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2006.05.08

うつむく人々

 ゴールデンウィーク明けの出社初日、同じプロジェクトの派遣仲間の女性が、旅行のお土産を配っていた。彼女は、今年から私たちのプロジェクトに加わったばかりだ。私は、
「旅行に行って来たのでどうぞ」
と、プロジェクトメンバ一人一人に丁寧に声を掛けながら、お土産のお菓子を配って回る彼女に、
「どこに行って来たの?」
と尋ねた。すると彼女から、
「出雲大社です」
という答えが返って来た。私も以前、出雲大社に足を運んだことがあるので、それからしばらくの間、彼女と出雲大社周辺の地理について盛り上がった。

 残業時間になったとき、周りに人がいなくなったのを見計らって、私はボソッと彼女に言った。
「私たちのプロジェクトって、暗いよね」
「確かにそうですよねえ」
と答える彼女。
「私もね、前に旅行のお土産買って来たことがあったんだけど、みんな、無関心だから、お土産買って来るの、もうやめちゃった」
と私は言った。そう、私も彼女のように、旅行のお土産を買って来て、何度かプロジェクトメンバに配ったことがある。しかし、お土産を配っても、どういうわけか、ほとんど反応がない。お土産が、右から左ほうへとさっさと流れて行ってしまうような感じなのだ。

 私の参加しているプロジェクトは、仕事以外のことで人と話をすることに慣れていない人たちばかりである。お土産を配っても、せいぜい、
「はあ、どうも」
と言ってもらえる程度なので、いつも張り合いがないのだ。そんなむなしさを、私はこれまで何度となく経験して来た。
「せめて、『どこに言って来たの?』くらいは聞いて欲しいよね」
と私が言うと、
「そうそう! そうですよね!」
と、彼女が激しく同意してくれた。彼女も、プロジェクトメンバの無機質な反応を見て、少しばかり落ち込んでいたようだ。

 言葉で表現したほうがいことにも書いたように、私たちのプロジェクトは、とにかくコミュニケーションが活発でない。仕事中も、休み時間中も、ほとんどおしゃべりすることなく、ただ黙々とうつむいて仕事をしている。もともと、出勤しても「おはようございます」もないし、帰宅するときも黙って帰る社風である。コミュニケーションが希薄であるがゆえに、誰かの買って来てくれたお土産が机の上に置いてあったとしても、誰のお土産かを周りに確認せずにパクパク食べてしまう。お土産を置いてくれた人を確認して、その人に直接お礼を言ったり、旅行に出掛けた人の気持ちに寄り添ったり、というようなことのない職場なのである。

 彼女は、
「次回から、お土産買って来るかどうしようか、考えてしまいましたよ」
と私に言った。私も、彼女の気持ちがとても良くわかる。ほとんど反応を返してくれない人たちに対して、ウキウキした気分で旅行のお土産を配る空しさといったらないのだ。

 以前の彼女の職場では、長期休暇明けになると、お土産合戦を繰り広げていたそうだ。お土産合戦とは、休暇中に旅行に出掛けていた人たちがあれこれお土産を買って来て、合戦のように交換し合うことである。しかし、ゴールデンウィークが明けてもそうはならなかったので、彼女もがっかりしたようだった。

 これから先、どのような選択をして行くかは私たち次第なのであるが、どうも私の参加しているプロジェクトの場合、相対関係がもたらす相性が良くないと感じる。一人一人、じっくり付き合ってみると、それほど暗くはないのだが、全体として、暗い雰囲気が漂ってしまっているのである。おそらく、横に繋がるブロックの形がピタリと合ってはいないのだろう。しかし反対に、摩擦があるわけでもないので、それぞれが誰かと強烈に繋がることもできず、距離は一定に保たれたままなのだ。

 彼女と手を組んで、プロジェクトが明るい方向へ向いて行くように改革を計るか、それとも、私たちも一緒に暗くなってしまうか。私たちは今、二者択一の段階にある。

※先日メールをくださった○○さん、メールありがとうございます。またまたお返事に時間がかかってしまいそうなので、いただいたメールの一部の返信をここに書かせてください。リー博士の本をご購入されたのですね。その本はきっと、お役にたつことと思います。手術されたと書かれてあって、驚きました。とても勇気ある行為だと思いましたが、そこまで決断しなければならないような状況に追い込まれてしまったのでしょう。少なくとも、温存させる形で良かったです。これからは、再発しないように自分の身体を整えて行くことが必要ですよね。ホルモンバランスを整えるという意味で、リー博士の本には、たくさんのヒントがあると思います。個人輸入もされているということで、日本の産婦人科事情に対して切実なお気持ちが痛くわかります。それから、私の筋腫が小さくなったことに対する激励メッセージありがとうございます。例え二センチでも小さくなったことを一緒に喜んでくださった、そのお気持ちがとてもうれしかったです。(^^) 見逃さないでいてくださってありがとうございます。m(__)m どうかお身体を大切になさってください。これから、冷房の季節ですが、冷やしすぎないように気をつけてくださいね。

※いつも応援クリックしてくださっている皆さん、どうもありがとうございます。m(__)m 皆さんの職場では、ゴールデンウィーク明けのお土産合戦はいかがでしたでしょうか。私の職場は、まあ、いつもこんな感じでございます。(^^;

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