、彼は恋に破れた。その彼が、ひどく落ちぶれた姿でエリザベスと再会するのだ。更には、デイヴィ・ジョーンズの魔の手から身を守るために、ジャックも昔の恋人の力を借りることになる。このあたりに、この映画に隠されたテーマが見えて来る。それは、過去のことを水に流して、新たな関係を築くということである。

 前作で、ウィルとジャックは、剣を使って手加減なしに戦った。しかし、その後、二人は心を通い合わせ、海賊として捕らえられたジャックの解放をウィルが要求するまでになる。エリザベスに振られてしまったノリントン提督も、決してバツの悪い登場ではなく、エリザベスと新たな関係を築いている。ジャックも、元恋人の前では悪びれる様子もなく、素直に彼女の力を借りている。過去のことを水に流し、新たな関係を築くことができるのは、国民性の違いなのだろうか。しこりを残さないという意味で、こうした関わり方が、「今を生きている」ことにも繋がると思う。

 ストーリーの展開が速く、なかなか追いつけないシーンも多かったが、すれすれのアクションシーンには十分笑わせてもらった。映画の中のシーンが現実のものであれば、登場人物のほとんどは死に至っているか大怪我をしている可能性が大である。それでも、映画だからこそ許せる部分が大きい。

 デイヴィ・ジョーンズが恋に破れたという設定も情緒的だった。彼は、激しい心の痛みに耐えかねて、自分の心臓を宝箱の中に封印してしまうのである。デッドマンズ・チェストというサブタイトルは、おそらくここから来ている。

 何と言っても、注目すべきは、俳優ジョニー・デップである。『エド・ウッド』、『シザーハンズ』、『ネバーランド』、『チャーリーとチョコレート工場』、『リバティーン』などで主演していた人物と同じ人とはとても思えない演技力である。この中の一体どの役が彼の素に近いのだろうか。

 水車のようにぐるぐる回る人間関係。一生懸命走らなければ、水車に飲み込まれてしまう。慌しいスケジュールの中で観た、とても慌しい内容の映画だった。今回の映画で完結というわけではなく、来年の五月に公開される第三作に続く内容となっている。果たして、ジャックはどんな復活シーンを見せてくれるのだろうか。

※いつも応援クリックしてくださっている皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 松竹系の映画館では、パイレーツ・オブ・カリビアンの関連グッズを販売しているようです。私が出掛けた映画館では販売されていなかったので、是非ともグッズを入手できる映画館に行き、グッズも買った上で、もう一度ゆっくり映画を鑑賞したい気持ちでいっぱいです。

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