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2006.08.07

ダイアモンドヘッドに登ってみる

 旅行に出掛けるときはいつも、ガンモが綿密な計画を立ててくれる。ハワイ三日目の今日は、ダイアモンドヘッドに登ることになっていた。ダイアモンドヘッドというと、ベンチャーズ、そして、大林宣彦監督の映画『青春デンデケデケデケ』を思い出していた。そのダイアモンドヘッドに登る? 私は、ダイアモンドヘッドというのは、単なる海岸だと思っていたのだが、そこに登ると聞いて初めて、単なる海岸ではないことを知った。

 ダイアモンドヘッドまでは、TheBusという路線バスを利用した。日本人観光客の多くは、ワイキキトロリーバスという少々高めのドアや窓のないオープンな観光客向けの路面電車風バスを利用している人たちが多い。ワイキキトロリーバスに乗れば、ダイアモンドヘッドのある公園の入口まで運んでくれる。しかし私たちは、アメリカンな人たちに混じってTheBusに乗り、入口からは少々遠いバス停で降りた。

 ダイアモンドヘッドは州記念自然記念公園の中にあり、$1の入場料を払って入る。入口から見上げると、小高い山が見えている。山頂までの高さは百七十メートル。山頂には展望台があるらしい。私はガンモに、
「あれを登るの?」
と尋ねた。百七十メートルと言っても、下から見上げるとかなり遠いように思える。ふと、体力的に大丈夫なのだろうかと心配になった私は、
「行きたくない」
とだだをこねた。しかしガンモは、
「せっかく来たんだから、行くから」
と言いながら、私の手を引いた。

 百七十メートルの山は、思っていたよりもゆるやかな傾斜になっていた。そのため、身体に負担のかからない登山ができるようになっている。登山道には金属製の手すりが取りつけられていた。さすが、世界的な観光地とあって、各国からたくさんの人たちが訪れている。陽気なアメリカ人男性は、上半身裸になって歩いている。他にも回るところがあるのだろうか。日本人観光客は比較的少ない。

 なめらかな傾斜は、とても心地良い運動になった。しかし、いよいよ山頂までラストスパートという段階になって、うんざりするほど長い階段が目の前に現れた。高所恐怖症の私は、恐怖のために足がすくんだ。その狭い階段は、上りと下りの人が同時に利用することになっている。ということは、片方の手すりしか持つことができないわけである。これだけの階段を、片方の手すりだけを持って登るのは無理だと思い、私は、
「ごめん、ガンモ。もう登れないよ」
と言った。ガンモはその階段の途中まで登っていたのだが、私が一向に登って来ないのを見て、降りて来た。そして、
「大丈夫、大丈夫。せっかくここまで来たんだから登ろうよ。あともう少しだから。降りて来る人がいないときに、両方の手すりを持って一気に登ればいいから」
と言った。そして、タイミングを見計らって、
「今だ!」
と声を掛けた。私はとても怖かったが、階段を一気に登り上げる覚悟で足を踏み出した。そして、両手を使って両方の手すりにつかまり、身体を支えながら一生懸命登った。しかし、私と同じペースで後ろからも人がついて来る。その人を待たせることのないように、私は息切れする暇もなく、ほとんど一気に長い階段を登った。階段の終点では、下りの人たちが列を作って待ってくれていた。私たちが両方の手すりを占有してしまっていたからだ。ああ、ありがとう。

 ようやく長い階段を登り切り、ほっと一息ついていると、今度は目の前に螺旋階段が現れた。
「ええっ!? まだあるの?」
と、私はがっくりうなだれ、
「まるで燈台みたいだ」
とガンモに言った。これまでに、いくつかの燈台を訪れて来たが、どの燈台も狭い螺旋階段になっていて、高所恐怖症のリハビリになるのだ。長い階段をほとんど一気に駆け上った私は、少し自信がついていたのか、螺旋階段はそれほど恐怖を感じることなく登ることができた。螺旋階段を登り切り、天井裏のようなところに這い出ると、そこはダイアモンドヘッドの山頂だった。

 下を見ると、美しいハワイのビーチが見える。ホノルルの高級ホテル街も見えている。エメラルドグリーンの海に波が白く泡立っている。何と美しい景色だろう。吹き付けて来る風もまた心地良い。私はガンモに、
「励ましてくれてありがとう。とてもいい景色だよ。登って良かった」
と言った。

 ダイアモンドヘッドの山頂で三十分くらい過ごしただろうか。これからまた時間を掛けて降りて行くことを思うと、かなり億劫だったが、あれだけ恐怖を感じた階段も、ガンモに励まされながらほとんど一気に駆け下りた。途中で休憩しながら、およそ一時間程度でTheBusのバス停まで戻った。

 私が臆病なままだったら、あの美しい景色を見ることはできなかった。山頂で見た美しい景色は、困難を乗り越えた者だけが目にすることのできるご褒美だった。ガンモの強い励ましがあったからこそ、ダイアモンドヘッドの美しい景色を目にすることができた。私はガンモに、何度もありがとうを言った。

※いつも応援クリックしてくださっている皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m ハワイでは、歩くのが困難なほど太った人を良く見かけます。おそらく、太り易い食生活なのでしょう。しかし、ダイアモンドヘッドに来ている人たちは、比較的スリムな人たちが多かったのです。ハワイに来て、アメリカという国は、高カロリーの食事ばかりで太り過ぎている人が多いというイメージがあったのですが、高カロリーの食事を取っていてもスリムな人は、自分なりに身体を動かしているのでしょうね。または、食生活をコントロールしているのかもしれません。身体を動かすことの大切さを学びました。

※写真の掲載がなかなか追いつかなくて申し訳ありません。ホテルに帰ると、バタンキューの毎日が続いております。近いうちに掲載できるといいのですが・・・・・・。

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